2024.11.19更新
インプラントの費用内訳を詳しく解説!費用が高い理由や負担を抑える方法
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
インプラント治療は顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に被せ物などをすることで失った歯を補う治療方法です。外科処置が必要となるものの、天然歯に近い噛み心地や自然な見た目が再現できるなど、数多くのメリットがあります。
しかし「インプラント治療の費用は高いと聞くけど、実際どれくらいかかるの?」と、疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、インプラント治療の費用や治療費用の内訳、インプラントの治療費用が高額になる理由について解説します。費用負担を軽減する方法もご紹介するので、インプラント治療の費用に関する疑問がある方は、ぜひ参考にしてください。
インプラントの費用
インプラントは、基本的には健康保険が適用されず自由診療となります。
ただし、病気や事故などにより顎骨が欠損した場合など、特定のケースにおいては保険が適用されることがあります。該当する可能性がある方は、保険適用できるか主治医に確認してみましょう。
失った歯を補う方法には、インプラントの他にも入れ歯やブリッジなどがありますが、それらと比べるとインプラントの費用は高額になることが多いです。一般的な費用相場は1本あたり30万円から50万円程度とされています。
この費用にはインプラント自体の費用のほか、手術の費用なども含まれています。
インプラントはさまざまなメーカーから販売されており、販売価格はメーカーによって異なります。費用は治療箇所や本数、治療の難易度によっても変動するでしょう。
また、自由診療の費用は歯科医院ごとに自由に設定されるため、同じような治療内容や素材であっても一律ではありません。
インプラントの費用内訳
ここでは、インプラント治療の流れとともに、治療費用の内訳を解説します。
初診・診断
インプラント治療を始めるには、まずは口腔内や顎の骨の状態を確認するための精密検査を受ける必要があります。CTスキャンやレントゲン撮影などを使用して精密検査を行い、顎の骨量や歯茎の状態、インプラントを埋入する位置などを正確に把握します。
特に、顎骨の状態を3次元で把握できるCTスキャンは、より安全な手術を行うための重要な役割を果たします。
これらの検査結果に基づいて治療計画を立て、それに沿って治療を進めていきます。精密検査の費用相場は、1万円〜3万円程度です。
インプラント埋入手術
インプラント体を顎骨に埋め込む手術費用は、インプラント体や手術に使用する麻酔などの費用もいれて、1本あたり20万円から30万円程度が相場です。
麻酔は局所麻酔を使用することが一般的ですが、恐怖心が強い方には静脈内鎮静法や全身麻酔を選択できることもあります。その場合、追加費用が発生するでしょう。
インプラント体自体の費用は15万円から25万円程度で、生体適合性が高いチタンなどの素材が使用されています。手術の方式によっては、インプラント体とアバットメントが一体化したものが用いられることもあります。
また、インプラントを埋め込むのに十分な量の骨がない場合は、インプラント体を埋入する前に骨を増やす処置が必要で、10万円から20万円程度の追加費用が発生します。
2次手術
インプラント体の埋入後、顎の骨とインプラント体がしっかり結合するのを待ちます。その期間を経て、インプラント体と上部構造とを連結させるためのパーツであるアバットメントを装着する2次手術を行います。
アバットメントの費用の相場は5万円〜10万円程度です。
上部構造の作製
型取りをして上部構造である人工歯を作製し、アバットメントの上に装着します。人工歯には、セラミックやジルコニアなどの様々な素材があり、それぞれ特徴と費用が異なります。
例えば、目に付きやすい前歯には、天然歯のような色や透明感が再現できるセラミックが使用されることが多いです。噛む力が強くかかる奥歯には、強度のあるジルコニアなどが使用される傾向にあるでしょう。
人工歯の費用は10万円から15万円程度ですが、目立ちやすい前歯のほうが奥歯より審美性が高く高品質な素材が求められます。そのため、奥歯より若干高くなる傾向にあるでしょう。
術後のメンテナンスや定期検診
インプラントは、手術が完了した後も定期的なメンテナンスが必要です。インプラント自体は人工物なので、虫歯になる心配はありません。
しかし、インプラントを支える周囲の組織が炎症を起こす、インプラント周囲炎が発生するリスクがあります。インプラント周囲炎は、進行すると最悪の場合インプラントが脱落する可能性もあるため、定期的にメンテナンスを受けて予防しなければなりません。
定期検診でメンテナンスを欠かさず受ければ、インプラント周囲炎などの様々なトラブルが起こるリスクを最小限に抑え、インプラントの寿命を延ばすことができます。
メンテナンスでは、クリーニングや噛み合わせのチェックなどが行われるのが一般的です。
メンテナンスの頻度は、一般的には3〜6ヶ月に1回程度が目安とされています。患者様によっては、1〜2ヶ月に1回の頻度でのメンテナンスが必要なこともあるので、歯科医師の指示に従いましょう。
メンテナンスの費用は、1回あたり3,000円〜5,000円程度が相場です。
インプラントの費用が高いのはなぜ?
