2024.04.16更新
セラミック治療後にメンテナンスを受けるのはなぜ?頻度も解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
セラミック治療後は定期的にメンテナンスを受ける必要があります。
「治療が終了したのに、どうしてメンテナンスを受けなければならないの?」「セラミック治療後のメンテナンスでは何をするの?」「メンテナンスを受ける頻度は?」など、疑問をもつ方もいるでしょう。
今回は、セラミック治療後にメンテナンスを受ける理由やメンテナンスで行う内容、頻度について詳しく解説します。セラミックの寿命や寿命を短くする原因についてもご紹介しますので、セラミック治療中の方やセラミック治療を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
セラミック治療後にメンテナンスを受けるのはなぜ?
セラミック治療後にメンテナンスを受けるのには理由があります。セラミック治療後にメンテナンスを怠ると、セラミックの歯の寿命が短くなる可能性があります。また、何か問題があったときに、対応が遅れることもあるでしょう。
例えば、セラミックの土台になっている歯や歯肉に問題が生じることがあります。メンテナンスを怠ると歯周病や虫歯のリスクが高まり、これらの問題がセラミックの歯の寿命を縮める原因になるのです。
セラミックの歯を長持ちさせるためには、定期的に歯科医院でメンテナンスを受け、セラミックの歯や口腔内にトラブルが起こっていないか確認してもらう必要があります。
万が一、トラブルが発生していても、定期的にメンテナンスを受けていれば早期に発見でき、必要に応じた処置が受けられるでしょう。
セラミックの寿命はどれくらい?
セラミックの寿命は、保険が適用される銀歯やレジンなどの素材に比べると長いといわれています。種類によって寿命は異なりますが、10年〜15年程度です。
種類ごとの寿命と、セラミックの寿命が長い理由について確認しましょう。
セラミックの種類ごとの寿命
セラミックにはいくつか種類があります。
それぞれの特徴と寿命について、以下に解説します。
オールセラミック
オールセラミックとは、セラミックだけで作られた素材です。天然の歯に近い透明感と美しい白さが特徴です。強度が高い素材ですが、過度の力がかかると割れる可能性があります。
オールセラミックの寿命は10年〜15年程度です。
ジルコニア
ジルコニアとは、酸化ジルコニウムを主成分として作られた素材です。人工ダイヤモンドとも呼ばれるほど強度が高い素材のため、噛み合わせの力が加わりやすい奥歯に適しているかもしれません。
ジルコニアの寿命は10年〜15年程度です。
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックとは、レジンとセラミックを混ぜ合わせた素材です。比較的安価ですが、ほかの素材よりも耐久性や審美性は劣ります。
ハイブリッドセラミックの寿命は7年〜8年程度です。
メタルボンド
メタルボンドとは、金属の外側にセラミックを焼き付けた素材です。金属の強度とセラミックの審美性を兼ね備えています。
しかし、内側に金属が使用されているため金属アレルギーがある方は避けたほうがよいでしょう。
メタルボンドの寿命は8年〜10年程度です。
セラミックの寿命が長い理由
セラミックの寿命が長い理由は、以下のとおりです。
歯に適合しやすい
セラミックは生体親和性に優れており、歯に適合しやすい素材です。そのため、セラミックと歯との間に隙間ができにくく、虫歯になるリスクが低いといえます。
耐久性に優れている
金属は強度に優れているものの、口腔内の環境では劣化が避けられません。
一方、セラミックは耐久性が高いため、口腔内でも安定性が保たれ、長期間にわたり形や強度を維持できます。
汚れが付着しにくい
セラミックの表面は滑らかであるため、汚れが付着しにくいです。細菌の温床となるプラークや歯石などが付着しにくいため、虫歯や歯周病のリスクが低くなります。
セラミックの寿命が短くなる原因とは?
セラミックの寿命は、さまざまな原因によって短くなることがあります。
ここでは、セラミックの寿命が短くなる原因について解説します。
経年劣化
セラミックは優れた素材ですが、長年使用すると劣化する可能性があります。セラミックの歯を長年使用することで変色や摩耗、微細な亀裂などが生じることがあるのです。
例えば、ハイブリッドセラミックにはプラスチックが含まれているため、変色・磨耗しやすい傾向にあります。
セラミックと歯の適合不良
セラミックと天然の歯との適合状態が悪いことが原因で寿命が短くなることもあります。
セラミックと天然の歯との間に隙間ができると、その部分に食べ残しや細菌が溜まりやすくなり、虫歯や歯周病の原因になります。その結果、セラミックが外れることもあるでしょう。
噛み合わせの変化
噛み合わせは加齢や歯周病の進行、歯の摩耗などによって変化することがあります。噛み合わせが変化すると、一部の歯に過度の力が集中するようになり、セラミックの歯が割れたり欠けたりしやすくなります。
歯ぎしりや食いしばり
歯ぎしりや食いしばりの癖も、セラミックの寿命が短くなる原因です。歯ぎしりや食いしばりをすると、歯に強い力が加わるため、セラミックの歯が割れたり欠けたりする可能性があります。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合は、専用のマウスピース(ナイトガード)の使用を検討するとよいでしょう。専用のマウスピースを装着することで過剰な力を分散し、セラミックの歯にかかる負荷を軽減できます。
また、歯ぎしりや食いしばりの原因となるストレスを軽減することや生活習慣を改善することも重要です。
セラミック治療後のメンテナンスでは何をする?
