2024.07.23更新
ジルコニアセラミックとは?メリット・デメリットや費用を解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
歯の見た目を綺麗にしたいと考える方が被せ物をいれる際に候補に入る素材のひとつにジルコニアセラミックがあります。
しかし、ジルコニアセラミックとはどのような素材なのか、また選択することでどのようなメリットがあるのか知らない方も多くいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、ジルコニアセラミックとはどのような素材なのか、またどのようなメリット・デメリットがあるのか解説します。ジルコニアセラミックの費用についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
ジルコニアセラミックとは?
ジルコニアセラミックとは、二酸化ジルコニウムから作られたセラミックのことをいいます。ジルコニアと聞くと多くの方が宝石のジルコニアを想像するかもしれません。
宝石のジルコニアと歯科で使うジルコニアの違いは添加物の量です。歯科用ジルコニアでは添加物を減らしているため加工がしやすくなり、それぞれの歯にマッチした被せ物が作成できるようになっているのです。
これまで、審美歯科治療では陶材を使用したセラミックが一般的でした。
しかし、セラミックには強度をはじめ、さまざまな弱点がありました。セラミックの弱点を補完してくれるのがジルコニアセラミックなのです。
ジルコニアセラミックのメリット
ジルコニアセラミックにはさまざまなメリットがあります。ジルコニアセラミックの治療を検討している方はこれらのメリットをしっかりと知っておきましょう。ジルコニアセラミックのメリットは、次の通りです。
強度が高い
セラミックの弱点であった強度を補っているのがジルコニアセラミックです。ジルコニアは人工ダイヤモンドといわれるほど強度が高いことが特徴です。
セラミックよりも強度が高く、通常のセラミックの10倍以上ともいわれていることから、セラミックでは簡単に割れる可能性がある奥歯にも使えます。また、人と接触するスポーツをしても割れる可能性がセラミックよりも低いといわれています。
割れにくいことから長い期間使用できるでしょう。
審美性が高い
ジルコニアセラミックは、陶材であるセラミックを使用しているため天然の歯のような白さを再現できます。色調の調整ができるため、ほかの歯と馴染むでしょう。天然の歯のような自然な見た目を再現できる点は大きなメリットといえます。
金属アレルギーの心配がない
金属の詰め物や被せ物を入れると唾液によって金属が溶けだして金属アレルギーの症状が現れることがあります。歯茎が黒ずむこともあるでしょう。
一方でジルコニアセラミックは、金属を一切使用していないため、金属アレルギーの方でも安心して使用できます。歯茎が黒ずむ心配もありません。
虫歯になるリスクが低い
虫歯になるリスクが低い点もジルコニアセラミックのメリットです。セラミックの表面は滑らかで、汚れが付着しにくいという特徴があります。歯磨きをしっかりと行えば汚れを落とせるため、虫歯になりにくいのです。
ジルコニアセラミックのデメリット
さまざまなメリットがあるジルコニアセラミックですが、デメリットもあります。ジルコニアセラミックのメリットだけでなくデメリットについても知ったうえで検討しましょう。
ジルコニアセラミックのデメリットは、以下のとおりです。
支台歯の影響を受けやすい
ジルコニアセラミックは、歯を装着する支台歯の影響を受けやすいとされています。支台歯の色や形の影響を受けることから、ジルコニアセラミックそのものの審美性は高いのに支台歯のせいで審美性が低くなるというケースもあるのです。
費用が高額
ジルコニアセラミックをはじめとしたセラミック治療は保険が適用されません。そのため、費用が高額になります。
治療実績が少ない
ジルコニアセラミックは近年新たに出てきた歯科材料であることから治療実績がほかの歯科材料と比較してもまだまだ少ないのが現状です。そのため、ジルコニアセラミックを歯科材料として取り入れていない歯科医院もあるかもしれません。
ジルコニアセラミックを検討されている方は、取り扱いがあるか歯科医院で確認しましょう。
微調整が困難
ジルコニアセラミックは、一般的なジルコニアと比較すると扱いやすい素材となっている一方、歯科材料という観点で考えると扱いにくいため、微調整が困難です。
研磨や調整が非常に難しいことから、割れたり欠けたりした場合には修理ができず、最初から治療をしなければならないケースもあります。せっかく治療をしても、破損した場合にはまた1からやり直しになる可能性があるという点はデメリットといえるでしょう。
ジルコニアセラミックの費用
ジルコニアセラミックは審美治療のため保険が適用されません。自費診療になるため、歯科医院によって費用は異なりますが、1本あたり10~20万円程度が相場といわれています。
ジルコニアセラミックそのものの費用に加えて検査費用やアフターケアの費用がかかることもあります。費用に関しては、事前に歯科医院で確認しておきましょう。
なお、ジルコニアセラミックは貴金属材料のように価格の変動が少ないといわれています。そのため、時代の流れによって価格が大きく変わることは少ないです。
ジルコニアセラミックはどのような方に選ばれている?
ジルコニアセラミックのメリットとデメリットを踏まえたうえで、ジルコニアセラミックはどのような方に選ばれているのかを解説します。
人と接触するスポーツをする方
バスケットやサッカー、ラグビーなど人と接触する可能性があるスポーツをすると、歯が割れたり欠けたりする可能性があります。自分の歯でも割れたり欠けたりするリスクがあるためセラミックにおいてはその可能性がさらに高くなるでしょう。
上述のとおり、ジルコニアセラミックは人工ダイヤモンドと呼ばれるほど強度が高いジルコニアを使用しています。オールセラミックと比較しても強度が高いことから、人と接触するスポーツにおいて割れたり欠けたりするリスクが少ないとされているのです。
前歯の被せ物を検討している方
ジルコニアセラミックは色の調整が可能です。ほかの歯と馴染むように色の調整ができます。自然な見た目を再現できることから、見た目が重視される前歯にも使用可能です。前歯の治療において、耐久性だけではなく審美性も重視する方にも選ばれています。
奥歯の被せ物を検討している方
奥歯は前歯に比べて強い力がかかりやすいです。奥歯をぐっと噛みしめたときにかかる力は、最小で27.5kg、最大で100kgとされています。セラミックは陶器と類似した素材であるため、強い力が加わると割れることがあります。
一方でジルコニアセラミックはオールセラミックよりも強度が高いことから、強い力がかかっても簡単に割れることはないでしょう。そのため、奥歯の被せ物としてジルコニアセラミックは選ばれやすい傾向にあります。
参照元:日本歯科医師会「スポーツと歯科」
まとめ
ジルコニアセラミックは、一般的なセラミックと異なり耐久性に優れていることが最大の特徴です。
そのため、人と接触するスポーツをしている方や奥歯をかみしめる癖がある方にも使用できます。また、色の調整が可能で、天然の歯のような白さを再現できることから前歯の被せ物としても選ばれています。
ただし、ジルコニアセラミックをはじめとしたセラミック治療は保険が適用されません。そのため、費用は高額になります。また、硬い素材であるため微調整が難しいという点もデメリットです。
これらの特徴を理解したうえで歯科医師に相談し、ご自身に合った素材を選択しましょう。
審美歯科治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
当院は、予防治療に力を入れています。虫歯の原因を根本から改善し、口内を健康に保ちます。
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2024.06.18更新
セラミック治療後に歯茎が黒くなる原因と対策!予防方法も解説
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
セラミック治療は、白くて美しい歯を手に入れるために人気の治療法の一つです。
しかし、セラミック治療を受けた後に歯茎が黒くなることがあります。歯や歯茎の状態、治療で使用する材料によっては、歯茎が黒くなるケースもあるのです。
この記事では、セラミック治療後に歯茎が黒くなる原因とその対策について詳しく解説します。記事の後半では、歯茎が黒くならないための予防方法もご紹介します。
セラミック治療を受けた後に歯茎の黒ずみが気になる方や、セラミック治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
セラミック治療後に歯茎が黒くなる原因
セラミック治療後に歯茎が黒くなる原因としては、次の4つが考えられます。
・歯が変色している
・金属が溶け出している
・金属部分が露出している
・喫煙によりメラニン色素が沈着している
それぞれの原因について詳しく解説します。
歯が変色している
虫歯が進行して神経に到達すると、歯の神経(歯髄)を抜く治療を行います。神経を失った歯は、茶褐色に変色することがあります。
変色した歯の上にセラミックを被せても、下の歯の色が透けるので歯茎が黒く見えることがあります。
金属が溶け出している
セラミックには、金属を含まない金属フリーのものと、金属を含むものがあります。金属を含むセラミックの代表としては、メタルボンドが挙げられます。
メタルボンドは、内側に金属、外側にセラミックが使用されている被せ物です。強度が高いですが、内側の金属が長期間唾液に触れることで金属イオンが溶け出し、歯茎が黒くなりやすいというデメリットもあります。
詰め物や被せ物に含まれている金属が溶け出して歯が黒くなる現象を、メタルタトゥーいいます。セラミックの土台に金属を使用しているメタルコアでも、同様の現象が起こります。
保険診療では、被せ物や土台に金属が含まれるものが使われることが多いため、歯茎が黒くなる原因となります。
金属部分が露出している
通常、メタルボンドの金属部分はセラミックに覆われています。そのため、金属部分が見えることはありません。
しかし、セラミック治療後に歯周病になったり、強すぎるブラッシングによって歯茎が下がったりすると、根元の金属部分が露出することがあります。
喫煙によりメラニン色素が沈着している
セラミック治療と直接関係はありませんが、喫煙習慣があると歯茎が黒く変色します。たばこに含まれるニコチンには血管を収縮させる作用があり、歯茎の毛細血管が収縮して血流が悪くなるため、歯茎が黒ずんで見えるのです。
また、喫煙するとメラニン色素が生成されます。通常であれば、メラニン色素は体内のビタミンCによって抑制されますが、喫煙すると体内のビタミンCが消費されます。メラニン色素の生成を抑制できず、歯茎に黒っぽい色素沈着が起こりやすくなります。
セラミック治療後の歯茎の黒ずみを治す方法
セラミック治療後に歯茎が黒くなると、元の色に自然に戻ることはありません。歯茎が黒くなった際の対処法は、以下の通りです。
レーザー治療で歯茎の黒ずみを取り除く
歯茎の黒ずみを取り除く方法の一つに、レーザー治療があります。黒くなった歯茎に歯科用のレーザーを照射し、黒ずんだ表面組織を焼いて除去して新しい歯茎の成長を促す治療法です。
個人差はありますが、レーザー治療での痛みはほとんどありません。少しピリピリする、違和感がある程度です。
メタルコアの土台を交換する
セラミックの土台がメタルコアの場合、金属を使用しない土台に交換するとよいでしょう。金属を使用しない土台には、ファイバーコアやレジンコアなどがあります。
金属を含まなければ、金属が溶けて歯茎が黒くなる心配がなくなります。
金属を含まないセラミックに交換する
メタルボンドを使用している場合は、オールセラミックやジルコニアなどの金属を含まない被せ物に交換するとよいでしょう。金属が溶け出さなくなるので、メタルタトゥーを防げます。
セラミックの色や透明感を相談する
セラミックの色合いや透明感によっては、下の歯の色が透けて黒く見える場合があります。「せっかくセラミックにするからできるだけ白くしたい」「できるだけ透明感のある歯にしたい」と希望する方は多いです。
しかし、ご自身のお口に合う色調と透明感を、歯科医師とよく相談することが大切です。
歯茎が黒くならないセラミックはある?
