2024.09.03更新
親知らずの抜歯は痛い?いつまで続く?原因や対処法を解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
前の歯から数えて8番目、歯列の一番奥に生えてくる親知らずは、抜歯を勧められることも珍しくありません。将来的に虫歯や歯周病などのトラブルを引き起こすことが多いため、真っすぐに生えていない親知らずは抜歯することが多いです。
しかし、親知らずの抜歯は痛いという情報を目にすることもあるでしょう。親知らずの抜歯に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
今回は、親知らずの抜歯の痛みについて詳しく解説します。
親知らずの抜歯は痛い?
親知らずの抜歯は、局所麻酔をしてから行うため術中に痛みを感じることはありません。
ただし、強い力が加わるので圧迫感を覚えたり、歯を脱臼させる音や器具の振動などに恐怖心を感じたりすることはあるかもしれません。基本的には痛みは感じないため、親しらずの抜歯を必要以上に恐れる必要はないでしょう。
親知らずの抜歯が痛いと言われる理由は、抜歯の処置が終わって麻酔が切れてきたときに傷口が痛むことがあるためです。痛みの感じ方は人それぞれですが、親知らずの抜歯後に痛みが出ることは正常な反応とも言えます。
親知らずを抜歯したときには痛み止めを処方されることが多いので、痛みがある場合は我慢せずに薬を飲んで痛みを抑えましょう。
親知らずの抜歯の痛みはいつまで続く?
親知らずの抜歯後の痛みは、2~3日で徐々に治まってくることがほとんどです。多少の違和感は残りますが、痛み止めを飲むほどの痛みはなくなるでしょう。
痛みのピークは、麻酔が切れた瞬間から2日後程度までです。ピークを過ぎたあとは傷口の治りに従って徐々に治まっていき、1週間程度で落ち着くでしょう。
また、親知らずの抜歯は腫れを伴うこともあります。痛みよりも少し遅れた抜歯後3日目程度でピークを迎えます。とくに、下顎の親知らずを抜歯した場合に痛みや腫れが強い場合が多いです。下顎は、上顎に比べて骨が硬いためです。
一般的には1~2日をピークに親知らずの抜歯後の痛みは徐々に治まりますが、中には1週間以上痛みが続くケースがあります。抜歯の際に傷口に細菌が入ってしまったことや、抜歯の際に歯ぐきの切開や骨を削る処置が必要だった場合に多く見受けられます。
また、ドライソケットと呼ばれる症状に陥った場合、痛みが長期間続くでしょう。ドライソケットとは、抜歯後の穴が血液の塊で塞がれずに骨が露出した状態を言います。
ドライソケットの場合、術後に感じていなかった痛みが3~5日ほどたってから現れることが特徴です。親知らず抜歯後1週間ほどたっても痛みが治まらない場合は、早めに歯科医師に相談しましょう。
親知らずの抜歯の痛みの原因
親知らずの抜歯後の痛みの原因は、主に以下の3つです。
・外科処置のため
・細菌感染
・ドライソケット
詳しく解説します。
外科処置のため
親知らずの抜歯は、外科処置にあたります。歯を抜くだけでも、歯茎や歯の周辺の骨に刺激を与え、出血を伴うのが一般的です。歯茎や歯の周辺の骨が傷つくと、炎症反応が起きて痛みや腫れが生じます。
とくに、複雑な生え方をしている親知らずの場合は、歯茎を切開したり骨を削ったりすることもあるため、より痛みや腫れを生じやすいでしょう。痛みや腫れの原因は、出血を止めるために白血球や血小板が毛細血管に集まることです。
親知らずの生え方によっても痛みの程度は異なりますが、真っすぐ正常に生えている親知らずの場合でも、多少の痛みは伴うでしょう。
細菌感染
親知らずを抜歯した後は歯茎を縫合することもありますが、完全に抜歯窩を塞げるわけではありません。どうしても一時的に穴が開いた状態となります。そこに汚れが溜まると、細菌感染を起こして痛みが出る場合があります。
抜歯した部分を強く刺激することは避けたほうが良いですが、通常の口腔ケアはしっかりと行いましょう。口腔内の細菌の数を減らす必要があるためです。
抗生物質を処方されている場合は、きちんと服用することで細菌感染を防げます。
ドライソケット
