医院ブログ

2024.05.07更新

セラミックの歯の値段が高い理由とは?費用を抑える方法も解説!

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

セラミックの歯を持っている人

セラミックの歯は、保険が適用される銀歯などに比べて高いです。虫歯治療で詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)の素材を検討する際「セラミックはなぜ高いの?」と疑問を持たれる方も多くいらっしゃいます。

そこで今回は、セラミックの歯が高い理由について詳しく解説します。値段が高くてもセラミックの歯が選ばれる理由や費用を抑える方法についても言及していますので、セラミック治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

セラミックの歯の値段は?

セラミックの歯の費用

セラミックの歯にはさまざまな種類があり、使用する歯の部位やセラミックの範囲によって値段は異なります。

平均的なセラミックの相場は、以下の通りです。

・詰め物(インレー):約4万〜8万円
・被せ物(クラウン):約8万〜18万円

セラミックの歯の値段は、歯の一部をセラミックで補う詰め物よりも歯全体をセラミックで覆う被せ物のほうが高いのが一般的です。

また、セラミックにはオールセラミックやジルコニア、e-maxなどさまざまな種類があり、種類によって値段が異なります。これは、素材によって透明感やツヤ、色の再現性、強度、耐久性などが異なるためです。

つまり、審美性も機能性も兼ね備えたセラミックの素材は、値段が高い傾向にあるということです。

ただし、使用する部位によって適したセラミックは異なり、一概に値段が高いほうが優れているというわけではありません。素材ごとにメリット・デメリットがあるため、歯科医師とよく相談して選択しましょう。

セラミックの歯の値段が高い理由

セラミックの歯

では、どうしてセラミックの歯の値段は高いのでしょうか。

セラミックが保険素材よりも値段が高いのは、以下の3つの理由があります。

保険が適用されないから

虫歯治療には保険と自費の2種類がありますが、セラミック治療は保険が適用されません。

保険が適用されるのは、必要最低限の範囲で見た目を修復し、噛めるように回復するという、最低限の治療のみです。保険のルールの範囲内で治療し、使用する素材も限られるため、噛めるようにはなるものの金属が目立ったり、経年劣化しやすかったりするデメリットがあります。

一方、自費診療の場合は素材を選択でき、機能的な回復だけでなく天然歯に近い見た目も再現できます。セラミックの歯を選択することでベストな治療が受けられるものの、その分費用がかかるのです。

作成に手間がかかるから

セラミックの歯は、歯科医師が歯型を取り、歯科技工士が一人ひとりの歯の形や色味に合わせて手作業で作成します。

歯の形が患者さんによって違うのはもちろん、歯の色味は一色ではなくグラデーションになっているのが一般的です。特に、前歯の美しさは口元の美しさだけでなく、お顔の印象を左右します。一人ひとりオーダーメイドで作成されるため、値段が高いのです。

加えてセラミックの歯を作成する歯科医師の技術料や、質のよいセラミックを作成する歯科技工士への依頼料もかかります。

このように、セラミックの歯の作成には手間がかかり、精密なセラミックを作成するためには歯科医師や歯科技工士の技術も必要になるため、値段が高いのです。

材料費が高いから

セラミックの歯を作成する際は、質のよい型取り剤や接着剤などの歯科材料が必要になります。また、セラミックは審美的にも機能的にも優れた素材のため、値段が高いのです。

高くてもセラミックの歯が選ばれるのはどうして?

キレイな歯のイメージ

セラミックの値段は高いですが、選ばれるのには理由があります。

高くてもセラミックの歯が選ばれる理由は、以下のとおりです。

天然歯のように美しい

セラミックは透明感や色味、ツヤ感があるため、天然歯のように美しいのがメリットです。また、経年劣化により変色しにくいため、美しい見た目を維持しやすいという点も選ばれる理由のひとつです。

丈夫で長持ちしやすい

セラミックの強度は天然歯と同じくらいといわれているため、前歯だけでなく奥歯にも使用できます。見た目が美しい上、丈夫で長持ちしやすい点もセラミックの歯が選ばれる理由といえるでしょう。

虫歯や歯周病になりにくい

セラミックは表面がツルツルしており、汚れが付着しにくい特性があります。そのため、虫歯や歯周病になりにくいのがメリットです。

また、経年劣化により変形しにくいため、詰め物や被せ物との間に隙間ができにくく、虫歯になりにくいのです。

金属アレルギーの心配がない

セラミックのなかには金属を使用しないものもあります。金属を使用しない素材を選択すれば、金属アレルギーの方や金属アレルギーのリスクを避けたい方でも安心して使用できるでしょう。

また、金属を使用していない素材を選択することで、歯茎が黒ずむ心配もありません。

セラミック治療の費用を抑える方法はある?

セラミック治療をした歯

セラミックの歯は基本的には自費診療になるため、どうしても費用が高くなりがちです。セラミック治療の費用を抑える方法はあるのでしょうか。

ここでは、セラミック治療の費用を抑える方法を解説します。

ハイブリッドセラミックを検討する

セラミックのなかには、ハイブリッドセラミックという保険が適用される素材もあります。ハイブリッドセラミックはCAD/CAM冠とも呼ばれ、レジンとセラミックを混ぜたもののことです。

ハイブリッドセラミックは一定の条件を満たせば保険が適用されます。保険が適用されれば費用を抑えられるでしょう。

しかし、セラミックにレジンを混ぜていることにより、経年劣化で変色することがあります。また、強度も劣るため、欠けたり割れたりしやすいのがデメリットです。

医療費控除を受ける

医療費控除とは、1年間の医療費が10万円を超えた場合に申告することで所得税や住民税の控除を受けられる制度のことです。

セラミックの歯の値段は約4〜18万円が相場ですので、医療費控除を申請することで一部が還付金として返還される場合があります。また、生計をともにしている同一世帯の医療費も合計できます。

ただし、医療費控除の対象は、虫歯治療で詰め物や被せ物をする必要があるなど、治療目的であると認められた場合に限られています。セラミック矯正などの審美目的の場合は、医療費控除の対象にはなりません。

ご自身が受ける治療が医療費控除の対象か知りたい場合は、担当の歯科医師に確認するとよいでしょう。

複数の歯科医院から比較・検討する

セラミック治療は自費診療になるため、たとえ同じセラミックの歯であっても治療を受ける歯科医院の設備や歯科医師・歯科技工士の技術料によって値段に差が出ます。そのため、セラミック治療を検討する場合は、複数の歯科医院を比較・検討しましょう。

歯科医院のホームページでセラミックの種類や値段を確認したり、カウンセリングで実際にセラミック治療について話を聞いたりしてみるとよいでしょう。歯科医師との相性がよいかも判断材料のひとつです。

また、セラミックの歯を長く使い続けるには、セラミック治療後にメンテナンスを受けることも大切です。そのため、セラミックの費用面だけでなく、定期メンテナンスや保証内容についても確認するとよいでしょう。

クレジットカード払いやデンタルローンを活用する

セラミック治療の費用をクレジットカードで支払えるところや、デンタルローンが活用できるところもあります。

セラミックの歯の値段が高いことで一括払いが難しい場合、クレジットカード払いや分割払い、デンタルローンなどを活用するのもよいでしょう。トータルの費用を安くできるわけではありませんが、一回の支払いの負担を抑えられるでしょう。

しかし、支払い方法や分割の回数によって手数料などがかかる場合があるため、事前に確認しておくことが大切です。

まとめ

セラミック治療を行い笑顔の女性

セラミックの歯の値段が高いのは、セラミックは審美的にも機能的にも優れた素材であるためです。また、作成するまでに手間と技術も必要になることも理由のひとつです。

セラミックの歯の値段をできるだけ抑えたい場合には、医療費控除を受けたり、複数の歯科医院で比較・検討したりするのがよいでしょう。

当院では、患者さんに最適なセラミックをご提案させていただきます。

セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

2024.04.23更新

インビザラインのゴムかけのやり方と注意点を解説!

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

インビザライン矯正をする女性

インビザラインではゴムかけという処置を行うことがあります。「ゴムかけをする理由は?」「ゴムかけの期間はどれくらい?」など、ゴムかけに関する疑問をおもちの方もいるでしょう。

今回は、インビザラインで行うゴムかけとはどのようなものなのか解説します。ゴムかけのやり方や期間、注意点についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

インビザラインのゴムかけとは?

インビザラインのゴムかけとは何か疑問のイメージ

ゴムかけとは、矯正治療中に歯科医師の指示があった場合に行うものです。自分の歯にボタンをつけてゴムをかける方法と、マウスピースにフックを作ってゴムをかける方法があります。専門用語では顎間ゴムと呼ばれ、上の歯と下の歯をつなぐようにゴムをかけます。

ゴムかけはインビザライン矯正のみに限らず、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などすべての歯列矯正で行われることがあります。

ゴムかけをすると、ゴムの伸び縮みする作用によって歯にさらに強い力をかけられます。歯を動かしやすくなり、マウスピースだけを使用するよりも、歯の移動がスムーズに進む効果が期待できます。

また、歯の水平移動だけでなく垂直移動ができるようになるため、噛み合わせの調整の目的のために使用されることもあります。

インビザラインのゴムかけのやり方

インビザラインのマウスピースを持つ女性

症状によってゴムかけのやり方は異なります。

インビザラインのゴムかけには、おもに以下の4つの種類があります。

・垂直ゴム
・交叉ゴム
・II級ゴム
・Ⅲ級ゴム

それぞれ詳しく解説します。

垂直ゴム

垂直ゴムは、開咬(かいこう)を改善する際に使用されます。開咬とは、奥歯を噛み合わせたときに上下の歯の間に隙間ができて歯が接していない状態のことです。上下の歯に対して垂直にゴムをかけ、ゴムの力を利用して歯を縦方向に引っ張ります。

前歯が噛み合っていないときは前歯、奥歯が噛み合っていないときは奥歯に使用します。前歯同士にゴムをかけるときは目で確認できるため、比較的簡単にかけられますが、奥歯などの見えにくい部分にゴムをかけるときは慣れるまで少々難しく感じるかもしれません。