金属を含むセラミックの場合、唾液に長期間触れることで金属イオンが溶け出し、歯茎が黒くなる原因となります。以下の金属を含まないセラミックを選択すれば、歯茎が黒くなる心配はありません。
・オールセラミック
・e-max
・ジルコニア
以下では、それぞれのセラミック素材の特徴ついて解説します。
オールセラミック
オールセラミックは、100%セラミックだけで作られた詰め物・被せ物です。天然の歯のような透明感と光沢感があり、金属は一切含まれていないため歯や歯茎が黒くなる心配はありません。
ただし、セラミックは強い力が加わると割れやすいため、奥歯の治療には向いていません。
e-max
e-maxは、セラミックの一種であるガラスセラミックスを強化した素材です。オールセラミックよりも透明感に優れており、前歯のように目立つ部位のセラミック治療で選択されることが多いです。
歯や歯茎が黒くなる心配はありませんが、透明度が高いため下の歯の色が透けやすいです。
ジルコニア
ジルコニアは、人工ダイヤモンドとも呼ばれる素材です。強度が高いため奥歯の治療にも使用できます。
奥歯は噛む力が強いため金属製の歯を入れるのが一般的ですが、自費診療では審美性の高いジルコニアを選択することができます。
歯茎が黒くならないためにできる予防方法
歯茎は一度黒くなると、自然に元に戻ることはありません。レーザー治療や治療のやり直しが必要になります。
歯茎の黒ずみは目立つため、できれば黒くならないように予防したいと考える方も多いでしょう。ここでは、歯茎が黒くならないために自分でできる予防方法について、詳しく解説します。
金属を含まない素材を選ぶ
金属を含む土台や詰め物・被せ物は、金属イオンが溶け出して歯茎が黒くなる原因となります。そのため、金属を含まない土台や詰め物・被せ物を選ぶようにしましょう。
土台にはファイバーコア、レジンコアを、詰め物・被せ物にはオールセラミック、ジルコニア、e-maxを選ぶことで、セラミック治療後に歯茎が黒くなるリスクを軽減できます。
適切なセルフケアを行う
強すぎるブラッシングは、歯茎が下がり根元の金属部分が露出して歯と歯茎の境目が黒く見える原因となります。そのため、適切なブラッシング方法を身につけましょう。
また、歯周病が原因で歯茎が黒くなることもあります。歯周病はプラークが原因で引き起こされるので、食事の後には歯磨きをする習慣づけましょう。優しい力でブラッシングするようにします。
歯磨きだけでは歯と歯の間のプラークまで除去できないため、歯間ブラシやデンタルフロスも活用しましょう。
歯科医院で定期的にクリーニングを受けて、セルフケアでは取り切れないプラークや歯石を取り除いてもらうことも効果的です。さらに、歯科検診では、正しいブラッシングの方法も指導してもらえます。
禁煙する
喫煙は歯茎の色素沈着を促進させます。口内の健康を守るためにも、禁煙をするようにしましょう。禁煙が原因で歯茎が黒くなっていた場合は、歯茎の血行不良が改善されると健康的な色に近づくことがあります。
まとめ
セラミック治療後に歯茎が黒くなる原因は、歯の変色、詰め物・被せ物や土台に含まれる金属の溶け出し、金属部分の露出、喫煙によるメラニン色素の沈着が挙げられます。
これらの問題を防ぐためには、金属を含まない素材を使用し、適切なセルフケアを続けることが重要です。生活習慣を見直すことも効果的でしょう。
セラミック治療で白くて美しい歯を手に入れたのであれば、歯茎の健康も維持しましょう。歯茎が黒くなる原因と対策を理解し、予防法を実践してください。
セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.06.04更新
セラミック治療は医療費控除の対象?申請方法や注意点
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
以前は、虫歯治療などで欠損した歯に金属を詰めるのが一般的な治療法でした。
しかし、近年では虫歯治療や外傷後の詰め物や被せ物として、審美性や機能性に優れたセラミックを選ぶ方が増えています。セラミック治療は人気がありますが、保険適用外のため治療費は高額です。そのため、セラミック治療を躊躇する方も多いでしょう。
セラミック治療を検討中の方のなかには「医療費控除の制度は利用できるの?」という疑問をおもちの方もいるかもしれません。
今回の記事では、セラミック治療が医療費控除の対象になるのか解説します。医療費控除の申請方法や注意点もまとめていますので、既にセラミック治療を受けた方やこれから治療を検討している方は、この記事をぜひ参考にしてください。
セラミック治療とは
セラミック治療とは、虫歯治療で欠損した歯の詰め物や被せ物にセラミックを使用する治療のことです。虫歯治療以外にも、義歯やインプラントの被せ物としても活用されています。
セラミックは、以下のように審美性や機能性に優れています。
・天然歯と同じ美しさを再現できる
・着色や変色が起こりにくい
・経年劣化によって変形することがない
・表面にプラークが付着しにくい
このように、メリットが多いため、近年ではセラミック治療を選ぶ方が増えています。
しかし、セラミック治療は一般的に保険適用外の自由診療であるため、治療費が高額になりやすい傾向にあります。
医療費控除とは
医療費控除とは、1月1日〜12月31日までの1年間に支払った医療費が10万円を超える場合に受けられる所得控除制度の一つです。医療費控除を受けるためには、税務署に確定申告する必要があります。
医療費控除の制度を利用することで、治療における経済的負担を少しでも軽減することができます。
セラミック治療は医療費控除の対象になる?