ドライソケットとは、抜歯後の穴が塞がれずに骨が露出した状態を指します。
通常、抜歯した後の穴は血餅(けっぺい)と呼ばれる血の塊が穴を覆い、その上を歯肉が徐々に修復することで傷口が塞がります。血餅が何らかの理由で形成されなかったり、途中で取れたりした場合、ドライソケットになります。
ドライソケットで骨が露出した状態の場所に刺激が加わると、痛みを引き起こします。
抜歯した傷口は、必要以上に触らないことが重要です。強いうがいを避け、抜歯後2~3日は血流が良くなる激しい運動や飲酒、長風呂なども控えましょう。
親知らずの抜歯の痛みがつらいときの対処法
親知らずの抜歯の痛みがつらいときは、以下の対処法を試してみましょう。
・痛み止めを早めに飲む
・患部を冷やす
・ガーゼを噛む
・強くうがいをしない
・喫煙しない
・アルコールを控える
・刺激物を食べない
・歯科医院で消毒してもらう
詳しく解説します。
痛み止めを早めに飲む
親知らずの抜歯後、麻酔が切れると痛みが出やすいため、麻酔が切れる少し前に痛み止めを飲んでおくと痛みを和らげることができます。
また、親知らずの抜歯後は痛み止めと抗生剤を処方される場合がほとんどです。抗生剤は痛みがなくてもきちんと服用しましょう。口内の細菌感染を防ぐことができます。
患部を冷やす
冷却シートやアイスバックなどで患部周辺を冷やすことも有効です。患部に軽くあてることで熱を吸収して、痛みや腫れを和らげられるでしょう。
ただし、冷やしすぎると血液の循環が悪くなるため、時間を決めて冷やしてください。また、氷を口の中に入れる、保冷剤を直接当てるなど、過度な冷却は避けてください。
ガーゼを噛む
抜歯後は出血が止まるまでガーゼを軽く噛んで止血しましょう。20分ほどたっても出血が止まっていない場合は、新しいガーゼに替えます。
出血を早めに止めることで痛みを抑えられます。
強くうがいをしない
抜歯した穴は、血餅(けっぺい)と呼ばれる血液の塊ができることで治癒していきます。かさぶたのような役割を持つ血餅は、細菌から骨を守る役割も持っています。
この血液がいつまでも固まらない場合や、固まってもとれてしまった場合は、骨が露出したままで痛みが伴います。術後は少しずつ血が滲み出ることがありますが、強いうがいをしすぎると血餅が取れる可能性があるため、抜歯後は強いうがいをしないように気をつけましょう。
喫煙しない
喫煙すると血流の流れが悪くなるため、歯茎の治癒を遅らせます。喫煙習慣のある方は、術後しばらくは禁煙することで痛みを抑えられる可能性があります。
アルコールを控える
アルコールは、血管を広げて血流を促進する作用があります。抜歯後は血が固まりにくく痛みが長引く可能性があるため、抜歯当日から痛みが残っている間はアルコールを控えるようにしましょう。
刺激物を食べない
辛い食べものなどは、傷口の刺激になることがあります。血流が促進されることもあるでしょう。痛みを抑えるためには、抜歯後痛みがある間は控えるようにしましょう。
また、固い食べものも患部の刺激になるため食べないほうが良いでしょう。
歯科医院で消毒してもらう
歯科医院で消毒してもらうのも方法の一つです。抜歯後はどうしても通常通りに口腔ケアが行えなかったり、食べ物が詰まりやすかったりするので、歯科医院で患部を洗浄・消毒してもらうと良いでしょう。
こまめに経過観察してもらうことで、トラブルを未然に防ぐ効果も期待できます。
親知らずの抜歯の痛みを歯医者に相談したほうがいいケース
親知らずの抜歯後は痛みを伴うことが多いですが、通常は2〜3日をピークに1週間程度で徐々に痛みは治まります。痛みが1週間以上続いている場合や、術後は痛みがなかったのに3〜5日経過してから痛みが生じてきた場合は、歯医者に相談したほうが良いでしょう。
また、腫れがひどくなったり熱を伴ったりする場合も早めに相談しましょう。ドライソケットや患部の細菌感染の可能性が考えられます。
いずれの場合も、早めに対処してもらうことで重症化を防げます。
まとめ
親知らずの抜歯後に痛みが出ることがありますが、痛みは2〜3日をピークに徐々に落ち着いていきます。傷の治りとともに徐々に治まっていき、1週間もあれば痛みはなくなるでしょう。