交叉ゴム

交叉ゴムは、交叉咬合(こうさこうごう)や鋏状咬合(はさみじょうこうごう)を改善する際に使用されます。

交叉咬合とは、下の歯が上の歯よりも外側に出ている状態のことです。鋏状咬合とは、下の歯と上の歯がすれ違って生えている状態のことです。

上の歯の表側と下の歯の裏側というように噛み合わせを跨ぐようにゴムをかけて噛み合わせの改善をはかります。

Ⅱ級ゴム

Ⅱ級ゴムは、上顎前突を改善する際に使用されます。上顎前突とは、いわゆる出っ歯のことで、下の前歯よりも上の前歯が前に出ている状態のことです。

上の歯の犬歯(前から数えて3番目の歯)と下の第一大臼歯(前から数えて6番目の歯)にゴムをかけます。すると上の前歯を後ろに引き下げ、下の歯を前方に出せるため、出っ歯の症状を改善する効果が期待できます。

Ⅲ級ゴム

Ⅲ級ゴムは、反対咬合を改善する際に使用されます。反対咬合とは、受け口とも呼ばれ、上の歯よりも下の歯が前に出ている状態のことです。

ゴムをかける部分は上の第一大臼歯(前から数えて6番目の歯)と下の歯の犬歯(前から数えて3番目の歯)であることが多いです。Ⅱ級ゴムとは逆の位置にゴムをかけることで、逆になっている噛み合わせの改善をはかります。

インビザラインのゴムかけを行う期間

インビザラインのゴムかけを行う期間のイメージ

ゴムかけを始める時期は症状によって異なります。

インビザライン矯正の治療開始から早い段階でゴムかけをスタートする場合もあれば、ある程度歯並びが改善される治療中盤から終半にかけてゴムかけをすることもあります。治療中盤から終半にかけて行うケースが比較的おおいとされています。

ゴムかけを行う期間も症状によって異なります。1ヶ月程度で終わるケースもあれば、半年以上必要になるケースもあるでしょう。ゴムかけを怠ったり、やり方を間違えたりすると、期間が延びることもあります。

ゴムかけを行う期間が気になる方は、担当の歯科医師に確認しましょう。

インビザラインのゴムかけを行うときの注意点

インビザラインのゴムかけを行うときの注意点イメージ

インビザラインのゴムかけを行う時の注意点をまとめました。

ゴムかけを行う際は、以下の点に注意しましょう。

・ゴムかけの時間を守る
・正しい部分にゴムをかける
・毎日新しいゴムに交換する
・ボタンが外れたら歯科医院に連絡する
・予備のゴムを持ち歩く
・ゴムかけが難しい時はエラスティックホルダーを使う

それぞれ詳しく解説します。

ゴムかけの時間を守る

マウスピースと同様に、ゴムかけも1日20時間以上行うように推奨されています。時間を守らなければ、歯がスムーズに動かないことがあり、ゴムかけの期間も当初より延びてしまうこともあるでしょう。

ゴムかけが始まったら、マウスピースの装着とセットで行うように習慣づけ、忘れないようにしましょう。

正しい部分にゴムをかける

どの位置にどの方向でゴムをかけるか決められています。ゴムかけをすることが決まったら、担当の歯科医師からくわしい説明がありますので、必ずその指示に従って正しくゴムをかけるようにしてください。

間違った方法で行うと、本来動かしたい方向とは逆の方向に歯が動いてしまい、治療計画が崩れる恐れがあります。

また、ゴムかけは必ず左右セットで行い、どちらか片方だけつけたり、1日ごとに交互につけたりすることは避けましょう。

毎日新しいゴムに交換する

ゴムは毎日新しいものに交換してください。1日使い終わったゴムは伸びているため、使い続けても歯に適切な力をかけることができません。また、左右の歯に均等に力をかけることも困難になります。

同じゴムを使い回すのは不衛生でもありますので、毎日新しいものに交換しましょう。

ボタンが外れたら歯科医院に連絡する

ゴムかけを行う際、歯の表面にボタンを接着することがあります。このボタンは外れることがあり、外れたときは速やかに歯科医院に連絡し、指示を仰いでください。

予備のゴムを持ち歩く

口を大きく開けたり、あくびをしたりした瞬間にゴムが切れることがあります。外出先で切れても、すぐに付け替えられるように予備のゴムを持ち歩くようにしましょう。

先ほども述べたように、治療の効果をしっかり得るためにはしっかりと装着時間を守ってゴムかけをすることが重要です。ゴムをつけないで過ごす時間が長くなると、それだけ歯も動きにくくなります。

また、どちらか一方のゴムが切れた時は切れたほうだけを交換するのではなく、両方のゴムを新しいものに交換するようにしてください。これは左右のゴムの力を均等にするためです。

ゴムかけが難しい時はエラスティックホルダーを使う

ゴムかけが始まってすぐは、ゴムが適切な部分にうまくかけられなかったり、装着に時間がかかったりすることがあるかもしれません。そのようなときは、エラスティックホルダーを使用するのがいいでしょう。

エラスティックホルダーとは、先端部分にフックが付いたプラスチック製のアイテムです。何度もゴムかけをしていれば徐々に慣れてくるでしょう。

まとめ

インビザラインのマウスピース

インビザライン矯正では、歯の移動をサポートするためにゴムかけという処置を行うことがあります。症状ごとにゴムのかけ方は異なり、開始時期や期間も患者様によってさまざまです。

ゴムかけを怠ると、計画どおりに歯を動かすことができません。マウスピースの装着時間を守ることはもちろん、ゴムかけの時間も守るようにしましょう。

インビザラインを検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

2024.04.16更新

セラミック治療後にメンテナンスを受けるのはなぜ?頻度も解説!

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

セラミック治療後にメンテナンスを受けるのはなぜか疑問のイメージ

セラミック治療後は定期的にメンテナンスを受ける必要があります。

「治療が終了したのに、どうしてメンテナンスを受けなければならないの?」「セラミック治療後のメンテナンスでは何をするの?」「メンテナンスを受ける頻度は?」など、疑問をもつ方もいるでしょう。

今回は、セラミック治療後にメンテナンスを受ける理由やメンテナンスで行う内容、頻度について詳しく解説します。セラミックの寿命や寿命を短くする原因についてもご紹介しますので、セラミック治療中の方やセラミック治療を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

セラミック治療後にメンテナンスを受けるのはなぜ?

セラミック治療後にメンテナンスを受けるのはなぜか考える人

セラミック治療後にメンテナンスを受けるのには理由があります。セラミック治療後にメンテナンスを怠ると、セラミックの歯の寿命が短くなる可能性があります。また、何か問題があったときに、対応が遅れることもあるでしょう。

例えば、セラミックの土台になっている歯や歯肉に問題が生じることがあります。メンテナンスを怠ると歯周病や虫歯のリスクが高まり、これらの問題がセラミックの歯の寿命を縮める原因になるのです。

セラミックの歯を長持ちさせるためには、定期的に歯科医院でメンテナンスを受け、セラミックの歯や口腔内にトラブルが起こっていないか確認してもらう必要があります。

万が一、トラブルが発生していても、定期的にメンテナンスを受けていれば早期に発見でき、必要に応じた処置が受けられるでしょう。

セラミックの寿命はどれくらい?

セラミックの寿命イメージ

セラミックの寿命は、保険が適用される銀歯やレジンなどの素材に比べると長いといわれています。種類によって寿命は異なりますが、10年〜15年程度です。

種類ごとの寿命と、セラミックの寿命が長い理由について確認しましょう。

セラミックの種類ごとの寿命

セラミックにはいくつか種類があります。

それぞれの特徴と寿命について、以下に解説します。

オールセラミック

オールセラミックとは、セラミックだけで作られた素材です。天然の歯に近い透明感と美しい白さが特徴です。強度が高い素材ですが、過度の力がかかると割れる可能性があります。

オールセラミックの寿命は10年〜15年程度です。

ジルコニア

ジルコニアとは、酸化ジルコニウムを主成分として作られた素材です。人工ダイヤモンドとも呼ばれるほど強度が高い素材のため、噛み合わせの力が加わりやすい奥歯に適しているかもしれません。

ジルコニアの寿命は10年〜15年程度です。

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックとは、レジンとセラミックを混ぜ合わせた素材です。比較的安価ですが、ほかの素材よりも耐久性や審美性は劣ります。

ハイブリッドセラミックの寿命は7年〜8年程度です。

メタルボンド

メタルボンドとは、金属の外側にセラミックを焼き付けた素材です。金属の強度とセラミックの審美性を兼ね備えています。

しかし、内側に金属が使用されているため金属アレルギーがある方は避けたほうがよいでしょう。

メタルボンドの寿命は8年〜10年程度です。

セラミックの寿命が長い理由

セラミックの寿命が長い理由は、以下のとおりです。

歯に適合しやすい

セラミックは生体親和性に優れており、歯に適合しやすい素材です。そのため、セラミックと歯との間に隙間ができにくく、虫歯になるリスクが低いといえます。

耐久性に優れている

金属は強度に優れているものの、口腔内の環境では劣化が避けられません。

一方、セラミックは耐久性が高いため、口腔内でも安定性が保たれ、長期間にわたり形や強度を維持できます。

汚れが付着しにくい

セラミックの表面は滑らかであるため、汚れが付着しにくいです。細菌の温床となるプラークや歯石などが付着しにくいため、虫歯や歯周病のリスクが低くなります。

セラミックの寿命が短くなる原因とは?

セラミックの歯

セラミックの寿命は、さまざまな原因によって短くなることがあります。

ここでは、セラミックの寿命が短くなる原因について解説します。

経年劣化

セラミックは優れた素材ですが、長年使用すると劣化する可能性があります。セラミックの歯を長年使用することで変色や摩耗、微細な亀裂などが生じることがあるのです。

例えば、ハイブリッドセラミックにはプラスチックが含まれているため、変色・磨耗しやすい傾向にあります。

セラミックと歯の適合不良

セラミックと天然の歯との適合状態が悪いことが原因で寿命が短くなることもあります。

セラミックと天然の歯との間に隙間ができると、その部分に食べ残しや細菌が溜まりやすくなり、虫歯や歯周病の原因になります。その結果、セラミックが外れることもあるでしょう。

噛み合わせの変化

噛み合わせは加齢や歯周病の進行、歯の摩耗などによって変化することがあります。噛み合わせが変化すると、一部の歯に過度の力が集中するようになり、セラミックの歯が割れたり欠けたりしやすくなります。

歯ぎしりや食いしばり

歯ぎしりや食いしばりの癖も、セラミックの寿命が短くなる原因です。歯ぎしりや食いしばりをすると、歯に強い力が加わるため、セラミックの歯が割れたり欠けたりする可能性があります。

歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合は、専用のマウスピース(ナイトガード)の使用を検討するとよいでしょう。専用のマウスピースを装着することで過剰な力を分散し、セラミックの歯にかかる負荷を軽減できます。

また、歯ぎしりや食いしばりの原因となるストレスを軽減することや生活習慣を改善することも重要です。

セラミック治療後のメンテナンスでは何をする?