インプラントの費用が高い理由は、さまざまです。例えば、インプラントは高度な技術と豊富な経験が必要な治療なため、技術料がかかることが費用を高くしている要因として考えられるでしょう。
インプラント体そのものが高価であることも、インプラントの費用が高くなる原因の一つです。
インプラント体は顎の骨に埋め込んで使用するため、使用される材料は高品質であることが求められます。高品質な材料はその分価格も高額なため、治療費も高くなるのです。
さらに、治療の精度を向上させ、患者様の安全性を確保するために必要なCTスキャンやマイクロスコープなどの設備の導入や維持にかかる費用も、治療費に影響を与えます。
また、上述のとおり、インプラント治療は審美性や機能性の向上が主な目的のため、基本的には保険適用外の自由診療です。自由診療なため全額自己負担なことも、費用が高くなる理由の一つに挙げられます。
ただし、条件を満たせば保険が適用されるケースもあるので、ご自身が条件に当てはまるかどうか、歯科医院で相談してみましょう。
インプラントの費用負担を抑える方法
インプラント治療は、工夫次第で費用負担を抑えることができます。インプラントの費用負担を抑える方法は、以下のとおりです。
医療費控除を活用する
インプラント治療は、医療費控除の対象となる可能性があります。医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超える場合、確定申告を行えば一部の費用が所得税から還付される制度のことです。
治療費自体が安くなるわけではありませんが、実質的な負担を軽減することができます。申請には領収書が必要なので、きちんと保管しておきましょう。
分割払いやデンタルローンを利用する
歯科医院によっては分割払いやデンタルローンが導入されている場合があります。一度に高額の治療費を支払うのが難しい場合、これらを利用することで一度にかかる出費を低減し、支払いの負担を軽減できるでしょう。
ただし、デンタルローンは利息によって総額が増えるので、注意が必要です。ご自身にあった支払い方法を選択し、無理なく治療を続けられるようにしましょう。
複数の歯科医院で見積もりを取る
先述したように、インプラントの費用は歯科医院によって異なります。複数の歯科医院で見積もりを取り比較することで、費用を抑えられるかもしれません。
ただし、極端に安価な場合は、品質の低い素材を使用しているなどの可能性もあります。費用だけでなく、設備や治療内容なども考慮し、信頼できる歯科医院を選択することが重要です。
治療方法を検討する
インプラント治療は、1本の欠損歯に対し1本のインプラントを埋入するのが一般的です。そのため、欠損歯が多い場合は多くのインプラントを埋入しなければならず、費用面だけでなく身体的にも患者様の負担が大きくなります。
しかし、インプラントには、欠損歯すべてにインプラント体を埋入しない治療方法もあります。例えば、数本のインプラントを埋入して連結した人工歯を装着する方法や、埋入した数本のインプラントにアタッチメントを付けて入れ歯を装着したりする方法が挙げられます。
症例や歯科医院によって対応できるかどうかは異なるので、歯科医師に治療方法をしっかり相談することが大切です。
まとめ
インプラント治療の費用は、治療内容や使用する素材によって大きく異なります。失った歯を補う他の治療方法よりもインプラントは高額な治療ですが、その分天然歯のような自然な見た目や機能性、耐久性などを得られる点は大きなメリットです。
また、治療費自体を安くするのは難しいですが、医療費控除やデンタルローンなどを活用することで、費用負担を軽減できるかもしれません。複数の歯科医院を比較して、信頼できる歯科医院で治療を受けることも大切です。
インプラントを検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
当院は、予防治療に力を入れています。虫歯の原因を根本から改善し、口内を健康に保ちます。マウスピース矯正や審美歯科も実施しているので、ぜひ一度ホームページをご覧ください。Web予約もお受けしています。
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2023.11.07更新
セラミック歯の値段はどれくらい?治療にかかる費用内訳も解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
セラミック歯は高額なイメージがあるため、値段が気になり治療を受けるかどうか迷っている方もいるのではないでしょうか。
セラミック歯には多くの種類がありますが、基本的には保険が適用されません。歯科医院によって値段が異なるため、治療を検討する際は相場を把握するとよいでしょう。
今回は、セラミック歯の値段を種類ごとに解説します。値段の内訳や保険適用についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
セラミック歯とは?