親知らずの抜歯後の痛みは人それぞれ異なりますが、術中は局所麻酔によって痛みを感じることはありません。親知らずの抜歯後は、処方された痛み止めや抗生剤をきちんと飲みながら様子をみることが大切です。
痛みが1週間以上続くような場合は、細菌感染やドライソケットの可能性があるため早めに歯科医院に相談しましょう。親知らずの抜歯後は、なるべく安静を心がけることで痛みを和らげることができるでしょう。
親知らずの抜歯を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
当院は、予防治療に力を入れています。虫歯の原因を根本から改善し、口内を健康に保ちます。マウスピース矯正や審美歯科も実施しているので、ぜひ一度ホームページをご覧ください。Web予約もお受けしています
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2024.08.06更新
親知らずは抜くべき?抜いたほうがいいケースと手順を解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
親知らずが生えてきた時、抜くべきかどうか悩む方は多いでしょう。親知らずは他の歯と違って斜めや横向きに生えることが多く、虫歯や歯周病の原因となることが少なくありません。
この記事では、親知らずを抜いたほうがいいケースと、抜歯の手順について詳しく解説します。抜歯後のケアも紹介するので、親知らずに関する悩みをお持ちの方はぜひ参考にしてください。
親知らずとは?
親知らずとは、第三大臼歯とも呼ばれ、通常は20歳前後に生えてくる歯です。一番奥に位置しており磨きにくいため、虫歯や歯周病のリスクが高いとされています。
親知らずは抜くべき?
すべての親知らずを抜かなければならないわけではありません。親知らずは、抜いたほうが良い場合と抜かなくても良い場合があります。
抜いたほうがいい親知らず
抜いたほうがいい親知らずは、以下の通りです。
斜めや横向きに生えている場合
親知らずが斜めや横向きに生えると、周囲の歯や歯茎に悪影響を及ぼす可能性があります。汚れが溜まりやすく、虫歯や歯周病の原因となるため抜歯が推奨されます。特に、隣の歯を押して歯並びを乱すリスクがあるため、矯正治療を行う前には抜歯するのが一般的です。
噛み合わせが悪い場合
上下どちらかにしか親知らずが生えていない場合、噛み合う歯がないので食事がしづらくなることがあります。この場合、噛む力が均等に分散されず他の歯や顎に負担がかかるため、抜歯を検討する必要があります。
噛み合わせが悪い状態が長期間続くと、顎関節症などの原因にもなるため注意が必要です。
虫歯になっている場合
親知らずが虫歯になっていると、他の健康な歯にも影響を与えるリスクが高まります。特に、親知らずは位置的に治療が難しいため、治療しても再発することが多いです。何度も虫歯になる場合は、抜歯したほうがよいでしょう。
感染が広がる前に抜歯することで、全体の口腔衛生を保つことができます。
智歯周囲炎が繰り返される場合
親知らずの周囲の歯茎が炎症を起こすことを、智歯周囲炎と言います。繰り返し炎症を起こす場合、痛みや腫れが頻発し生活の質を低下させるでしょう。
智歯周囲炎は親知らずの位置や生え方によって発生するため、症状を繰り返す場合は抜歯するのが望ましいです。
歯並びに影響を与える場合
親知らずが他の歯を押して歯並びを悪くするリスクがある場合、抜歯を検討します。特に、矯正治療を受けた後などは、親知らずの影響で歯並びが再び乱れるのを防ぐため、抜歯を考慮することが重要です。
抜かなくてもよい親知らず
抜かなくてもよい親知らずは、以下の通りです。
正常に生えている場合
親知らずが真っ直ぐに正常に生えており、噛み合わせや周囲の歯に問題を起こさない場合は、無理に抜歯する必要はありません。特に、しっかりと歯磨きができる状態であれば、そのまま残しておいても問題ないでしょう。
完全に埋まっている場合
親知らずが歯茎の中に完全に埋まっていて、痛みや炎症がない場合は抜かなくても良いとされています。特に、周囲の歯や骨に悪影響を与えない場合は、経過観察を続けることが多いでしょう。
ブリッジや入れ歯の土台に利用できる場合