セラミック治療後のメンテナンスでは、どのようなことを行うのでしょうか。
メンテナンスで行う主な内容は、以下のとおりです。
お口の中の確認
メンテナンスでは、虫歯や歯周病になっていないかなど、お口全体の状態を確認します。
また、歯科医師の目でセラミックの状態や噛み合わせのチェックを入念に行い、適合状態が保たれているかどうかを確認します。セラミックと歯との間にズレやすき間が生じている場合は、対処します。
ブラッシング指導
正しい歯磨きの仕方を身につけるためにブラッシング指導を行う場合もあるでしょう。
染め出しを行って磨き残しが多い部分や磨き癖を知り、その人に合わせた歯磨きの仕方を歯科衛生士が指導します。ブラッシング指導を受け、適切な歯磨きの仕方を身につけることで、セラミックの歯や口腔内全体を清潔な状態に保てるでしょう。
クリーニング
メンテナンスでは、セルフケアでは落としきれない汚れを除去するために口腔内のクリーニングも行います。
専用の器具を用いて歯ブラシでは落としきれない歯垢や歯石を徹底的に除去します。歯と歯の間などの見逃しがちな部分に残った汚れも取り除けるため、虫歯や歯周病の予防につながります。
セラミック治療後のメンテナンスを受ける頻度
セラミック治療後は、2〜3か月に1回の頻度でメンテナンスを受けるのが一般的でしょう。
しかし、口腔内の状態が悪い方は、1〜2か月に1回の頻度でメンテナンスを受けたほうがよいかもしれません。また、日頃からしっかりと口腔ケアができている方であれば、半年に1回でよいケースもあります。
メンテナンスを受ける頻度については、歯科医師に確認しましょう。
まとめ
セラミックは、汚れが付きにくく、歯との間に隙間ができにくいため、金属の被せ物や詰め物よりも寿命が長いといわれています。
しかし、メンテナンスを怠ると虫歯や歯周病になり、セラミックの寿命が短くなる可能性があるのです。セラミックを長持ちさせるためには、自宅でしっかりと口腔ケアを行うことに加えて、歯科医院で定期的にメンテナンスを受けることが重要です。
歯科医院でのメンテナンスでは、口腔トラブルが起こっていないか、またセラミックの詰め物・被せ物に異常はないか確認を行います。また、適切な歯磨きの仕方を指導したり、クリーニングを行ったりします。
セラミックの歯を長持ちさせるためにも、自宅でしっかりとセルフケアを行い、また定期的にメンテナンスを受けましょう。
セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.04.02更新
セラミックの歯が痛む・しみる5つの原因!対処法とケア方法も解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
セラミックの歯を入れた後に、歯が痛んだりしみたりすることはありませんか。治療後の歯に違和感があると、不安になることでしょう。
セラミック治療の後に痛んだりしみたりする原因を知っていれば、落ちついて対処できるかもしれません。
本記事では、セラミックの歯が痛んだりしみたりするときに考えられる原因や、対処法について解説します。
セラミックの歯が痛む・しみる5つの原因
セラミック治療をした後の歯が痛む場合は、次の原因が考えられます。
・神経が過敏になっている
・噛み合わせがあっていない
・歯ぎしりや食いしばりの癖がある
・破損している
・二次カリエス(二次う蝕)が発生している
それぞれの痛みが起こる理由について確認しましょう。
神経が過敏になっている
セラミック治療を行う場合、神経を取るケースと神経を残すケースがあります。神経を残してセラミックの歯を入れた場合、しばらくの間神経が過敏になり痛むことも少なくありません。
セラミックの歯は強度が高いですが、銀歯に比べると弱いです。セラミックの詰め物や被せ物の強度を十分に保つためには、銀歯を入れるときよりも天然歯を多く削って詰め物・被せ物を厚く作らなければなりません。
歯を多く削ると神経に刺激が伝わりやすくなり、冷たいものや熱いものを食べたり噛んだりしたときに痛みが出ます。治療による一時的な痛みの場合が多く、1週間程度で落ちつくことが多いでしょう。
噛み合わせがあっていない
噛み合わせが合っていないと、噛んだときに痛みを感じることがあります。噛み合わせは本当に繊細で、強く当たっている箇所が一部あるだけで痛みが起こります。
新しい歯を入れるときに一度で完璧に噛み合わせを合わせるのは難しく、少しずつ様子を見ながら調整することが多いです。
また、セラミックの歯を入れた直後は調子がよくても、時の経過とともに噛み合わせが変わっていくこともあるでしょう。セラミックはほとんどすり減りませんが、天然歯は日常の使用で少しずつすり減るためです。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある
歯ぎしりや食いしばりの癖があると、歯に負担がかかり痛みが出ることがあります。特に、就寝時やストレスを感じたときに、気づかないうちに歯ぎしりや食いしばりをしている方は少なくありません。