セラミック治療後のメンテナンスでブラッシング指導を行う

セラミック治療後のメンテナンスでは、どのようなことを行うのでしょうか。

メンテナンスで行う主な内容は、以下のとおりです。

お口の中の確認

メンテナンスでは、虫歯や歯周病になっていないかなど、お口全体の状態を確認します。

また、歯科医師の目でセラミックの状態や噛み合わせのチェックを入念に行い、適合状態が保たれているかどうかを確認します。セラミックと歯との間にズレやすき間が生じている場合は、対処します。

ブラッシング指導

正しい歯磨きの仕方を身につけるためにブラッシング指導を行う場合もあるでしょう。

染め出しを行って磨き残しが多い部分や磨き癖を知り、その人に合わせた歯磨きの仕方を歯科衛生士が指導します。ブラッシング指導を受け、適切な歯磨きの仕方を身につけることで、セラミックの歯や口腔内全体を清潔な状態に保てるでしょう。

クリーニング

メンテナンスでは、セルフケアでは落としきれない汚れを除去するために口腔内のクリーニングも行います。

専用の器具を用いて歯ブラシでは落としきれない歯垢や歯石を徹底的に除去します。歯と歯の間などの見逃しがちな部分に残った汚れも取り除けるため、虫歯や歯周病の予防につながります。

セラミック治療後のメンテナンスを受ける頻度

メンテナンスを受ける頻度のイメージ

セラミック治療後は、2〜3か月に1回の頻度でメンテナンスを受けるのが一般的でしょう。

しかし、口腔内の状態が悪い方は、1〜2か月に1回の頻度でメンテナンスを受けたほうがよいかもしれません。また、日頃からしっかりと口腔ケアができている方であれば、半年に1回でよいケースもあります。

メンテナンスを受ける頻度については、歯科医師に確認しましょう。

まとめ

セラミック歯のチェック

セラミックは、汚れが付きにくく、歯との間に隙間ができにくいため、金属の被せ物や詰め物よりも寿命が長いといわれています。

しかし、メンテナンスを怠ると虫歯や歯周病になり、セラミックの寿命が短くなる可能性があるのです。セラミックを長持ちさせるためには、自宅でしっかりと口腔ケアを行うことに加えて、歯科医院で定期的にメンテナンスを受けることが重要です。

歯科医院でのメンテナンスでは、口腔トラブルが起こっていないか、またセラミックの詰め物・被せ物に異常はないか確認を行います。また、適切な歯磨きの仕方を指導したり、クリーニングを行ったりします。

セラミックの歯を長持ちさせるためにも、自宅でしっかりとセルフケアを行い、また定期的にメンテナンスを受けましょう。

セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

2024.04.09更新

インビザラインのマウスピースの正しい洗い方と注意点を解説!

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

インビザライン矯正をする人

インビザライン矯正では、透明のマウスピースを装着して少しずつ歯に力を加えて、歯並びを整えます。マウスピースは取り外せますが、毎日20~22時間装着することを前提としているため、マウスピースの管理は大切です。

今回は、インビザライン矯正のマウスピースの正しい洗い方や、洗う際の注意点、洗う頻度について解説します。

インビザラインのマウスピースを洗わないと

インビザラインのマウスピースを洗わないとどうなるか疑問の女性

そもそもインビザライン矯正のマウスピースを洗う必要があるのか、疑問に思う方もいるでしょう。「食事や歯磨きのとき以外はほぼ1日中装着するのだから、洗う必要はない」と思う方もかもしれません。

マウスピースを洗わないでおくと、徐々に汚れがたまっていき細菌の温床となります。汚れたマウスピースを装着することで、虫歯や歯周病になってしまうこともあるでしょう。

虫歯や歯周病の治療を優先するため、矯正治療を中断せざるを得ないこともあります。そうなると、動いた歯が後戻りして、初めから矯正治療をやり直す必要があるでしょう。

マウスピースに汚れがついたまま装着していると、口臭の原因になったり着色することもあります。マウスピースは透明であるため、目立ちにくいことがメリットです。

しかし、汚れがついて着色すると白く濁ったようになり、口を開けた際に目立つようになるかもしれません。

マウスピースを洗浄すれば元のように使えるようになればよいのですが、最悪の場合使用できなくなることもあります。不衛生なままマウスピースを放置するとカビが生えることがあります。カビが生えたマウスピースは使い続けられません。

また、歯垢がマウスピースに付着したまま放置し、ある程度の時間が経過すると歯石に変化します。マウスピースに歯石が付着すると、歯石が邪魔してマウスピースが歯にフィットしなくなります。

適切な矯正力がかからなくなるので、治療が計画どおりに進まなくなるでしょう。

インビザラインのマウスピースの正しい洗い方

インビザラインのマウスピースを洗う人

インビザライン矯正を滞りなく進めるためにも、マウスピースを清潔に保つことは非常に大切です。取り外した時がお手入れのタイミングなので、正しい方法でしっかり洗浄しましょう。

マウスピースをゆっくりと取り外す

マウスピースを傷つけると傷に細菌が付着しやすくなります。破損して歯にぴったりと密着しなくなることもあるでしょう。

そのため、力を入れずにマウスピースの先端を持ち上げて、片方ずつ奥歯からゆっくりと外してください。

また、外したマウスピースを保管する際は、専用のケースなどに入れておきましょう。ティッシュに包んだりして放置すると、紛失したり破損したりすることがあります。

指や柔らかい歯ブラシで擦り洗いする

マウスピースを取り外したら、流水を使って指で擦り洗いしましょう。指だけでは取り除けない汚れがある時は、毛先が柔らかい歯ブラシを使ってやさしく洗ってください。

洗浄剤を使用する

マウスピースの黄ばみや汚れが気になる場合は、マウスピース専用の洗浄剤を使用しましょう。洗浄剤は、成分や洗浄タイプによって使い分けましょう。

漂白活性化剤が配合された洗浄剤は黄ばみ汚れに効果があり、酵素が配合された洗浄剤は食べかす由来のタンパク質汚れを分解します。

つけ置きタイプは、製品や汚れ具合に応じて5〜30分程度つけておく必要があります。泡タイプやスプレータイプは、1~5分ほどで洗浄可能です。外出する際に使いたい場合は、泡タイプやスプレータイプがよいでしょう。

マウスピースを乾燥させる

洗浄後、マウスピースをすぐに装着しない場合はマウスピースを自然乾燥させてください。乾燥機などに入れるとマウスピースが変形する可能性があるので避けてください。

また、マウスピースは透明なので紛失しやすいです。マウスピースを保管する場所は決めておきましょう。

インビザラインのマウスピースを洗うときに注意すること

インビザラインのマウスピースを洗うときに注意することイメージ

マウスピースは薄く柔らかいので、破損しやすいです。洗浄する際は以下の点に注意してください。

60度以上のお湯は使用しない

マウスピースを洗浄する際は、必ず水かぬるま湯を使ってください。マウスピースはプラスチックでできているため、60度以上のお湯で洗うと変形する可能性があります。煮沸消毒も厳禁です。

マウスピースは、治療計画に沿って患者さまの歯並びにぴったり合うように一つひとつ作製されています。少しでも変形すると歯が動かなくなることもあるので、洗浄する前に温度を確認してください。

高温にさらされるとマウスピースの変形につながるため、ドライヤーの温風で乾かしたり乾燥機に入れたりすることも避けましょう。

アルコール消毒はしない

マウスピースを除菌したい場合は、マウスピース専用の洗浄剤を使用してください。アルコールを使用すると、マウスピースの変形・変色につながることがあります。

マウスピースを傷つけない

マウスピースは柔らかく薄いため、表面が傷ついてしまうこともあります。歯ブラシを使って磨く時は、毛先が柔らかいもので優しく擦りましょう。

指でこすり洗いする際も力をいれすぎないように注意してください。傷がつくだけではなく、割れてしまうこともあります。

洗浄剤はマウスピース用のものを使用する

洗浄剤には入れ歯用もありますが、マウスピース用とは成分が異なります。必ずマウスピース用を選択してください。

入れ歯用の洗浄剤を使用すると、透明のマウスピースが白濁する可能性があります。

研磨剤入りの歯磨き粉は使用しない

研磨剤入りの歯磨き粉を使用すると、マウスピースの表面に傷がつく可能性があります。インビザラインのマウスピースは1〜2週間で交換するため、歯磨き粉を使用しなければならないほど汚れることは基本的にありません。

汚れが気になるときは洗浄剤を使用するなど、歯磨き粉の使用は避けたほうがよいでしょう。

インビザラインのマウスピースを洗う頻度

インビザラインのマウスピースを洗う頻度のイメージ

インビザライン矯正のマウスピースは、毎食後に洗浄することが推奨されています。食事の際には必ず外すので、その際に洗浄すると清潔な状態を維持できるでしょう。

外出の際に綺麗に洗浄できないことがあったとしても、少なくとも1日1回はしっかりとお手入れしてください。十分に洗浄できていない状態でマウスピースを装着した時は、洗浄できる環境になった時点で歯磨きとマウスピースの洗浄を行いましょう。

しかし、毎食後しっかりと洗浄するのは難しい方が多いのではないでしょうか。その場合は、就寝前のお手入れを徹底するよう意識してください。

就寝中は唾液の分泌量が減って虫歯や歯周病のリスクが高まります。丁寧に洗浄して、これらのリスクを避けましょう。

また、通常の水洗いや歯ブラシによる洗浄に加えて、定期的に洗浄剤を使用するとより清潔に保てます。洗浄剤の使用頻度は製品によって異なりますが、1週間に1〜2回程度のものが多いでしょう。使用方法も製品によって異なるので、説明書に従って使ってください。

まとめ

インビザラインのマウスピース

インビザライン矯正を滞りなく進めて理想の歯並びを得るためには、マウスピースを正しく管理することが非常に重要です。面倒に感じることもあるかもしれませんが、虫歯や歯周病のリスク、治療期間の延長などを避けるために正しい洗い方を理解して実践しましょう。

インビザライン矯正中に、マウスピースが傷ついたり破損したり、紛失したりなど、不測の事態が起きた場合はできる限り早めに歯科医院に相談してください。

インビザライン矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

2024.04.02更新

セラミックの歯が痛む・しみる5つの原因!対処法とケア方法も解説!

