2024.07.30更新
インビザライン矯正中にマウスピースが割れたときの対処法と予防法
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
インビザライン矯正中にマウスピースが割れるケースがあります。実際に割れた経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、インビザラインのマウスピースが割れる原因と、割れた際の対処法・注意点を解説します。マウスピースが割れるのを防ぐ予防法も説明していますので、マウスピースの破損が心配な方はぜひ参考にしてください。
インビザライン矯正中にマウスピースが割れる原因
インビザライン矯正中にマウスピースが割れた経験がある方もいらっしゃるでしょう。マウスピースが割れる原因として、以下の4つが考えられます。
・歯ぎしりや食いしばり
・着脱方法が適切でない
・専用のケースで保管できていない
・装着したままの状態で食事をしている
それぞれの原因を詳しく解説します。
歯ぎしりや食いしばり
歯ぎしりや食いしばりがあると非常に強い力が加わるため、インビザラインのマウスピースが割れるリスクが高まります。歯ぎしりや食いしばりは就寝時に無意識に行われることが多いため、ご自身で意識して抑えるのは難しいでしょう。
着脱方法が適切でない
着脱方法が正しくないと、無理な力がマウスピースに加わり割れることがあります。着脱時にマウスピースを無理に引っ張ったり、マウスピースを噛んで装着したりしないようにしましょう。
正しい着脱方法が分からない場合は、歯科医院で確認してください。
専用のケースで保管できていない
マウスピースを外した際に専用のケースに入れていないと、マウスピースが割れる原因になります。専用のケースを使用しないと、紛失するリスクも高まるでしょう。
マウスピースを破損・紛失しないためにも、外したら必ず専用のケースに入れる習慣をつけてください。
装着したままの状態で食事をしている
インビザライン矯正中は、飲食時にマウスピースを外さなければなりません。マウスピースを装着したまま食事をすると、装置が割れる原因になるからです。
飲食の際にマウスピースを外し、飲食後は歯磨きとマウスピースの洗浄を行ってから再度マウスピースを装着するようにしましょう。
マウスピースが割れた際の注意点
万が一、マウスピースが割れた際は以下の3つの点に注意しましょう。
・割れたままのマウスピースを使用しない
・自分で修理しない
・速やかに歯科医院を受診する
それぞれの注意点を詳しく解説します。
割れたままのマウスピースを使用しない
割れたマウスピースをそのまま使用しないでください。割れたまま使用すると、口の中を怪我したり正しくマウスピースを装着できなかったりする恐れがあります。
少しヒビが入った程度であれば、修理すればマウスピースをそのまま使用できることもあります。
しかし、破損の大きさによっては治療を計画通りに進行できない可能性もあるでしょう。また、そのまま使用するか、修理・作り直しが必要かは歯科医師が判断します。
自分で修理しない
マウスピースが割れた場合に、接着剤などを使用して自分で修理する方がいらっしゃいます。割れたマウスピースの修理は、絶対に自分でしないようにしましょう。
インビザラインのマウスピースは、歯の移動を考慮して緻密に作製されています。そのため、少しでもズレが生じると治療の進行に影響を及ぼす可能性があるのです。
自己判断で修理せず、まずは歯科医師に相談してください。
速やかに歯科医院を受診する
割れた状態のマウスピースは装着しないほうがいいですが、何も装着せずにそのまま過ごすのも良くありません。インビザライン矯正は、1日に20時間以上マウスピースを装着することで継続して歯に矯正力を加えて歯並びを整える矯正治療です。
何も装置を装着していないと治療が進まないだけでなく、元の歯並びに戻ろうとする後戻りを起こす可能性もあります。歯並びが乱れる原因にもなるため、何も装着しないまま放置せず、速やかに歯科医院を受診して相談しましょう。
インビザライン矯正中にマウスピースが割れたときは
インビザライン矯正中にマウスピースが割れた際の対処法は、以下の2つです。
・歯科医院に連絡する
・1つ前もしくは次のマウスピースを使用する
それぞれの対処法について詳しく解説します。
歯科医院に連絡する
インビザライン矯正中にマウスピースが割れた場合は、まずは歯科医院に連絡してください。マウスピースの破損が少なければそのまま使用できることもありますが、破損の状態によっては修理や再製作が必要になることもあるでしょう。
ご自身で判断せず、必ず歯科医師の指示に従うようにしましょう。
1つ前もしくは次のマウスピースを使用する
修理や再製作が必要になった場合、マウスピースが完成するまでの期間は別のマウスピースを使用しなければなりません。この場合、治療の進行状況によって1つ前のマウスピースを使用したり、次のステージのマウスピースを使用したりすることが多いです。
そのため、交換済みのマウスピースも捨てずに保管しておいたほうがいいでしょう。1つ前のマウスピースと次のステージのマウスピースのどちらを使用するかは、歯科医師が判断するため自己判断で行動しないようにしてください。
インビザライン矯正中にマウスピースが割れるのを防ぐには
インビザライン矯正のマウスピースが割れるのを防ぐ対策は、以下の4つがあります。
・マウスピースの着脱を適切に行う
・飲食時はマウスピースを外す
・マウスピースは専用のケースで保管する
・歯ぎしりや食いしばりの癖は相談しておく
それぞれの予防法を詳しく解説します。
マウスピースの着脱を適切に行う
マウスピースの着脱は丁寧に行うようにしましょう。無理な着脱をしていると、マウスピースに負担がかかって割れたり歪んだりする原因になります。
マウスピースの着脱が難しい場合は、歯科医師に相談して適切な着脱方法を指導してもらいましょう。
飲食時はマウスピースを外す
飲食時はマウスピースを外さなければなりません。マウスピースを装着したまま食事をすると、装置が破損するだけでなく虫歯や歯周病の原因にもなります。
飲食時はマウスピースを外し、再度マウスピースを装着する前には歯磨きと装置の洗浄を行ってください。
マウスピースは専用のケースで保管する
マウスピースを外した際は、専用のケースで保管するように習慣づけておきましょう。専用のケースに入れていなければ、誤ってマウスピースを落としたり踏んだりして割れるかもしれません。
外出先でティッシュにマウスピースを包んだまま誤って捨てたり紛失したりすることも少なくありません。マウスピースの破損・紛失を避けるためにも、装置は専用のケースで保管しましょう。
歯ぎしりや食いしばりの癖は相談しておく
歯ぎしりや食いしばりの癖があると、インビザライン矯正ができないというわけではありません。
しかし、歯ぎしりや食いしばりによってマウスピースが破損するリスクを伴います。頻繁にマウスピースが破損するようであれば、治療が進まない可能性もあるでしょう。
そのため、歯ぎしりや食いしばりがある方は、事前に歯科医師に相談しておきましょう。歯ぎしりや食いしばりの原因を考え、症状を軽減するよう対処しておくことがマウスピースの破損予防にもつながります。
まとめ
インビザラインのマウスピースは、違和感が少なくなるよう薄く作られているため割れる可能性があります。マウスピースが割れた場合、破損したマウスピースをそのまま使わないようにしましょう。
インビザラインのマウスピースは歯の動きを計算して緻密に作製されているため、少しのズレでも治療計画が崩れることがあります。自分で修理するのもやめましょう。
マウスピースが割れた際には、まずは歯科医院に連絡して対処法を確認することが大事です。1つ前のマウスピースや次のステージのマウスピースを使用することもあるため、マウスピースの交換後も捨てずに保管しておいたほうがいいでしょう。
インビザラインのマウスピースは、正しく取り扱うことで破損を防げます。割れないようにするためにも、着脱方法や保管方法、使用の注意点を確認しておきましょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
当院は、予防治療に力を入れています。虫歯の原因を根本から改善し、口内を健康に保ちます。マウスピース矯正や審美歯科も実施しているので、ぜひ一度ホームページをご覧ください。Web予約もお受けしています。
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2024.07.17更新
インビザラインで受け口は治る?治療期間や費用も解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
受け口を治したいと考え、インビザラインでの治療を希望している方もいるでしょう。インビザラインで受け口を治すことはできるのでしょうか。
今回は、インビザラインで受け口を治せるかどうかについて解説します。インビザラインのメリット・デメリットや治療にかかる費用、期間もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
受け口とは
受け口とは、下の前歯が上の前歯よりも前方に位置したり、下顎全体が上顎よりも前に突出したりしている状態のことです。専門的には、下顎前突や反対咬合と呼ばれます。
受け口は、歯槽性と骨格性の2つに大きく分けられます。歯槽性の受け口は主に歯の傾きや位置が原因で、骨格性の受け口は顎骨の成長異常や位置関係の問題によって起こります。
受け口を放置すると、虫歯や歯周病になりやすい、顎関節症を発症しやすいなどの問題が生じるでしょう。
受け口になる原因
受け口になる原因を確認しましょう。
遺伝的要因
受け口の原因の一つに、遺伝的要因が挙げられます。歯の大きさや骨格の特徴は、遺伝の影響を受けます。そのため、親や祖父母に受け口の特徴がある場合、子孫に遺伝する可能性があるのです。
ただし、遺伝的に受け口の傾向があるからといって、必ず受け口になるわけではありません。また、幼少期に受け口になる傾向がみられた場合には、顎の発達を抑える治療を行うことで防いだり症状を軽減したりできます。
悪習癖や口呼吸
幼少期から続く悪習癖は顎の成長や歯の位置に影響を及ぼし、受け口の原因になります。例えば、指しゃぶりの癖や、舌で下の前歯を前方に押し出す癖がある場合、年月の経過とともに下顎が前方に押し出され受け口になるかもしれません。
また、口呼吸をすると口を常に開けた状態になり、舌の位置が下がって気道を圧迫します。下顎を前に出して呼吸をするようになるため、受け口につながります。
上記の習慣は顎の正常な発育を妨げ、下顎が前に成長しやすくなる傾向があります。早期に改善することが重要です。
上顎と下顎のバランスの崩れ
上顎と下顎がバランスよく成長することで、適切な咬合関係が維持されます。そのため、下顎の過剰な成長は受け口の原因になります。また、上顎の成長が不十分な場合も、相対的に下顎が前方に突出しているように見えるでしょう。
下顎の成長が早く上顎の成長が遅いというように、成長期には一時的に上下の顎のバランスが崩れて受け口の状態になることがあります。多くの場合、成長を終える頃には両顎のバランスが整いますが、中には不均衡なままになるケースもあるでしょう。
受け口を放置するとどのようなリスクがある?