集中している時などに、歯を食いしばっていないかを確認してみてください。パートナーやご家族などに、歯ぎしりや食いしばりをしていないか聞いてみるのもよいでしょう。
破損している
セラミックの歯が破損している可能性も考えられます。特に、オールセラミックは、セラミック素材を100%使用して作られた詰め物・被せ物で、他の素材に比べると衝撃に弱いです。
硬いものを噛んだ瞬間に割れるリスクが高いです。セラミック歯が破損したことで、神経に刺激が伝わると痛みが出るでしょう。
二次カリエス(二次う蝕)が発生している
二次カリエスとは、過去に虫歯の治療を行った歯が再び虫歯になることです。二次カリエスが進行すると、痛みを感じるでしょう。
セラミックの歯は虫歯になりにくいとはいえ、絶対に虫歯にならないわけではありません。口腔ケアが不適切だった場合などは、気づかないうちに二次カリエスになっていることがあります。
例えば、歯磨きの際に歯ブラシの毛先がきちんと当たっていない場所があると、細菌が同じ箇所に溜まって虫歯になります。セラミックの歯が破損していると、段差ができて汚れや細菌が溜まりやすくなるでしょう。
セラミックの歯が痛む・しみる場合の対処法
セラミックの歯が痛んだりしみたりする場合は、できるだけ早く歯科医院を受診してください。セラミックの歯が破損していたり二次カリエスになっていたりするケースの場合、放置していて改善されることはありません。
とはいえ「歯科医院へ行くまでの間どうすればいいの?」「歯科医院ではどんな処置をするの?」と疑問に思う方もいるでしょう。本項目では、セラミックの歯が痛んだりしみたりする場合の対処法を解説します。
刺激を避ける
痛みを感じた際は、できるだけ刺激を与えないようにしましょう。
・極端に熱いものや冷たいものを避ける
・硬い食べ物を避ける
・セラミックの歯では噛まない
神経が過敏になっているケースでは、刺激を避けて様子を見ると症状が落ちつく場合があります。また、刺激を避けることで、神経がより過敏に反応するのを防げるでしょう。
噛み合わせを調整する
噛み合わせが合っていない場合は、噛み合わせを調節すると痛みが治まります。強く当たりすぎているところや、高すぎるところを少しだけ削り、当たりすぎないようにします。
噛み合わせが合っているかいないかをご自身で判断するのは難しいため、歯科医院で確認してもらうことが大切です。
治療をする
二次カリエスになっている場合や、セラミックの歯が破損しているケースでは、できるだけ早く処置をすることが大切です。
二次カリエスになったケースでは、一度セラミックの歯を取り外して虫歯の治療を行います。セラミックを取り外す際はセラミックを削ることがあり、虫歯部分も削るため同じセラミックの歯を再装着することはできません。
破損している場合も同様に、セラミック歯を新しく作り直す必要があるでしょう。
マウスピースを作成する
食いしばりや歯ぎしりの癖があることが判明した場合、まずは噛み合わせの調整をします。強く当たりすぎている箇所があると、食いしばりや歯ぎしりの症状が出やすいからです。
また、マウスピース(ナイトガード)の作成も行うのが一般的です。マウスピースを入れることで、セラミックの歯だけでなく顎の骨や他の歯にかかる負担も減らせます。
筋肉が緊張するのを防げるので、肩こりや頭痛が軽減することも少なくありません。
セラミックの歯の適切なケア方法
セラミックの歯の平均寿命は10年から15年で、基本的には長く使用できます。よい状態を持続するためには、適切なケアが欠かせません。
本項目では、セラミック歯の適切なケア方法についてご紹介します。
セルフケアをする
セラミックの歯を長く使うためには、セルフケアが欠かせません。セラミックの歯は、銀歯やレジンなどの素材に比べるとツルツルとしていて汚れが溜まりにくいメリットがあります。
とはいえ、天然歯がツルツルしていても歯磨きをしないと虫歯や歯周病になるのと同じく、セラミックの土台の歯も手入れしなければ虫歯や歯周病になります。
次のように、正しい歯ブラシの方法を身につけましょう。
・自分の口のサイズや歯の形に合った歯ブラシを選ぶ
・歯ブラシの毛先が歯面に当たっているのを確認し、小さく小刻みに動かす
・フロスや歯間ブラシ、タフトブラシを併用する
どんなにブラッシングが上手でも、歯と歯の間や歯と歯茎の境目などに溜まった細かい汚れを落とすのは不可能です。フロスやタフトブラシを併用しましょう。
自分の口にあった歯ブラシの選び方や、他のツールの使い方については、歯科医院のブラッシング指導で教えてもらえます。
定期検診を受ける
定期検診で、セラミックの歯を始め、歯周病や虫歯がないかなど口腔状態をチェックすることも大切です。虫歯や歯周病は、初期段階では自覚症状が少なく気づかないケースも珍しくありません。
定期検診を受けていれば、万が一歯の病気が見つかったり、噛み合わせやセラミック歯に問題があったりした場合も適切に対処できます。セラミックの歯だけでなく、口の中の健康を保持するためには欠かせません。
まとめ
セラミックの歯が痛んだりしみたりする際は、神経が敏感になっていたり、噛み合わせが合っていなかったり、さまざまな原因が考えられます。どの原因で痛みやしみる症状が出ているかによって対応方法が異なります。