健康な親知らずは、将来的に他の歯が失われた場合にブリッジや入れ歯の土台として利用できることがあります。適切に管理を続けられる場合は、抜歯せずに残しておく選択肢もあります。
また、他の奥歯を失った場合、親知らずを移植して再利用することも可能です。
親知らずを抜く手順
以下に、親知らずを抜く際の一般的な手順を紹介します。
レントゲン撮影
まず、レントゲン撮影を行い、親知らずの位置や周囲の血管、神経の状態を確認します。安全かつ効果的な抜歯計画を立てるには、レントゲン撮影が不可欠です。
麻酔
痛みを最小限に抑えるため、表面麻酔を施してから注射で麻酔を行います。注射の麻酔は、電動麻酔器を使用する歯科医院もあります。電動麻酔器を使用すれば、圧力をコントロールできるので痛みを軽減できます。
抜歯
麻酔が効いたら、専用の器具を使用して親知らずを抜きます。親知らずが完全に埋まっている場合は、周囲の骨を削ったり歯を分割したりしてから取り出します。この間、患者さまが痛みを感じた場合は、追加の麻酔を行います。
縫合と止血
抜歯後は、傷口が早く塞がるように糸で縫合します。傷口に止血用のスポンジを挿入することもあります。ガーゼを噛んで、圧迫止血を行います。
服薬
抜歯後は、抗生物質や鎮痛剤が処方されます。歯茎の腫れや感染を防ぐために、医師の指示通り服薬してください。
糸の除去
抜歯から1週間ほど経過し、傷口が塞がり始めたら糸を取り除きます。完全に回復するまでには数ヶ月かかることもありますが、通常は数週間で日常生活に支障がなくなります。
親知らずを抜いたあとの注意点
親知らずを抜いた後の適切なケアと注意点を理解することは、早期の回復と感染予防にとても重要です。以下、抜歯後に気をつけるべき主なポイントです。
出血の管理
抜歯後は、ガーゼをしっかりと噛んで圧迫し、出血を止めることが大切です。ガーゼは約30~60分間噛み続けてください。出血が続く場合は、清潔なガーゼやティッシュで再度圧迫止血を行います。
過度なうがいは避け、口腔内の血餅(けっぺい)を保つようにしましょう。血餅とは、抜歯窩に溜まった血が固まってできる塊です。かさぶたの役割を果たすため、血餅が取れてしまうと治癒が遅れるだけでなく、感染のリスクも高まります。
抜歯後の数日は、出血を最小限に抑えるために安静に過ごすことが重要です。
痛みと腫れの管理
麻酔が切れた後に痛みが出ることがあるので、処方された痛み止めを指示通りに服用してください。また、腫れが気になる場合は、患部を軽く冷やすと効果的です。
ただし、冷やしすぎは逆効果になることがあるので注意が必要です。冷却する際は、20分冷やして20分休むサイクルを繰り返すと良いでしょう。通常、腫れは抜歯後2~3日でピークを迎え、その後徐々に引いていきます。
食事
抜歯後は、硬い食べ物や刺激物(辛いもの、熱いもの、アルコールなど)は避けるようにし、柔らかい食事を摂りましょう。患部とは反対側で噛むようにして、飲酒や喫煙も避けてください。
飲酒や喫煙は、出血を促進し治癒を遅らせる可能性があるためです。初日はスープやヨーグルトなどの冷たい食べ物を選びましょう。熱い食べ物や飲み物は避け、口腔内の温度を一定に保つことが大切です。
口腔ケア
抜歯当日は、強いうがいや歯磨きを避け、翌日からは軽いうがいを行います。傷口周辺は特にデリケートなので、優しくケアを行いましょう。
口腔内の衛生を保つために、抗菌うがい薬を使用するのも有効です。食後にはぬるま湯で軽くうがいをして、食べ物の残りカスを除去します。
ただし、強くうがいするのは避けてください。ブラッシングの際も傷口を避けて、周囲の歯を優しく磨くようにしましょう。
安静と活動制限
抜歯後は安静に過ごし、激しい運動や長時間の入浴は避けるようにします。これらの行動は血行を促進し、出血や腫れを悪化させる可能性があります。
特に抜歯後24時間は、できるだけ横になって安静にすることが推奨されます。また、頭を高くして寝ると、腫れを軽減できます。
仕事や学校への復帰も、症状が落ち着くまでは控えるようにしましょう。
定期的なフォローアップ
抜歯後の経過を確認するために、歯科医師の指示に従い定期的な診察を受けましょう。異常な痛みや腫れ、出血が続く場合は、早めに歯科医院に相談してください。