受け口を放置した場合に、どのようなリスクがあるのか確認しましょう。
コンプレックスになる
受け口は、横顔のバランスが崩れたり顔の下半分が長く見えたりします。下顎が前方に突出することで、しゃくれ顔と呼ばれる顔貌になり、特に思春期においては外見に対して強いコンプレックスを抱く可能性があるでしょう。
写真を撮られることを避けたり、社交的な場面で消極的になったりします。長期的には自尊心の低下や社会生活での不安、精神的な問題につながる恐れもあるのです。
虫歯や歯周病になりやすい
受け口は、口腔内の衛生状態を維持することを困難にし、虫歯や歯周病のリスクを高めます。受け口で噛み合わせが悪いと、口の中が乾燥しやすくなるためです。
また、受け口と叢生などを併発している場合、歯磨きが困難になります。磨き残しが発生しやすく、歯垢や歯石が蓄積することによって虫歯や歯周病になるリスクが高まるでしょう。
咀嚼や発音への悪影響
受け口の状態では、上下の歯が正常に噛み合わないため、効率的な咀嚼が困難になります。特に、食べ物を上手く噛み切れず不便に感じるでしょう。食べ物を十分に咀嚼しないまま飲み込むと、胃腸に負担をかけて消化不良や栄養吸収の低下につながります。
また、受け口は、特定の音の発音が困難になる可能性があります。例えば、上下の前歯が正しく噛み合わないため、サ行やタ行の発音が不明瞭になることなどが挙げられます。発音の問題によって、会話に苦手意識を持つかもしれません。
歯や顎に負担がかかる
受け口は歯や顎に過度な負担をかけ、長期的には様々な健康問題を引き起こす可能性があります。正常な咬合では咀嚼力が歯全体に均等に分散されますが、受け口の場合は力の分散が不均衡になり、歯の摩耗や歯の動揺につながるのです。
また、顎への負担が増えれば、顎関節症のリスクが高まります。顎関節症は、顎関節と周囲の筋肉、靭帯などに問題が生じる疾患です。顎の痛みや、口を開閉する際に音が鳴るなどの症状が現れます。
インビザラインで受け口は治る?
インビザラインで受け口の治療を行うことは可能です。例えば、歯並びが原因であるの受け口の場合は、インビザラインで矯正が可能なケースが多いでしょう。
ただし、インビザラインは軽度から中程度の不正咬合に対して用いられる治療法です。顎の骨格に問題があるなどの重度の受け口は、インビザラインのみでは治療できないでしょう。
ワイヤー矯正や外科手術など、他の治療と組み合わせる必要があったり、症例によってはインビザラインで治療できなかったりします。
インビザラインで受け口を治すメリットは?
インビザラインで受け口を治すメリットを確認しましょう。
目立ちにくい
インビザラインで使用する矯正装置は薄い透明なマウスピースなため、装着していてもほとんど目立ちません。矯正していることに気づかれにくく、人前で話す機会が多い方にとって大きなメリットといえるでしょう。
取り外しができる
インビザラインのマウスピースは、取り外しが可能です。食事や歯磨きの際にはマウスピースを外すので、食べ物が矯正装置に詰まる心配がなく歯磨きも通常通り行えます。そのため、口内を清潔に保ちやすく、虫歯や歯周病のリスクを低減できるでしょう。
また、一日に必要な装着時間さえ確保できていれば、スピーチなど人前に出るときにマウスピースを取り外すこともできます。
通院頻度が低い
インビザライン矯正では、治療計画に基づいてマウスピースが作製されます。患者さまご自身で段階ごとにマウスピースを交換して治療を進めるため、頻繁に歯科医院に通う必要がないのです。
通院頻度は患者さまによって異なりますが、一般的には2〜3ヶ月程度です。忙しく、なかなか歯科医院を受診できない方でも治療を継続しやすいでしょう。
インビザラインで受け口を治すデメリットは?
インビザラインで受け口を治すデメリットを確認しましょう。
自己管理が必要
インビザラインによる治療を成功させるには、マウスピースの自己管理が重要です。
インビザラインでは、1日20〜22時間以上マウスピースを装着する必要があります。マウスピースの装着時間が不足すると計画通りに歯が動かず、治療期間の延長などにつながるでしょう。
また、マウスピースの定期的な交換や適切な洗浄、紛失・破損の防止なども、患者さまご自身で行わなければなりません。そのため、自己管理が苦手な人にとっては大きな負担になるかもしれません。
管理不足によりマウスピースに何らかの問題が起きて使用できなくなった場合、再作製が必要になります。治療期間が長引く恐れがあるので、注意が必要です。
重度の受け口には不向き
インビザラインは、軽度から中等度の受け口の治療に対しては効果的ですが、すべての症例に適応できるわけではありません。骨格的な問題の重度の受け口などに対しては限界があり、インビザラインだけでは治療効果が得られないことがあります。
インビザラインで受け口を治す方法
インビザラインでは、装着するマウスピースを1〜2週間ごとに交換することで歯を動かし、歯並びを整えていきます。受け口を治す場合、下の歯を後退させながら上の歯を前に出すように歯並びを整えます。
ただし、歯を並べるスペースが足りない場合は抜歯が必要なケースがあります。また、歯の移動距離が大きい場合は、ある程度ワイヤー矯正で歯並びを整えたあとにインビザラインで最終調整を行うケースもあるでしょう。
治療中は定期的に歯科医院を訪れて進捗を確認し、必要に応じて治療計画の微調整を行います。
インビザライン治療が完了した後は、歯の位置を安定させるための保定期間が必要です。リテーナーと呼ばれる保定装置を使用して、矯正治療で移動した歯の位置を固定します。
インビザラインで受け口を治す場合の費用
インビザラインで受け口を治療する場合の費用は、受け口の程度などによって異なります。一般的には、70万円〜100万円程度です。
インビザラインは保険適用外の自費治療のため、歯科医院によっても費用が異なります。検査費や調整費などが別途かかる場合もあるので、歯科医院に詳しい費用を確認することが大切です。
インビザラインで受け口を治す場合の期間
インビザラインで受け口を治療する場合の一般的な治療期間は、1年~3年程度です。歯を動かす範囲や抜歯の有無などによって、かかる期間は変動します。
また、治療期間はインビザラインの装着状況によっても変化します。決められた装着時間を守っていなければ予定通りに歯が動かず、治療期間が長引く可能性があるでしょう。
予定していた治療期間内で治療を終えるには、装着時間をしっかり守ることが大切です。
まとめ
インビザラインによって受け口を改善することは可能です。
ただし、インビザラインは軽度から中度の不正咬合に対して用いられる治療です。そのため、重度の受け口の治療には対応できないことがあります。
受け口は、外見がコンプレックスになったり、口腔ケアを妨げて虫歯や歯周病になりやすかったりするリスクがあります。受け口が気になっている方は、一度矯正治療に精通した歯科医院を受診してみましょう。
インビザラインを検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
当院は、予防治療に力を入れています。虫歯の原因を根本から改善し、口内を健康に保ちます。
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2024.06.25更新
インビザライン矯正中に噛み合わせに違和感をおぼえたときの対処法!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
インビザライン矯正で歯並びを整えていると「歯並びは整ってきたけど噛み合わせに違和感がある」と感じる方が一定数います。歯並びを整えるためにインビザライン矯正をしているのに、なぜ噛み合わせに違和感をおぼえるのでしょうか。
今回は、インビザラインで噛み合わせも治療できるのか、噛み合わせが悪くなる原因や噛み合わせに違和感をおぼえたときの対処法などについて解説します。
正しい噛み合わせとは?
正しい噛み合わせとはどのような状態のことを指すのでしょうか。具体的には、以下の状態を指します。
・上下の歯の正中線が一致している
・上の歯が下の歯を3分の1程度覆っている
・上の前歯が下の前歯より2~3mm前に出ている
・上下の奥歯がしっかりと噛み合っている
・軽い力で口を閉じることができる
上記の状態でない場合、噛み合わせに問題があると考えられるでしょう。悪い噛み合わせをそのままにしておくと、食べ物を上手く噛み切れなくなったり顎の関節に負担がかかったりする可能性があります。
また、噛み合わせが悪いことが原因で特定の歯に強い負荷がかかり、歯周病や虫歯を招くことも考えられるでしょう。
インビザラインでは噛み合わせも治療できる?