セラミック歯とは、審美性に優れたセラミックを使用した詰め物・被せ物のことです。虫歯治療で歯を削った際は、削った部分の機能を回復するために詰め物・被せ物をします。
詰め物・被せ物といえば銀歯をイメージする方が多いと思いますが、天然歯に近いセラミックを選択することもできます。セラミック歯の特徴は、以下のとおりです。
・透明感があり、天然歯に近い色調に調整できる
・強度がある
・経年劣化しにくく長持ちする
・表面がなめらかで汚れが付着しにくい
・着色・変色しにくい
・虫歯の再発リスクが低い
・生体親和性が高く馴染みやすい
・金属を使用しない場合は、金属アレルギーの心配がない
セラミックは天然歯のような自然な色に調節できるため、本物の歯と見分けがつかないこともあるでしょう。そのため、前歯などの目立ちやすい場所の治療にも適しています。
セラミック歯の値段はどれくらい?
セラミック歯には多くの種類があり、値段がそれぞれ異なります。セラミック歯の種類ごとの値段を詳しく確認しましょう。
オールセラミック
オールセラミックの値段は、詰め物の場合40,000~80,000円、被せ物の場合80,000~220,000円が相場です。オールセラミックは、すべてセラミックでできた詰め物・被せ物のことです。
天然歯と見分けがつかないほどの白さと透明感があり、変色もほとんどしません。歯垢や食べかすなどの汚れが付着しにくいため、虫歯の再発リスクが低いのも特徴です。
ただし、強度はジルコニアセラミックより低く、割れることがあります。
ジルコニアセラミック
ジルコニアセラミックの値段は、詰め物の場合30,000~60,000円、被せ物の場合100,000~200,000円が相場です。ジルコニアセラミックは、審美性と強度を兼ね合わせた詰め物です。
柔軟性があり割れにくいため、噛み合わせが強い奥歯などにも使用できます。また、天然歯に近い色に調整できるため、審美性に優れています。
しかし、非常に硬いため、噛み合う歯を傷めることがあるのがデメリットです。
メタルボンド
メタルボンドの被せ物の値段は、80,000~150,000円が相場です。メタルボンドとは、金属の土台にセラミックを焼き付けた被せ物のことを指します。
表面はセラミックなので天然歯に近く、審美性に優れています。
ただし、オールセラミックと比較すると白さや透明感は劣るでしょう。メタルボンドの土台は金属でできているため強度がありますが、角度によっては金属の土台が見える可能性があります。また、金属を使用しているため、金属アレルギーの方は使用できません。金属イオンが溶け出し、歯茎が黒ずむこともあります。
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックの値段は、詰め物の場合は約30,000円、被せ物の場合は40,000~80,000円が相場です。
ハイブリッドセラミックは、適用条件を満たせば保険が適用されますが、自費診療のハイブリッドセラミックのほうが審美性に優れています。また、保険適用のハイブリッドセラミックは、被せ物にしか使用できません。保険が適用された場合は10,000円程度で受けられるでしょう。
ハイブリッドセラミックとは、セラミックにレジンを混ぜた詰め物・被せ物です。レジンが混ざっているため、ほかのセラミック歯よりも値段を抑えられます。時間が経つと変色しますが、保険適用のレジンよりは変色しにくいです。
セラミック歯の治療にかかる費用の内訳
セラミック歯の治療には、セラミック自体の費用のほかに、初診・カウンセリングや虫歯治療、治療後のメンテナンスなどに費用がかかります。費用の内訳を確認しましょう。
初診・カウンセリング
虫歯治療で初めて受診した際は、お口の中の診察やレントゲン撮影などの検査を行って治療方針を決めます。初診料が発生するため、3割負担で3,000~4,000円程度かかるでしょう。
また、セラミック歯の治療に入る前は、治療内容や値段などについてカウンセリングを行います。カウンセリング値段の相場は、無料~5,000円です。
虫歯治療
虫歯治療にかかる値段は、虫歯の進行度によって異なります。虫歯治療には保険が適用されるため、窓口での支払い額は負担割合に応じた金額です。
進行度別の値段の目安は、以下のとおりです。
<進行度に応じた値段の目安>
進行度 | 状態 | 値段の目安 (3割負担の場合) |
---|---|---|
軽度 | エナメル質に留まる虫歯 | 3,000円 |
中等度 | エナメル質だけでなく、象牙質にまで及んでいる虫歯 | 2,000~10,000円 |
神経まで達する | 抜髄(ばつずい)や根管治療が必要な虫歯 | 7,000~20,000円 |