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

セラミックの歯がしみる女性

セラミックの歯を入れた後に、歯が痛んだりしみたりすることはありませんか。治療後の歯に違和感があると、不安になることでしょう。

セラミック治療の後に痛んだりしみたりする原因を知っていれば、落ちついて対処できるかもしれません。

本記事では、セラミックの歯が痛んだりしみたりするときに考えられる原因や、対処法について解説します。

セラミックの歯が痛む・しみる5つの原因

歯の神経

セラミック治療をした後の歯が痛む場合は、次の原因が考えられます。

・神経が過敏になっている
・噛み合わせがあっていない
・歯ぎしりや食いしばりの癖がある
・破損している
・二次カリエス(二次う蝕)が発生している

それぞれの痛みが起こる理由について確認しましょう。

神経が過敏になっている

セラミック治療を行う場合、神経を取るケースと神経を残すケースがあります。神経を残してセラミックの歯を入れた場合、しばらくの間神経が過敏になり痛むことも少なくありません。

セラミックの歯は強度が高いですが、銀歯に比べると弱いです。セラミックの詰め物や被せ物の強度を十分に保つためには、銀歯を入れるときよりも天然歯を多く削って詰め物・被せ物を厚く作らなければなりません。

歯を多く削ると神経に刺激が伝わりやすくなり、冷たいものや熱いものを食べたり噛んだりしたときに痛みが出ます。治療による一時的な痛みの場合が多く、1週間程度で落ちつくことが多いでしょう。

噛み合わせがあっていない

噛み合わせが合っていないと、噛んだときに痛みを感じることがあります。噛み合わせは本当に繊細で、強く当たっている箇所が一部あるだけで痛みが起こります。

新しい歯を入れるときに一度で完璧に噛み合わせを合わせるのは難しく、少しずつ様子を見ながら調整することが多いです。

また、セラミックの歯を入れた直後は調子がよくても、時の経過とともに噛み合わせが変わっていくこともあるでしょう。セラミックはほとんどすり減りませんが、天然歯は日常の使用で少しずつすり減るためです。

歯ぎしりや食いしばりの癖がある

歯ぎしりや食いしばりの癖があると、歯に負担がかかり痛みが出ることがあります。特に、就寝時やストレスを感じたときに、気づかないうちに歯ぎしりや食いしばりをしている方は少なくありません。

集中している時などに、歯を食いしばっていないかを確認してみてください。パートナーやご家族などに、歯ぎしりや食いしばりをしていないか聞いてみるのもよいでしょう。

破損している

セラミックの歯が破損している可能性も考えられます。特に、オールセラミックは、セラミック素材を100%使用して作られた詰め物・被せ物で、他の素材に比べると衝撃に弱いです。

硬いものを噛んだ瞬間に割れるリスクが高いです。セラミック歯が破損したことで、神経に刺激が伝わると痛みが出るでしょう。

二次カリエス(二次う蝕)が発生している

二次カリエスとは、過去に虫歯の治療を行った歯が再び虫歯になることです。二次カリエスが進行すると、痛みを感じるでしょう。

セラミックの歯は虫歯になりにくいとはいえ、絶対に虫歯にならないわけではありません。口腔ケアが不適切だった場合などは、気づかないうちに二次カリエスになっていることがあります。

例えば、歯磨きの際に歯ブラシの毛先がきちんと当たっていない場所があると、細菌が同じ箇所に溜まって虫歯になります。セラミックの歯が破損していると、段差ができて汚れや細菌が溜まりやすくなるでしょう。

セラミックの歯が痛む・しみる場合の対処法

歯の治療

セラミックの歯が痛んだりしみたりする場合は、できるだけ早く歯科医院を受診してください。セラミックの歯が破損していたり二次カリエスになっていたりするケースの場合、放置していて改善されることはありません。

とはいえ「歯科医院へ行くまでの間どうすればいいの?」「歯科医院ではどんな処置をするの?」と疑問に思う方もいるでしょう。本項目では、セラミックの歯が痛んだりしみたりする場合の対処法を解説します。

刺激を避ける

痛みを感じた際は、できるだけ刺激を与えないようにしましょう。

・極端に熱いものや冷たいものを避ける
・硬い食べ物を避ける
・セラミックの歯では噛まない

神経が過敏になっているケースでは、刺激を避けて様子を見ると症状が落ちつく場合があります。また、刺激を避けることで、神経がより過敏に反応するのを防げるでしょう。

噛み合わせを調整する

噛み合わせが合っていない場合は、噛み合わせを調節すると痛みが治まります。強く当たりすぎているところや、高すぎるところを少しだけ削り、当たりすぎないようにします。

噛み合わせが合っているかいないかをご自身で判断するのは難しいため、歯科医院で確認してもらうことが大切です。

治療をする

二次カリエスになっている場合や、セラミックの歯が破損しているケースでは、できるだけ早く処置をすることが大切です。

二次カリエスになったケースでは、一度セラミックの歯を取り外して虫歯の治療を行います。セラミックを取り外す際はセラミックを削ることがあり、虫歯部分も削るため同じセラミックの歯を再装着することはできません。

破損している場合も同様に、セラミック歯を新しく作り直す必要があるでしょう。

マウスピースを作成する

食いしばりや歯ぎしりの癖があることが判明した場合、まずは噛み合わせの調整をします。強く当たりすぎている箇所があると、食いしばりや歯ぎしりの症状が出やすいからです。

また、マウスピース(ナイトガード)の作成も行うのが一般的です。マウスピースを入れることで、セラミックの歯だけでなく顎の骨や他の歯にかかる負担も減らせます。

筋肉が緊張するのを防げるので、肩こりや頭痛が軽減することも少なくありません。

セラミックの歯の適切なケア方法

セラミックの歯のケアをする女性

セラミックの歯の平均寿命は10年から15年で、基本的には長く使用できます。よい状態を持続するためには、適切なケアが欠かせません。

本項目では、セラミック歯の適切なケア方法についてご紹介します。

セルフケアをする

セラミックの歯を長く使うためには、セルフケアが欠かせません。セラミックの歯は、銀歯やレジンなどの素材に比べるとツルツルとしていて汚れが溜まりにくいメリットがあります。

とはいえ、天然歯がツルツルしていても歯磨きをしないと虫歯や歯周病になるのと同じく、セラミックの土台の歯も手入れしなければ虫歯や歯周病になります。

次のように、正しい歯ブラシの方法を身につけましょう。

・自分の口のサイズや歯の形に合った歯ブラシを選ぶ
・歯ブラシの毛先が歯面に当たっているのを確認し、小さく小刻みに動かす
・フロスや歯間ブラシ、タフトブラシを併用する

どんなにブラッシングが上手でも、歯と歯の間や歯と歯茎の境目などに溜まった細かい汚れを落とすのは不可能です。フロスやタフトブラシを併用しましょう。

自分の口にあった歯ブラシの選び方や、他のツールの使い方については、歯科医院のブラッシング指導で教えてもらえます。

定期検診を受ける

定期検診で、セラミックの歯を始め、歯周病や虫歯がないかなど口腔状態をチェックすることも大切です。虫歯や歯周病は、初期段階では自覚症状が少なく気づかないケースも珍しくありません。

定期検診を受けていれば、万が一歯の病気が見つかったり、噛み合わせやセラミック歯に問題があったりした場合も適切に対処できます。セラミックの歯だけでなく、口の中の健康を保持するためには欠かせません。

まとめ

セラミックの歯の女性

セラミックの歯が痛んだりしみたりする際は、神経が敏感になっていたり、噛み合わせが合っていなかったり、さまざまな原因が考えられます。どの原因で痛みやしみる症状が出ているかによって対応方法が異なります。

セラミックの歯に違和感があったときは、できるだけ早く歯科医院を受診し処置してもらいましょう。また、セラミックの歯や口の中をよい状態に保つためにも、普段からの口腔ケアや定期検診を意識してください。

セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

2024.03.26更新

出っ歯はインビザラインで治せる?メリットや期間、費用も解説!

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

インビザライン矯正をする出っ歯の女性

出っ歯の治療を目立たずおこなう方法として、インビザラインを検討している方もいるのではないでしょうか。インビザラインは、透明なマウスピースを使用して歯を移動させる方法です。

治療中であることが目立たない、痛みが少ないなどの理由から、選択されることが多い治療法です。

この記事では、インビザラインでの出っ歯の治療について解説します。出っ歯にお悩みの方や、矯正治療を検討している方、インビザラインで出っ歯を治せるのか気になっている方は、ぜひ参考にしてください。

出っ歯とは?

出っ歯のイメージ

出っ歯は、上の前歯が大きく前に突き出た状態を指します。出っ歯は口元の印象だけでなく、横顔にも影響を及ぼします。

出っ歯によってもたらされるデメリットは、以下の通りです。

・一部の発音が難しくなる
・食べ物を噛み切りにくくなる
・虫歯や歯周病のリスクが高まる

出っ歯で発音が悪くなる理由は、歯を噛み合わせたときにできる隙間から息が漏れやすいからです。とくにサ行やタ行、ラ行の発音に影響を与えるといわれています。

通常の状態では、下の前歯を上の前歯が軽く覆っており、上下の歯には1〜2mmほどのすき間があります。出っ歯の状態ではこのすき間が大きくなるので、食べ物を噛み切ることが難しくなるのです。

また、歯が正しく噛み合っていない場合、噛む力が均等に分散されないので噛む力が弱まることもあるでしょう。つまり、出っ歯の人は噛む力を最大限に発揮できない可能性があるのです。

虫歯や歯周病のリスクが高くなる理由は、口の中が乾燥しやすいからです。出っ歯の状態では口を閉じにくいため、空気が口へ入り乾燥につながります。

乾燥すると唾液の自浄作用や殺菌作用がうまく働かず、虫歯や歯周病の原因となる菌が繁殖しやすくなります。そのため、出っ歯の場合は虫歯や歯周病のリスクが高くなるのです。

出っ歯はインビザラインで治せる?