セラミック治療は医療費控除の対象です。
しかし、セラミック治療で医療費控除を受けるためには、治療目的であることが必須の条件です。そのため、虫歯治療で詰め物や被せ物にセラミックを使用した場合や、義歯やインプラントにセラミックを使用した場合が医療費控除の対象になります。
セラミック治療は高額になりやすいため、治療を受ける際には医療費控除の制度を利用するとよいでしょう。
一方で、同じセラミック治療でも、美容目的で行った場合は医療費控除の対象外です。
このように、すべてのセラミック治療が医療費控除の対象となるわけではないため、注意が必要です。ご自身が受ける治療が医療費控除の対象になるかどうかわからない場合は、歯科医師に確認しましょう。
医療費控除に申請できる費用・できない費用
以下に、医療費控除に申請できる費用と申請できない費用について解説します。
医療費控除に申請できる費用
以下の費用は、医療費控除に申請できる費用です。
・治療にかかった費用
・治療に必要な場合に処方された医薬品や市販薬の購入費用
・通院のために使用した公共交通機関の交通費
虫歯や外傷などで失った歯を補う治療目的でセラミック治療を行った場合は、医療費控除の対象になります。
医療費控除に申請できない費用
以下の費用は、医療費控除に申請できない費用です。
・美容目的にかかった治療費
・自家用車で通院した場合のガソリン代や駐車場代
・健康増進のために購入した医薬品やサプリメント
美容目的でセラミック治療行った場合は、医療費控除の対象外となります。
医療費控除の手続き・申請方法
医療費控除は年末調整では適用されないため、通常は確定申告が不要な給与所得者であっても、個別に確定申告をする必要があります。
以下では、医療費控除の申請方法について詳しく解説します。
医療費控除額の計算方法
医療費控除額の計算方法は所得金額によって異なります。以下にそれぞれ解説します。
所得金額が200万円未満の場合
所得金額が200万円未満の場合、次の計算式に当てはめて医療費を申告します。
支払った医療費の合計金額−保険などで補填される金額−所得金額の5%=医療費控除額
1年間の医療費が所得金額の5%を下回ると、医療費控除の対象外になるため、注意が必要です。
所得金額が200万円以上の場合
所得金額が200万円以上の場合、次の計算式に当てはめて医療費を申告します。
支払った医療費の合計金額−保険などで補填される金額−10万円=医療費控除額
なお、医療費控除の上限額は200万円と定められています。
医療費控除の申請方法
以下では医療費控除の申請方法について、具体的に解説します。
明細書を作成する
まず、世帯全員の1年間の医療費と治療に関するその他の費用について、明細書を作成します。明細書作成には、以下の書類が必要になるため、事前に準備しておきましょう。
・世帯全員の1年分の医療費を証明する領収書やレシート
・通院の際にかかった交通費の領収書または記録
確定申告書を作成する
次に、確定申告書を作成します。
確定申告書の作成の際には、以下の書類が必要になるため、事前に準備しておきましょう。
・給与所得の源泉徴収票
・確定申告書
・マイナンバーカード(本人確認書類)
確定申告書は税務署で直接もらうこともできますが、国税庁のホームページからダウンロードすることも可能です。これらの必要書類をもとに、確定申告書に必要事項を記入します。
確定申告書を提出する
確定申告書を作成したら、提出します。
確定申告書を提出する方法は、以下の3つがあります。
・税務署で直接提出する
・税務署に郵送する
・e-Taxを使用してオンライン上で提出する
確定申告書の提出期間は、毎年2月16日〜3月15日です。
控除されたお金の受け取り方
医療費控除で実際に還付される金額は、次の計算式で決定します。
医療費控除額×所得税率
還付金は、所得税の一部が返還されるかたちで、申請後に口座に振り込まれます。
セラミック治療の医療費控除を行う場合の注意点
医療費控除を申請する際には、以下の点に注意が必要です。
美容目的のセラミック治療は対象外になる
セラミック治療の医療費控除を行う場合、美容目的の治療費は対象外です。歯科医院でご自身の受ける治療が医療費控除の対象になるかを確認しておくと安心です。
生計を同一にする家族の医療費も対象になる
医療費控除の申請は、申請者本人だけでなく、生計を同一にする家族の医療費も控除対象に含まれます。したがって、家族の医療費も忘れずに申請しましょう。
領収書やレシートを保管しておく
治療費の支払いに関する領収書やレシートは、確定申告のときに必要です。家族の医療費も申請対象になるため、少額であっても家族全員分の領収書やレシートを保管しておきましょう。
平成29年から領収書の提出は不要になりましたが、5年間は保管する必要があります。破棄しないように大切に保管してください。
5年前までの医療費も対象になる
医療費控除は通常、前年の1月1日〜12月31日までの医療費が対象になりますが、最大で5年前まで遡って申請可能です。まだ申請をしていない場合は、期間内に申請しましょう。
まとめ
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超える場合に利用できる所得控除制度の一つです。治療目的のセラミック治療は医療費控除の対象ですが、美容目的のセラミック治療だと医療費控除の対象外になるため注意が必要です。
また、これからセラミック治療を受ける人だけではなく、過去5年間でセラミック治療を受けた方も、医療費控除の申請を行えるため、忘れずに申請しましょう。
セラミック治療には多くのメリットがありますが、治療費が高額になりやすいです。この記事を参考にして医療費控除の知識を深め、制度を上手に利用して治療にかかる経済的負担を減らしましょう。
セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.05.21更新
奥歯をセラミックに!メリットやデメリット、費用を詳しく解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
セラミックは、歯を失った際に選択される、歯を補うための素材のひとつです。被せ物や詰め物だけでなく、入れ歯の人工歯の素材としても使用されます。
人工歯の素材には、セラミック以外に、銀歯や金歯、プラスチック素材などがあります。保険診療の素材であれば、費用の負担を抑えられるでしょう。
しかし、あえて奥歯にセラミックを使う方も少なくありません。なぜ高額な費用がかかるセラミックを選択するのか、疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
今回は、セラミックのメリットやデメリットをお伝えし、複数あるセラミック素材の中でどれが奥歯にふさわしいのかを解説します。セラミックの費用の相場もお伝えするので、セラミックを検討している方は参考にしてください。
奥歯をセラミックにするメリットとは?
セラミックと銀歯やコンポジットレジンを比べると、どのようなメリットがあるのでしょうか。詳しく確認しましょう。
二次カリエスのリスクを軽減できる
銀歯は経年劣化により変形しやすく、天然歯と接着部分に隙間ができて虫歯になることがあります。セラミックは長年使用していても変形しにくいので、隙間ができにくく、虫歯の再発を防ぎやすいとされています。
また、セラミックの表面には汚れがつきにくいので、プラークもつきにくいです。奥歯を虫歯から守るために、セラミックを選択する方もいます。
見た目が良い
銀歯は金属であるため、白い天然歯とは馴染まず目立ちます。セラミックはただ白いだけではなく、患者さま自身の天然歯に近い色や透明感を再現できるので、非常に自然に仕上がるでしょう。
また、銀歯を使用していると、金属イオンが溶け出すことにより歯茎が黒く変色することがあります。一部のセラミック素材を除いて、セラミックには金属が使用されていないので、歯茎が変色する心配もありません。
セラミックは長期間きれいなままで維持できることも大きなメリットです。
金属アレルギーの心配がない
銀歯の場合、金属イオンが溶け出すことによってアレルギー症状がでる患者さまもいます。セラミック素材であれば、そのような心配はありません。
しかし、セラミックの中にも、メタルボンドのように金属を使用した素材があります。金属アレルギーや歯茎の変色が心配な方は、メタルボンドは避けてください。
硬すぎないので噛みあう歯を傷つけない
耐久性を高めるために硬さは大切です。
しかし、天然歯よりもあまりにも硬すぎる場合は、噛みあう歯を傷つける危険性があります。セラミックの多くは、天然歯と同じくらいの硬さか、天然歯よりも少し硬いです。
そのため、噛みあう歯を傷つけることはありません。
奥歯をセラミックにするデメリットとは?
セラミックを奥歯に使用するメリットは多いです。
しかし、以下のようなデメリットもあげられます。
保険診療ではないので費用が高額
セラミックは審美性を追求した素材であるため、保険診療ではありません。そのため、銀歯やコンポジットレジンに比べて費用が高額です。
ただし、銀歯やコンポジットレジンより耐久性が高く、二次カリエスになりにくいです。寿命も長く頻繁に交換する必要がないので、後から必要になる治療費は軽減できるともいえます。
歯を削る必要がある
セラミックの耐久性は低くありませんが、金属の銀歯と比較すると劣ります。強度を保つためには、ある程度の厚みが必要です。そのため、銀歯で治療する場合と比較すると、歯を少し多めに削る必要があります。
また、歯を削った際に歯髄が露出した場合は、歯の神経を取る処置を行うこともあるでしょう。
大きな力がかかると割れる可能性がある
セラミックは天然の歯と同等か、天然歯よりも少し硬い素材です。大きな力がかかった時に、欠けたり割れたりすることがあるでしょう。
特に、奥歯は強い力がかかりやすい部位です。強い歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、破損のリスクが高いためセラミックを選択できないこともあるでしょう。
就寝中にセラミックを保護するために、ナイトガードの装着をすすめられる場合もあります。
奥歯に適したセラミックの素材は?
重い物を持つ時や力を入れる時に、人間は歯を食いしばります。その時に大きな力がかかるのが奥歯で、約60㎏、最大で100㎏もの力がかかることもあります。
どれだけの力がかかるかは人によって異なりますが、奥歯は大きな力をかけた時に耐えられる耐久性が必要といえます。また、奥歯は口を開けた際に目立ちにくい歯なので、審美性よりも耐久性が重視されるでしょう。
セラミックの中で奥歯に使われることが多いのは、ジルコニアとメタルボンド、e-maxの3種類です。それぞれの素材の特徴を説明します。
ジルコニア
ジルコニアは、人工ダイヤモンドとも呼ばれている素材です。歯だけではなく、包丁やゴルフクラブなどにも使用されているほど強度が高いです。
セラミックの代表的な素材としてオールセラミックがありますが、オールセラミックはジルコニアほどの強度はありません。そのため、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、ジルコニアを選択することが多いです。
ジルコニアは患者さまの天然の歯に合わせた色を再現しやすいので、前歯に使われることもあります。
メタルボンド
メタルボンドは、金属をセラミックでコーティングした素材です。内側が金属であるため、他のセラミックと比較すると割れにくく、強い衝撃を与えても壊れる可能性が低いです。
しかし、見た目はオールセラミックより劣り、金属アレルギーのリスクがあります。金属の溶け出しによって歯茎が黒ずむ、メタルタトゥーのリスクも避けられません。
e-max
e-maxは、天然の歯とほぼ同じ硬さのセラミックです。そのため、噛み合う天然歯を傷つけにくいことがメリットです。
また、透明感のある美しい仕上がりを期待する方にも選択されることが多いです。
奥歯をセラミックにする場合にかかる費用
奥歯に使用されることが多いセラミックは、ジルコニアとメタルボンドとe-maxの3種類であることを解説しました。どの素材もそれぞれのメリットがあり、患者さまの好みや噛み合わせの状態、歯ぎしりや食いしばりの癖を考慮した上で選びましょう。
1本あたりの費用は、以下の通りです。
<セラミックの費用相場>
素材 |
詰め物 |
被せ物 |
---|---|---|
ジルコニア |
4~6万円 |
10~20万円 |
メタルボンド |
– |
8~15万円 |
e-max |
4~6万円 |
7~10万円 |
セラミックは自由診療のため、歯科医院によって金額が異なります。治療を受ける前に費用を確認しておきましょう。ご自身の希望や予算、素材の特徴・費用を考慮して選択することが重要です。
まとめ
食べものを食べたり会話をしたり、スポーツをしたり、力を出したりする際に奥歯の働きは欠かません。他の歯よりも大きな負荷がかかるため、他の歯以上に耐久性を重視して治療する素材を選ぶことが大切といえるでしょう。
保険診療では銀歯やコンポジットレジンという選択肢がありますが、どちらも虫歯の再発リスクが高く、審美性は低いです。自由診療なので費用がかかりますが、セラミックを選択するメリットは大きいと言えるでしょう。
セラミックにはさまざまな素材がありますが、ジルコニアとメタルボンドとe-maxが奥歯の治療で使用されることが多いです。ジルコニアは耐久性と審美性を備えた素材で、メタルボンドは内側が金属であるため、割れにくいのが大きなメリットといえます。
e-maxは天然の歯と同程度の硬さなので噛み合う天然歯を傷つけるリスクが低いです。審美性が非常に高いことも特徴でしょう。
患者さまのお口の状態に合わせて、治療に使用する素材を選択してください。
奥歯のセラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.05.07更新
セラミックの歯の値段が高い理由とは?費用を抑える方法も解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
セラミックの歯は、保険が適用される銀歯などに比べて高いです。虫歯治療で詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)の素材を検討する際「セラミックはなぜ高いの?」と疑問を持たれる方も多くいらっしゃいます。
そこで今回は、セラミックの歯が高い理由について詳しく解説します。値段が高くてもセラミックの歯が選ばれる理由や費用を抑える方法についても言及していますので、セラミック治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
セラミックの歯の値段は?