重度 | 歯の上部が完全になくなって神経が壊死し、抜歯が必要な状態 | 3,000~20,000円 |
虫歯が重度まで進行して抜歯が必要な状態になると、ブリッジや入れ歯、インプラントを選択することになります。一般的に、虫歯は進行すればするほど値段が高くなるため、早期治療を心がけましょう。
治療後のメンテナンス
治療後のメンテナンスにかかる値段は、3割負担で1回あたり3,000~4,000円が目安です。メンテナンスの頻度は状態によって異なります。
適切に歯磨きできない方や、虫歯や歯周病になりやすい方は1~2か月に1回、お口の状態に問題がなくしっかりケアできている方は、3~6か月に1回のペースでよいでしょう。
メンテナンスの内容は、以下のとおりです。
・虫歯・歯周病のチェック
・歯垢・歯石の除去
・染め出し
・ブラッシング指導
・生活習慣指導
・フッ素塗布
セラミック歯は、保険治療で使用される素材に比べて長持ちしますが、メンテナンスをしっかり受けていることが前提です。虫歯が再発しにくいセラミックでも、メンテナンスを怠ると虫歯や歯周病にかかり、寿命が短くなる可能性があります。
セラミック歯を長持ちさせるためには、定期的に歯科医院でメンテナンスを受け、詰め物や被せ物の状態、虫歯や歯周病の有無などを確認することが大切です。また、歯の健康を守るためには、歯科医院でのメンテナンスだけでなく、自宅でのセルフケアも非常に重要です。
メンテナンスの際に歯科医師や歯科衛生士からケア方法の指導・アドバイスを受けると、正しいケアを継続できるでしょう。
セラミック歯の治療は保険が適用される?
セラミック歯の治療は、基本的に保険適用外です。健康保険が適用されるのは、虫歯などで失われた機能の回復を目的とした治療に限られているためです。
セラミック歯は機能の回復に加え、審美的な目的で行われることが多いです。そのため、自由診療で治療費は全額自己負担となります。
ただし、ハイブリッドセラミックは、適用条件を満たす症例であれば保険が適用されます。セラミックと歯科用プラスチックを材料として使用したCAD/CAM冠という被せ物で、日本では2016年4月から保険が適用されるようになりました。
2016年の段階では小臼歯のみの適用でしたが、2023年10月現在、多くの歯を保険適用で治療できるようになっています。CAD/CAM冠の保険適用条件は、以下のとおりです。
・前歯〜第二小臼歯の治療である
・第一大臼歯の場合、上下左右すべての第二大臼歯が残っている
・第二大臼歯の場合、金属アレルギーと診断されている
CAD/CAM冠の治療では、破損を避けるために銀歯やセラミック治療より歯を多く削る必要があります。また、保険治療を行った部分は原則2年間、保険での再治療ができません。破損などのトラブルが起きた場合は、修理するか自費で作り直す必要があります。
また、CAD/CAM冠はどの歯科医院でも治療を受けられるわけではありません。厚生労働省に承認された歯科医院のみ取り扱える治療法です。
CAD/CAM冠での治療を検討している方は、事前に歯科医院に確認しましょう。
まとめ
セラミック歯は、審美性に優れたセラミックを使用した詰め物・被せ物です。保険適用の詰め物・被せ物は見た目が悪く、劣化しやすい、虫歯の再発リスクが高いなどのデメリットがあり、比較的短期間で再治療が必要になるでしょう。
セラミック歯は基本的に保険が適用されないため値段は高額ですが、審美性や機能性、耐久性に優れており、メリットの多い治療です。セラミック歯には多くの種類があるため、それぞれの特徴やメリット・デメリットを比較して、ご自身に合った治療法を選択することが大切です。
セラミック歯を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2023.10.31更新
インビザライン矯正の費用相場は?追加費用が発生するケースも解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
「インビザラインは本当に目立たないの?」 「インビザライン矯正の費用はどれくらい?」 などの疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。透明なマウスピースを使用した歯列矯正、インビザラインが近年注目を集めています。
しかし、インビザラインの特徴や治療にかかる費用については、詳しく知らない方もいるでしょう。
今回は、インビザラインの概要や費用相場について解説します。追加費用がかかるケースなどもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
インビザラインとは?