出っ歯はインビザラインで治せるか疑問の女性

インビザラインでは、出っ歯の治療症例が多くあります。

しかし、個々の症状や原因によって治療の適否は異なります。歯科医師と相談し、適切な治療方法を選択することが大切です。

インビザラインで治療可能な出っ歯と、できない出っ歯について解説します。

インビザラインで治せる出っ歯

歯の傾斜による出っ歯は、インビザラインで治せるでしょう。歯が斜めに傾いていることが原因の出っ歯の場合は、歯の傾きを改善すれば出っ歯も改善されるので治療可能な場合が多いです。

インビザラインで治せない出っ歯

上顎の位置などが原因で出っ歯に見えている場合は、インビザラインだけでの改善は難しいでしょう。顎の骨の発達に問題があることや、上下の顎の骨の位置関係に問題があることが原因の出っ歯は、歯を移動させるだけでは改善できません。

インビザラインをはじめ、矯正治療では顎の骨の位置は調整できないためです。骨格にアプローチする外科手術が必要になるでしょう。

出っ歯をインビザラインで治すメリット

出っ歯をインビザラインで治すメリットイメージ

出っ歯をインビザラインで治すメリットは、以下のとおりです。

・治療中であることが目立たない
・食事や歯磨きがしやすい
・痛みが少ない
・シミュレーションで治療結果を予測できる

インビザライン矯正では透明なマウスピースを使用するため、目立ちにくいです。金属のブラケットやワイヤーを使用する矯正方法と比較すると、人目を気にする必要がなく自然な笑顔を保てるでしょう。

インビザラインは食事のときは取り外し可能で、歯磨きも通常通りおこなえます。マウスピースの汚れ原因の虫歯や歯周病も予防しやすいのです。

ワイヤー矯正と比べるとインビザラインは口内への違和感や痛みが少ないことも特徴です。インビザラインでは徐々に歯を動かすので、ワイヤー矯正よりも強い力がかかりにくいためです。

また、インビザラインでは事前にシミュレーションをおこない、治療結果を予測します。治療の進捗を把握しやすく、モチベーションを保ちやすいのです。

出っ歯をインビザラインで治すデメリット

出っ歯をインビザラインで治すデメリットイメージ

出っ歯をインビザラインで治すデメリットは、以下のとおりです。

・費用がかかるケースがある
・マウスピースを管理しなければならない
・効果が出るまで時間がかかる

インビザラインだけで治療できない場合は、相場よりも費用がかかるかもしれません。重度の出っ歯の場合、顎の骨格を調整する外科手術や抜歯が必要となり、インビザラインだけでは治療できないことがあるのです。

インビザラインのマウスピースは外せるため、自己管理が必要です。詳しくは後述しますが、装着時間や交換時期を守らなければ十分な効果を得られません。また、マウスピースを洗浄せずに使用し続けると、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

ワイヤー矯正と比較すると、インビザラインはゆっくりと歯を動かす治療法です。そのため、口元の突出感を改善できるまでに時間がかかる可能性もあるでしょう。

出っ歯をインビザラインで治す方法

インビザライン矯正

インビザラインでは、少しずつ形状が異なるマウスピースを何枚も使用して歯並びを改善します。最も大切なのは、1日20〜22時間マウスピースを装着することでしょう。

1枚のマウスピースで歯を動かせる距離は最大0.25mmほどなので、1〜2週間に一度マウスピースを交換して歯を移動させていきます。装着時間と交換時期を守ることが、治療をスムーズに進めるために重要です。

出っ歯を治療する場合は、抜歯が必要なこともあるでしょう。その場合は、抜歯してからインビザラインの治療計画を立てることが多いです。歯の側面をわずかに削って歯を並べるスペースを作るIPRを行うこともあります。

どのような場合でも、歯科医師としっかり相談しながらご自身が納得できる計画を立てて治療を進めましょう。

出っ歯をインビザラインで治すためにかかる期間

出っ歯をインビザラインで治すためにかかる期間イメージ

出っ歯をインビザラインで治療するためにかかる期間には個人差がありますが、一般的には6か月から2年程度です。治療範囲が広ければ治療期間は延びるでしょう。

歯の動きやすさや装着時間にも個人差があります。子どもであれば顎の骨が柔らかく代謝が活発なため歯が動きやすいですが、大人になるにつれ歯の移動が遅くなる傾向があるのです。

また、マウスピースの装着時間や交換時期を守らなければ、治療期間が延びる原因になります。インビザライン中に虫歯や歯周病になった場合も、治療を優先するケースが多いので矯正期間が延びるでしょう。

出っ歯をインビザラインで治すためにかかる費用

出っ歯をインビザラインで治すためにかかる費用イメージ

出っ歯の治療にかかる費用にも個人差があります。部分矯正の場合は約30万円〜50万円、全体矯正の場合は60万円〜120万円ほどかかるでしょう。

インビザラインの費用は、使用するマウスピースの枚数の影響を大きく受けます。歯の移動本数・距離が多ければ多いほどマウスピースが多く必要になるので、費用も増加するでしょう。

歯の移動状況や口内の問題の有無を確認するために1ヶ月に一度受診する必要がありますが、その際も調整料がかかるケースが多いです。そのため、治療期間が長くなれば調整料を支払う回数が増えます。

費用の負担を抑えるためには、マウスピースの装着時間や交換時期を守り、治療を長引かせないことが非常に重要です。口内を清潔に保って虫歯や歯周病も予防しながら、治療を進めてください。

まとめ

インビザライン治療をする女性

出っ歯は、基本的にはインビザラインで治療できます。インビザラインは他の矯正方法と比べると目立たず、痛みや違和感が少ないことから選択したいと考える方が多いでしょう。

しかし、インビザラインだけでは治療できない出っ歯もあります。歯を並べる十分なスペースがない症例や、顎の骨格に問題がある症例は、インビザラインだけでは改善できないでしょう。

ワイヤー矯正を併用したり、顎のバランスを整える外科手術が必要になったりすることもあります。この場合、インビザラインの一般的な治療期間よりも時間がかかり、費用も高額になるでしょう。

治療にかかる費用は症例によって異なりますが、歯科医師と相談しながら適切な治療プランを立てましょう。

インビザライン矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

2024.03.19更新

セラミック治療では歯を削ることがある?削る量や痛みについても解説

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

セラミックの歯

セラミック治療は、天然歯に近い質感と色をもつセラミック素材を使用し、歯の形状や色調を改善する治療法です。

セラミック治療では天然の歯とセラミックの歯を適切にフィットさせるために、歯を削ることがあります。削る歯の量は、使用するセラミックの種類や治療する歯の状態によって異なります。

この記事では、セラミック治療で歯を削る理由や削る歯の量、また痛みについて詳しく解説します。

セラミック治療では歯を削ることがある?

セラミックの歯を削る

セラミック治療では、虫歯治療とラミネートベニアの治療過程で歯を削ることがあります。それぞれ以下に解説します。

虫歯治療

虫歯を取り除いたあとに、虫歯の大きさに応じて、インレー(詰め物)かクラウン(被せ物)としてセラミックが用いられます。

セラミックは銀歯などの金属より割れやすい素材です。耐久性を高めるためには厚く作る必要があるため、結果として歯をより多く削る必要があるのです。

虫歯治療自体は審美目的ではありませんが、セラミックは保険適用外のため費用が高くなることがあります。

ラミネートベニア

ラミネートベニアとは、歯の表面を軽く削り、セラミック製の薄いシェルを貼り付ける審美治療です。

矯正治療やホワイトニングと比較して、短期間で歯の見た目を変えることができるのが大きな特徴です。ラミネートベニアは、歯の色や形を改善したい方に推奨されます。

セラミック治療で歯を削るメリット

セラミック治療で歯を削るメリットイメージ

セラミック治療で歯を削るメリットは、以下の通りです。

セラミックの密着性が高まる

虫歯治療でセラミックを使用する場合、はじめに虫歯になっている部分を削って除去します。単に虫歯を取り除いただけでは土台が不安定であり、被せ物や詰め物の適合性が低いため、外れることがあるでしょう。

また、虫歯は一定の形で広がるわけではなく、時に複雑な形状をしていることがあり、それに合わせた被せ物や詰め物を作る必要があります。

歯を削ることによって、天然歯と被せ物・詰め物が密着しやすくなります。被せ物・詰め物が天然歯にしっかりと密着することで、汚れや細菌が侵入しにくくなるため、二次虫歯のリスクを低減することにもつながるでしょう。

ラミネートベニアをより自然に美しく装着できる

ラミネートベニアは、歯の表面をわずかに削り、その上に0.4mm程度の薄いセラミック製の板を貼りつける治療法です。歯を削らずにラミネートベニアを装着すると、歯の厚みが増すことで違和感が生じる可能性があります。

歯を削ることでラミネートベニアを自然に見せることができ、また違和感なく装着できるのです。

セラミックを長期間使用できる

セラミックは耐久性が高く、変形・破損しにくいため、10〜15年程度使用できるといわれています。

セラミックを含む被せ物や詰め物の寿命は、歯との適合性に大きく左右されます。歯を削ることで、被せ物や詰め物を隙間なくフィットさせることができ、適合性が高まることで被せ物や詰め物を長期間使用することができるのです。

セラミック治療で歯を削るデメリット

セラミック治療で歯を削るデメリットイメージ

セラミック治療で歯を削るデメリットは、以下の通りです。

知覚過敏を引き起こす場合がある

セラミック治療で歯を削ると、神経を保護する層が減少します。これにより、外部からの刺激が神経に伝わりやすくなり、結果として知覚過敏のリスクが高まるのです。

歯を削る行為は見た目の改善につながるものの、このような副作用が伴うことを理解しておく必要があります。

削った歯の寿命が短くなる可能性がある

歯を削ってセラミック治療を行うことで見た目を天然歯のように美しくし、耐久性を高めることができますが、天然歯を一度削ると、その部分が元に戻ることはありません。歯を削ることで、天然歯の寿命が短くなる可能性があります。

天然歯は、いかに優れた人工歯と比較しても、その価値と機能性を超えるものは存在しないため、わずかな量を削ることでさえも、慎重に検討する必要があります。

神経を抜かなければならない場合がある

セラミック治療で歯を大きく削ったときに神経にまで達すると、痛みが生じることがあります。場合によっては神経を抜かなければならないケースもあるでしょう。

神経を抜くということは歯の内部血管も取り除くことを意味し、結果として歯に栄養が供給されなくなります。これにより、歯の強度が低下すると、将来的に歯が弱くなるリスクがあります。

セラミック治療で削る歯の量はどれくらい?