インビザライン矯正では、噛み合わせの治療も可能です。矯正治療は歯並びだけでなく嚙み合わせも整えるので、インビザライン矯正によって噛み合わせが悪くなることは基本的にはありません。
しかし、中にはインビザライン矯正を開始してから「噛み合わせが悪くなった」と感じる方もいます。歯を動かすことによって、矯正前とは噛み合わせが変化することが原因のひとつとして考えられるでしょう。
インビザライン矯正中に噛み合わせが悪くなる原因
インビザライン矯正中、噛み合わせに変化が生じる原因はさまざまです。ここでは、噛み合わせが悪くなる原因について解説します。
矯正による歯の移動
インビザライン矯正を開始すると、マウスピースによって力が加わることで歯が少しずつ移動していきます。そのため、噛み合わせは日々変化するでしょう。
歯が移動する過程で、一時的に噛み合わせが悪くなったと感じる可能性は十分に考えられます。多くの場合は、矯正が完了するころには正常な噛み合わせになっているでしょう。
インビザラインの矯正期間が終了したにもかかわらず、噛み合わせが悪いと感じるようであれば、歯科医院へ相談しましょう。
マウスピースの装着時間が不足している
インビザライン矯正中に噛み合わせが悪くなったと感じる原因のひとつとして、マウスピースの装着時間が不足していることが考えられます。インビザラインでは、1日20~22時間以上マウスピースを装着する必要があります。
装着しない時間が長い場合は、治療計画通りに歯を動かすことができません。日常的にマウスピースの装着時間が不足していると、噛み合わせが悪くなる可能性が高いでしょう。
マウスピースを正しく装着できていない
マウスピースを正しく装着できていない場合も、噛み合わせに影響することがあります。インビザラインのマウスピースが正しく装着できていない場合、マウスピースが浮いて歯に適正な力をかけることができません。
インビザラインのマウスピースは、患者さまの歯並びにぴったり合うように作製されています。歯とマウスピースをしっかりと密着させなければ、十分な効果を発揮できず、噛み合わせに問題が生じることも考えられるでしょう。
マウスピースが変形・破損している
インビザライン矯正に用いられるマウスピースは、薄く柔らかい素材でできています。そのため、変形や破損が生じやすいという特徴があります。
例えば、マウスピースを装着したまま食事をしたり、正しくない方法で無理やり外したりすると、マウスピースが変形したりヒビが入ったりすることも考えられるでしょう。歯ぎしりや食いしばりの癖がある方も、マウスピースの破損や変形のリスクが高いです。
変形・破損したマウスピースをそのまま装着していても歯に適正な力はかからず、噛み合わせに影響を及ぼすかもしれません。変形・破損したマウスピースを装着し続けると、歯ぐきや粘膜を傷つける恐れもあるため、早めに歯科医院を受診してください。
インビザライン矯正中に噛み合わせに違和感をおぼえたときは
インビザライン矯正中に噛み合わせに違和感をおぼえたときは、どのように対処したらよいのでしょうか。
様子をみる
インビザライン矯正中に歯が移動した際、一時的に噛み合わせが悪くなったと感じることがあります。ほとんどの場合は、歯並びが整えば噛み合わせも自然と改善されるでしょう。
特に、マウスピースを外した直後は噛み合わせに違和感を覚えやすいです。ある程度時間が経過すれば気にならなくなることも多いです。
インビザライン治療が完了した後も噛み合わせが悪いと感じる場合は、早めに歯科医師に相談しましょう。
正しい装着時間や装着方法を守る
マウスピースの装着時間や装着方法が守られていないことが原因で噛み合わせに問題が生じている場合には、歯科医師の指示通りに装着すれば解決できる可能性があります。
マウスピースが浮く場合、チューイーを使用することも解決方法のひとつです。チューイーとは、インビザライン矯正のマウスピースをしっかりと歯にフィットさせるための補助道具です。
チューイーを全ての歯で均等に噛むことにより、歯にマウスピースをしっかりと密着させられるでしょう。
特に、インビザライン矯正を始めて間もない時期や、マウスピースを交換したばかりの時期にはマウスピースが浮きやすいです。装着時にはチューイーを使用して、マウスピースを歯としっかり密着させるようにしましょう。
マウスピースを調整・修理する
インビザライン矯正のマウスピースが変形・破損している場合には、必ず歯科医院を受診してください。変形や破損が生じたマウスピースを装着していても、治療計画通りに歯を動かすことができません。歯ぐきや粘膜を傷つけてしまうことも考えられます。
傷ついた粘膜の炎症が悪化した場合には、矯正治療を一時的に中断しなければならない可能性もあるでしょう。マウスピースが変形・破損したら、歯科医院で調整や修理を受けましょう。場合によってはマウスピースの作り直しが必要になります。
歯科医師に相談する
インビザライン矯正において必要とされるマウスピースの装着時間や、装着方法を守っているのに「噛み合わせが悪くなった」と感じることもあるかもしれません。様子をみれば落ちつくこともありますが、違和感が強い場合には我慢せず歯科医師へ相談してください。
治療計画通りに歯が動いているかどうかは、歯科医師が確認しなければわかりません。何らかの問題が原因で噛み合わせの違和感が生じている可能性もあるので、歯科医師のチェックを受けると安心でしょう。
まとめ
インビザライン矯正は、歯並びと噛み合わせの両方を整えるための治療です。そのため、インビザライン矯正が原因で噛み合わせが悪くなることは基本的にはありません。
しかし、歯を動かしている途中の段階では噛み合わせに違和感を覚えることもあります。多くの場合、矯正治療が終了して歯並びが整えば、噛み合わせも自然と整うでしょう。
また、マウスピースの正しい装着時間や装着方法が守られていなかったり、マウスピースが変形・破損したりしている場合も、治療計画通りに歯が動かず噛み合わせに問題が生じる可能性があるでしょう。
すぐになくなる違和感であれば問題ありませんが、強い違和感が続く場合、我慢して過ごす必要はありません。気になることがあれば、早めに歯科医院へ相談するようにしてください。
インビザラインを検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.06.11更新
インビザラインですきっ歯(空隙歯列)は治せる?治療期間や費用を紹介
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
「すきっ歯が気になるのだけど、インビザラインで治せるの?」「すきっ歯を放っておくとどうなるの?」「すきっ歯を治すための費用はどれくらいなの?」とお悩みではありませんか。
インビザラインは、審美性の高さや痛みの少なさから人気を集めている治療法です。すきっ歯の治療にも効果がありますが、歯並びの状況によってはインビザラインでの矯正が難しい場合もあります。
本記事では、すきっ歯になる原因や放置するリスクに加えて、すきっ歯を治療するメリット・デメリットについても詳しく解説します。すきっ歯の治療を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
すきっ歯(空隙歯列)とは
すきっ歯とは、歯と歯の間にすき間がある状態を指していて、正式名称は空隙歯列といいます。歯列全体にすき間がある空隙歯列(くうげきしれつ)と、前歯の間にすき間がある正中離開(せいちゅうりかい)という2種類があります。
放置しておくとすきっ歯が悪化する可能性が高いため、早めに歯科医院を受診しましょう。
すきっ歯(空隙歯列)になる原因
すきっ歯になる原因は、以下の4つが考えられます。
・歯が通常よりも少ない・多い
・上唇小帯の異常
・頬杖をついている
・舌や下唇を噛むクセがある
それぞれ解説します。
歯が通常よりも少ない・多い
通常であれば、成人の歯は上下で28本、親知らずがある場合は最大で32本生えています。
しかし、人によっては生まれつき歯の本数が少ない方や多い方がいらっしゃいます。歯の本数が少なくても顎のサイズは変わらないので、歯と歯の間のすき間が大きくなり、すきっ歯になるのです。
通常よりも多く生える歯を過剰歯と言いますが、過剰歯もすきっ歯の原因になり得ます。過剰歯を避けるように他の歯が生えるため、過剰歯の周辺に隙間ができる可能性があります。
過剰歯は歯茎に埋まったまま生えてこないこともあるため、すきっ歯の原因になっているとご自身では気付けないことも少なくありません。
上唇小帯の異常
歯ぐきと上唇をつなぐ筋のことを上唇小帯(じょうしんしょうたい)といいます。上唇小帯が過度に発達して上の前歯と前歯の間に入り込むと、すきっ歯になる可能性があります。
上唇小帯が邪魔で歯みがきがしにくかったり、入れ歯や被せ物をうまく装着できなかったりする場合は、切除を検討する必要があるでしょう。
頬杖をついている
頻繁に頬杖をつくクセがあると、あごや奥歯に負荷がかかって全体の歯並びが悪化し、すきっ歯になることがあります。また、頬杖をつくと姿勢が悪くなり、口呼吸の原因にもなります。口呼吸が続くと、口周りの筋肉のバランスが悪化して歯並びが乱れることがあります。
頬杖をつくクセがある場合は、すきっ歯や姿勢が悪化する前に早めに改善しましょう。
舌や下唇を噛むクセがある
舌を前歯の裏に押し当てるクセや下唇を噛むクセがある場合も、すきっ歯の原因になります。前歯の内側から常に舌で押し続けていると、徐々に歯が動き出っ歯やすきっ歯になるのです。
また、下唇を噛むことで前歯が外側に押されると、すきっ歯の原因となります。
すきっ歯(空隙歯列)をそのままにするリスク
以下、すきっ歯を放置することで起こりうる3つのリスクについて解説します。
・むし歯や歯周病のリスクが高くなる
・噛み合わせが悪くなる
・発音に支障をきたす
それぞれ解説します。
むし歯や歯周病のリスクが高くなる
すきっ歯のままだと、歯と歯の間に食べかすが詰まりやすいため虫歯のリスクが高まります。また、除去できなかった汚れから細菌が繁殖し、歯周病になる可能性も高いです。
噛み合わせが悪くなる
すきっ歯を放置すると、噛み合わせが悪くなることがあります。噛み合わせが悪いと食べものをうまく噛めずに、あごの筋肉が発達しにくくなります。その結果、歯並びが悪化し、すきっ歯になる可能性が高くなるのです。
また、噛み合わせが悪くなると、肩こりや頭痛などの原因にもなります。
発音に支障をきたす
すきっ歯は、歯と歯の間から空気が漏れることで発音や滑舌に悪影響を及ぼすことがあります。とくに、サ行やタ行の発音が不明瞭になることが多く、発音の悪さが原因でコミュニケーションに支障をきたす可能性があります。
インビザラインですきっ歯(空隙歯列)は治療できる?