セラミックの歯にはさまざまな種類があり、使用する歯の部位やセラミックの範囲によって値段は異なります。
平均的なセラミックの相場は、以下の通りです。
・詰め物(インレー):約4万〜8万円
・被せ物(クラウン):約8万〜18万円
セラミックの歯の値段は、歯の一部をセラミックで補う詰め物よりも歯全体をセラミックで覆う被せ物のほうが高いのが一般的です。
また、セラミックにはオールセラミックやジルコニア、e-maxなどさまざまな種類があり、種類によって値段が異なります。これは、素材によって透明感やツヤ、色の再現性、強度、耐久性などが異なるためです。
つまり、審美性も機能性も兼ね備えたセラミックの素材は、値段が高い傾向にあるということです。
ただし、使用する部位によって適したセラミックは異なり、一概に値段が高いほうが優れているというわけではありません。素材ごとにメリット・デメリットがあるため、歯科医師とよく相談して選択しましょう。
セラミックの歯の値段が高い理由
では、どうしてセラミックの歯の値段は高いのでしょうか。
セラミックが保険素材よりも値段が高いのは、以下の3つの理由があります。
保険が適用されないから
虫歯治療には保険と自費の2種類がありますが、セラミック治療は保険が適用されません。
保険が適用されるのは、必要最低限の範囲で見た目を修復し、噛めるように回復するという、最低限の治療のみです。保険のルールの範囲内で治療し、使用する素材も限られるため、噛めるようにはなるものの金属が目立ったり、経年劣化しやすかったりするデメリットがあります。
一方、自費診療の場合は素材を選択でき、機能的な回復だけでなく天然歯に近い見た目も再現できます。セラミックの歯を選択することでベストな治療が受けられるものの、その分費用がかかるのです。
作成に手間がかかるから
セラミックの歯は、歯科医師が歯型を取り、歯科技工士が一人ひとりの歯の形や色味に合わせて手作業で作成します。
歯の形が患者さんによって違うのはもちろん、歯の色味は一色ではなくグラデーションになっているのが一般的です。特に、前歯の美しさは口元の美しさだけでなく、お顔の印象を左右します。一人ひとりオーダーメイドで作成されるため、値段が高いのです。
加えてセラミックの歯を作成する歯科医師の技術料や、質のよいセラミックを作成する歯科技工士への依頼料もかかります。
このように、セラミックの歯の作成には手間がかかり、精密なセラミックを作成するためには歯科医師や歯科技工士の技術も必要になるため、値段が高いのです。
材料費が高いから
セラミックの歯を作成する際は、質のよい型取り剤や接着剤などの歯科材料が必要になります。また、セラミックは審美的にも機能的にも優れた素材のため、値段が高いのです。
高くてもセラミックの歯が選ばれるのはどうして?
セラミックの値段は高いですが、選ばれるのには理由があります。
高くてもセラミックの歯が選ばれる理由は、以下のとおりです。
天然歯のように美しい
セラミックは透明感や色味、ツヤ感があるため、天然歯のように美しいのがメリットです。また、経年劣化により変色しにくいため、美しい見た目を維持しやすいという点も選ばれる理由のひとつです。
丈夫で長持ちしやすい
セラミックの強度は天然歯と同じくらいといわれているため、前歯だけでなく奥歯にも使用できます。見た目が美しい上、丈夫で長持ちしやすい点もセラミックの歯が選ばれる理由といえるでしょう。
虫歯や歯周病になりにくい
セラミックは表面がツルツルしており、汚れが付着しにくい特性があります。そのため、虫歯や歯周病になりにくいのがメリットです。
また、経年劣化により変形しにくいため、詰め物や被せ物との間に隙間ができにくく、虫歯になりにくいのです。
金属アレルギーの心配がない
セラミックのなかには金属を使用しないものもあります。金属を使用しない素材を選択すれば、金属アレルギーの方や金属アレルギーのリスクを避けたい方でも安心して使用できるでしょう。
また、金属を使用していない素材を選択することで、歯茎が黒ずむ心配もありません。
セラミック治療の費用を抑える方法はある?
セラミックの歯は基本的には自費診療になるため、どうしても費用が高くなりがちです。セラミック治療の費用を抑える方法はあるのでしょうか。
ここでは、セラミック治療の費用を抑える方法を解説します。
ハイブリッドセラミックを検討する
セラミックのなかには、ハイブリッドセラミックという保険が適用される素材もあります。ハイブリッドセラミックはCAD/CAM冠とも呼ばれ、レジンとセラミックを混ぜたもののことです。
ハイブリッドセラミックは一定の条件を満たせば保険が適用されます。保険が適用されれば費用を抑えられるでしょう。
しかし、セラミックにレジンを混ぜていることにより、経年劣化で変色することがあります。また、強度も劣るため、欠けたり割れたりしやすいのがデメリットです。
医療費控除を受ける
医療費控除とは、1年間の医療費が10万円を超えた場合に申告することで所得税や住民税の控除を受けられる制度のことです。
セラミックの歯の値段は約4〜18万円が相場ですので、医療費控除を申請することで一部が還付金として返還される場合があります。また、生計をともにしている同一世帯の医療費も合計できます。
ただし、医療費控除の対象は、虫歯治療で詰め物や被せ物をする必要があるなど、治療目的であると認められた場合に限られています。セラミック矯正などの審美目的の場合は、医療費控除の対象にはなりません。
ご自身が受ける治療が医療費控除の対象か知りたい場合は、担当の歯科医師に確認するとよいでしょう。
複数の歯科医院から比較・検討する
セラミック治療は自費診療になるため、たとえ同じセラミックの歯であっても治療を受ける歯科医院の設備や歯科医師・歯科技工士の技術料によって値段に差が出ます。そのため、セラミック治療を検討する場合は、複数の歯科医院を比較・検討しましょう。
歯科医院のホームページでセラミックの種類や値段を確認したり、カウンセリングで実際にセラミック治療について話を聞いたりしてみるとよいでしょう。歯科医師との相性がよいかも判断材料のひとつです。
また、セラミックの歯を長く使い続けるには、セラミック治療後にメンテナンスを受けることも大切です。そのため、セラミックの費用面だけでなく、定期メンテナンスや保証内容についても確認するとよいでしょう。
クレジットカード払いやデンタルローンを活用する
セラミック治療の費用をクレジットカードで支払えるところや、デンタルローンが活用できるところもあります。
セラミックの歯の値段が高いことで一括払いが難しい場合、クレジットカード払いや分割払い、デンタルローンなどを活用するのもよいでしょう。トータルの費用を安くできるわけではありませんが、一回の支払いの負担を抑えられるでしょう。
しかし、支払い方法や分割の回数によって手数料などがかかる場合があるため、事前に確認しておくことが大切です。
まとめ
セラミックの歯の値段が高いのは、セラミックは審美的にも機能的にも優れた素材であるためです。また、作成するまでに手間と技術も必要になることも理由のひとつです。
セラミックの歯の値段をできるだけ抑えたい場合には、医療費控除を受けたり、複数の歯科医院で比較・検討したりするのがよいでしょう。
当院では、患者さんに最適なセラミックをご提案させていただきます。
セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.04.16更新
セラミック治療後にメンテナンスを受けるのはなぜ?頻度も解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
セラミック治療後は定期的にメンテナンスを受ける必要があります。
「治療が終了したのに、どうしてメンテナンスを受けなければならないの?」「セラミック治療後のメンテナンスでは何をするの?」「メンテナンスを受ける頻度は?」など、疑問をもつ方もいるでしょう。
今回は、セラミック治療後にメンテナンスを受ける理由やメンテナンスで行う内容、頻度について詳しく解説します。セラミックの寿命や寿命を短くする原因についてもご紹介しますので、セラミック治療中の方やセラミック治療を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
セラミック治療後にメンテナンスを受けるのはなぜ?
セラミック治療後にメンテナンスを受けるのには理由があります。セラミック治療後にメンテナンスを怠ると、セラミックの歯の寿命が短くなる可能性があります。また、何か問題があったときに、対応が遅れることもあるでしょう。
例えば、セラミックの土台になっている歯や歯肉に問題が生じることがあります。メンテナンスを怠ると歯周病や虫歯のリスクが高まり、これらの問題がセラミックの歯の寿命を縮める原因になるのです。
セラミックの歯を長持ちさせるためには、定期的に歯科医院でメンテナンスを受け、セラミックの歯や口腔内にトラブルが起こっていないか確認してもらう必要があります。
万が一、トラブルが発生していても、定期的にメンテナンスを受けていれば早期に発見でき、必要に応じた処置が受けられるでしょう。
セラミックの寿命はどれくらい?