通常、抜糸や消毒のために、1週間後に再度受診します。また、血餅が剥がれてしまうドライソケットなどの合併症を避けるために、経過観察を怠らないことが重要です。
まとめ
親知らずは、第三大臼歯とも呼ばれ、通常20歳前後に生えてくる歯です。正常に生える場合もありますが、多くは斜めや横向きに生えるため、虫歯や歯周病の原因となることが多いです。
抜歯が推奨されるのは、痛みや炎症を繰り返す場合や、周囲の歯に悪影響を及ぼす場合が挙げられます。正常に生えている場合や完全に埋まっている場合は、抜歯を避けることも可能です。
抜歯後は出血の管理、痛みや腫れの対処、適切な口腔ケアが重要です。親知らずに関する疑問や不安がある場合は歯科医師に相談しましょう。
親知らずの抜歯を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
当院は、予防治療に力を入れています。虫歯の原因を根本から改善し、口内を健康に保ちます。マウスピース矯正や審美歯科も実施しているので、ぜひ一度ホームページをご覧ください。Web予約もお受けしています。
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2024.02.13更新
スムーズな治療のために知っておきたいインビザラインと抜歯の関係!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
インビザラインはマウスピース矯正の一種です。抜歯が必要ないというイメージがあるかもしれませんが、実はそうではありません。
インビザラインでも、歯並びや噛み合わせの状態によっては抜歯が必要になることがあります。インビザラインで抜歯をすると、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
この記事では、インビザラインで抜歯する場合のメリットとデメリット、抜歯が必要なケースについてご紹介します。抜歯が必要ないケースや、費用などについてもわかりやすく説明します。インビザライン治療を受けるか悩んでいる方はぜひ、参考にしてください。
インビザラインで抜歯をするメリット
インビザラインで抜歯をするメリットは、大きく分けて3つあります。
・抜歯をしない場合よりも早く歯並びが整うことがある
・仕上がりがキレイになる
・症状が重い場合でも治せる
抜歯にネガティブなイメージがあるかもしれませんが、歯並びをより美しくするための選択肢の一つです。治療期間が短くなることや、さまざまな症例を治療できるようになることなど、利点もあります。
一つずつ確認しましょう。
抜歯をしない場合よりも早く歯並びが整うことがある
歯を抜くと、歯を動かすスペースができるため治療期間が短くなることがあります。特に、1~2本だけ大きくずれている歯がある場合、その歯を動かすのに時間がかかるかもしれません。
大きくずれた歯を抜歯することで、治療期間が短縮される可能性があります。
仕上がりがキレイになる
歯並びが乱れる原因の多くは、顎が小さい、歯が大きいなど、歯をきれいに並べるスペースが足りないことです。スペースが足りないままだと、矯正治療を受けても歯はきれいに並びません。
歯を抜くことでスペースが確保し、歯並びを美しく整えるのです。
症状が重い場合でも治せる
歯がガタガタになっていたり、出っ歯だったりする場合、抜歯なしではインビザラインで治せないことがあります。インビザラインは、歯を傾けるよりも平行に動かすのが得意です。
しかし、スペースがないと歯を動かすことはできません。抜歯してスペースを確保することで、インビザラインで治せる症例の幅を広げられます。
インビザラインで抜歯をするデメリット
インビザラインで抜歯をする場合、メリットばかりではなくデメリットもあります。
・痛みや腫れが出る
・治療期間が長引く場合がある
・食事に影響する
詳しく確認しましょう。
痛みや腫れが出る
インビザラインでは、前から4番目、もしくは5番目の歯を抜くことが多いです。小さくて抜きやすいため、抜歯後の痛みや腫れはそれほどひどくありません。