セラミックの歯に違和感があったときは、できるだけ早く歯科医院を受診し処置してもらいましょう。また、セラミックの歯や口の中をよい状態に保つためにも、普段からの口腔ケアや定期検診を意識してください。
セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.03.05更新
前歯をセラミックにするメリットとは?セラミックの種類や費用も解説
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
前歯を天然歯のように白いセラミックにしたいという方は少なくありません。セラミックは見た目がよいだけではなく、さまざまなメリットがあります。
今回は、セラミックの特徴について解説しながら、費用や治療方法についても説明します。セラミックを検討している方は、参考にしてください。
前歯をセラミックにするメリット
前歯は最も目につきやすい歯であると同時に、咀嚼するうえでも重要です。そのため、被せ物や詰め物をする際も、見た目と同時に機能性も十分に考慮しなければなりません。
歯に使われているセラミックは、お皿にも使われている陶器を歯科用に強化したものです。保険診療である銀歯やコンポジットレジンとは費用に大きな差がありますが、以下のようなメリットがあります。
天然歯のように白い歯に仕上がる
保険診療のコンポジットレジンは白い素材ですが、セラミックほどの透明感はなく、自然な白さも再現できません。セラミックは色味の選択肢が多く、他の歯と違和感がないような仕上がりにすることが可能です。
虫歯の再発を防ぎやすい
詰め物や被せ物は、素材によって耐久性が異なります。
銀歯の寿命は7年程度、コンポジットレジンの寿命は3年程度といわれており、徐々に劣化していきます。劣化していくと、詰め物・被せ物と天然の歯との接着面が緩んで隙間ができます。そこから虫歯菌が侵入することがあり、虫歯の再発につながるのです。
セラミックは耐久性が高く、劣化しにくい素材です。虫歯の再発を防ぎやすいので、結果的に天然歯の健康を守ることにもつながります。
金属アレルギーの方も入れられる
内側が金属になっているセラミックもありますが、金属不使用の素材もあります。そうしたセラミックを選択すれば、金属アレルギーの方でも安心して治療可能です。
また、金属は口腔内で少しずつ溶け出すので、歯茎が黒ずんでしまうことがあります。金属不使用のセラミックなら、そのようなリスクもありません。
着色汚れがつきにくく、歯垢も除去しやすい
コーヒーや紅茶、ワインなどを好んで頻繁に飲む場合、着色汚れが歯の表面に付着します。セラミックは着色汚れがつきにくいので、治療時の白さを保てるでしょう。
また、表面が滑らかなので、歯垢などの汚れが付着した場合も除去しやすいです。
前歯をセラミックにするデメリット
前歯をセラミックにするとさまざまなメリットを得られますが、以下のようなデメリットもあります。
費用が高い
セラミック治療は自由診療であるため、保険診療の詰め物や被せ物と比較して非常に高額です。
しかし、セラミックは耐久性が高く、長く使える可能性が高いです。適切にメンテナンスしていれば、銀歯やコンポジットレジンのように数年で交換する必要はないでしょう。
コストパフォーマンスは低くないと言えます。
強い衝撃を与えると割れることがある
硬く強度の高いセラミックですが、強い衝撃が加わると割れてしまうことがあります。強い歯ぎしりや食いしばりがある方の場合、気をつける必要があるでしょう。
セラミックを守るために、就寝中にナイトガードを装着するなど対策しましょう。
歯を多く削る必要がある
上述したように、セラミックは割れるリスクがあります。強度を保つためには厚みが必要なので、銀歯と比較すると少し多めに天然歯を削ることになります。
少しでも多く自分の歯を残したいと考えている方にとっては、デメリットになるかもしれません。
前歯のセラミックの種類と費用
セラミックの種類と費用を確認しましょう。
オールセラミック
100%セラミックでできているのがオールセラミックです。金属を一切使っていないので、金属アレルギーの心配はありません。
透明感と艶があり色味のバリエーションも多いため、自然な見た目に仕上がります。他のセラミックと比較しても審美性が高いため、前歯に使用されることが多いです。
詰め物の場合は4万~8万円、被せ物は8万~18万円が目安です。
ジルコニア
ジルコニアは、人工ダイヤモンドとも呼ばれている、セラミックの中で最も硬い素材です。オールセラミックは天然の歯と同じ程度の硬さですが、ジルコニアは天然歯よりも硬い素材のため、奥歯に使用されることも少なくありません。
オールセラミックが持つ透明感や艶、自然な美しさはありませんが、前歯に使用する方もいます。
費用の相場は、詰め物が4万〜6万円、被せ物が10万〜20万円です。
メタルボンド
メタルボンドは、金属の外側をセラミックで覆った素材です。セラミックは割れやすいので、内側を金属にすることで強度を保っています。金属アレルギーのリスクがありますが、どの部位にも使用できるセラミックといえるでしょう。