セラミックの寿命は、保険が適用される銀歯やレジンなどの素材に比べると長いといわれています。種類によって寿命は異なりますが、10年〜15年程度です。
種類ごとの寿命と、セラミックの寿命が長い理由について確認しましょう。
セラミックの種類ごとの寿命
セラミックにはいくつか種類があります。
それぞれの特徴と寿命について、以下に解説します。
オールセラミック
オールセラミックとは、セラミックだけで作られた素材です。天然の歯に近い透明感と美しい白さが特徴です。強度が高い素材ですが、過度の力がかかると割れる可能性があります。
オールセラミックの寿命は10年〜15年程度です。
ジルコニア
ジルコニアとは、酸化ジルコニウムを主成分として作られた素材です。人工ダイヤモンドとも呼ばれるほど強度が高い素材のため、噛み合わせの力が加わりやすい奥歯に適しているかもしれません。
ジルコニアの寿命は10年〜15年程度です。
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックとは、レジンとセラミックを混ぜ合わせた素材です。比較的安価ですが、ほかの素材よりも耐久性や審美性は劣ります。
ハイブリッドセラミックの寿命は7年〜8年程度です。
メタルボンド
メタルボンドとは、金属の外側にセラミックを焼き付けた素材です。金属の強度とセラミックの審美性を兼ね備えています。
しかし、内側に金属が使用されているため金属アレルギーがある方は避けたほうがよいでしょう。
メタルボンドの寿命は8年〜10年程度です。
セラミックの寿命が長い理由
セラミックの寿命が長い理由は、以下のとおりです。
歯に適合しやすい
セラミックは生体親和性に優れており、歯に適合しやすい素材です。そのため、セラミックと歯との間に隙間ができにくく、虫歯になるリスクが低いといえます。
耐久性に優れている
金属は強度に優れているものの、口腔内の環境では劣化が避けられません。
一方、セラミックは耐久性が高いため、口腔内でも安定性が保たれ、長期間にわたり形や強度を維持できます。
汚れが付着しにくい
セラミックの表面は滑らかであるため、汚れが付着しにくいです。細菌の温床となるプラークや歯石などが付着しにくいため、虫歯や歯周病のリスクが低くなります。
セラミックの寿命が短くなる原因とは?
セラミックの寿命は、さまざまな原因によって短くなることがあります。
ここでは、セラミックの寿命が短くなる原因について解説します。
経年劣化
セラミックは優れた素材ですが、長年使用すると劣化する可能性があります。セラミックの歯を長年使用することで変色や摩耗、微細な亀裂などが生じることがあるのです。
例えば、ハイブリッドセラミックにはプラスチックが含まれているため、変色・磨耗しやすい傾向にあります。
セラミックと歯の適合不良
セラミックと天然の歯との適合状態が悪いことが原因で寿命が短くなることもあります。
セラミックと天然の歯との間に隙間ができると、その部分に食べ残しや細菌が溜まりやすくなり、虫歯や歯周病の原因になります。その結果、セラミックが外れることもあるでしょう。
噛み合わせの変化
噛み合わせは加齢や歯周病の進行、歯の摩耗などによって変化することがあります。噛み合わせが変化すると、一部の歯に過度の力が集中するようになり、セラミックの歯が割れたり欠けたりしやすくなります。
歯ぎしりや食いしばり
歯ぎしりや食いしばりの癖も、セラミックの寿命が短くなる原因です。歯ぎしりや食いしばりをすると、歯に強い力が加わるため、セラミックの歯が割れたり欠けたりする可能性があります。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合は、専用のマウスピース(ナイトガード)の使用を検討するとよいでしょう。専用のマウスピースを装着することで過剰な力を分散し、セラミックの歯にかかる負荷を軽減できます。
また、歯ぎしりや食いしばりの原因となるストレスを軽減することや生活習慣を改善することも重要です。
セラミック治療後のメンテナンスでは何をする?
セラミック治療後のメンテナンスでは、どのようなことを行うのでしょうか。
メンテナンスで行う主な内容は、以下のとおりです。
お口の中の確認
メンテナンスでは、虫歯や歯周病になっていないかなど、お口全体の状態を確認します。
また、歯科医師の目でセラミックの状態や噛み合わせのチェックを入念に行い、適合状態が保たれているかどうかを確認します。セラミックと歯との間にズレやすき間が生じている場合は、対処します。
ブラッシング指導
正しい歯磨きの仕方を身につけるためにブラッシング指導を行う場合もあるでしょう。
染め出しを行って磨き残しが多い部分や磨き癖を知り、その人に合わせた歯磨きの仕方を歯科衛生士が指導します。ブラッシング指導を受け、適切な歯磨きの仕方を身につけることで、セラミックの歯や口腔内全体を清潔な状態に保てるでしょう。
クリーニング
メンテナンスでは、セルフケアでは落としきれない汚れを除去するために口腔内のクリーニングも行います。
専用の器具を用いて歯ブラシでは落としきれない歯垢や歯石を徹底的に除去します。歯と歯の間などの見逃しがちな部分に残った汚れも取り除けるため、虫歯や歯周病の予防につながります。
セラミック治療後のメンテナンスを受ける頻度
セラミック治療後は、2〜3か月に1回の頻度でメンテナンスを受けるのが一般的でしょう。
しかし、口腔内の状態が悪い方は、1〜2か月に1回の頻度でメンテナンスを受けたほうがよいかもしれません。また、日頃からしっかりと口腔ケアができている方であれば、半年に1回でよいケースもあります。
メンテナンスを受ける頻度については、歯科医師に確認しましょう。
まとめ
セラミックは、汚れが付きにくく、歯との間に隙間ができにくいため、金属の被せ物や詰め物よりも寿命が長いといわれています。
しかし、メンテナンスを怠ると虫歯や歯周病になり、セラミックの寿命が短くなる可能性があるのです。セラミックを長持ちさせるためには、自宅でしっかりと口腔ケアを行うことに加えて、歯科医院で定期的にメンテナンスを受けることが重要です。
歯科医院でのメンテナンスでは、口腔トラブルが起こっていないか、またセラミックの詰め物・被せ物に異常はないか確認を行います。また、適切な歯磨きの仕方を指導したり、クリーニングを行ったりします。
セラミックの歯を長持ちさせるためにも、自宅でしっかりとセルフケアを行い、また定期的にメンテナンスを受けましょう。
セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.04.02更新
セラミックの歯が痛む・しみる5つの原因!対処法とケア方法も解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
セラミックの歯を入れた後に、歯が痛んだりしみたりすることはありませんか。治療後の歯に違和感があると、不安になることでしょう。
セラミック治療の後に痛んだりしみたりする原因を知っていれば、落ちついて対処できるかもしれません。
本記事では、セラミックの歯が痛んだりしみたりするときに考えられる原因や、対処法について解説します。
セラミックの歯が痛む・しみる5つの原因
セラミック治療をした後の歯が痛む場合は、次の原因が考えられます。
・神経が過敏になっている
・噛み合わせがあっていない
・歯ぎしりや食いしばりの癖がある
・破損している
・二次カリエス(二次う蝕)が発生している
それぞれの痛みが起こる理由について確認しましょう。
神経が過敏になっている
セラミック治療を行う場合、神経を取るケースと神経を残すケースがあります。神経を残してセラミックの歯を入れた場合、しばらくの間神経が過敏になり痛むことも少なくありません。
セラミックの歯は強度が高いですが、銀歯に比べると弱いです。セラミックの詰め物や被せ物の強度を十分に保つためには、銀歯を入れるときよりも天然歯を多く削って詰め物・被せ物を厚く作らなければなりません。
歯を多く削ると神経に刺激が伝わりやすくなり、冷たいものや熱いものを食べたり噛んだりしたときに痛みが出ます。治療による一時的な痛みの場合が多く、1週間程度で落ちつくことが多いでしょう。
噛み合わせがあっていない
噛み合わせが合っていないと、噛んだときに痛みを感じることがあります。噛み合わせは本当に繊細で、強く当たっている箇所が一部あるだけで痛みが起こります。
新しい歯を入れるときに一度で完璧に噛み合わせを合わせるのは難しく、少しずつ様子を見ながら調整することが多いです。
また、セラミックの歯を入れた直後は調子がよくても、時の経過とともに噛み合わせが変わっていくこともあるでしょう。セラミックはほとんどすり減りませんが、天然歯は日常の使用で少しずつすり減るためです。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある
歯ぎしりや食いしばりの癖があると、歯に負担がかかり痛みが出ることがあります。特に、就寝時やストレスを感じたときに、気づかないうちに歯ぎしりや食いしばりをしている方は少なくありません。
集中している時などに、歯を食いしばっていないかを確認してみてください。パートナーやご家族などに、歯ぎしりや食いしばりをしていないか聞いてみるのもよいでしょう。
破損している
セラミックの歯が破損している可能性も考えられます。特に、オールセラミックは、セラミック素材を100%使用して作られた詰め物・被せ物で、他の素材に比べると衝撃に弱いです。
硬いものを噛んだ瞬間に割れるリスクが高いです。セラミック歯が破損したことで、神経に刺激が伝わると痛みが出るでしょう。