しかし、矯正治療での抜歯は健康な歯を抜くことになります。傷口が治るまでの数日間は、不快感が伴うでしょう。
また、細菌に感染しないように、口の中を清潔に保つことが大切です。
治療期間が長引く場合がある
抜歯をすると、抜いた歯の分だけ歯を動かさないといけません。歯の移動距離が短くなって治療期間が短縮されることもありますが、スペースを埋めるのに時間がかかることもあります。
食事に影響する
抜歯した小臼歯は、噛む力を分散させる役割を果たしています。小臼歯がなくなると、残った歯に負担がかかります。
食べ物を噛むのが困難になったり、健康な歯にダメージを与えたりするかもしれません。
インビザラインで抜歯が必要なケース
抜歯が必要なケースは、以下の3つに分けられます。
・歯の位置が悪い
・歯の向きが悪い
・虫歯や歯周病の歯がある
ただし、インビザラインで抜歯が必要になるかどうかは、個々の症状や歯並びの状態によって異なります。歯科医師と相談して、自分に最適な方法を選択してください。
抜歯が必要なケースについて詳しく解説します。
歯の位置が悪い
歯が生えている位置が悪いと、インビザラインで十分に歯を移動できない可能性があります。歯が前後に大きくずれていたり、重なっていたりする場合、抜歯を選択することが多いです。
歯の向きが悪い
インビザラインでは、マウスピースで歯を覆って矯正力をかけて移動させます。歯が生えている向きが悪いと、マウスピースがうまくはまらず矯正の効果が低下することがあるのです。
歯が横向きや斜めに生えていたりする場合は、抜歯したほうがスムーズに治療が進むかもしれません。
虫歯や歯周病
虫歯や歯周病がある場合も、抜歯の対象となることがあります。矯正治療をしない場合でも、虫歯や歯周病が進行して治療が難しいときは、抜歯しないといけません。
また、歯周病で歯茎が弱っている場合は、インビザラインで力がかかると歯が抜けてしまう恐れがあります。
虫歯や歯周病を治療せずにインビザライン矯正を始めても、治療がうまくいかないでしょう。虫歯や歯周病が悪化する可能性もあります。
そのため、矯正治療の前に虫歯の歯や歯周病の影響がある歯を抜歯しておきます。
インビザラインで抜歯せずに治療できるケース
抜歯が不要なケースは、以下のとおりです。
・歯と歯の間を削って対応できる
・歯列の幅を広げて隙間をつくれる
・奥歯を後方にずらしてスペースをつくれる
歯と歯の間を削る方法は、IPRと呼ばれます。歯の健康に影響を与えない範囲で削るので、基本的に痛むことはないでしょう。スペースが少し足りない場合には、この方法で対応できるかもしれません。
歯列の幅を広げてスペースを確保できる場合も、抜歯は必要ありません。この方法は、顎の成長が止まっていない子どもの場合、しっかりと効果を発揮する傾向があります。
大人の場合はあまり広げられないことが多く、IPRと併用するケースもあるでしょう。
奥歯を後ろに動かせる場合も、抜歯は必要ないかもしれません。
ただし、奥歯の後ろに骨がない場合や、親知らずがある場合は、この方法は難しいです。親知らずの抜歯が必要になることもあるでしょう。
抜歯をするタイミングとは?
抜歯をするタイミングは、矯正治療の計画によって決まります。矯正治療を始める前に、医師が歯や顎の状態を診断して矯正治療の計画を立てます。その計画に基づいて、どの歯をいつ抜くかが決まるのです。
一般的には、抜歯は矯正の前に行います。スペースを作ってから歯の移動を始めることで、治療がスムーズに進むのです。
抜歯をすると治療期間が長くなる?
抜歯をする場合、気になるのは治療期間ではないでしょうか。歯の隙間がどれくらいで埋まるかは、それぞれの状況によって変わります。
一般的には、抜歯した傷は1~2週間で治りますが、その後も歯茎が完全に回復するまで矯正治療は開始できません。
治療の開始時期が遅れるので、抜歯しないケースよりも治療期間が長くなることがあるでしょう。
ただし、上述したとおり、抜歯することで治療期間が短くなるケースもあります。移動させる歯の本数が減り、移動距離も短くなるためです。
治療期間には個人差があるので、歯科医師にしっかり確認しましょう。
抜歯の費用はどれくらい?