結論からお伝えすると、インビザラインですきっ歯は治療できます。
ただし、すき間が大きすぎる場合や歯の本数が不足している場合は、インビザラインでは改善できないこともあります。その場合、歯科医師からワイヤー矯正やセラミック治療など、ほかの矯正治療を提案されることもあるでしょう。
お口の状態によって選択できる治療法は異なりますので、歯科医師に相談することが重要です。
インビザラインですきっ歯(空隙歯列)を矯正するメリット
ここでは、インビザラインですきっ歯を矯正するメリットをご紹介します。
・治療中でも目立たない
・ワイヤー矯正に比べ痛みや違和感が少ない
・矯正装置の取り外しができる
それぞれ解説します。
治療中でも目立たない
従来のワイヤー矯正では金属製の矯正装置を使用するため、口を開けると目立ちます。そのため、矯正治療を諦めていた方も多いのではないでしょうか。
インビザラインは透明なマウスピースを使用する矯正治療のため、目立ちにくく周囲の目を気にせずに治療を受けられます。
ワイヤー矯正に比べ痛みや違和感が少ない
ワイヤー矯正は歯を締めつけて動かすため、痛みを感じることが多いです。インビザラインはマウスピースを交換しながら少しずつ歯を動かしていくため、痛みや違和感が少ないことが特徴です。
痛みが苦手な方でも、安心して矯正治療を進めることができるでしょう。
矯正装置の取り外しができる
インビザラインで使用するマウスピースは取り外しが可能です。そのため、ブラケットに食べかすが溜まりやすいワイヤー矯正に比べ、口内を清潔に保ちやすいでしょう。
ケアさえ怠らなければ、インビザラインでむし歯になる可能性は低いといえます。
インビザラインですきっ歯(空隙歯列)を矯正するデメリット
インビザラインですきっ歯を矯正するメリットは多くありますが、デメリットも少なからず存在します。主なデメリットは、以下の2つです。
・マウスピースを長時間装着する必要がある
・治療できない症例がある
マウスピースを長時間装着する必要がある
インビザラインで使用するマウスピースは、1日に20時間以上装着する必要があります。装着時間が短いと、治療計画通りに歯が動きません。
また、装着し忘れたりマウスピースをなくしたりすると、治療計画が長引く可能性が高いため自己管理能力が必要です。自己管理が苦手な方は、インビザライン以外の矯正方法が適している場合もあるでしょう。
治療できない症例がある
インビザラインは、すきっ歯をはじめとするさまざまな症状に対応できますが、すべての症例に対応できるわけではありません。すき間が広すぎる場合や、骨格に問題がある場合などは、ワイヤー矯正や外科手術が必要になることもあります。
インビザラインですきっ歯(空隙歯列)を矯正する際の期間
インビザライン矯正ですきっ歯を治療する際の治療期間は、全体矯正か部分矯正かによって異なります。目安は以下のとおりです。
・部分矯正:2か月〜1年程度
・全体矯正:1年〜3年程度
インビザラインですきっ歯(空隙歯列)を矯正する際にかかる費用
インビザライン矯正ですきっ歯を治療する場合の費用の目安は、以下のとおりです。
・部分矯正:10万円〜70万円
・全体矯正:60万円〜120万円
歯科医院によっては、治療費のほかにカウンセリング料や精密検査料がかかる場合があります。詳細な費用については、治療開始前に歯科医師に確認しておきましょう。
まとめ
本記事では、インビザラインですきっ歯は矯正可能なのか解説し、すきっ歯の矯正にかかる治療期間や費用をご紹介しました。
すきっ歯は、歯と歯の間にすき間がある状態です。放置すると噛み合わせが悪化したり、発音に支障をきたしたりするリスクがあります。舌で歯を押したり頬杖をついたりするクセがある場合、すきっ歯が悪化する可能性が高いのでクセは早めに改善しましょう。
インビザライン矯正は目立ちにくく痛みも少ないため、矯正治療に不安がある方でも安心して治療を受けられます。すきっ歯の悩みや不安を抱えているなら、まずは歯科医院でカウンセリングを受けましょう。
インビザライン矯正でのすきっ歯の治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.05.28更新
インビザライン矯正後の後戻りを防ぐ!原因と効果的な対策
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
「インビザラインをしても、元の歯並びに戻ることがあるって本当?」と疑問に思っていませんか。矯正してきれいになった歯並びが、元の歯並びに戻ることを後戻りといいます。
インビザラインは保険適用外の治療で費用が高額なので、治療の効果は保たれるのか不安に思う方もいるでしょう。
本記事では、インビザライン後に後戻りする原因や、後戻りしないための対策などを解説します。ぜひ参考にしてください。
後戻りとは?
後戻りとは、矯正してきれいに整えた歯並びが元の歯並びに戻る現象のことです。インビザライン治療後も、後戻りが起こる可能性があります。
歯は歯周靭帯(ししゅうじんたい)と呼ばれる組織などによって、顎の骨とつながっています。矯正して歯の位置が変わると、歯周靭帯が歯を元の場所に戻そうとする力が働き、後戻りが起こるのです。
インビザラインで矯正をしても、歯並びが定着するまで固定しなければ後戻りが起こるでしょう。
インビザラインで後戻りは起こりやすい?
インビザラインだから後戻りが起こりやすいということはありません。どの矯正方法でも、歯は自然と元の位置に戻ろうとするため後戻りが起こります。後戻りを防ぐには、矯正治療後に歯を固定することが非常に重要でしょう。
矯正治療後の歯を十分に固定できていれば、後戻りするリスクは低いです。しっかり固定しているのに後戻りする場合は、治療計画やリテーナー(保定装置)に問題があるかもしれません。
インビザライン後に後戻りする原因
インビザライン後に後戻りする原因は、以下の通りです。
・リテーナーの装着時間が短い
・歯並びに影響する悪い癖がある
・虫歯や歯周病がある
・加齢による口内の変化
・無理な治療をした
・インビザライン矯正後に顎が成長した
それぞれ解説します。
リテーナーの装着時間が短い
インビザライン矯正後、リテーナーの装着時間が短いと後戻りが起こりやすいです。リテーナーとは保定装置とも呼ばれ、矯正治療できれいになった歯並びを保つために装着します。
リテーナーの装着時間が足りないと、歯周靭帯に牽引されて歯が元の位置に戻ろうとするのです。新しい歯並びが定着するまでは、歯科医院で指示された時間を守って装着することが大切です。
歯並びに影響する悪い癖がある
歯並びに影響を与えるような悪い癖があると、インビザライン矯正後に後戻りが起こる可能性があります。口呼吸や歯ぎしり、歯を舌で押すなどの口周りの癖のほか、頬杖をついたり、うつ伏せで寝たりする癖も、歯並びに影響することがあります。
インビザライン矯正を受けた方に限らず、上記のような癖は歯並びが悪くなる原因になります。矯正治療で歯並びが整っても、悪い癖が抜けていなければ徐々に元の歯並びに戻るでしょう。
虫歯や歯周病がある
虫歯や歯周病などの口腔トラブルは、インビザライン矯正後の後戻りにつながります。
虫歯や歯周病が進行すると、歯槽骨という顎の骨が溶け出します。顎の骨は歯の土台の役割を果たしているため、溶けると歯が不安定になります。少しの力が加わっただけで簡単に歯が動くため、後戻りしやすいのです。
加齢による口内の変化
加齢による口内の変化も、インビザライン矯正後の後戻りの原因になることがあります。
例えば、歳をとると歯茎が痩せて根本が見えてくることがあります。歯茎が痩せると歯を支える力が弱くなるので、若い方と比べると歯が動きやすいのです。
また、加齢とともに歯がすり減って噛み合わせが変化すると、一部にだけ力がかかって歯並びが崩れることがあります。
無理な治療をした
無理のある治療をすると、治療後に後戻りするケースがあります。歯を並べるスペースが不十分なのに抜歯をせずインビザライン矯正を行った場合などが挙げられます。
スペースが足りないまま無理に歯を移動させても、移動後の位置に安定しません。歯と歯が押し合い、元の位置に移動するのです。
インビザライン矯正後に顎が成長した
インビザライン矯正後に顎が成長すると、顎の成長に合わせて歯の位置が移動して後戻りする可能性があります。顎の骨は、通常20歳を超えると成長が止まります。
しかし、成長には個人差があるため20歳を超えても成長する場合もあるのです。また、インビザライン矯正後に親知らずが生えると、親知らずが奥から歯列を圧迫して後戻りすることもあります。
インビザライン後に後戻りしないためには
インビザライン矯正後の後戻りを防ぐには、以下の5つを心がけましょう。
・リテーナーの装着時間を守る
・歯磨きを丁寧に行う
・歯並びに影響する悪い癖を治す
・無理のない治療計画を立てる
・定期検診を受ける
それぞれ詳しく解説します。
リテーナーの装着時間を守る
インビザライン矯正で整えた歯並びを維持するために、リテーナーの装着時間を守りましょう。リテーナーには、綺麗に並べた歯をその位置に固定させる役割があります。
インビザライン矯正が完了した直後は、ただ歯が移動してきれい並んだだけの状態です。何も装着せずに過ごすと、元の場所に戻ろうとする力が働きます。そのため、リテーナーの装着時間が不十分だと簡単に後戻りするのです。
歯磨きを丁寧に行う
インビザライン矯正後に後戻りする可能性を低くするには、毎日の歯磨きを丁寧に行うことも大切です。インビザライン矯正後の虫歯や歯周病は、後戻りの原因となります。
歯磨きを丁寧に行えば、口の中をより清潔に保てます。虫歯や歯周病になりにくいため、後戻りを予防することにつながるでしょう。
毎食後の歯磨きを徹底したり、歯ブラシ以外にフロスなどのケアグッズを使用したりするのが効果的です。
歯並びに影響する悪い癖を治す
歯並びに悪い影響を与える癖がある場合は改善しましょう。癖が治らないと、インビザライン矯正後の歯並びに影響を及ぼして後戻りする恐れがあります。
口呼吸や舌で歯の裏を押す、頬杖をついたりうつ伏せで寝たりする癖などが、歯並びに影響するとされています。後戻りを防ぐためにも、歯並びに影響する癖がある方は改善を心がけましょう。
無理のない治療計画を立てる
無理のある治療をすると、後戻りの原因となります。歯科医師とよく相談した上で、適切な治療計画を立てましょう。
不適切な計画で治療して後戻りした場合、インビザライン矯正にかけた時間とお金が無駄になるかもしれません。再度歯並びを整えるには、新たに治療計画を立て直して再治療する必要があります。
定期検診を受ける
インビザライン矯正終了後は、歯科医院で定期検診を受けると後戻りを予防できます。異常を早い段階で発見し、後戻りしないように適切な対策をとれるからです。
また、定期検診では、歯のクリーニングや歯磨きのアドバイスなども受けることができます。虫歯・歯周病予防の観点からも、定期検診は非常に重要です。
インビザライン後に後戻りした場合の対処法
注意していても、矯正治療後に後戻りすることはあります。ここでは、インビザライン矯正後に後戻りした場合の対処法について解説します。
歯科で相談する
後戻りしたからといってご自身で対応しようとするのはやめましょう。まずは歯科医院に相談してください。
間違った方法で対処すると、歯並びが悪化する恐れがあります。歯科医院で正しい対処法を教えてもらったり、適切な処置をしてもらったりする必要があります。
再度矯正治療を行う
後戻りが軽度の場合は、リテーナーや最後に使用したマウスピースを使用して改善できる可能性があります。
しかし、大きく後戻りしている場合は、再び矯正治療が必要になるでしょう。基本的には、インビザラインのマウスピースを再度装着して歯の位置を調整します。後戻りの程度によっては、ワイヤー矯正に切り替える可能性もあるでしょう。
また、歯を並べるスペースの不足により後戻りした場合は、抜歯やIPRを行ってスペースを確保してから、もう一度矯正治療を行うこともあります。医師とよく相談して治療方針を決めていきましょう。
まとめ
本記事では、インビザライン矯正後に後戻りする原因や、後戻りを防ぐ方法などを解説しました。リテーナーの装着時間や日々のお手入れを適切に行っていれば、矯正後に後戻りすることは基本的にありません。
定期検診に通っていれば、より確実に後戻りを防げます。後戻りしていることに気づいたら、まず歯科医院に相談しましょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.05.14更新
インビザライン矯正中に口内炎ができたらどうしたらいい?対処法を解説
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
インビザラインは、装置が透明で目立たないという点が人気の矯正方法です。歯に目立つ装置をつけないので、従来の矯正方法と比較して違和感や痛みが少ないという特徴もあります。
とはいえ、歯に異物を装着するので、お口のトラブルが起きる可能性はあります。
今回は、インビザライン矯正中に口内炎ができた場合の対処法や、口内炎を予防する方法について詳しく解説します。
口内炎とは?