二次カリエス(二次う蝕)が発生している
二次カリエスとは、過去に虫歯の治療を行った歯が再び虫歯になることです。二次カリエスが進行すると、痛みを感じるでしょう。
セラミックの歯は虫歯になりにくいとはいえ、絶対に虫歯にならないわけではありません。口腔ケアが不適切だった場合などは、気づかないうちに二次カリエスになっていることがあります。
例えば、歯磨きの際に歯ブラシの毛先がきちんと当たっていない場所があると、細菌が同じ箇所に溜まって虫歯になります。セラミックの歯が破損していると、段差ができて汚れや細菌が溜まりやすくなるでしょう。
セラミックの歯が痛む・しみる場合の対処法
セラミックの歯が痛んだりしみたりする場合は、できるだけ早く歯科医院を受診してください。セラミックの歯が破損していたり二次カリエスになっていたりするケースの場合、放置していて改善されることはありません。
とはいえ「歯科医院へ行くまでの間どうすればいいの?」「歯科医院ではどんな処置をするの?」と疑問に思う方もいるでしょう。本項目では、セラミックの歯が痛んだりしみたりする場合の対処法を解説します。
刺激を避ける
痛みを感じた際は、できるだけ刺激を与えないようにしましょう。
・極端に熱いものや冷たいものを避ける
・硬い食べ物を避ける
・セラミックの歯では噛まない
神経が過敏になっているケースでは、刺激を避けて様子を見ると症状が落ちつく場合があります。また、刺激を避けることで、神経がより過敏に反応するのを防げるでしょう。
噛み合わせを調整する
噛み合わせが合っていない場合は、噛み合わせを調節すると痛みが治まります。強く当たりすぎているところや、高すぎるところを少しだけ削り、当たりすぎないようにします。
噛み合わせが合っているかいないかをご自身で判断するのは難しいため、歯科医院で確認してもらうことが大切です。
治療をする
二次カリエスになっている場合や、セラミックの歯が破損しているケースでは、できるだけ早く処置をすることが大切です。
二次カリエスになったケースでは、一度セラミックの歯を取り外して虫歯の治療を行います。セラミックを取り外す際はセラミックを削ることがあり、虫歯部分も削るため同じセラミックの歯を再装着することはできません。
破損している場合も同様に、セラミック歯を新しく作り直す必要があるでしょう。
マウスピースを作成する
食いしばりや歯ぎしりの癖があることが判明した場合、まずは噛み合わせの調整をします。強く当たりすぎている箇所があると、食いしばりや歯ぎしりの症状が出やすいからです。
また、マウスピース(ナイトガード)の作成も行うのが一般的です。マウスピースを入れることで、セラミックの歯だけでなく顎の骨や他の歯にかかる負担も減らせます。
筋肉が緊張するのを防げるので、肩こりや頭痛が軽減することも少なくありません。
セラミックの歯の適切なケア方法
セラミックの歯の平均寿命は10年から15年で、基本的には長く使用できます。よい状態を持続するためには、適切なケアが欠かせません。
本項目では、セラミック歯の適切なケア方法についてご紹介します。
セルフケアをする
セラミックの歯を長く使うためには、セルフケアが欠かせません。セラミックの歯は、銀歯やレジンなどの素材に比べるとツルツルとしていて汚れが溜まりにくいメリットがあります。
とはいえ、天然歯がツルツルしていても歯磨きをしないと虫歯や歯周病になるのと同じく、セラミックの土台の歯も手入れしなければ虫歯や歯周病になります。
次のように、正しい歯ブラシの方法を身につけましょう。
・自分の口のサイズや歯の形に合った歯ブラシを選ぶ
・歯ブラシの毛先が歯面に当たっているのを確認し、小さく小刻みに動かす
・フロスや歯間ブラシ、タフトブラシを併用する
どんなにブラッシングが上手でも、歯と歯の間や歯と歯茎の境目などに溜まった細かい汚れを落とすのは不可能です。フロスやタフトブラシを併用しましょう。
自分の口にあった歯ブラシの選び方や、他のツールの使い方については、歯科医院のブラッシング指導で教えてもらえます。
定期検診を受ける
定期検診で、セラミックの歯を始め、歯周病や虫歯がないかなど口腔状態をチェックすることも大切です。虫歯や歯周病は、初期段階では自覚症状が少なく気づかないケースも珍しくありません。
定期検診を受けていれば、万が一歯の病気が見つかったり、噛み合わせやセラミック歯に問題があったりした場合も適切に対処できます。セラミックの歯だけでなく、口の中の健康を保持するためには欠かせません。
まとめ
セラミックの歯が痛んだりしみたりする際は、神経が敏感になっていたり、噛み合わせが合っていなかったり、さまざまな原因が考えられます。どの原因で痛みやしみる症状が出ているかによって対応方法が異なります。
セラミックの歯に違和感があったときは、できるだけ早く歯科医院を受診し処置してもらいましょう。また、セラミックの歯や口の中をよい状態に保つためにも、普段からの口腔ケアや定期検診を意識してください。
セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.03.19更新
セラミック治療では歯を削ることがある?削る量や痛みについても解説
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
セラミック治療は、天然歯に近い質感と色をもつセラミック素材を使用し、歯の形状や色調を改善する治療法です。
セラミック治療では天然の歯とセラミックの歯を適切にフィットさせるために、歯を削ることがあります。削る歯の量は、使用するセラミックの種類や治療する歯の状態によって異なります。
この記事では、セラミック治療で歯を削る理由や削る歯の量、また痛みについて詳しく解説します。
セラミック治療では歯を削ることがある?
セラミック治療では、虫歯治療とラミネートベニアの治療過程で歯を削ることがあります。それぞれ以下に解説します。
虫歯治療
虫歯を取り除いたあとに、虫歯の大きさに応じて、インレー(詰め物)かクラウン(被せ物)としてセラミックが用いられます。
セラミックは銀歯などの金属より割れやすい素材です。耐久性を高めるためには厚く作る必要があるため、結果として歯をより多く削る必要があるのです。
虫歯治療自体は審美目的ではありませんが、セラミックは保険適用外のため費用が高くなることがあります。
ラミネートベニア
ラミネートベニアとは、歯の表面を軽く削り、セラミック製の薄いシェルを貼り付ける審美治療です。
矯正治療やホワイトニングと比較して、短期間で歯の見た目を変えることができるのが大きな特徴です。ラミネートベニアは、歯の色や形を改善したい方に推奨されます。
セラミック治療で歯を削るメリット
セラミック治療で歯を削るメリットは、以下の通りです。
セラミックの密着性が高まる
虫歯治療でセラミックを使用する場合、はじめに虫歯になっている部分を削って除去します。単に虫歯を取り除いただけでは土台が不安定であり、被せ物や詰め物の適合性が低いため、外れることがあるでしょう。
また、虫歯は一定の形で広がるわけではなく、時に複雑な形状をしていることがあり、それに合わせた被せ物や詰め物を作る必要があります。
歯を削ることによって、天然歯と被せ物・詰め物が密着しやすくなります。被せ物・詰め物が天然歯にしっかりと密着することで、汚れや細菌が侵入しにくくなるため、二次虫歯のリスクを低減することにもつながるでしょう。
ラミネートベニアをより自然に美しく装着できる
ラミネートベニアは、歯の表面をわずかに削り、その上に0.4mm程度の薄いセラミック製の板を貼りつける治療法です。歯を削らずにラミネートベニアを装着すると、歯の厚みが増すことで違和感が生じる可能性があります。
歯を削ることでラミネートベニアを自然に見せることができ、また違和感なく装着できるのです。
セラミックを長期間使用できる
セラミックは耐久性が高く、変形・破損しにくいため、10〜15年程度使用できるといわれています。
セラミックを含む被せ物や詰め物の寿命は、歯との適合性に大きく左右されます。歯を削ることで、被せ物や詰め物を隙間なくフィットさせることができ、適合性が高まることで被せ物や詰め物を長期間使用することができるのです。
セラミック治療で歯を削るデメリット
セラミック治療で歯を削るデメリットは、以下の通りです。
知覚過敏を引き起こす場合がある
セラミック治療で歯を削ると、神経を保護する層が減少します。これにより、外部からの刺激が神経に伝わりやすくなり、結果として知覚過敏のリスクが高まるのです。
歯を削る行為は見た目の改善につながるものの、このような副作用が伴うことを理解しておく必要があります。
削った歯の寿命が短くなる可能性がある
歯を削ってセラミック治療を行うことで見た目を天然歯のように美しくし、耐久性を高めることができますが、天然歯を一度削ると、その部分が元に戻ることはありません。歯を削ることで、天然歯の寿命が短くなる可能性があります。
天然歯は、いかに優れた人工歯と比較しても、その価値と機能性を超えるものは存在しないため、わずかな量を削ることでさえも、慎重に検討する必要があります。
神経を抜かなければならない場合がある
セラミック治療で歯を大きく削ったときに神経にまで達すると、痛みが生じることがあります。場合によっては神経を抜かなければならないケースもあるでしょう。
神経を抜くということは歯の内部血管も取り除くことを意味し、結果として歯に栄養が供給されなくなります。これにより、歯の強度が低下すると、将来的に歯が弱くなるリスクがあります。
セラミック治療で削る歯の量はどれくらい?