矯正治療による抜歯は便宜抜歯と呼ばれ、保険が適用されません。歯1本につき、5,000円〜1万円ぐらいの費用がかかります。
自費診療は歯科医院によって費用が異なるので、事前に確認することが重要です。
まとめ
この記事では、インビザラインで抜歯をする場合のメリットとデメリット、費用などについて解説しました。
インビザラインで抜歯をするかどうかは、個人の歯並びや噛み合わせの状態によって異なります。インビザライン治療を受ける前に、歯科医師に相談して自分に合った方法を選ぶことが重要です。
インビザライン治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2023.10.26更新
インビザラインの治療期間は?治療期間を左右する要因も解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
「インビザライン矯正を検討しているけど、治療が終わるまでにどのくらいの期間がかかるのだろう……」などの疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。矯正治療は歯を少しずつ動かすため、年単位の時間がかかります。
今回は、インビザラインの治療期間について解説します。治療期間を左右する5つの要因や、計画どおりに治療を終わらせるためのポイントもご紹介するので、インビザライン矯正を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
インビザラインとは?
インビザラインとは、アメリカのアライン・テクノロジー社が開発したマウスピース型の矯正装置です。歯並びを整える治療方法として、1997年から研究と改良を続けています。
インビザラインは、基本的にこどもから大人まで年齢を問わず使用でき、世界で1,400万人以上の実績があります(2022年9月時点)。少しガタガタしている歯並びから、噛み合わせの調整が必要な歯並びまで、さまざまな症例に対応可能です。
インビザラインには、以下の4つの特徴があります。
・目立ちにくい
・痛みが少ない
・取り外せる
・通院回数が少ない
インビザラインは口の中のトラブルを起こしにくく、矯正する前と変わらない日常生活を送ることが可能です。4つの特徴について、それぞれ詳しく確認しましょう。
目立ちにくい
インビザラインでは透明なマウスピースを使用するので、ワイヤーを使った矯正と比べると目立ちにくいです。人前で話す機会が多いなど、周囲に気づかれたくない方に向いています。
見た目の問題でこれまで矯正をためらっていた方も、インビザラインなら安心して治療に臨めるでしょう。
痛みが少ない
インビザラインは、歯を段階的に動かして矯正します。マウスピースを交換しながら少しずつ歯を移動させるので、痛みが少ないことが特徴です。
また、マウスピースは患者さまの歯にフィットするように作られているので、装着中も快適に過ごせるでしょう。
取り外せる
ワイヤー矯正は、食べ物が詰まる、歯磨きが難しいなどのデメリットがあります。インビザライン矯正では、マウスピースを取り外せるので食事や歯磨きをふだんどおり行えます。
マウスピースを外して歯磨きができるため、虫歯になりにくいことも特徴です。
通院回数が少ない
インビザラインによる矯正は、通常1~2か月に1回程度通院して経過を観察します。ワイヤー矯正の場合は基本的に月に1回は通院します。
インビザライン矯正は、頻繁に通院することが難しい方にも向いているでしょう。
インビザラインの治療期間
インビザラインの一般的な治療期間は、短くて1年半程度、多くの場合2~3年程度かかります。
部分矯正か全体矯正か、そして実際の歯並びの状態などによって異なります。歯科医師の治療方針や治療計画によっても変動するでしょう。
また、保定期間は2年程度必要なので、矯正期間と保定期間を合わせると3~5年程度かかります。
ただし、矯正にかかる期間は患者さまによって異なります。実際の治療期間は、担当の歯科医師に確認しましょう。
インビザライン矯正の流れは、以下のとおりです。
・カウンセリング
・精密検査
・治療開始
・定期診察
・保定期間
それぞれ確認しましょう。
カウンセリング
初診では、問診票をもとに矯正治療についてのカウンセリングを行います。
歯並びや嚙み合わせなどに関する患者さまの悩みを聞き出すだけでなく、シミュレーションツールを用いて歯並びの変化を確認します。矯正後歯並びをイメージできるので、前向きに矯正治療に取り組めるでしょう。
精密検査
治療を希望する場合は、精密検査に進みます。検査の内容は、以下のとおりです。
・口腔内検査
・レントゲン撮影
・口の中や顔の写真撮影
・歯型の採取
検査結果をもとに、治療計画を立案します。
治療開始
治療を開始する際は、まず完成したマウスピースを受け取ります。実際にマウスピースを装着して、フィットしているかしっかりと確認しましょう。
また、着脱やお手入れ方法、注意事項などの説明を受けます。