口内炎とは、口の中の粘膜に起こる炎症全てを指します。いくつか種類がありますので、ご紹介します。
アフタ性口内炎
最も多く見られる口内炎です。境界がはっきりとした表面が白色、もしくは黄白色の小さい潰瘍で、周りが赤色になった状態です。
頬の内側・舌・唇の裏・歯ぐきにできやすく、痛みがあり食べ物がしみます。放っておいても1〜2週間程度で自然に治ります。
ストレス・寝不足・栄養不足などによる免疫力の低下が主な原因で、口の中にできた傷に細菌やウイルスなどが感染すると悪化します。女性の場合、生理前や妊娠中など、ホルモンバランスが乱れる時期にもアフタ性口内炎ができやすいです。
カタル性口内炎
物理的な刺激によって起こる口内炎です。口の中の粘膜が赤くなったり、水疱やひび割れなどの症状が見られます。アフタ性口内炎のようにはっきりと目立つわけではなく、全体的に赤く腫れるので口内炎だと気がつかない場合もあります。
刺激の強い食べ物がしみたり、ヒリヒリとした痛みを感じることがあります。
入れ歯や矯正装置、食べ物などの物理的な刺激によって傷ができ、そこで細菌が繁殖することが原因です。疲れている時や風邪をひいている時など、免疫力が低下した際に発症しやすくなります。
ウイルス性口内炎
ウイルスが原因で起こる口内炎です。子供に多いのが特徴で、免疫力が低下している際に発症しやすいです。
激しい痛みや発熱・倦怠感などが現れるため、小児科を受診しましょう。
カンジダ性口内炎
カンジダというカビの一種が口腔内で増殖して起こる炎症です。頬の内側や唇の裏側に、白い薄皮ができるのが特徴です。剥がれた部分は赤くなり、周囲も赤く腫れることがあります。
免疫力の低下や薬の服用により、常在菌のバランスが崩れることで発症しやすくなります。
インビザライン矯正中に口内炎ができる原因とは?
インビザライン矯正中にできる口内炎は、カタル性口内炎が多いでしょう。一般的に発症頻度の高い、アフタ性口内炎ができることもあります。
インビザラインは従来からあるワイヤー矯正と比較して、粘膜部分に装置が触れにくいため、矯正中に口内炎になる頻度は低いでしょう。インビザラインの他にもマウスピース矯正のブランドはありますが、インビザラインのマウスピースは特に粘膜に触れる部分が少ないです。
とはいえ、口内炎に全くならないわけではありません。インビザライン矯正中に口内炎ができてしまう原因は、以下の通りです。
・マウスピースの縁が粘膜に当たる
・アタッチメントが粘膜に当たる
・口腔内やマウスピースが汚れている
・免疫力が低下している
それぞれ解説します。
マウスピースの縁が粘膜に当たる
インビザラインのマウスピースは、一人一人のお口の状態に合わせて作られています。
しかし、マウスピースの形態などにより、縁の部分が粘膜に当たってしまうことがあります。唇の裏側や頬など、マウスピースがよく当たる部位に口内炎ができる傾向があります。
アタッチメントが粘膜に当たる
インビザライン矯正をする際に、歯にアタッチメントというプラスチックの突起を取り付ける場合があります。矯正力を調整したり強めたりする目的で取り付けられます。
インビザライン矯正中は1日のほとんどの時間マウスピースを装着して過ごすため、マウスピースがアタッチメント覆って刺激になることはありません。
しかし、マウスピースを外しているときにアタッチメントが粘膜に当たると、口内炎ができることがあります。
口腔内やマウスピースが汚れている
歯みがきの際はマウスピースを外すことができるため、従来の矯正方法と比較するとお口の中を清潔に保ちやすいです。口腔ケアやマウスピースの洗浄を丁寧に行っていれば、口内炎になることは少ないでしょう。
しかし、ケアを怠ったりマウスピースが汚れている場合には、口内炎ができやすくなるので注意が必要です。
免疫力が低下している
栄養・睡眠不足、ストレスなどにより免疫力が低下していると、口内炎ができやすくなります。免疫力が低下している状態で粘膜に刺激が加わると、口内炎ができるリスクが高くなります。
インビザライン矯正中に口内炎ができるのを予防する方法
物理的な刺激に加えて、口腔内で細菌が増殖したり免疫力が低下したりすると、口内炎ができやすい状態になります。口内炎ができるのを予防するためには、以下の内容に注意しましょう。
装置が粘膜に触れる時は歯科医師に伝える
インビザライン矯正を始めて、マウスピースやアタッチメントが粘膜に当たる場合は歯科医師に相談してみましょう。矯正治療に影響のない場所であれば、研磨して調整するなど、粘膜に当たらないようにできる場合があります。
口腔内やマウスピースを清潔に保つ
毎日の歯みがきを丁寧に行い、マウスピースの洗浄も必ず行うようにしましょう。アタッチメントがついている場合は、汚れが溜まりやすいので注意して磨いてください。
睡眠や休息、栄養をしっかりとる
免疫力が低下していると、口内炎ができやすくなります。睡眠や休息、栄養をしっかりとって免疫力を高めましょう。
ストレスも免疫力を低下させるので、趣味の時間を設けたり適度に運動したり、ストレスを溜めない生活を心がけてください。
インビザライン矯正中に口内炎ができたら
インビザライン矯正中に口内炎ができた場合の対処法は、以下のとおりです。
歯科医院を受診する
通常、口内炎の多くは時間の経過と共に自然に治ります。
しかし、矯正装置が粘膜に当たっていることが原因の場合、時間の経過では治りません。歯科医師に状況を診てもらい、必要に応じてマウスピースを研磨するなど調整してもらいましょう。
口内炎ができるとマウスピースの装着をやめたくなるかもしれませんが、外している時間が長くなると矯正治療に悪影響を及ぼします。マウスピースの装着は続けて、早めに受診しましょう。
刺激を避ける
口内炎ができているときに、熱いもの・辛いものなど刺激になるものを食べると痛みがでやすいです。口内炎が悪化してしまうこともあるので、刺激になる飲食物は避けてください。
指や舌で頻繁に触るのも、口内炎が悪化する原因になるのでやめましょう。
口内炎の薬を塗る
1〜2週間で治ることが多いですが、口内炎が辛い場合には口内炎用の薬を塗ることで炎症を抑えましょう。痛みを和らげたり、治癒を早めたりできる場合があります。
歯科医院で処方してもらえる薬の他、市販の薬でも問題ありません。
ただし、物理的刺激が原因の場合は、刺激を取り除かなければいくら薬を塗っても治らないでしょう。歯科医院を受診して、物理的に刺激となっている部分を調整してもらってください。
まとめ
インビザライン矯正中は、装置が粘膜に当たることなどが原因となり、口内炎ができる場合があります。従来のワイヤー矯正よりは口内炎ができにくい矯正方法ですが、口内炎ができないわけではありません。
口内炎ができた場合は、早く治すためにもまずは受診しましょう。粘膜に触れる部分を研磨するなど、調整を行うことで改善できる場合があります。
矯正治療中は口の中に異物が入っているため、ストレスを感じることが多くなります。免疫力が低下していると口内炎ができやすくなるので、睡眠や休息、栄養をしっかり取って、ストレスを解消することを心がけましょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.04.23更新
インビザラインのゴムかけのやり方と注意点を解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
インビザラインではゴムかけという処置を行うことがあります。「ゴムかけをする理由は?」「ゴムかけの期間はどれくらい?」など、ゴムかけに関する疑問をおもちの方もいるでしょう。
今回は、インビザラインで行うゴムかけとはどのようなものなのか解説します。ゴムかけのやり方や期間、注意点についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
インビザラインのゴムかけとは?