セラミック治療で削る歯の量は、セラミックの種類によって異なります。
削る歯の量について、種類ごとに解説します。
セラミックインレー
セラミックインレーは、セラミックのみで作られた詰め物です。神経まで進行していない虫歯を治療する際に使用されます。
セラミックインレーの場合、被せ物治療と比べると削る歯の量が少なく、多くても1mm程度です。虫歯の部分のみを削るため、健康な部分を保ちつつ治療ができます。
セラミッククラウン
セラミッククラウンは、セラミックのみで作られた被せ物です。天然歯に近い色調を再現できるため、審美性に優れています。
セラミッククラウンを適応する際、どれだけ歯を削る必要があるかは、患者さんの症状によって異なりますが、耐久性を高めるために歯を大きく削る必要があるでしょう。
虫歯が深くにまで進行している場合には、セラミッククラウンが選択されることが多いです。
e-max
e-maxは、ガラス系の材料で作られるセラミッククラウンで、その透明度の高さと自然な見た目が特徴です。e-maxは天然歯と同等の強度を持っているため、破損することはほとんどありません。
e-maxを使用する場合、歯を大きく削る必要が少なく、削る量は歯のどの部位であっても1〜1.5mm程度です。これにより、患者さんの負担を軽減しながら、美しく自然な仕上がりを期待できます。
ジルコニア
ジルコニアは、高い透明性と強度から「人工のダイヤモンド」とも称されるセラミック素材です。ジルコニアの場合、削る歯の量は位置によって異なりますが、前歯や臼歯では1.0〜1.5mm程度、臼歯の咬合面は最大で2mm程度削る必要があります。
耐久性が高く、長期間使用できるというメリットがありますが、削る歯の量が多いことを理解しておきましょう。
メタルボンド
メタルボンドは、内側は金属、外側はセラミックでできた被せ物です。自然な色調を再現できますが、透明性には限界があります。
削る歯の量は、一般的に0.8〜1.2mm程度であるものの、咬合面や切縁面は2mm程度削る場合が多いです。内側が金属であるため、金属アレルギーを引き起こす可能性がある点は注意しなければなりません。
ラミネートベニア
ラミネートベニアは、色調を改善する目的で薄いセラミック製の板を歯に貼り付ける方法です。
この治療法では、薄いセラミック製の板を均一に貼り付けるため、支台歯を薄く削る必要があります。エナメル質が残るように慎重に削らなければならず、削る量は0.3〜0.5mm程度です。
この微細な調整により、自然な見た目を保ちつつ、色調の改善を目指せます。
歯を削るときに痛みはある?
歯を削る際の痛みは、歯の構造と虫歯の進行度に大きく依存します。歯は表面のエナメル質、その下の象牙質、そして中心にある歯髄(神経のある部分)の3層から成り立っています。エナメル質に虫歯が留まっている場合は、削ってもほとんど痛みは感じません。
しかし、虫歯が象牙質に達している場合、削ると痛みを感じやすくなるため、麻酔を使用して痛みを抑える必要があります。さらに、虫歯が歯髄まで達している場合は、麻酔が必要です。
麻酔をする際は、針を刺入する部分に表面麻酔を塗布するため、痛みはほとんどありません。多くの場合、注射を受けたことすら感じないほどです。
まとめ
今回は、セラミック治療では歯を削ることはあるのか解説しました。
セラミック治療では、審美性と機能性を高めるために歯を削ることがあります。歯を削って治療を行うことで、天然歯とセラミックが密着しやすくなるなどのメリットがあるのです。
しかし、削った歯は元に戻ることはありません。神経を抜かなければならない場合や歯の寿命が短くなる場合もあるでしょう。
歯を削ることによるメリットやデメリットをよく理解し、歯科医師と相談しながら最適な方法を選択することが重要です。
セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.03.05更新
前歯をセラミックにするメリットとは?セラミックの種類や費用も解説
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
前歯を天然歯のように白いセラミックにしたいという方は少なくありません。セラミックは見た目がよいだけではなく、さまざまなメリットがあります。
今回は、セラミックの特徴について解説しながら、費用や治療方法についても説明します。セラミックを検討している方は、参考にしてください。
前歯をセラミックにするメリット
前歯は最も目につきやすい歯であると同時に、咀嚼するうえでも重要です。そのため、被せ物や詰め物をする際も、見た目と同時に機能性も十分に考慮しなければなりません。
歯に使われているセラミックは、お皿にも使われている陶器を歯科用に強化したものです。保険診療である銀歯やコンポジットレジンとは費用に大きな差がありますが、以下のようなメリットがあります。
天然歯のように白い歯に仕上がる
保険診療のコンポジットレジンは白い素材ですが、セラミックほどの透明感はなく、自然な白さも再現できません。セラミックは色味の選択肢が多く、他の歯と違和感がないような仕上がりにすることが可能です。
虫歯の再発を防ぎやすい
詰め物や被せ物は、素材によって耐久性が異なります。
銀歯の寿命は7年程度、コンポジットレジンの寿命は3年程度といわれており、徐々に劣化していきます。劣化していくと、詰め物・被せ物と天然の歯との接着面が緩んで隙間ができます。そこから虫歯菌が侵入することがあり、虫歯の再発につながるのです。
セラミックは耐久性が高く、劣化しにくい素材です。虫歯の再発を防ぎやすいので、結果的に天然歯の健康を守ることにもつながります。
金属アレルギーの方も入れられる
内側が金属になっているセラミックもありますが、金属不使用の素材もあります。そうしたセラミックを選択すれば、金属アレルギーの方でも安心して治療可能です。
また、金属は口腔内で少しずつ溶け出すので、歯茎が黒ずんでしまうことがあります。金属不使用のセラミックなら、そのようなリスクもありません。
着色汚れがつきにくく、歯垢も除去しやすい
コーヒーや紅茶、ワインなどを好んで頻繁に飲む場合、着色汚れが歯の表面に付着します。セラミックは着色汚れがつきにくいので、治療時の白さを保てるでしょう。
また、表面が滑らかなので、歯垢などの汚れが付着した場合も除去しやすいです。
前歯をセラミックにするデメリット
前歯をセラミックにするとさまざまなメリットを得られますが、以下のようなデメリットもあります。
費用が高い
セラミック治療は自由診療であるため、保険診療の詰め物や被せ物と比較して非常に高額です。
しかし、セラミックは耐久性が高く、長く使える可能性が高いです。適切にメンテナンスしていれば、銀歯やコンポジットレジンのように数年で交換する必要はないでしょう。
コストパフォーマンスは低くないと言えます。
強い衝撃を与えると割れることがある
硬く強度の高いセラミックですが、強い衝撃が加わると割れてしまうことがあります。強い歯ぎしりや食いしばりがある方の場合、気をつける必要があるでしょう。
セラミックを守るために、就寝中にナイトガードを装着するなど対策しましょう。
歯を多く削る必要がある
上述したように、セラミックは割れるリスクがあります。強度を保つためには厚みが必要なので、銀歯と比較すると少し多めに天然歯を削ることになります。
少しでも多く自分の歯を残したいと考えている方にとっては、デメリットになるかもしれません。
前歯のセラミックの種類と費用
セラミックの種類と費用を確認しましょう。
オールセラミック
100%セラミックでできているのがオールセラミックです。金属を一切使っていないので、金属アレルギーの心配はありません。
透明感と艶があり色味のバリエーションも多いため、自然な見た目に仕上がります。他のセラミックと比較しても審美性が高いため、前歯に使用されることが多いです。
詰め物の場合は4万~8万円、被せ物は8万~18万円が目安です。
ジルコニア
ジルコニアは、人工ダイヤモンドとも呼ばれている、セラミックの中で最も硬い素材です。オールセラミックは天然の歯と同じ程度の硬さですが、ジルコニアは天然歯よりも硬い素材のため、奥歯に使用されることも少なくありません。
オールセラミックが持つ透明感や艶、自然な美しさはありませんが、前歯に使用する方もいます。
費用の相場は、詰め物が4万〜6万円、被せ物が10万〜20万円です。
メタルボンド
メタルボンドは、金属の外側をセラミックで覆った素材です。セラミックは割れやすいので、内側を金属にすることで強度を保っています。金属アレルギーのリスクがありますが、どの部位にも使用できるセラミックといえるでしょう。
デメリットは角度によっては金属が見えてしまうことと、オールセラミックのような透明感や艶がないことです。
費用は、被せ物で8万〜15万円程度です。
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックは、セラミックとレジンを混ぜ合わせた素材です。レジンよりも透明感があり、変色しにくいのが大きな特徴です。
しかし、レジンが含まれているため、強度や耐久性はそれほど高くありません。表面に細かい傷もつきやすいため、歯垢が溜まりやすく虫歯になりやすいといえます。
費用は他のセラミックと比較すると抑えられる傾向があり、詰め物は3万円前後、被せ物は4万〜8万円が相場です。
e-max(イーマックス)
e-maxは、二ケイ酸リチウムガラスを主成分とするセラミックです。天然歯以上に美しいといわれており、前歯に使用されることも多いです。
強度も天然歯と変わらず、長年使っても変色しにくいです。表面に細菌がつきにくいので、虫歯や歯周病も予防しやすいでしょう。
詰め物は4万〜6万円、被せ物は7万〜10万円が相場です。
前歯をセラミックにする治療の流れ
前歯をセラミックにする際は、以下のように治療が進みます。
カウンセリング
治療を行う前に、患者さまからのご希望を伺います。治療の内容や費用、治療期間などを説明します。
検査・型取り
患部の検査や型取りをします。患部の状態によっては、神経を除去する治療が必要になることもあります。
セラミックに合わせて歯全体を白くしたい場合は、ホワイトニングをします。
セラミックを被せる土台を作る
セラミックを被せるための土台作りをします。セラミックが入った後の歯並びや噛み合わせを考慮しながら調整します。
その後、仮歯を入れて、歯並びや噛み合わせに問題がないか確認します。
セラミックを入れる
セラミックが出来上がったら、仮歯を外してセラミックを入れます。
セラミックの前歯を長持ちさせるためには
セラミック自体は耐久性の高い素材ですが、長持ちさせるには患者さまの努力も大切です。
毎日のセルフケアをしっかり行う
セラミックを長持ちさせるために、虫歯や歯周病にならないように毎日のセルフケアをしっかり行いましょう。歯ブラシだけではなく、歯間ブラシやデンタルフロスを使って歯と歯の間も除去してください。
特に就寝前は丁寧にケアする必要があります。就寝中は唾液の分泌量が低下するので、細菌が繁殖しやすくなるためです。
ナイトガードを装着する
歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合は、セラミックが割れてしまうことがあります。就寝時はナイトガードを装着して、セラミックに大きな力がかからないようにしましょう。
噛み合わせを調整する
噛み合わせを考慮しながらセラミック治療を行いますが、口腔内の状態は変化するため、年月を経て噛み合わせが悪くなってしまうことがあります。噛み合わせが悪くなると、セラミックに大きな負担がかかるようになるでしょう。
必要に応じて噛み合わせを調整してもらってください。
定期メンテナンスを受ける
セラミック治療後は、少なくとも半年に1回の頻度で定期メンテナンスを受けましょう。セラミックの状態や噛み合わせをチェックしたり、お口のクリーニングを受けるためです。
また、定期メンテナンスを受けていれば異変を早期に発見し、すぐに対処することが可能です。
まとめ
前歯をセラミックにすると、さまざまなメリットを得られます。天然歯に近い白い歯にできるだけではなく、耐久性が高まり、虫歯や歯周病の予防にもなります。
保険診療の銀歯やコンポジットレジンと比較すると費用は高いですが、しっかりとメンテナンスしていれば長持ちするでしょう。
セラミックには、オールセラミック、ジルコニア、メタルボンドなど多くの種類があります。それぞれ特徴が異なるので、歯科医師と相談しながらお口に合ったものを選択しましょう。
前歯のセラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.02.20更新
金属アレルギーでも大丈夫?安心してセラミック治療を受けるためには
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
金属アレルギーの方の場合は、補綴物や矯正治療の装置などを選ぶ際に気をつける必要があります。装置や素材によっては金属が使われているからです。
セラミック治療は、セラミックで作った詰め物・被せ物で行う治療のことですが、金属アレルギーの方でも受けられるのでしょうか。
今回は、金属アレルギーの症状や金属アレルギーの方が使えるセラミック、使えないセラミックについて解説します。
セラミック治療とは?