デメリットは角度によっては金属が見えてしまうことと、オールセラミックのような透明感や艶がないことです。
費用は、被せ物で8万〜15万円程度です。
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックは、セラミックとレジンを混ぜ合わせた素材です。レジンよりも透明感があり、変色しにくいのが大きな特徴です。
しかし、レジンが含まれているため、強度や耐久性はそれほど高くありません。表面に細かい傷もつきやすいため、歯垢が溜まりやすく虫歯になりやすいといえます。
費用は他のセラミックと比較すると抑えられる傾向があり、詰め物は3万円前後、被せ物は4万〜8万円が相場です。
e-max(イーマックス)
e-maxは、二ケイ酸リチウムガラスを主成分とするセラミックです。天然歯以上に美しいといわれており、前歯に使用されることも多いです。
強度も天然歯と変わらず、長年使っても変色しにくいです。表面に細菌がつきにくいので、虫歯や歯周病も予防しやすいでしょう。
詰め物は4万〜6万円、被せ物は7万〜10万円が相場です。
前歯をセラミックにする治療の流れ
前歯をセラミックにする際は、以下のように治療が進みます。
カウンセリング
治療を行う前に、患者さまからのご希望を伺います。治療の内容や費用、治療期間などを説明します。
検査・型取り
患部の検査や型取りをします。患部の状態によっては、神経を除去する治療が必要になることもあります。
セラミックに合わせて歯全体を白くしたい場合は、ホワイトニングをします。
セラミックを被せる土台を作る
セラミックを被せるための土台作りをします。セラミックが入った後の歯並びや噛み合わせを考慮しながら調整します。
その後、仮歯を入れて、歯並びや噛み合わせに問題がないか確認します。
セラミックを入れる
セラミックが出来上がったら、仮歯を外してセラミックを入れます。
セラミックの前歯を長持ちさせるためには
セラミック自体は耐久性の高い素材ですが、長持ちさせるには患者さまの努力も大切です。
毎日のセルフケアをしっかり行う
セラミックを長持ちさせるために、虫歯や歯周病にならないように毎日のセルフケアをしっかり行いましょう。歯ブラシだけではなく、歯間ブラシやデンタルフロスを使って歯と歯の間も除去してください。
特に就寝前は丁寧にケアする必要があります。就寝中は唾液の分泌量が低下するので、細菌が繁殖しやすくなるためです。
ナイトガードを装着する
歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合は、セラミックが割れてしまうことがあります。就寝時はナイトガードを装着して、セラミックに大きな力がかからないようにしましょう。
噛み合わせを調整する
噛み合わせを考慮しながらセラミック治療を行いますが、口腔内の状態は変化するため、年月を経て噛み合わせが悪くなってしまうことがあります。噛み合わせが悪くなると、セラミックに大きな負担がかかるようになるでしょう。
必要に応じて噛み合わせを調整してもらってください。
定期メンテナンスを受ける
セラミック治療後は、少なくとも半年に1回の頻度で定期メンテナンスを受けましょう。セラミックの状態や噛み合わせをチェックしたり、お口のクリーニングを受けるためです。
また、定期メンテナンスを受けていれば異変を早期に発見し、すぐに対処することが可能です。
まとめ
前歯をセラミックにすると、さまざまなメリットを得られます。天然歯に近い白い歯にできるだけではなく、耐久性が高まり、虫歯や歯周病の予防にもなります。
保険診療の銀歯やコンポジットレジンと比較すると費用は高いですが、しっかりとメンテナンスしていれば長持ちするでしょう。
セラミックには、オールセラミック、ジルコニア、メタルボンドなど多くの種類があります。それぞれ特徴が異なるので、歯科医師と相談しながらお口に合ったものを選択しましょう。
前歯のセラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2023.12.19更新
セラミック治療で後悔しないために!デメリットと対策を知ろう!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
セラミック治療は、審美性と耐久性を兼ね備えたセラミック素材を使用した歯科治療です。虫歯治療での利用だけでなく、歯並びなどの外見を改善する治療にも用いられます。歯科治療で使用する素材として、セラミックを選ぶ方は多いでしょう。
ただし、セラミック治療はデメリットがまったくない万能な治療方法ではありません。セラミック治療を受けて、後悔したケースも少なからず存在します。
今回は、セラミック治療のメリット・デメリットや、後悔しないための対策について解説します。セラミック治療で後悔した例もご紹介するので、セラミック治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
セラミック治療とは?