インビザラインとは、透明な取り外し可能なマウスピースを使用して歯を移動させる歯列矯正です。1日20〜22時間マウスピースを装着し、1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換して、徐々に歯並びを整えます。
インビザラインでは透明なマウスピースを使用するので、治療中であることが目立ちません。食事や歯磨きの際に容易に取り外せるので、日常生活の負担が少ないことが大きなメリットでしょう。金属のブラケットやワイヤーを使わないため、違和感や痛みが少ないことも魅力です。
3D技術を活用して治療計画を立てるので、治療前に治療後の歯並びを確認できます。整った歯並びを実際に確認できることは、治療のモチベーション維持に大きな役割を果たすでしょう。
マウスピースは非常に薄いので、口内に痛みや違和感を生じることも少ないです。発音や滑舌にも影響がない場合が多いでしょう。
定期的にご自身でマウスピースを交換して治療を進めるので、通院頻度は2〜3か月に一度程度と、ワイヤー矯正と比較すると少ないです。
インビザラインの種類
インビザラインでは、歯列不正の度合いに応じてパッケージが用意されています。それぞれの特徴を確認しましょう。
インビザライン・エクスプレス
非常に軽微な歯並びの乱れに対応したパッケージです。使用できるマウスピースの枚数は7枚までなので、3〜6か月という短い期間で気になる部分の乱れを整えます。
治療期間が短く使用するマウスピースの枚数も少ないので、最も費用を抑えて受けられるインビザラインです。
しかし、大きく歯を移動させなければならない症例には対応できません。
インビザライン・ライト
軽度の歯並びの乱れに最適なインビザラインです。7〜12か月という短期間での矯正が可能で、比較的費用を抑えて受けられるパッケージといえます。
使用できるマウスピースの枚数は14枚までで、1〜2本の歯の位置を整えたい場合などに適しています。
インビザライン・モデラート
中度の歯並びの乱れに対応したパッケージです。使用できるマウスピースの枚数は26枚までなので、大きく噛み合わせを変える必要のない症例に対応しています。
インビザライン・コンプリヘンシブ
あらゆる歯並びの乱れに対応できるパッケージです。使用できるマウスピースの枚数に制限がなく、抜歯を伴う大きな歯の移動が必要な症例にも対応できることがあります。
治療期間が長くなり、費用も高額になることが多いです。費用は後述しますが、治療期間は1年以上かかることもあるでしょう。
インビザライン矯正の費用相場
インビザラインの費用は、歯列不正の度合いや期間に左右されます。歯科医院や地域によっても費用が異なるので、各医院に問い合わせましょう。
治療の流れと併せて、費用相場をご紹介します。
治療開始前のカウンセリング費用
治療を開始する前に、カウンセリングを行います。理想の歯並びや現状の歯並びについてのお悩みなどを相談しましょう。
初回のカウンセリングの料金は、無料〜5,000円程度です。
検査費用
インビザラインを受けると決めたら、レントゲンやCTなどの詳しい検査を行います。60,000円程度の費用が発生するでしょう。
治療中にかかる費用
カウンセリングと治療前の検査が完了したら、患者様のニーズに合わせてマウスピースが作成されます。矯正する歯の位置や範囲によって、費用は異なります。
特定の箇所や前歯だけを整える部分矯正の場合、100,000〜500,000円程度の費用がかかるでしょう。奥歯も含めた全体を矯正する場合は600,000〜1,000,000円程度の費用が必要になることが多いです。
歯科医院によって異なりますが、2〜3月に一度の調整の際に6,000円程度の費用がかかる場合もあります。
メンテナンス期間にかかる費用
矯正後は、歯の位置がもとに戻る後戻りが起きます。後戻りを防ぐために、リテーナーを装着して過ごさなければなりません。リテーナーの費用相場は、10,000〜60,000円程度でしょう。
後戻りを防ぎ、歯の位置を固定させる期間を保定期間といいますが、保定期間中も定期的に通院する必要があります。保定期間の通院にかかる費用は、2,000〜5,000円程度でしょう。
インビザライン矯正で追加費用が発生することはある?