セラミック歯を削るイメージ

セラミック治療で削る歯の量は、セラミックの種類によって異なります。

削る歯の量について、種類ごとに解説します。

セラミックインレー

セラミックインレーは、セラミックのみで作られた詰め物です。神経まで進行していない虫歯を治療する際に使用されます。

セラミックインレーの場合、被せ物治療と比べると削る歯の量が少なく、多くても1mm程度です。虫歯の部分のみを削るため、健康な部分を保ちつつ治療ができます。

セラミッククラウン

セラミッククラウンは、セラミックのみで作られた被せ物です。天然歯に近い色調を再現できるため、審美性に優れています。

セラミッククラウンを適応する際、どれだけ歯を削る必要があるかは、患者さんの症状によって異なりますが、耐久性を高めるために歯を大きく削る必要があるでしょう。

虫歯が深くにまで進行している場合には、セラミッククラウンが選択されることが多いです。

e-max

e-maxは、ガラス系の材料で作られるセラミッククラウンで、その透明度の高さと自然な見た目が特徴です。e-maxは天然歯と同等の強度を持っているため、破損することはほとんどありません。

e-maxを使用する場合、歯を大きく削る必要が少なく、削る量は歯のどの部位であっても1〜1.5mm程度です。これにより、患者さんの負担を軽減しながら、美しく自然な仕上がりを期待できます。

ジルコニア

ジルコニアは、高い透明性と強度から「人工のダイヤモンド」とも称されるセラミック素材です。ジルコニアの場合、削る歯の量は位置によって異なりますが、前歯や臼歯では1.0〜1.5mm程度、臼歯の咬合面は最大で2mm程度削る必要があります。

耐久性が高く、長期間使用できるというメリットがありますが、削る歯の量が多いことを理解しておきましょう。

メタルボンド

メタルボンドは、内側は金属、外側はセラミックでできた被せ物です。自然な色調を再現できますが、透明性には限界があります。

削る歯の量は、一般的に0.8〜1.2mm程度であるものの、咬合面や切縁面は2mm程度削る場合が多いです。内側が金属であるため、金属アレルギーを引き起こす可能性がある点は注意しなければなりません。

ラミネートベニア

ラミネートベニアは、色調を改善する目的で薄いセラミック製の板を歯に貼り付ける方法です。

この治療法では、薄いセラミック製の板を均一に貼り付けるため、支台歯を薄く削る必要があります。エナメル質が残るように慎重に削らなければならず、削る量は0.3〜0.5mm程度です。

この微細な調整により、自然な見た目を保ちつつ、色調の改善を目指せます。

歯を削るときに痛みはある?

歯が痛い男性

歯を削る際の痛みは、歯の構造と虫歯の進行度に大きく依存します。歯は表面のエナメル質、その下の象牙質、そして中心にある歯髄(神経のある部分)の3層から成り立っています。エナメル質に虫歯が留まっている場合は、削ってもほとんど痛みは感じません。

しかし、虫歯が象牙質に達している場合、削ると痛みを感じやすくなるため、麻酔を使用して痛みを抑える必要があります。さらに、虫歯が歯髄まで達している場合は、麻酔が必要です。

麻酔をする際は、針を刺入する部分に表面麻酔を塗布するため、痛みはほとんどありません。多くの場合、注射を受けたことすら感じないほどです。

まとめ

セラミックの歯

今回は、セラミック治療では歯を削ることはあるのか解説しました。

セラミック治療では、審美性と機能性を高めるために歯を削ることがあります。歯を削って治療を行うことで、天然歯とセラミックが密着しやすくなるなどのメリットがあるのです。

しかし、削った歯は元に戻ることはありません。神経を抜かなければならない場合や歯の寿命が短くなる場合もあるでしょう。

歯を削ることによるメリットやデメリットをよく理解し、歯科医師と相談しながら最適な方法を選択することが重要です。

セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

2024.03.12更新

インビザライン矯正で行うIPRとは?目的やデメリットを詳しく解説!

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

インビザライン治療をする女性

インビザライン矯正でガタガタした歯並びや出っ歯を改善する場合、IPRという処置を行うことがあります。IPRとは、歯の側面をわずかに削ることで、歯と歯の間に隙間を作る処置のことです。

歯を削ると聞くとネガティブなイメージがあるかもしれませんが、麻酔のいらない安全な処置なのでご安心ください。

今回は、インビザライン矯正で行うIPRについて詳しく解説します。IPRを行う目的ややり方についても解説しますので、インビザライン矯正を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

インビザライン矯正で行うIPRとは?

歯を削る人

インビザライン矯正で行うIPRとは、Inter-Proximal(隣接面)Reduction(削減)の略で、歯の側面を削って歯と歯の間に隙間を作ることです。

歯の側面を削ると聞くとネガティブなイメージがあるかもしれませんが、IPRでは歯の表面であるエナメル質をごくわずかしか削りません。そのため、IPRが原因で歯がしみたり痛んだりすることはほとんどないでしょう。

また、麻酔も必要ないため、患者さんの負担も少なく、安全性の高い処置だといえます。

インビザライン矯正でIPRを行う目的

インビザライン矯正でIPRを行う目的を説明

IPRを行う目的は、歯を並べるスペースを確保し、効率的にインビザライン矯正を進めることです。また、インビザライン矯正後に歯の形を微調整することで、審美面の改善も期待できます。

そこでここでは、インビザライン矯正でIPRを行う目的について解説します。

歯を並べるスペースの確保

ガタガタした歯並びや出っ歯などの場合、歯を並べるスペースが足りないことで歯並びが悪くなっている場合が多いといえます。このような歯並びを改善するには、歯を並べるスペースが必要です。

IPRで歯と歯の間に隙間を作ることで歯を並べるスペースを確保できるため、効率的にインビザライン矯正を進められます。

歯の大きさ・形の改善

歯の大きさや形には個人差があります。人によっては一部の歯だけが周りの歯よりも長かったり大きかったりすることがあるでしょう。

特に、前歯の大きさや形が揃っていない場合、インビザライン矯正で歯並びを整えても、患者さんの理想とする口元にはならないことがあります。このような場合、IPRで歯の形を微調整することで、理想の口元に近づけられるでしょう。

歯と歯茎の隙間の改善

IPRには、歯の見た目の改善以外に、歯と歯茎の隙間を改善する目的もあります。

加齢や歯周病で歯茎が下がったり、インビザライン矯正で歯を動かしたりすることによって、歯と歯茎の隙間に黒い三角形の隙間(ブラックトライアングル)ができることがあります。特に、歯と歯の重なりが大きい部位は、歯と歯茎の間に隙間ができやすいといわれているのです。

歯と歯茎の間に隙間ができると歯が長く見えるため、見た目がよくありません。また、食べかすが詰まりやすくなるため、虫歯や歯周病のリスクが上がるでしょう。

このような場合、IPRで歯を削ることで歯が面で密着し、歯と歯茎の隙間を改善することができます。

インビザライン矯正でIPRを行うメリット

インビザライン矯正でIPRを行うメリットイメージ

インビザライン矯正でIPRを行うことで、以下のようなメリットがあります。

抜歯を回避できる

ガタガタした歯並びや出っ歯などの主な原因は、歯を動かすためのスペースが足りないことです。

このような場合、抜歯をしてスペースを確保することがありますが、IPRで複数本の歯を削ることでスペースを確保できれば、抜歯の必要はありません。抜歯を回避できるのは大きなメリットといえるでしょう。

ただし、IPRによって削ることができる歯の量には限りがあるため、歯の重なりが大きい場合には対応できない場合があります。

より美しい口元に仕上がる

美しい口元の条件は、正中(歯並びの真ん中)が合っており、上下左右の歯の大きさや形、バランスが左右対称であることです。歯の大きさや形には個人差があるため、一部分の歯だけが長かったり大きかったりすることも珍しくありません。

このような場合、IPRで歯の形を微調整することで、美しい口元に仕上がります。特に、見えやすい前歯がアンバランスな場合、歯の側面を微調整することで理想の口元に近づけられるでしょう。

治療期間を短縮できる

インビザライン矯正では治療前にシミュレーションを行います。治療計画の段階でIPRを行うタイミングや歯を削る量がわかるため、効率的にインビザライン矯正を進められます。マウスピースで歯を動かすこととIPRを同時に行えるため、治療期間を短縮できるでしょう。

また、インビザライン矯正は歯を動かす距離が長くなればなるほど、その分治療期間が長い傾向にあります。インビザライン矯正でIPRを行うことにより抜歯を回避できることで、その分治療期間が短くできるのもメリットのひとつです。

歯並びが安定しやすい

天然歯の歯と歯の間は、先端に近い部分で接触していますが、IPRで歯と歯の間を削ることで、歯の接触面積が大きくなります。歯の接触面積が大きくなることで、歯と歯が固定されて動きにくくなるため、インビザライン矯正後の歯並びが安定しやすくなるのです。