ゴムかけとは、矯正治療中に歯科医師の指示があった場合に行うものです。自分の歯にボタンをつけてゴムをかける方法と、マウスピースにフックを作ってゴムをかける方法があります。専門用語では顎間ゴムと呼ばれ、上の歯と下の歯をつなぐようにゴムをかけます。
ゴムかけはインビザライン矯正のみに限らず、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などすべての歯列矯正で行われることがあります。
ゴムかけをすると、ゴムの伸び縮みする作用によって歯にさらに強い力をかけられます。歯を動かしやすくなり、マウスピースだけを使用するよりも、歯の移動がスムーズに進む効果が期待できます。
また、歯の水平移動だけでなく垂直移動ができるようになるため、噛み合わせの調整の目的のために使用されることもあります。
インビザラインのゴムかけのやり方
症状によってゴムかけのやり方は異なります。
インビザラインのゴムかけには、おもに以下の4つの種類があります。
・垂直ゴム
・交叉ゴム
・II級ゴム
・Ⅲ級ゴム
それぞれ詳しく解説します。
垂直ゴム
垂直ゴムは、開咬(かいこう)を改善する際に使用されます。開咬とは、奥歯を噛み合わせたときに上下の歯の間に隙間ができて歯が接していない状態のことです。上下の歯に対して垂直にゴムをかけ、ゴムの力を利用して歯を縦方向に引っ張ります。
前歯が噛み合っていないときは前歯、奥歯が噛み合っていないときは奥歯に使用します。前歯同士にゴムをかけるときは目で確認できるため、比較的簡単にかけられますが、奥歯などの見えにくい部分にゴムをかけるときは慣れるまで少々難しく感じるかもしれません。
交叉ゴム
交叉ゴムは、交叉咬合(こうさこうごう)や鋏状咬合(はさみじょうこうごう)を改善する際に使用されます。
交叉咬合とは、下の歯が上の歯よりも外側に出ている状態のことです。鋏状咬合とは、下の歯と上の歯がすれ違って生えている状態のことです。
上の歯の表側と下の歯の裏側というように噛み合わせを跨ぐようにゴムをかけて噛み合わせの改善をはかります。
Ⅱ級ゴム
Ⅱ級ゴムは、上顎前突を改善する際に使用されます。上顎前突とは、いわゆる出っ歯のことで、下の前歯よりも上の前歯が前に出ている状態のことです。
上の歯の犬歯(前から数えて3番目の歯)と下の第一大臼歯(前から数えて6番目の歯)にゴムをかけます。すると上の前歯を後ろに引き下げ、下の歯を前方に出せるため、出っ歯の症状を改善する効果が期待できます。
Ⅲ級ゴム
Ⅲ級ゴムは、反対咬合を改善する際に使用されます。反対咬合とは、受け口とも呼ばれ、上の歯よりも下の歯が前に出ている状態のことです。
ゴムをかける部分は上の第一大臼歯(前から数えて6番目の歯)と下の歯の犬歯(前から数えて3番目の歯)であることが多いです。Ⅱ級ゴムとは逆の位置にゴムをかけることで、逆になっている噛み合わせの改善をはかります。
インビザラインのゴムかけを行う期間
ゴムかけを始める時期は症状によって異なります。
インビザライン矯正の治療開始から早い段階でゴムかけをスタートする場合もあれば、ある程度歯並びが改善される治療中盤から終半にかけてゴムかけをすることもあります。治療中盤から終半にかけて行うケースが比較的おおいとされています。
ゴムかけを行う期間も症状によって異なります。1ヶ月程度で終わるケースもあれば、半年以上必要になるケースもあるでしょう。ゴムかけを怠ったり、やり方を間違えたりすると、期間が延びることもあります。
ゴムかけを行う期間が気になる方は、担当の歯科医師に確認しましょう。
インビザラインのゴムかけを行うときの注意点
インビザラインのゴムかけを行う時の注意点をまとめました。
ゴムかけを行う際は、以下の点に注意しましょう。
・ゴムかけの時間を守る
・正しい部分にゴムをかける
・毎日新しいゴムに交換する
・ボタンが外れたら歯科医院に連絡する
・予備のゴムを持ち歩く
・ゴムかけが難しい時はエラスティックホルダーを使う
それぞれ詳しく解説します。
ゴムかけの時間を守る
マウスピースと同様に、ゴムかけも1日20時間以上行うように推奨されています。時間を守らなければ、歯がスムーズに動かないことがあり、ゴムかけの期間も当初より延びてしまうこともあるでしょう。
ゴムかけが始まったら、マウスピースの装着とセットで行うように習慣づけ、忘れないようにしましょう。
正しい部分にゴムをかける
どの位置にどの方向でゴムをかけるか決められています。ゴムかけをすることが決まったら、担当の歯科医師からくわしい説明がありますので、必ずその指示に従って正しくゴムをかけるようにしてください。
間違った方法で行うと、本来動かしたい方向とは逆の方向に歯が動いてしまい、治療計画が崩れる恐れがあります。
また、ゴムかけは必ず左右セットで行い、どちらか片方だけつけたり、1日ごとに交互につけたりすることは避けましょう。
毎日新しいゴムに交換する
ゴムは毎日新しいものに交換してください。1日使い終わったゴムは伸びているため、使い続けても歯に適切な力をかけることができません。また、左右の歯に均等に力をかけることも困難になります。
同じゴムを使い回すのは不衛生でもありますので、毎日新しいものに交換しましょう。
ボタンが外れたら歯科医院に連絡する
ゴムかけを行う際、歯の表面にボタンを接着することがあります。このボタンは外れることがあり、外れたときは速やかに歯科医院に連絡し、指示を仰いでください。
予備のゴムを持ち歩く
口を大きく開けたり、あくびをしたりした瞬間にゴムが切れることがあります。外出先で切れても、すぐに付け替えられるように予備のゴムを持ち歩くようにしましょう。
先ほども述べたように、治療の効果をしっかり得るためにはしっかりと装着時間を守ってゴムかけをすることが重要です。ゴムをつけないで過ごす時間が長くなると、それだけ歯も動きにくくなります。
また、どちらか一方のゴムが切れた時は切れたほうだけを交換するのではなく、両方のゴムを新しいものに交換するようにしてください。これは左右のゴムの力を均等にするためです。
ゴムかけが難しい時はエラスティックホルダーを使う
ゴムかけが始まってすぐは、ゴムが適切な部分にうまくかけられなかったり、装着に時間がかかったりすることがあるかもしれません。そのようなときは、エラスティックホルダーを使用するのがいいでしょう。
エラスティックホルダーとは、先端部分にフックが付いたプラスチック製のアイテムです。何度もゴムかけをしていれば徐々に慣れてくるでしょう。
まとめ
インビザライン矯正では、歯の移動をサポートするためにゴムかけという処置を行うことがあります。症状ごとにゴムのかけ方は異なり、開始時期や期間も患者様によってさまざまです。
ゴムかけを怠ると、計画どおりに歯を動かすことができません。マウスピースの装着時間を守ることはもちろん、ゴムかけの時間も守るようにしましょう。
インビザラインを検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.03.26更新
出っ歯はインビザラインで治せる?メリットや期間、費用も解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
出っ歯の治療を目立たずおこなう方法として、インビザラインを検討している方もいるのではないでしょうか。インビザラインは、透明なマウスピースを使用して歯を移動させる方法です。
治療中であることが目立たない、痛みが少ないなどの理由から、選択されることが多い治療法です。
この記事では、インビザラインでの出っ歯の治療について解説します。出っ歯にお悩みの方や、矯正治療を検討している方、インビザラインで出っ歯を治せるのか気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
出っ歯とは?
出っ歯は、上の前歯が大きく前に突き出た状態を指します。出っ歯は口元の印象だけでなく、横顔にも影響を及ぼします。
出っ歯によってもたらされるデメリットは、以下の通りです。
・一部の発音が難しくなる
・食べ物を噛み切りにくくなる
・虫歯や歯周病のリスクが高まる
出っ歯で発音が悪くなる理由は、歯を噛み合わせたときにできる隙間から息が漏れやすいからです。とくにサ行やタ行、ラ行の発音に影響を与えるといわれています。
通常の状態では、下の前歯を上の前歯が軽く覆っており、上下の歯には1〜2mmほどのすき間があります。出っ歯の状態ではこのすき間が大きくなるので、食べ物を噛み切ることが難しくなるのです。
また、歯が正しく噛み合っていない場合、噛む力が均等に分散されないので噛む力が弱まることもあるでしょう。つまり、出っ歯の人は噛む力を最大限に発揮できない可能性があるのです。
虫歯や歯周病のリスクが高くなる理由は、口の中が乾燥しやすいからです。出っ歯の状態では口を閉じにくいため、空気が口へ入り乾燥につながります。
乾燥すると唾液の自浄作用や殺菌作用がうまく働かず、虫歯や歯周病の原因となる菌が繁殖しやすくなります。そのため、出っ歯の場合は虫歯や歯周病のリスクが高くなるのです。
出っ歯はインビザラインで治せる?