インビザライン矯正では、初期費用以外にマウスピースの追加や治療の修正で、追加費用が発生することがあります。アフターケアや定期的なチェックの際の費用も考慮する必要があるでしょう。
発生する可能性がある追加費用は、以下のとおりです。
矯正期間の延長に伴う費用
インビザライン矯正で追加費用が発生するのは、主に矯正期間の延長による型取りの再実施や通院回数の増加に起因します。矯正期間が予定よりも伸びると、追加の治療や手続きが求められることがあり、追加の費用が発生するかもしれません。
ただし、追加費用の取り扱いは、歯科医院の方針によって異なります。実際に追加費用が発生するのかどうか、どの程度の費用が発生するのかは、歯科医院に確認しましょう。
治療期間が延長になると、リテーナーの使用期間も延びる場合があります。定期的な歯のチェックの頻度が増えることも予想されますが、追加費用が発生する可能性があるでしょう。
矯正装置の紛失・破損による費用
矯正装置の修理費用は、無料〜10,000円程度かかります。
大きく破損して使用できない場合や、紛失した場合は、装置を作り直す必要があります。作り直しには、10,000〜30,000円程度の費用がかかるでしょう。
初回は無料で、2回目以降は追加の費用が発生する歯科医院もあります。契約内容によって変動するので、事前に確認しましょう。
作り直しには追加の費用が発生するだけでなく、新しい装置が届くまで治療が中断されるリスクも伴います。治療が中断されると治療期間が延びるので、さらに追加費用が発生するでしょう。
インビザライン矯正は保険が適用される?
インビザライン矯正は、美容目的の治療とみなされることが多いです。そのため、健康保険は適用されません。全額自己負担となり、高額な費用がかかるのです。
ただし、以下の条件に該当する場合は、保険が適用されます。
・厚生労働省が定める特定の疾患が原因で噛み合わせに問題がある場合
・永久歯が正常に生えてこない場合
・顎の骨格に問題があって噛み合わせに異常がある場合
先天的な要因で噛み合わせに問題がある場合などは、保険治療でインビザラインを受けられます。顎変形症など、顎の骨の位置が正常でない場合も、保険が適用されることがあるでしょう。
インビザライン矯正の費用を安くする方法はある?
インビザライン矯正の費用を安くする方法として、複数の医院で見積もりを取得して比較することや、分割払いやデンタルローンを利用することなどが考えられます。
複数の医院で見積もりを取得する
インビザライン矯正は自費診療なので、歯科医院が自由に費用を設定できます。歯科医院によって費用が異なるので、複数の医院で見積もりを取得するとよいでしょう。
ただし、安さだけで治療を受ける歯科医院を決めるのは避けてください。アフターケアをしっかり行っていない場合や、追加費用が発生する処置が多いなど、トラブルにつながる可能性があります。
装着時間や交換時期を守る
費用を安くする方法ではありませんが、追加の費用を発生させないためには、インビザラインの装着時間や交換時期を守ることが重要です。
インビザラインを適切に取り扱っていないと、治療期間が延びる原因になるでしょう。治療期間が延びれば、マウスピースの追加や通院回数の増加に伴って追加の費用が発生します。
予定している費用内で治療を終わらせるために、歯科医師に指示を守ってインビザライン矯正を進めましょう。
分割払いやデンタルローンを活用する
クレジットカードの分割払いやデンタルローンを活用すると、一度に支払う費用を抑えられます。
デンタルローンとは、歯科治療専用のローンのことです。さまざまな金融機関から提供されており、一般的なローンと比べて金利が安く設定されていることが多いです。
ただし、クレジットカードやデンタルローンに対応していない歯科医院もあります。カウンセリングの際に、どのような支払い方法を選択できるのか確認してください。
まとめ
インビザライン矯正は、透明で取り外し可能なマウスピースを使用することが大きな特徴です。
健康保険が適用されないため、治療にかかる費用は全額負担する必要があります。複数の医院で見積もりを取得して比較すれば、インビザライン矯正にかかる費用を抑えられるでしょう。マウスピースの装着時間・交換時期を守り、追加費用が発生しないようにすることも重要です。
クレジットカードの分割払いやデンタルローンを活用すると、一度に支払う費用の負担を軽減できます。インビザライン矯正は長期的な治療なので、情報をしっかり収集して、最良の選択をしましょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2023.10.14更新
歯のセラミック治療とは?種類や費用、銀歯との違いを解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
歯のセラミック治療は、審美目的で選択されることが多いですが、虫歯治療の際に検討する方もいるのではないでしょうか。
今回は、セラミック治療とはどのような治療なのかを解説します。メリット・デメリットや、セラミック治療の種類、費用などもご紹介するので、セラミック治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
歯のセラミック治療とは?