そのため、インビザライン矯正でIPRを行うことにより、後戻りを予防する効果があるでしょう。

インビザライン矯正でIPRを行うデメリット

インビザライン矯正でIPRを行うデメリットイメージ

IPRには効率的にインビザライン矯正が進められるというメリットがあるものの、以下のようなデメリットもあります。

健康な歯を削らなければならない

IPRにはさまざまなメリットがありますが、健康な歯を削らなければならない点は大きなデメリットといえるでしょう。

ただし、歯を削るといっても、虫歯治療のように歯に穴を空けたり大きく削ったりするわけではありません。歯の側面をごくわずかに削る程度であるため、IPRによって歯がしみたり痛んだりすることはほとんどないでしょう。

しかし、虫歯になっていない歯を削ることにかわりはないため、IPRを行う際は事前に歯科医師とよく話し合って検討することが大切です。

歯と歯の接触面積が大きくなる

インビザライン矯正でIPRを行うことで、歯と歯の接触面積が大きくなります。歯と歯の接触面積が大きくなることで後戻りを予防する効果があるものの、汚れが溜まりやすくなるため、虫歯や歯周病のリスクが高まるでしょう。

そのため、IPR後は歯ブラシだけでなくフロスや歯間ブラシなどを使用し、歯と歯の間を丁寧に磨くように心がけましょう。

出血することがある

歯の根元部分や歯茎に近い部分を削ったときに出血することがあります。特に、歯肉炎などで歯茎の状態が悪い場合には出血しやすく、痛みが出ることもあるかもしれません。

しかし、IPRによる出血は処置を行った日に治ることがほとんどなのでご安心ください。

IPRの方法

 IPRの治療イメージ

インビザライン矯正でIPRを行うのは、歯を並べるスペースが足りない場合や審美的な問題がある場合です。

インビザライン矯正は、治療前に専用のソフト「クリンチェック」に歯型などの情報を取り込むことで、どの歯を削るのか、どの程度削るのかなどをシミュレーションできます。

IPRでは歯を削る際に以下の器具を使用します。

・テープ状のやすり(手動)
・ダイヤモンドディスク
・糸鋸状のやすり
・細いバー

まず、手で動かすタイプのテープ状のやすりや円盤状のダイヤモンドディスク、糸鋸状のやすりなどを使用して、徐々に歯を削り、歯と歯の間に隙間を作ります。その後、削る量を確認しながら細いバーでさらに歯と歯の間を広げます。

歯を削ると聞くと虫歯治療のイメージがあるかもしれませんが、IPRで歯を削る量はエナメル質の0.1~0.25mm程度とごくわずかです。両側の歯を削っても最大0.5mm程度ですので、IPRによって虫歯になりやすくなることはありません。

また、エナメル質の側面をごくわずかに削る程度であるため、歯がしみたり痛んだりすることもないでしょう。

IPRで歯を削った後は、歯の表面がなめらかになるよう丁寧に研磨し、フッ素塗布も行います。フッ素塗布を行うことで歯質の強化もできるため、虫歯予防の効果も期待できるでしょう。

IPRを行うタイミング

 IPRのタイミング

インビザライン矯正でIPRを行うタイミングは、状況によって異なります。

歯を並べるスペースが足りない場合にはインビザライン矯正前・矯正中にIPRを行います。仕上がりをより美しくするためにインビザライン矯正後にIPRを行う場合もあるでしょう。

まとめ

インビザラインのマウスピース

インビザライン矯正で行うIPRとは、歯と歯の間を削る処置のことです。IPRを行うことで、歯を並べるスペースを確保できたり、歯の形を整えられることでより美しい口元に近づけられたりします。

IPRを行うことで歯を動かすスペースを確保できれば、抜歯を回避して効率的に歯並びを整えられる場合もあるのです。

歯の側面を削ると聞くとネガティブなイメージがあるかもしれませんが、IPRではエナメル質のごくわずかな部分のみを削ります。そのため、IPRが原因で歯がしみたり痛んだりすることはないでしょう。

インビザライン矯正でIPRが必要かどうかはお口の状態によって異なるため、歯科医師に確認しましょう。

インビザラインを検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

2024.03.05更新

前歯をセラミックにするメリットとは?セラミックの種類や費用も解説

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

前歯をセラミックにした女性

前歯を天然歯のように白いセラミックにしたいという方は少なくありません。セラミックは見た目がよいだけではなく、さまざまなメリットがあります。

今回は、セラミックの特徴について解説しながら、費用や治療方法についても説明します。セラミックを検討している方は、参考にしてください。

前歯をセラミックにするメリット

セラミックの前歯

前歯は最も目につきやすい歯であると同時に、咀嚼するうえでも重要です。そのため、被せ物や詰め物をする際も、見た目と同時に機能性も十分に考慮しなければなりません。

歯に使われているセラミックは、お皿にも使われている陶器を歯科用に強化したものです。保険診療である銀歯やコンポジットレジンとは費用に大きな差がありますが、以下のようなメリットがあります。

天然歯のように白い歯に仕上がる

保険診療のコンポジットレジンは白い素材ですが、セラミックほどの透明感はなく、自然な白さも再現できません。セラミックは色味の選択肢が多く、他の歯と違和感がないような仕上がりにすることが可能です。

虫歯の再発を防ぎやすい

詰め物や被せ物は、素材によって耐久性が異なります。

銀歯の寿命は7年程度、コンポジットレジンの寿命は3年程度といわれており、徐々に劣化していきます。劣化していくと、詰め物・被せ物と天然の歯との接着面が緩んで隙間ができます。そこから虫歯菌が侵入することがあり、虫歯の再発につながるのです。

セラミックは耐久性が高く、劣化しにくい素材です。虫歯の再発を防ぎやすいので、結果的に天然歯の健康を守ることにもつながります。

金属アレルギーの方も入れられる

内側が金属になっているセラミックもありますが、金属不使用の素材もあります。そうしたセラミックを選択すれば、金属アレルギーの方でも安心して治療可能です。

また、金属は口腔内で少しずつ溶け出すので、歯茎が黒ずんでしまうことがあります。金属不使用のセラミックなら、そのようなリスクもありません。

着色汚れがつきにくく、歯垢も除去しやすい

コーヒーや紅茶、ワインなどを好んで頻繁に飲む場合、着色汚れが歯の表面に付着します。セラミックは着色汚れがつきにくいので、治療時の白さを保てるでしょう。

また、表面が滑らかなので、歯垢などの汚れが付着した場合も除去しやすいです。

前歯をセラミックにするデメリット

前歯をセラミックにするデメリットイメージ

前歯をセラミックにするとさまざまなメリットを得られますが、以下のようなデメリットもあります。

費用が高い

セラミック治療は自由診療であるため、保険診療の詰め物や被せ物と比較して非常に高額です。

しかし、セラミックは耐久性が高く、長く使える可能性が高いです。適切にメンテナンスしていれば、銀歯やコンポジットレジンのように数年で交換する必要はないでしょう。

コストパフォーマンスは低くないと言えます。

強い衝撃を与えると割れることがある

硬く強度の高いセラミックですが、強い衝撃が加わると割れてしまうことがあります。強い歯ぎしりや食いしばりがある方の場合、気をつける必要があるでしょう。

セラミックを守るために、就寝中にナイトガードを装着するなど対策しましょう。

歯を多く削る必要がある

上述したように、セラミックは割れるリスクがあります。強度を保つためには厚みが必要なので、銀歯と比較すると少し多めに天然歯を削ることになります。

少しでも多く自分の歯を残したいと考えている方にとっては、デメリットになるかもしれません。

前歯のセラミックの種類と費用

前歯のセラミックの種類と費用イメージ

セラミックの種類と費用を確認しましょう。

オールセラミック

100%セラミックでできているのがオールセラミックです。金属を一切使っていないので、金属アレルギーの心配はありません。

透明感と艶があり色味のバリエーションも多いため、自然な見た目に仕上がります。他のセラミックと比較しても審美性が高いため、前歯に使用されることが多いです。

詰め物の場合は4万~8万円、被せ物は8万~18万円が目安です。

ジルコニア

ジルコニアは、人工ダイヤモンドとも呼ばれている、セラミックの中で最も硬い素材です。オールセラミックは天然の歯と同じ程度の硬さですが、ジルコニアは天然歯よりも硬い素材のため、奥歯に使用されることも少なくありません。

オールセラミックが持つ透明感や艶、自然な美しさはありませんが、前歯に使用する方もいます。

費用の相場は、詰め物が4万〜6万円、被せ物が10万〜20万円です。

メタルボンド

メタルボンドは、金属の外側をセラミックで覆った素材です。セラミックは割れやすいので、内側を金属にすることで強度を保っています。金属アレルギーのリスクがありますが、どの部位にも使用できるセラミックといえるでしょう。

デメリットは角度によっては金属が見えてしまうことと、オールセラミックのような透明感や艶がないことです。

費用は、被せ物で8万〜15万円程度です。

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックは、セラミックとレジンを混ぜ合わせた素材です。レジンよりも透明感があり、変色しにくいのが大きな特徴です。

しかし、レジンが含まれているため、強度や耐久性はそれほど高くありません。表面に細かい傷もつきやすいため、歯垢が溜まりやすく虫歯になりやすいといえます。

費用は他のセラミックと比較すると抑えられる傾向があり、詰め物は3万円前後、被せ物は4万〜8万円が相場です。

e-max(イーマックス)

e-maxは、二ケイ酸リチウムガラスを主成分とするセラミックです。天然歯以上に美しいといわれており、前歯に使用されることも多いです。

強度も天然歯と変わらず、長年使っても変色しにくいです。表面に細菌がつきにくいので、虫歯や歯周病も予防しやすいでしょう。

詰め物は4万〜6万円、被せ物は7万〜10万円が相場です。

前歯をセラミックにする治療の流れ

セラミック治療の相談

前歯をセラミックにする際は、以下のように治療が進みます。

カウンセリング

治療を行う前に、患者さまからのご希望を伺います。治療の内容や費用、治療期間などを説明します。

検査・型取り

患部の検査や型取りをします。患部の状態によっては、神経を除去する治療が必要になることもあります。

セラミックに合わせて歯全体を白くしたい場合は、ホワイトニングをします。

セラミックを被せる土台を作る

セラミックを被せるための土台作りをします。セラミックが入った後の歯並びや噛み合わせを考慮しながら調整します。

その後、仮歯を入れて、歯並びや噛み合わせに問題がないか確認します。

セラミックを入れる

セラミックが出来上がったら、仮歯を外してセラミックを入れます。

セラミックの前歯を長持ちさせるためには

セラミックの前歯を長持ちさせるためのポイント

セラミック自体は耐久性の高い素材ですが、長持ちさせるには患者さまの努力も大切です。

毎日のセルフケアをしっかり行う

セラミックを長持ちさせるために、虫歯や歯周病にならないように毎日のセルフケアをしっかり行いましょう。歯ブラシだけではなく、歯間ブラシやデンタルフロスを使って歯と歯の間も除去してください。