インビザラインでは、出っ歯の治療症例が多くあります。
しかし、個々の症状や原因によって治療の適否は異なります。歯科医師と相談し、適切な治療方法を選択することが大切です。
インビザラインで治療可能な出っ歯と、できない出っ歯について解説します。
インビザラインで治せる出っ歯
歯の傾斜による出っ歯は、インビザラインで治せるでしょう。歯が斜めに傾いていることが原因の出っ歯の場合は、歯の傾きを改善すれば出っ歯も改善されるので治療可能な場合が多いです。
インビザラインで治せない出っ歯
上顎の位置などが原因で出っ歯に見えている場合は、インビザラインだけでの改善は難しいでしょう。顎の骨の発達に問題があることや、上下の顎の骨の位置関係に問題があることが原因の出っ歯は、歯を移動させるだけでは改善できません。
インビザラインをはじめ、矯正治療では顎の骨の位置は調整できないためです。骨格にアプローチする外科手術が必要になるでしょう。
出っ歯をインビザラインで治すメリット
出っ歯をインビザラインで治すメリットは、以下のとおりです。
・治療中であることが目立たない
・食事や歯磨きがしやすい
・痛みが少ない
・シミュレーションで治療結果を予測できる
インビザライン矯正では透明なマウスピースを使用するため、目立ちにくいです。金属のブラケットやワイヤーを使用する矯正方法と比較すると、人目を気にする必要がなく自然な笑顔を保てるでしょう。
インビザラインは食事のときは取り外し可能で、歯磨きも通常通りおこなえます。マウスピースの汚れ原因の虫歯や歯周病も予防しやすいのです。
ワイヤー矯正と比べるとインビザラインは口内への違和感や痛みが少ないことも特徴です。インビザラインでは徐々に歯を動かすので、ワイヤー矯正よりも強い力がかかりにくいためです。
また、インビザラインでは事前にシミュレーションをおこない、治療結果を予測します。治療の進捗を把握しやすく、モチベーションを保ちやすいのです。
出っ歯をインビザラインで治すデメリット
出っ歯をインビザラインで治すデメリットは、以下のとおりです。
・費用がかかるケースがある
・マウスピースを管理しなければならない
・効果が出るまで時間がかかる
インビザラインだけで治療できない場合は、相場よりも費用がかかるかもしれません。重度の出っ歯の場合、顎の骨格を調整する外科手術や抜歯が必要となり、インビザラインだけでは治療できないことがあるのです。
インビザラインのマウスピースは外せるため、自己管理が必要です。詳しくは後述しますが、装着時間や交換時期を守らなければ十分な効果を得られません。また、マウスピースを洗浄せずに使用し続けると、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
ワイヤー矯正と比較すると、インビザラインはゆっくりと歯を動かす治療法です。そのため、口元の突出感を改善できるまでに時間がかかる可能性もあるでしょう。
出っ歯をインビザラインで治す方法
インビザラインでは、少しずつ形状が異なるマウスピースを何枚も使用して歯並びを改善します。最も大切なのは、1日20〜22時間マウスピースを装着することでしょう。
1枚のマウスピースで歯を動かせる距離は最大0.25mmほどなので、1〜2週間に一度マウスピースを交換して歯を移動させていきます。装着時間と交換時期を守ることが、治療をスムーズに進めるために重要です。
出っ歯を治療する場合は、抜歯が必要なこともあるでしょう。その場合は、抜歯してからインビザラインの治療計画を立てることが多いです。歯の側面をわずかに削って歯を並べるスペースを作るIPRを行うこともあります。
どのような場合でも、歯科医師としっかり相談しながらご自身が納得できる計画を立てて治療を進めましょう。
出っ歯をインビザラインで治すためにかかる期間
出っ歯をインビザラインで治療するためにかかる期間には個人差がありますが、一般的には6か月から2年程度です。治療範囲が広ければ治療期間は延びるでしょう。
歯の動きやすさや装着時間にも個人差があります。子どもであれば顎の骨が柔らかく代謝が活発なため歯が動きやすいですが、大人になるにつれ歯の移動が遅くなる傾向があるのです。
また、マウスピースの装着時間や交換時期を守らなければ、治療期間が延びる原因になります。インビザライン中に虫歯や歯周病になった場合も、治療を優先するケースが多いので矯正期間が延びるでしょう。
出っ歯をインビザラインで治すためにかかる費用
出っ歯の治療にかかる費用にも個人差があります。部分矯正の場合は約30万円〜50万円、全体矯正の場合は60万円〜120万円ほどかかるでしょう。
インビザラインの費用は、使用するマウスピースの枚数の影響を大きく受けます。歯の移動本数・距離が多ければ多いほどマウスピースが多く必要になるので、費用も増加するでしょう。
歯の移動状況や口内の問題の有無を確認するために1ヶ月に一度受診する必要がありますが、その際も調整料がかかるケースが多いです。そのため、治療期間が長くなれば調整料を支払う回数が増えます。
費用の負担を抑えるためには、マウスピースの装着時間や交換時期を守り、治療を長引かせないことが非常に重要です。口内を清潔に保って虫歯や歯周病も予防しながら、治療を進めてください。
まとめ
出っ歯は、基本的にはインビザラインで治療できます。インビザラインは他の矯正方法と比べると目立たず、痛みや違和感が少ないことから選択したいと考える方が多いでしょう。
しかし、インビザラインだけでは治療できない出っ歯もあります。歯を並べる十分なスペースがない症例や、顎の骨格に問題がある症例は、インビザラインだけでは改善できないでしょう。
ワイヤー矯正を併用したり、顎のバランスを整える外科手術が必要になったりすることもあります。この場合、インビザラインの一般的な治療期間よりも時間がかかり、費用も高額になるでしょう。
治療にかかる費用は症例によって異なりますが、歯科医師と相談しながら適切な治療プランを立てましょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.02.27更新
インビザライン矯正中に虫歯になったらどうしたらいい?対処法を解説
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
インビザライン矯正中は、何もしていない状態と比較すれば虫歯になるリスクが高いといわれています。インビザライン矯正中に虫歯になった場合、治療が計画通り続けられるのか不安に感じる方もいるかもしれません。
本記事では、インビザライン矯正中に虫歯になってしまった場合にはどうしたらいいのか、その対処法について解説します。
インビザラインとは?
インビザラインとは、透明なマウスピース型の矯正装置を装着して歯並びを整える矯正方法です。2006年に日本に上陸し、治療を受ける方が増加しています。2023年時点では世界で1,600万人以上の実績を誇ります。
インビザライン矯正の対象となる歯並び
インビザライン矯正の対象となる歯並びは、叢生(乱ぐい歯)や交叉咬合、下顎前突(受け口)、空隙歯列(すきっ歯)、過蓋咬合、開咬です。状態によっては該当していてもインビザライン矯正ができないこともありますが、多くの歯並びが対象となる治療法です。
インビザライン矯正の特徴
インビザライン矯正の最大の特徴は、取りはずしができることです。これまで日本で矯正治療の主流となっていたワイヤー矯正は、一度付けたら自分で取りはずしができません。
しかし、インビザライン矯正のマウスピースは簡単に取り外せます。歯のお手入れがしやすく、食事の際のストレスもありません。
また、インビザライン矯正のマウスピースは透明なため目立ちにくく、審美的な観点からも矯正治療の負担を軽くしています。
インビザライン矯正前に虫歯が見つかったら
インビザライン矯正前に虫歯が見つかった場合は、虫歯の治療を先に行ってから矯正治療に移ります。歯並びを放置していても悪化する可能性は低いものの、虫歯を放置していれば悪化していく可能性が高いです。
虫歯が悪化して歯を抜くことになった場合、せっかく作成したマウスピースを装着できなくなるでしょう。作り直しが必要になり、追加の費用もかかるかもしれません。
先に虫歯の治療をしておけば、虫歯の進行を気にすることなく治療を進められます。歯を削る範囲も少なくなるため、計画通りにインビザライン矯正を進められるでしょう。
インビザライン矯正と虫歯治療を同時に行う場合もありますが、矯正前に虫歯が見つかった場合ほとんどの歯科が虫歯治療を優先します。
インビザライン矯正中に虫歯になる原因
前述したように、インビザライン矯正のマウスピースは取りはずしが容易にできることから、食べ物が挟まりにくく歯磨きを丁寧にできます。そのため、ワイヤー矯正よりも虫歯にはなりくいでしょう。
ですが、完全に虫歯にならないわけではありません。インビザライン矯正中に虫歯ができる原因は、次の通りです。
マウスピースによって唾液が行き届かなくなる
インビザライン矯正では、1日20~22時間程度マウスピースを装着しなければなりません。マウスピースは歯をしっかりと動かすために、歯に密着するように作られています。
そのため、マウスピースの装着中は歯に唾液が届かなくなります。そもそも、歯は唾液の自浄作用によって汚れを洗い流しています。唾液が届かないと、自浄作用が低下するのです。
唾液には殺菌作用もあるので、唾液がうまく歯に届かないことで虫歯のリスクが高まります。
ケアが不十分
インビザライン矯正中には、主に2つのケアが重要となります。
1つは口腔内のケアです。マウスピースを長時間装着するため、唾液による自浄作用・殺菌作用を受けられなくなります。
虫歯を予防するためには、歯磨きが非常に重要です。インビザライン矯正によって徐々に歯並びが整ってきているとはいえ、まだ、歯に隙間があったり重なっていたりする部分があるでしょう。うまく歯磨きができないケースもあります。
もう1つはマウスピースのケアです。マウスピースが汚い状態のまま歯に装着し続けると、マウスピースないで細菌が繁殖して虫歯の原因になる可能性があります。
インビザライン矯正中に虫歯になったときは
インビザライン矯正中に虫歯になったときは、インビザライン矯正前と異なり、対処法にさまざまな選択肢があります。インビザライン矯正中に虫歯になったときの対処法は、次の通りです。
インビザライン矯正を中断して虫歯治療をする
インビザライン矯正を中断して虫歯の治療を優先するという選択肢です。もしも虫歯が悪化して歯を抜くことになった場合、せっかくインビザライン矯正で歯並びが整ったとしても、審美性が低下するでしょう。
治療を中断するためマウスピースは作り直しになる可能性が高いですが、治療後はインビザライン矯正がスムーズに進むでしょう。
インビザライン矯正と並行して虫歯治療をする
インビザライン矯正の場合、マウスピースを着脱できるので虫歯治療を一緒におこなえます。歯を抜くなど、歯並びが変わるような大きな治療はできませんが、少し削って詰め物をする程度の治療であれば可能です。
歯並びに大きな影響を及ぼすほど虫歯が進行している場合、この選択はできません。
応急処置のみをする
応急処置のみをして、インビザライン矯正を継続する方法もあります。虫歯の進行リスクが低く、インビザライン矯正が終わりに差しかかっている方限定の選択肢です。
インビザライン矯正が終了したら、すぐに虫歯治療をする必要があります。
インビザライン矯正中は虫歯予防が重要!