セラミック治療とは、セラミック素材を使用した歯科治療のことです。虫歯などで失った歯の治療だけでなく、歯並び・歯の色・歯の形を改善する治療にも利用されています。
主にセラミックが使われるのは、インレーやクラウン、ブリッジとよばれる、詰め物や被せ物で歯の機能を補う治療です。また、前歯の形や色調を整えるラミネートべニアという治療にも用いられます。
一般的には推奨されていませんが、ワイヤーやマウスピースで行う通常の矯正治療の代わりに、セラミックを用いた矯正が行われることもあるでしょう。
セラミック素材は審美性と耐久性を兼ね備えており、天然歯に近い自然な見た目に仕上がることが特徴です。経年劣化しにくく、変色・着色しにくいため、美しい見た目を長く維持できます。
強度が高く耐久性に優れているため、保険適用で使用されるプラスチックの素材よりも、長い期間使用できることが多いです。
セラミック治療を後悔した例
セラミックを用いた治療にはさまざまなメリットがあり、審美性や耐久性に優れた治療方法として知られています。
一方で、セラミック治療を受けたことで後悔するケースも存在します。セラミック治療を後悔した例を確認しましょう。
噛み合わせが悪くなった
セラミック治療を受けたことで、噛み合わせが悪くなるケースがあります。噛み合わせが不適切な状態が続くと、顎関節症や慢性的な頭痛・肩こりを引き起こす可能性があります。
治療時の噛み合わせは問題なくても、時間の経過とともに噛み合わせが悪くなることもあるでしょう。特に、人工ダイヤモンドともよばれるジルコニアを用いてセラミック治療をした場合、天然歯よりも硬いことから、噛み合う歯がすり減ることがあります。
徐々に噛み合わせが悪化し、顎関節症などの問題につながることがあるのです。セラミック治療後に噛み合わせに違和感を覚えた場合は、すぐに歯科医師に相談しましょう。
歯髄炎が生じた
歯髄炎とは、歯の中心部にある神経と血管が通っている歯髄に炎症が生じることです。強い痛みを伴うことが多いため、大きなストレスを感じるでしょう。
セラミック治療においては、天然歯を削る範囲が広すぎた場合や、削った際に歯髄に強い衝撃が加わった場合、歯髄炎を生じることがあります。歯髄炎が悪化すると、歯の神経を抜く必要が生じることもあるでしょう。
セラミックが割れた
セラミックはプラスチックの素材よりも強度が高く、耐久性に優れています。
しかし、強い衝撃が加わると割れる可能性があります。特に、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、セラミックが割れるリスクが高いので注意が必要です。
一度割れたセラミックは修理できず、再治療が必要になるでしょう。費用も追加でかかる場合が多いです。
虫歯になった
セラミックが虫歯になることはありませんが、土台になっている天然歯や周辺の組織は虫歯・歯周病になる可能性があります。セラミックの下が虫歯になると、天然歯との適合性が低下します。
そのため、セラミックを再度作り直す必要があり、費用も追加でかかるでしょう。
希望していた仕上がりにならなかった
セラミック治療後、希望していた仕上がりにならないケースもあります。例えば、セラミック歯の色が周囲の天然歯と異なると、見た目に違和感や不自然さが生じるでしょう。
セラミック治療は、審美性の高さから選択する方が非常に多いです。希望していた仕上がりにならなかった場合、後悔する可能性があるでしょう。
費用が高額だった
セラミック治療は、基本的に保険適用外です。自由診療のため歯科医院によって費用は異なりますが、保険適用で使用される素材と比較すると高額になる傾向があります。
セラミック治療のデメリット
セラミック治療のデメリットは、以下のとおりです。
・セラミックが割れることがある
・保険適用外なので治療費が高い
・寿命がある
セラミックは、強い力が加わると割れる可能性があります。セラミックはプラスチックの素材と比べて耐久性が高いですが、陶材なので割れるリスクがあるのです。セラミックが割れると作り直す必要があり、費用もかかるでしょう。
また、保険適用外であるため費用が高額になること、耐久性は高いですが寿命があることもデメリットといえます。セラミックの寿命は一般的に10年程度といわれていますが、虫歯や歯周病などのトラブルが生じた場合は数年で交換が必要になることがあります。
ただし、毎日の丁寧なセルフケアや定期メンテナンスを徹底することで、本来の寿命以上に長く使用し続けることも可能です。
セラミック治療のメリット
セラミック治療のメリットは、以下のとおりです。
・天然歯に近い美しい見た目に仕上がる
・虫歯が再発しにくい
・治療時の見た目が長く続く
セラミック治療は、天然歯に近い美しい見た目に仕上がることが大きなメリットでしょう。セラミックは、天然歯が持つ透明感や艶なども再現できます。限りなく天然歯に近い、自然な仕上がりが期待できるでしょう。
虫歯が再発しにくいことも、セラミック治療のメリットです。セラミックは長期間使用しても変形しにくく、すき間や段差が生じにくいため二次虫歯になりにくいのです。
また、セラミックはレジンなどの素材と比べて、経年変化しにくいとされています。変色・着色しにくい素材なので、治療時の白さや透明感を長期間に渡って維持できます。
セラミック治療を後悔しないための対策
セラミック治療は費用が高額なので、長期間美しさを保って使用し続けたいと思う方が多いでしょう。
本項目では、セラミック治療を後悔しないための対策をご紹介します。しっかりと対策して、満足できる治療結果を目指しましょう。
治療前にカウンセリングを受ける
セラミック治療を受ける前に、必ずカウンセリングを受けてください。カウンセリングでは、セラミック治療のリスクや注意点などの説明を受けます。