セラミック治療とは、セラミックを素材とした詰め物や被せ物で行う治療のことです。詰め物・被せ物の治療で使われる素材には、保険診療の銀歯やコンポジットレジン、自由診療のセラミックがあります。
セラミックのメリットは、透明感のある白さで見た目が良いことです。硬く耐久性が高いこと、保険診療の素材と比較して虫歯や歯周病になりにくいことも挙げられるでしょう。
セラミックには、ジルコニアやメタルボンド、E-max(イーマックス)、オールセラミック、ハイブリッドセラミックなどさまざまな種類があります。それぞれ特性が異なり費用に差があるので、歯科医院で説明を受けたうえで選択してください。
セラミック治療は金属アレルギーでも大丈夫?
セラミックは陶材なので、基本的には金属アレルギーの方も安心して使用可能です。実際に、セラミック治療で使われるほとんどの素材はメタルフリーであるため心配ありません。
しかし、金属アレルギーの方には使用できないセラミックの詰め物・被せ物もあります。金属アレルギーの方は、治療を受ける際に必ず歯科医師に伝えましょう。
金属アレルギーの方が使用できないセラミックは、メタルボンドです。メタルボンドは、表面はセラミックで内側が金属でできている被せ物です。
通常のセラミックよりも強度が高く奥歯にも使用できますが、内側の金属の影響で金属アレルギーを引き起こす可能性があります。
金属アレルギーとは?
金属アレルギーの場合、皮膚や粘膜に金属が触れることで、かゆみがでたり赤く腫れたりする症状がでます。発熱や倦怠感などの症状が出ることもあるでしょう。
アレルギー反応が出やすい金属は、ニッケルやコバルト、クロム、スズ、銅、亜鉛などが挙げられます。
歯科治療では、被せ物や詰め物だけではなく、入れ歯や矯正装置などにも金属が使用されます。そのため、歯科治療由来の金属アレルギーが引き起こされることもあります。
口の中に金属が長時間入っていると、唾液が徐々に金属を溶かします。口内炎や歯肉炎、口腔内が腫れるなどのトラブルにつながることもあります。
金属に近い部分の粘膜が荒れる、舌に白いまだら模様ができる、かゆくなる、ヒリヒリするといった症状がある場合、金属アレルギーの可能性があるでしょう。そのまま放置して重症化すると、味覚や痛みがなくなることもあるので早めに歯科医院に相談してください。
また、歯科金属が原因で全身性金属皮膚炎になることもあります。この場合は口の中だけではなく、全身に炎症や湿疹が広がります。
疲れやすくなったり、不眠症状がでたり、イライラしたり、生活に支障が出ることも多いでしょう。
「金属アレルギーはないから大丈夫」と考える方もいるかもしれませんが、今まで症状がなくてもある日突然金属アレルギーの症状が出る方もいます。
また、どの金属に反応するかは人それぞれです。心配な方は、大学病院の専門外来や皮膚科などで金属アレルギー検査をしておくと良いでしょう。
最も安全なのは、金属不使用の技工物を使うことです。詰め物・被せ物については、保険診療でもプラスチックの素材も選択できるため、金属が使われているかいないかをしっかり確認してから素材を選びましょう。
金属を使用しないセラミックはある?
セラミック治療では、メタルボンド以外は金属を使用しません。そのため、メタルボンドを選ばなければ、金属アレルギーの方も安心して治療できます。
金属アレルギーの方でも適したセラミックをいくつかみていきましょう。
オールセラミック
オールセラミックは、名前の通り100%すべてセラミックでできています。金属アレルギーの心配がないというだけではなく、艶と透明感があって非常に美しいです。そのため、前歯など目立つ部分に使われることが多いです。
ジルコニアセラミック
ジルコニアセラミックは、人工ダイヤモンドとも呼ばれています。他のセラミックと比較して優れた強度を持つため、強い力がかかる奥歯に使用されることも多いです。
見た目は、オールセラミックにはやや劣りますが、強度の面から目立つ歯にもジルコニアセラミックを選択する方も多いです。
E-max(イーマックス)
E-maxとは、ガラスセラミックと呼ばれるバランスが良い素材です。見た目は天然歯に近く、強度についても天然歯と同程度です。
歯垢や歯石がつきにくいので、虫歯や歯周病が心配な方から選ばれる傾向があります。
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックは、セラミックとレジンを混ぜ合わせた素材のことをさします。自由診療のものだけではなく、保険診療のハイブリッドセラミックもあります。
他のセラミックの素材と比べると安価であることが大きなメリットです。レジンと比較すると変色しにくく、色のバリエーションもあるため自然に仕上がるでしょう。
オールセラミックと比較すると耐久性と審美性が劣るため、審美性を追求したい方は注意しなければなりません。
金属アレルギーの方が安心してセラミック治療を受けるためには
金属アレルギーの方の場合、歯科治療に対して不安を感じることもあるでしょう。日本の歯科治療では、虫歯治療の際に銀歯を使用するのは一般的です。矯正治療でも金属のワイヤーを使用することがあります。
ここでは、金属アレルギーの方が安心してセラミック治療を受けるために気をつけるべきことを解説します。
金属アレルギーであることを歯科医師に伝える
患者さま自身が金属アレルギーであることが既にわかっている場合は、あらかじめ歯科医師に伝えるようにしてください。そうすることで、金属を使っているメタルボンドは除外して治療の選択ができます。
銀歯やメタルボンドなど、金属で歯を補った後に金属アレルギーと判明した場合は、早めにメタルフリーの素材に交換しましょう。口内に金属がある限り、金属アレルギーの症状が落ち着くことはありません。
皮膚科の診断を受ける
金属アレルギーと思われる症状はあるけれど、大学病院の専門外来や皮膚科で診断を受けていない場合は、一度検査をしてもらいましょう。金属アレルギーと思われる症状が出ていても、実は別の病気の可能性もあります。
アレルギー反応が出る金属が特定できれば、原因金属を確実に避けて安全に治療を受けられるでしょう。
選択できる治療の費用を計算しておく
金属アレルギーの方は、金属を使用する治療が選択できません。そのため、高額な素材を選ばなくてはいけないことも多いです。事前に予算をどれくらいかけられるのかを考慮しておきましょう。
保険診療のコンポジットレジンなら安価で、金属アレルギーの方でも問題なく使用できます。
医療費控除を申請する
セラミック治療を選択する場合は、費用は1本5万円以上になることが多いでしょう。1年にかかった医療費が10万円を超えると、医療費控除の対象になります。
セラミックで歯を数本治療すると総額10万円以上になるので、医療費控除を申請すると良いでしょう。領収書が必要になるので、大切に保管しておいてください。
まとめ
歯科治療では金属の技工物が使用されることがよくあります。金属アレルギーの方は気をつける必要があるでしょう。
セラミック治療の場合は、基本的には金属不使用の素材を使います。金属アレルギーの方でも安心して治療を受けられると言えます。
しかし、金属を使用したセラミックも存在します。表側がセラミックで裏側が金属できたメタルボンドは、金属アレルギーの方は避ける必要があるでしょう。
金属アレルギーの方が歯科医院で治療を受ける際は、事前にその旨を伝えてください。治療後に症状が現れた場合は、放置せずに迅速に歯科医院に連絡しましょう。
金属アレルギーでセラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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