インビザライン矯正を予定通りに遂行するためには、虫歯予防が重要といえます。インビザライン矯正中に、とくに意識しておこなってほしい虫歯の予防方法は、次の通りです。
歯磨きをしっかりとおこなう
虫歯予防として最も効果があるのが歯磨きです。矯正前よりも意識して丁寧に歯磨きを行いましょう。
とくに、インビザライン矯正のときにアタッチメントを装着している場合は注意してください。アタッチメントの周りは汚れが溜まりやすいので、念入りに磨きましょう。
ブラッシングだけでなく、フロスや歯間ブラシ、洗口液も使用するとしっかりと汚れを落とせます。
歯磨きをするタイミングは、マウスピースを装着する前がベストです。きれいな歯でマウスピースをつければ、汚れのなかで繁殖した菌がマウスピース内で増殖することはありません。虫歯のリスクを低減できるでしょう。
マウスピースを清潔にする
歯だけでなくマウスピースも清潔にしておきましょう。マウスピースに汚れが溜まっている状態だと、汚れに付着した菌がマウスピースのなかで繁殖してしまいます。
マウスピースは水やぬるま湯で汚れを落としてから、ブラッシングをして丁寧にすすぎ、よく乾燥させましょう。週に2〜3回、マウスピース専用の洗浄剤を使用するとより清潔に保てます。
マウスピースをつけたまま飲食しない
食事や飲水の際にはマウスピースを外さなければなりません。飲み物を飲むだけの場合や、食べ歩きしている場合、外食する場合など、マウスピースを外さずに飲食したいこともあるかもしれません。
マウスピースをつけたまま飲食をすると、マウスピースと歯の間に食べ物や飲み物の糖分が入り込み、虫歯のリスクを高めます。虫歯予防のためにも、マウスピースをつけたままの飲食は控えましょう。
水分を摂取する
インビザライン矯正中は、口のなかが乾燥しやすいといわれています。唾液の分泌量が低下している状態のため、虫歯菌が繁殖しやすいでしょう。そのため、こまめに水分を摂って口の中の乾燥を予防することが重要です。
ただし、糖が含まれている飲み物は避けてください。
まとめ
インビザライン矯正中は、ワイヤー矯正ほどではないものの虫歯になるリスクがあります。そのため、インビザライン矯正中は虫歯予防をしっかりとおこないましょう。
インビザライン矯正中に虫歯になった場合は治療を中断しなければならない可能性があります。軽度な虫歯であれば少し処置をしてインビザライン矯正を継続できることもありますが、重度の虫歯の場合は矯正を中断することが多いです。
虫歯の治療で歯を抜いたり削ったりすると、最初に作っていたマウスピースを装着できなくなるでしょう。作り直しが必要になり、費用や時間がかかってしまいます。
インビザライン矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.02.13更新
スムーズな治療のために知っておきたいインビザラインと抜歯の関係!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
インビザラインはマウスピース矯正の一種です。抜歯が必要ないというイメージがあるかもしれませんが、実はそうではありません。
インビザラインでも、歯並びや噛み合わせの状態によっては抜歯が必要になることがあります。インビザラインで抜歯をすると、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
この記事では、インビザラインで抜歯する場合のメリットとデメリット、抜歯が必要なケースについてご紹介します。抜歯が必要ないケースや、費用などについてもわかりやすく説明します。インビザライン治療を受けるか悩んでいる方はぜひ、参考にしてください。
インビザラインで抜歯をするメリット
インビザラインで抜歯をするメリットは、大きく分けて3つあります。
・抜歯をしない場合よりも早く歯並びが整うことがある
・仕上がりがキレイになる
・症状が重い場合でも治せる
抜歯にネガティブなイメージがあるかもしれませんが、歯並びをより美しくするための選択肢の一つです。治療期間が短くなることや、さまざまな症例を治療できるようになることなど、利点もあります。
一つずつ確認しましょう。
抜歯をしない場合よりも早く歯並びが整うことがある
歯を抜くと、歯を動かすスペースができるため治療期間が短くなることがあります。特に、1~2本だけ大きくずれている歯がある場合、その歯を動かすのに時間がかかるかもしれません。
大きくずれた歯を抜歯することで、治療期間が短縮される可能性があります。
仕上がりがキレイになる
歯並びが乱れる原因の多くは、顎が小さい、歯が大きいなど、歯をきれいに並べるスペースが足りないことです。スペースが足りないままだと、矯正治療を受けても歯はきれいに並びません。
歯を抜くことでスペースが確保し、歯並びを美しく整えるのです。
症状が重い場合でも治せる
歯がガタガタになっていたり、出っ歯だったりする場合、抜歯なしではインビザラインで治せないことがあります。インビザラインは、歯を傾けるよりも平行に動かすのが得意です。
しかし、スペースがないと歯を動かすことはできません。抜歯してスペースを確保することで、インビザラインで治せる症例の幅を広げられます。
インビザラインで抜歯をするデメリット
インビザラインで抜歯をする場合、メリットばかりではなくデメリットもあります。
・痛みや腫れが出る
・治療期間が長引く場合がある
・食事に影響する
詳しく確認しましょう。
痛みや腫れが出る
インビザラインでは、前から4番目、もしくは5番目の歯を抜くことが多いです。小さくて抜きやすいため、抜歯後の痛みや腫れはそれほどひどくありません。
しかし、矯正治療での抜歯は健康な歯を抜くことになります。傷口が治るまでの数日間は、不快感が伴うでしょう。
また、細菌に感染しないように、口の中を清潔に保つことが大切です。
治療期間が長引く場合がある
抜歯をすると、抜いた歯の分だけ歯を動かさないといけません。歯の移動距離が短くなって治療期間が短縮されることもありますが、スペースを埋めるのに時間がかかることもあります。
食事に影響する
抜歯した小臼歯は、噛む力を分散させる役割を果たしています。小臼歯がなくなると、残った歯に負担がかかります。
食べ物を噛むのが困難になったり、健康な歯にダメージを与えたりするかもしれません。
インビザラインで抜歯が必要なケース
抜歯が必要なケースは、以下の3つに分けられます。
・歯の位置が悪い
・歯の向きが悪い
・虫歯や歯周病の歯がある
ただし、インビザラインで抜歯が必要になるかどうかは、個々の症状や歯並びの状態によって異なります。歯科医師と相談して、自分に最適な方法を選択してください。
抜歯が必要なケースについて詳しく解説します。
歯の位置が悪い
歯が生えている位置が悪いと、インビザラインで十分に歯を移動できない可能性があります。歯が前後に大きくずれていたり、重なっていたりする場合、抜歯を選択することが多いです。
歯の向きが悪い
インビザラインでは、マウスピースで歯を覆って矯正力をかけて移動させます。歯が生えている向きが悪いと、マウスピースがうまくはまらず矯正の効果が低下することがあるのです。
歯が横向きや斜めに生えていたりする場合は、抜歯したほうがスムーズに治療が進むかもしれません。
虫歯や歯周病
虫歯や歯周病がある場合も、抜歯の対象となることがあります。矯正治療をしない場合でも、虫歯や歯周病が進行して治療が難しいときは、抜歯しないといけません。
また、歯周病で歯茎が弱っている場合は、インビザラインで力がかかると歯が抜けてしまう恐れがあります。
虫歯や歯周病を治療せずにインビザライン矯正を始めても、治療がうまくいかないでしょう。虫歯や歯周病が悪化する可能性もあります。
そのため、矯正治療の前に虫歯の歯や歯周病の影響がある歯を抜歯しておきます。
インビザラインで抜歯せずに治療できるケース
抜歯が不要なケースは、以下のとおりです。
・歯と歯の間を削って対応できる
・歯列の幅を広げて隙間をつくれる
・奥歯を後方にずらしてスペースをつくれる
歯と歯の間を削る方法は、IPRと呼ばれます。歯の健康に影響を与えない範囲で削るので、基本的に痛むことはないでしょう。スペースが少し足りない場合には、この方法で対応できるかもしれません。
歯列の幅を広げてスペースを確保できる場合も、抜歯は必要ありません。この方法は、顎の成長が止まっていない子どもの場合、しっかりと効果を発揮する傾向があります。
大人の場合はあまり広げられないことが多く、IPRと併用するケースもあるでしょう。
奥歯を後ろに動かせる場合も、抜歯は必要ないかもしれません。
ただし、奥歯の後ろに骨がない場合や、親知らずがある場合は、この方法は難しいです。親知らずの抜歯が必要になることもあるでしょう。
抜歯をするタイミングとは?
抜歯をするタイミングは、矯正治療の計画によって決まります。矯正治療を始める前に、医師が歯や顎の状態を診断して矯正治療の計画を立てます。その計画に基づいて、どの歯をいつ抜くかが決まるのです。
一般的には、抜歯は矯正の前に行います。スペースを作ってから歯の移動を始めることで、治療がスムーズに進むのです。
抜歯をすると治療期間が長くなる?
抜歯をする場合、気になるのは治療期間ではないでしょうか。歯の隙間がどれくらいで埋まるかは、それぞれの状況によって変わります。
一般的には、抜歯した傷は1~2週間で治りますが、その後も歯茎が完全に回復するまで矯正治療は開始できません。
治療の開始時期が遅れるので、抜歯しないケースよりも治療期間が長くなることがあるでしょう。
ただし、上述したとおり、抜歯することで治療期間が短くなるケースもあります。移動させる歯の本数が減り、移動距離も短くなるためです。
治療期間には個人差があるので、歯科医師にしっかり確認しましょう。
抜歯の費用はどれくらい?
矯正治療による抜歯は便宜抜歯と呼ばれ、保険が適用されません。歯1本につき、5,000円〜1万円ぐらいの費用がかかります。
自費診療は歯科医院によって費用が異なるので、事前に確認することが重要です。
まとめ
この記事では、インビザラインで抜歯をする場合のメリットとデメリット、費用などについて解説しました。
インビザラインで抜歯をするかどうかは、個人の歯並びや噛み合わせの状態によって異なります。インビザライン治療を受ける前に、歯科医師に相談して自分に合った方法を選ぶことが重要です。
インビザライン治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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