しかし、ただ説明を受けるだけでは、セラミック治療を後悔することになるかもしれません。理想とする仕上がりをしっかり歯科医師に伝えましょう。
疑問や不安がある場合は解消し、納得のいく治療計画を立てることが重要です。
定期的に歯科検診を受ける
歯科検診では、噛み合わせの確認や、日々の歯磨きでは落とせない汚れの除去などを行います。セラミックを問題なく使い続けるために、歯科検診は非常に重要です。
虫歯や歯周病など、口腔内のトラブルの早期発見や早期治療にもつながるでしょう。セラミックを長く維持するために、定期検診は欠かさないでください。
虫歯を予防する
セラミックは、レジンや金属などの素材に比べて汚れが付着しにくいです。虫歯や歯周病の予防としても有効な治療方法ですが、日々のセルフケアを怠ると、土台の天然歯や周囲の組織が虫歯や歯周病になるリスクが高まります。
歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロスなども使用して虫歯予防に努めましょう。
歯ぎしりを改善する
歯ぎしりや食いしばりの癖があると、セラミックが割れる可能性が高くなります。歯ぎしりや食いしばりの主な原因はストレスなので、ストレスを溜めないことが大切です。
しかし、ストレスを完全になくすことは難しいでしょう。歯ぎしりや食いしばりは無意識に行う方も多く、改善するのは難しいです。
就寝中の歯ぎしり・食いしばりには、ナイトガードが効果的です。強い負荷から歯を守り、セラミックが割れるリスクを軽減できます。
まとめ
セラミックは自然で美しい仕上がりを実現でき、健康面でのメリットも大きいです。そのため、セラミック治療を希望する患者さまは増えています。
しかし、セラミック治療にはデメリットも存在し、治療後に後悔する方がいるのも事実です。セラミック治療を後悔しないためには、事前のカウンセリングで歯科医師と十分なコミュニケーションを取り、治療後も毎日のセルフケアや定期健診などを継続することが大切です。
セラミック治療のメリットだけでなく、デメリットも理解することで治療を後悔しないように対策できるでしょう。
セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2023.11.07更新
セラミック歯の値段はどれくらい?治療にかかる費用内訳も解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
セラミック歯は高額なイメージがあるため、値段が気になり治療を受けるかどうか迷っている方もいるのではないでしょうか。
セラミック歯には多くの種類がありますが、基本的には保険が適用されません。歯科医院によって値段が異なるため、治療を検討する際は相場を把握するとよいでしょう。
今回は、セラミック歯の値段を種類ごとに解説します。値段の内訳や保険適用についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
セラミック歯とは?
セラミック歯とは、審美性に優れたセラミックを使用した詰め物・被せ物のことです。虫歯治療で歯を削った際は、削った部分の機能を回復するために詰め物・被せ物をします。
詰め物・被せ物といえば銀歯をイメージする方が多いと思いますが、天然歯に近いセラミックを選択することもできます。セラミック歯の特徴は、以下のとおりです。
・透明感があり、天然歯に近い色調に調整できる
・強度がある
・経年劣化しにくく長持ちする
・表面がなめらかで汚れが付着しにくい
・着色・変色しにくい
・虫歯の再発リスクが低い
・生体親和性が高く馴染みやすい
・金属を使用しない場合は、金属アレルギーの心配がない
セラミックは天然歯のような自然な色に調節できるため、本物の歯と見分けがつかないこともあるでしょう。そのため、前歯などの目立ちやすい場所の治療にも適しています。
セラミック歯の値段はどれくらい?
セラミック歯には多くの種類があり、値段がそれぞれ異なります。セラミック歯の種類ごとの値段を詳しく確認しましょう。
オールセラミック
オールセラミックの値段は、詰め物の場合40,000~80,000円、被せ物の場合80,000~220,000円が相場です。オールセラミックは、すべてセラミックでできた詰め物・被せ物のことです。
天然歯と見分けがつかないほどの白さと透明感があり、変色もほとんどしません。歯垢や食べかすなどの汚れが付着しにくいため、虫歯の再発リスクが低いのも特徴です。
ただし、強度はジルコニアセラミックより低く、割れることがあります。
ジルコニアセラミック
ジルコニアセラミックの値段は、詰め物の場合30,000~60,000円、被せ物の場合100,000~200,000円が相場です。ジルコニアセラミックは、審美性と強度を兼ね合わせた詰め物です。
柔軟性があり割れにくいため、噛み合わせが強い奥歯などにも使用できます。また、天然歯に近い色に調整できるため、審美性に優れています。
しかし、非常に硬いため、噛み合う歯を傷めることがあるのがデメリットです。
メタルボンド
メタルボンドの被せ物の値段は、80,000~150,000円が相場です。メタルボンドとは、金属の土台にセラミックを焼き付けた被せ物のことを指します。
表面はセラミックなので天然歯に近く、審美性に優れています。
ただし、オールセラミックと比較すると白さや透明感は劣るでしょう。メタルボンドの土台は金属でできているため強度がありますが、角度によっては金属の土台が見える可能性があります。また、金属を使用しているため、金属アレルギーの方は使用できません。金属イオンが溶け出し、歯茎が黒ずむこともあります。
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックの値段は、詰め物の場合は約30,000円、被せ物の場合は40,000~80,000円が相場です。