歯のセラミック治療とは、セラミックという素材を使用した歯科治療のことです。虫歯で歯を削ったあとに詰め物として使用する場合が多いでしょう。
近年では、銀歯で治療した歯をセラミックに変える方や、歯の色をきれいにするためにセラミック治療を検討する方も増加しています。
セラミック治療を受ける理由
セラミック治療を受ける理由は、大きく分けて2つあります。
まずは、審美性です。セラミック治療を行えば、非常にきれいな白い歯を手に入れられます。
定期的にホワイトニングを受けても、歯の黄ばみなどが気になる方は多いです。セラミックに変えることで、もともとの歯の色や質感を維持しながら、透明感のあるきれいな歯を手に入れられるでしょう。
次に、機能性です。セラミックは滑らかな素材なので、細菌や汚れが付着しにくいとされています。虫歯や歯周病を予防する目的で、セラミック治療を受ける方もいるのです。
セラミックと銀歯の違いとは?
セラミック治療を検討したことがある方は、セラミックと銀歯の違いが気になるかもしれません。セラミックと銀歯の違いは、以下のとおりです。
素材
銀歯は、金属を使用する治療です。セラミックは金属を使用しないので、金属に起因するさまざまなリスクを回避できます。
例えば、金属は唾液によって溶け出し、金属アレルギーを引き起こす可能性があります。金属アレルギーがある方は、銀歯の治療を受けられないでしょう。
セラミック治療には、メタルタトゥーの心配もありません。メタルタトゥーとは、金属が溶け出すことで、歯茎が黒ずむことです。一度メタルタトゥーで黒ずんだ歯茎は、銀歯を除去してももとの色には戻りません。
虫歯や歯周病のリスク
銀歯は、経年劣化します。劣化した際にセメントが溶け出すと、歯と銀歯の間にすき間が生まれ、虫歯菌が侵入する可能性があります。歯周病になる可能性もあるでしょう。
セラミックは陶器なので、長期間唾液に晒されても劣化しません。虫歯や歯周病のリスクを回避できるでしょう。
また、銀歯は表面に傷がつきやすく、傷から虫歯菌が入り込んで虫歯になる可能性もあります。セラミックの表面は滑らかで傷がつきにくいので、虫歯になりにくいとされています。
見た目
銀歯は金属なので、非常に目立ちやすいです。前歯付近を銀歯で治療すると、会話の際などに銀歯が目立つかもしれません。
しかし、セラミックは天然歯に近い色調や透明感を再現できます。自然な仕上がりになるため、ほとんど目立ちません。近年では、見た目を気にして銀歯からセラミックに変える方もいます。
セラミック治療のメリット
セラミック治療のメリットは、以下のとおりです。
長くきれいな色を維持できる
セラミックは、時間が経過しても変色することや黒ずむことがありません。そのため、治療を受けたときの白さを長期間維持できます。
二次的な歯のトラブルを回避できる
銀歯は、長期的に使用すると劣化します。劣化して歯と銀歯の間にすき間が生じると、すき間から虫歯菌が侵入して再度虫歯になることがあるでしょう。
セラミックは劣化しないためすき間が生まれにくく、虫歯のリスクを回避できるのです。
金属アレルギーでも治療できる
銀歯は金属なので、金属アレルギーの方は治療を受けられません。治療を受けたときは金属アレルギーがなくても、銀歯から溶け出した金属を長期的に吸収することで金属アレルギーを発症することがあります。
セラミックには金属が使われていないので、金属アレルギーを発症する可能性はありません。
セラミック治療のデメリット
次に、セラミック治療におけるデメリットを解説します。メリットだけでなく、デメリットも理解したうえで、セラミック治療を受けるかどうか判断しましょう。
自費診療である
銀歯の場合は保険が適用されますが、セラミック治療は自費診療です。詳しい金額は後述しますが、高額な費用がかかることは理解するべきでしょう。
セラミック単体の費用に加えて検査や診察、治療などにも費用がかかるので、金銭的に余裕がない方が治療を受けるのは難しいかもしれません。