特に就寝前は丁寧にケアする必要があります。就寝中は唾液の分泌量が低下するので、細菌が繁殖しやすくなるためです。

ナイトガードを装着する

歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合は、セラミックが割れてしまうことがあります。就寝時はナイトガードを装着して、セラミックに大きな力がかからないようにしましょう。

噛み合わせを調整する

噛み合わせを考慮しながらセラミック治療を行いますが、口腔内の状態は変化するため、年月を経て噛み合わせが悪くなってしまうことがあります。噛み合わせが悪くなると、セラミックに大きな負担がかかるようになるでしょう。

必要に応じて噛み合わせを調整してもらってください。

定期メンテナンスを受ける

セラミック治療後は、少なくとも半年に1回の頻度で定期メンテナンスを受けましょう。セラミックの状態や噛み合わせをチェックしたり、お口のクリーニングを受けるためです。

また、定期メンテナンスを受けていれば異変を早期に発見し、すぐに対処することが可能です。

まとめ

セラミックの歯

前歯をセラミックにすると、さまざまなメリットを得られます。天然歯に近い白い歯にできるだけではなく、耐久性が高まり、虫歯や歯周病の予防にもなります。

保険診療の銀歯やコンポジットレジンと比較すると費用は高いですが、しっかりとメンテナンスしていれば長持ちするでしょう。

セラミックには、オールセラミック、ジルコニア、メタルボンドなど多くの種類があります。それぞれ特徴が異なるので、歯科医師と相談しながらお口に合ったものを選択しましょう。

前歯のセラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

2024.02.27更新

インビザライン矯正中に虫歯になったらどうしたらいい?対処法を解説

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

虫歯の女性

インビザライン矯正中は、何もしていない状態と比較すれば虫歯になるリスクが高いといわれています。インビザライン矯正中に虫歯になった場合、治療が計画通り続けられるのか不安に感じる方もいるかもしれません。

本記事では、インビザライン矯正中に虫歯になってしまった場合にはどうしたらいいのか、その対処法について解説します。

インビザラインとは?

インビザライン治療をする女性

インビザラインとは、透明なマウスピース型の矯正装置を装着して歯並びを整える矯正方法です。2006年に日本に上陸し、治療を受ける方が増加しています。2023年時点では世界で1,600万人以上の実績を誇ります。

インビザライン矯正の対象となる歯並び

インビザライン矯正の対象となる歯並びは、叢生(乱ぐい歯)や交叉咬合、下顎前突(受け口)、空隙歯列(すきっ歯)、過蓋咬合、開咬です。状態によっては該当していてもインビザライン矯正ができないこともありますが、多くの歯並びが対象となる治療法です。

インビザライン矯正の特徴

インビザライン矯正の最大の特徴は、取りはずしができることです。これまで日本で矯正治療の主流となっていたワイヤー矯正は、一度付けたら自分で取りはずしができません。

しかし、インビザライン矯正のマウスピースは簡単に取り外せます。歯のお手入れがしやすく、食事の際のストレスもありません。

また、インビザライン矯正のマウスピースは透明なため目立ちにくく、審美的な観点からも矯正治療の負担を軽くしています。

インビザライン矯正前に虫歯が見つかったら

虫歯のチェック

インビザライン矯正前に虫歯が見つかった場合は、虫歯の治療を先に行ってから矯正治療に移ります。歯並びを放置していても悪化する可能性は低いものの、虫歯を放置していれば悪化していく可能性が高いです。

虫歯が悪化して歯を抜くことになった場合、せっかく作成したマウスピースを装着できなくなるでしょう。作り直しが必要になり、追加の費用もかかるかもしれません。

先に虫歯の治療をしておけば、虫歯の進行を気にすることなく治療を進められます。歯を削る範囲も少なくなるため、計画通りにインビザライン矯正を進められるでしょう。

インビザライン矯正と虫歯治療を同時に行う場合もありますが、矯正前に虫歯が見つかった場合ほとんどの歯科が虫歯治療を優先します。

インビザライン矯正中に虫歯になる原因

インビザライン矯正中に虫歯になる原因を考え込む若い女性

前述したように、インビザライン矯正のマウスピースは取りはずしが容易にできることから、食べ物が挟まりにくく歯磨きを丁寧にできます。そのため、ワイヤー矯正よりも虫歯にはなりくいでしょう。

ですが、完全に虫歯にならないわけではありません。インビザライン矯正中に虫歯ができる原因は、次の通りです。

マウスピースによって唾液が行き届かなくなる

インビザライン矯正では、1日20~22時間程度マウスピースを装着しなければなりません。マウスピースは歯をしっかりと動かすために、歯に密着するように作られています。

そのため、マウスピースの装着中は歯に唾液が届かなくなります。そもそも、歯は唾液の自浄作用によって汚れを洗い流しています。唾液が届かないと、自浄作用が低下するのです。

唾液には殺菌作用もあるので、唾液がうまく歯に届かないことで虫歯のリスクが高まります。

ケアが不十分

インビザライン矯正中には、主に2つのケアが重要となります。

1つは口腔内のケアです。マウスピースを長時間装着するため、唾液による自浄作用・殺菌作用を受けられなくなります。

虫歯を予防するためには、歯磨きが非常に重要です。インビザライン矯正によって徐々に歯並びが整ってきているとはいえ、まだ、歯に隙間があったり重なっていたりする部分があるでしょう。うまく歯磨きができないケースもあります。

もう1つはマウスピースのケアです。マウスピースが汚い状態のまま歯に装着し続けると、マウスピースないで細菌が繁殖して虫歯の原因になる可能性があります。

インビザライン矯正中に虫歯になったときは

虫歯の治療

インビザライン矯正中に虫歯になったときは、インビザライン矯正前と異なり、対処法にさまざまな選択肢があります。インビザライン矯正中に虫歯になったときの対処法は、次の通りです。

インビザライン矯正を中断して虫歯治療をする

インビザライン矯正を中断して虫歯の治療を優先するという選択肢です。もしも虫歯が悪化して歯を抜くことになった場合、せっかくインビザライン矯正で歯並びが整ったとしても、審美性が低下するでしょう。

治療を中断するためマウスピースは作り直しになる可能性が高いですが、治療後はインビザライン矯正がスムーズに進むでしょう。

インビザライン矯正と並行して虫歯治療をする

インビザライン矯正の場合、マウスピースを着脱できるので虫歯治療を一緒におこなえます。歯を抜くなど、歯並びが変わるような大きな治療はできませんが、少し削って詰め物をする程度の治療であれば可能です。

歯並びに大きな影響を及ぼすほど虫歯が進行している場合、この選択はできません。

応急処置のみをする

応急処置のみをして、インビザライン矯正を継続する方法もあります。虫歯の進行リスクが低く、インビザライン矯正が終わりに差しかかっている方限定の選択肢です。

インビザライン矯正が終了したら、すぐに虫歯治療をする必要があります。

インビザライン矯正中は虫歯予防が重要!

口腔ケアのアイテム

インビザライン矯正を予定通りに遂行するためには、虫歯予防が重要といえます。インビザライン矯正中に、とくに意識しておこなってほしい虫歯の予防方法は、次の通りです。

歯磨きをしっかりとおこなう

虫歯予防として最も効果があるのが歯磨きです。矯正前よりも意識して丁寧に歯磨きを行いましょう。

とくに、インビザライン矯正のときにアタッチメントを装着している場合は注意してください。アタッチメントの周りは汚れが溜まりやすいので、念入りに磨きましょう。

ブラッシングだけでなく、フロスや歯間ブラシ、洗口液も使用するとしっかりと汚れを落とせます。

歯磨きをするタイミングは、マウスピースを装着する前がベストです。きれいな歯でマウスピースをつければ、汚れのなかで繁殖した菌がマウスピース内で増殖することはありません。虫歯のリスクを低減できるでしょう。

マウスピースを清潔にする

歯だけでなくマウスピースも清潔にしておきましょう。マウスピースに汚れが溜まっている状態だと、汚れに付着した菌がマウスピースのなかで繁殖してしまいます。

マウスピースは水やぬるま湯で汚れを落としてから、ブラッシングをして丁寧にすすぎ、よく乾燥させましょう。週に2〜3回、マウスピース専用の洗浄剤を使用するとより清潔に保てます。

マウスピースをつけたまま飲食しない

食事や飲水の際にはマウスピースを外さなければなりません。飲み物を飲むだけの場合や、食べ歩きしている場合、外食する場合など、マウスピースを外さずに飲食したいこともあるかもしれません。

マウスピースをつけたまま飲食をすると、マウスピースと歯の間に食べ物や飲み物の糖分が入り込み、虫歯のリスクを高めます。虫歯予防のためにも、マウスピースをつけたままの飲食は控えましょう。

水分を摂取する

インビザライン矯正中は、口のなかが乾燥しやすいといわれています。唾液の分泌量が低下している状態のため、虫歯菌が繁殖しやすいでしょう。そのため、こまめに水分を摂って口の中の乾燥を予防することが重要です。

ただし、糖が含まれている飲み物は避けてください。

まとめ

インビザライン治療をする女性

インビザライン矯正中は、ワイヤー矯正ほどではないものの虫歯になるリスクがあります。そのため、インビザライン矯正中は虫歯予防をしっかりとおこないましょう。

インビザライン矯正中に虫歯になった場合は治療を中断しなければならない可能性があります。軽度な虫歯であれば少し処置をしてインビザライン矯正を継続できることもありますが、重度の虫歯の場合は矯正を中断することが多いです。

虫歯の治療で歯を抜いたり削ったりすると、最初に作っていたマウスピースを装着できなくなるでしょう。作り直しが必要になり、費用や時間がかかってしまいます。

インビザライン矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

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