ハイブリッドセラミックは、適用条件を満たせば保険が適用されますが、自費診療のハイブリッドセラミックのほうが審美性に優れています。また、保険適用のハイブリッドセラミックは、被せ物にしか使用できません。保険が適用された場合は10,000円程度で受けられるでしょう。
ハイブリッドセラミックとは、セラミックにレジンを混ぜた詰め物・被せ物です。レジンが混ざっているため、ほかのセラミック歯よりも値段を抑えられます。時間が経つと変色しますが、保険適用のレジンよりは変色しにくいです。
セラミック歯の治療にかかる費用の内訳
セラミック歯の治療には、セラミック自体の費用のほかに、初診・カウンセリングや虫歯治療、治療後のメンテナンスなどに費用がかかります。費用の内訳を確認しましょう。
初診・カウンセリング
虫歯治療で初めて受診した際は、お口の中の診察やレントゲン撮影などの検査を行って治療方針を決めます。初診料が発生するため、3割負担で3,000~4,000円程度かかるでしょう。
また、セラミック歯の治療に入る前は、治療内容や値段などについてカウンセリングを行います。カウンセリング値段の相場は、無料~5,000円です。
虫歯治療
虫歯治療にかかる値段は、虫歯の進行度によって異なります。虫歯治療には保険が適用されるため、窓口での支払い額は負担割合に応じた金額です。
進行度別の値段の目安は、以下のとおりです。
<進行度に応じた値段の目安>
進行度 | 状態 | 値段の目安 (3割負担の場合) |
---|---|---|
軽度 | エナメル質に留まる虫歯 | 3,000円 |
中等度 | エナメル質だけでなく、象牙質にまで及んでいる虫歯 | 2,000~10,000円 |
神経まで達する | 抜髄(ばつずい)や根管治療が必要な虫歯 | 7,000~20,000円 |
重度 | 歯の上部が完全になくなって神経が壊死し、抜歯が必要な状態 | 3,000~20,000円 |
虫歯が重度まで進行して抜歯が必要な状態になると、ブリッジや入れ歯、インプラントを選択することになります。一般的に、虫歯は進行すればするほど値段が高くなるため、早期治療を心がけましょう。
治療後のメンテナンス
治療後のメンテナンスにかかる値段は、3割負担で1回あたり3,000~4,000円が目安です。メンテナンスの頻度は状態によって異なります。
適切に歯磨きできない方や、虫歯や歯周病になりやすい方は1~2か月に1回、お口の状態に問題がなくしっかりケアできている方は、3~6か月に1回のペースでよいでしょう。
メンテナンスの内容は、以下のとおりです。
・虫歯・歯周病のチェック
・歯垢・歯石の除去
・染め出し
・ブラッシング指導
・生活習慣指導
・フッ素塗布
セラミック歯は、保険治療で使用される素材に比べて長持ちしますが、メンテナンスをしっかり受けていることが前提です。虫歯が再発しにくいセラミックでも、メンテナンスを怠ると虫歯や歯周病にかかり、寿命が短くなる可能性があります。
セラミック歯を長持ちさせるためには、定期的に歯科医院でメンテナンスを受け、詰め物や被せ物の状態、虫歯や歯周病の有無などを確認することが大切です。また、歯の健康を守るためには、歯科医院でのメンテナンスだけでなく、自宅でのセルフケアも非常に重要です。
メンテナンスの際に歯科医師や歯科衛生士からケア方法の指導・アドバイスを受けると、正しいケアを継続できるでしょう。
セラミック歯の治療は保険が適用される?
セラミック歯の治療は、基本的に保険適用外です。健康保険が適用されるのは、虫歯などで失われた機能の回復を目的とした治療に限られているためです。
セラミック歯は機能の回復に加え、審美的な目的で行われることが多いです。そのため、自由診療で治療費は全額自己負担となります。
ただし、ハイブリッドセラミックは、適用条件を満たす症例であれば保険が適用されます。セラミックと歯科用プラスチックを材料として使用したCAD/CAM冠という被せ物で、日本では2016年4月から保険が適用されるようになりました。
2016年の段階では小臼歯のみの適用でしたが、2023年10月現在、多くの歯を保険適用で治療できるようになっています。CAD/CAM冠の保険適用条件は、以下のとおりです。
・前歯〜第二小臼歯の治療である
・第一大臼歯の場合、上下左右すべての第二大臼歯が残っている
・第二大臼歯の場合、金属アレルギーと診断されている
CAD/CAM冠の治療では、破損を避けるために銀歯やセラミック治療より歯を多く削る必要があります。また、保険治療を行った部分は原則2年間、保険での再治療ができません。破損などのトラブルが起きた場合は、修理するか自費で作り直す必要があります。
また、CAD/CAM冠はどの歯科医院でも治療を受けられるわけではありません。厚生労働省に承認された歯科医院のみ取り扱える治療法です。
CAD/CAM冠での治療を検討している方は、事前に歯科医院に確認しましょう。
まとめ
セラミック歯は、審美性に優れたセラミックを使用した詰め物・被せ物です。保険適用の詰め物・被せ物は見た目が悪く、劣化しやすい、虫歯の再発リスクが高いなどのデメリットがあり、比較的短期間で再治療が必要になるでしょう。
セラミック歯は基本的に保険が適用されないため値段は高額ですが、審美性や機能性、耐久性に優れており、メリットの多い治療です。セラミック歯には多くの種類があるため、それぞれの特徴やメリット・デメリットを比較して、ご自身に合った治療法を選択することが大切です。
セラミック歯を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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