割れることがある
セラミックは丈夫ですが、強い力が加われば割れる可能性があります。十分にメンテナンスをしていなければ、長期間使用することはできないでしょう。
割れた場合は再治療が必要になるので、追加で費用がかかります。
セラミック治療の種類
セラミック治療の種類は、主に3つです。それぞれ解説します。
オールセラミック
セラミックのみで作られた冠を被せる治療方法です。
金属やレジンなどを一切使用しないため、変色や劣化が起こりにくいことが特徴でしょう。透明度が高く、天然歯と見分けがつかないほど美しく仕上がります。
オールセラミックは、耐久性が高いことも特徴です。しっかりとケアすれば、長く使い続けられるでしょう。
ラミネートベニア
歯の表面を削り、薄いセラミックを貼り付ける治療です。主に前歯に行われます。つけ爪をイメージするとわかりやすいでしょう。
歯を削る量が少なく神経にも達しないので、短時間で終了します。麻酔は使用しませんが、痛むことはありません。
前歯を白くしたい、すきっ歯を治したい、歯の形が気になるという方に適したセラミック治療です。特に、神経が壊死して黒っぽく変色した歯はホワイトニングをしても白くならないので、神経が壊死した歯を白くするときにも行われます。
メタルボンド
金属にセラミックを焼き付けて作った冠を被せる治療法です。歯を大きく削った場合に有効な治療方法です。
内部が金属でできているので耐久性に優れており、奥歯など強い力がかかる部分にも使用できます。表面に白いセラミックを焼き付けていますが、内部が金属なのでオールセラミックと比較すると透明度や白さはやや劣ります。
セラミック治療の費用
セラミック治療を受ける際に気になるのは、費用でしょう。セラミック治療は保険適用外なので、施術を受ける歯科医院やセラミックの種類によって費用が変動します。
ご紹介したセラミックごとの費用相場は、以下のとおりです。
・オールセラミック:80,000〜180,000円
・メタルボンド:80,000〜150,000円
・ラミネートべニア:50,000〜150,000円
1本あたりの費用なので、施術を受ける本数が増えればさらに費用がかかります。
オールセラミックは、ほかの治療と比べると費用が高い歯科医院が多いです。診察代や検査代、治療の手技の費用も追加されます。
セラミック治療が向いている人
セラミック治療が向いている人は、以下のとおりです。
歯を削る必要がある人
過去に詰めた詰め物が破損・変色した場合や、虫歯になった場合など、これから歯を削る必要がある人は、セラミック治療が向いています。セラミックのためだけに歯を削る必要がなく、治療の過程でセラミックをつけられます。
セラミック治療による大きな負担がないでしょう。
金属アレルギーがある人
金属アレルギーがあって銀歯を入れられない人は、セラミック治療が向いています。セラミック治療は金属を使用していないので、アレルギー反応は出ないでしょう。
丈夫で美しい歯を手に入れることができます。
早く見た目を美しくしたい人
人前に出る仕事をしているなど、歯の治療に時間をかけられない人にも、セラミック治療は適しています。
特に、ラミネートべニアは短期間で前歯の見た目を改善できるでしょう。
まとめ
丈夫で白く美しい歯を作れるセラミック治療は、金属アレルギーのある方や虫歯治療で銀歯を入れたくない方、歯を白く美しく見せたい方から人気の治療です。
しかし、歯を削らなければならない、治療に高額な費用がかかるなど、デメリットがあることも理解しなければなりません。セラミック治療を受けよう思っている方は、まず歯科医院のカウンセリングを受けましょう。自分の歯の状態を調べたうえで、セラミック治療を受けるべきか検討してください。
歯のセラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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