定期診察
治療開始後は、経過観察のために定期的な通院が必要です。診察では、矯正治療の進行具合や口の中の状態を観察します。
保定期間
歯並びが整ったら矯正治療は終了ですが、もとの歯並びに戻らないように一定期間保定装置を装着します。矯正終了直後は歯並びがもとに戻りやすいので、位置を固定する必要があるのです。
保定期間は矯正期間と同程度とする歯科医院が多いです。
インビザラインの治療期間を左右する要因
インビザラインの治療にかかる期間は、さまざまな要因に左右されます。
特に、以下のようなケースでは、予定より治療が長引く可能性があるので注意してください。
・抜歯した場合
・装着時間が短い場合
・虫歯や歯周病の治療が必要な場合
・治療計画の修正が必要な場合
・マウスピースを紛失した場合
それぞれ解説します。
抜歯した場合
矯正治療を進めるにあたって、スペースを確保するために抜歯が必要となることがあります。例えば、ガタガタしている歯並びや、顎と歯の大きさのバランスが悪い場合は、抜歯することが多いです。
抜歯すると歯を動かす距離が長くなるので、必然的に治療期間も長くなります。
装着時間が短い場合
マウスピースの装着時間が短いと、想定しているよりも治療期間が長引きます。インビザラインの矯正で使用するマウスピースは、最大0.25mmしか歯を動かせません。
食事や歯磨きのときに取り外しができるのはメリットですが、装着時間が短くならないように注意しましょう。
虫歯や歯周病の治療が必要な場合
虫歯や歯周病などのトラブルが起きると、矯正治療よりも虫歯や歯周病の治療を優先する場合が多いです。矯正治療が中断されるので、治療期間が長引くでしょう。
また、虫歯や歯周病の治療によって歯の形が変化すると、マウスピースが合わなくなる可能性もあります。もう一度マウスピースを作ることになり、矯正期間も延びるでしょう。
治療計画の修正が必要な場合
治療計画どおりに歯が移動しなかった場合は、途中で修正します。シミュレーションと実際の経過が異なった場合は、誤差を修正するために追加のマウスピースを作成するリファインメントを行うのです。
マウスピースを紛失した場合
マウスピースは取り外せるので、外食した際に外して置き忘れるケースも少なくありません。紛失した場合は、一段階前のものを使うか、再度作成することになるでしょう。
作り直す場合は時間がかかるので、治療期間の長期化につながります。
インビザラインの治療を計画どおりに終わらせるためのポイント
インビザラインの治療を計画どおりに進めるためには、以下のポイントを意識することが大切です。
・装着時間を守る
・通院間隔を守る
・口の中を清潔に保つ
・紛失しないように管理する
・きちんと保定する
それぞれ詳しく解説します。
装着時間を守る
マウスピースは、1日20〜22時間装着しなければなりません。装着している時間が短ければ短いほど、歯を動かすのに時間がかかります。
治療を計画どおりに終わらせるためには、食事や歯磨き以外の時間は装着しましょう。
通院間隔を守る
インビザラインによる矯正は、通常1~2か月に1回のペースで通院します。定期的な通院は、矯正治療の進行度を確認するために必要です。
治療計画に遅れがあっても、早い段階で発見できれば大きな修正は必要ないでしょう。忘れずに受診してください。
口の中を清潔に守る
治療中に虫歯になると、矯正を中断して虫歯の治療が必要になることが多いです。そのため、口の中を清潔に保つことは非常に重要です。
また、マウスピースを清潔にすることも忘れないでください。
紛失しないように管理する
マウスピースを紛失すると、新しいものを作成するのに1~2週間ほどかかります。移動した歯がもとの位置に戻ると、治療期間が長引く原因となります。
特に、外出先では紛失しないように注意しましょう。
きちんと保定をする
矯正によって動かした歯は、その場所に安定させるために保定する期間が必要です。歯は矯正することで移動しますが、もと戻ろうとする働きがあります。
歯がもとの位置に戻ろうとすることを後戻りといいますが、適切に保定が行われないと後戻りする可能性があるのです。
まとめ
今回は、インビザラインの概要と治療期間について解説しました。
インビザラインの治療は通常2~3年程度かかり、さらに矯正後の後戻りを防ぐために2年程度の保定期間が必要です。インビザラインは取り外せるので、清潔に保ちやすいことがメリットでしょう。
一方で、取り外せるメリットは紛失につながりやすいため注意してください。通院は1~2か月に1回と少ないので、ご自身で治療を進める必要があります。自己管理が非常に重要な治療といえるでしょう。
決められた装着時間を守るなど、基本的なことに気をつけてインビザライン治療を進めてください。
インビザライン矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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