2024.03.05更新
前歯をセラミックにするメリットとは?セラミックの種類や費用も解説
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
前歯を天然歯のように白いセラミックにしたいという方は少なくありません。セラミックは見た目がよいだけではなく、さまざまなメリットがあります。
今回は、セラミックの特徴について解説しながら、費用や治療方法についても説明します。セラミックを検討している方は、参考にしてください。
前歯をセラミックにするメリット
前歯は最も目につきやすい歯であると同時に、咀嚼するうえでも重要です。そのため、被せ物や詰め物をする際も、見た目と同時に機能性も十分に考慮しなければなりません。
歯に使われているセラミックは、お皿にも使われている陶器を歯科用に強化したものです。保険診療である銀歯やコンポジットレジンとは費用に大きな差がありますが、以下のようなメリットがあります。
天然歯のように白い歯に仕上がる
保険診療のコンポジットレジンは白い素材ですが、セラミックほどの透明感はなく、自然な白さも再現できません。セラミックは色味の選択肢が多く、他の歯と違和感がないような仕上がりにすることが可能です。
虫歯の再発を防ぎやすい
詰め物や被せ物は、素材によって耐久性が異なります。
銀歯の寿命は7年程度、コンポジットレジンの寿命は3年程度といわれており、徐々に劣化していきます。劣化していくと、詰め物・被せ物と天然の歯との接着面が緩んで隙間ができます。そこから虫歯菌が侵入することがあり、虫歯の再発につながるのです。
セラミックは耐久性が高く、劣化しにくい素材です。虫歯の再発を防ぎやすいので、結果的に天然歯の健康を守ることにもつながります。
金属アレルギーの方も入れられる
内側が金属になっているセラミックもありますが、金属不使用の素材もあります。そうしたセラミックを選択すれば、金属アレルギーの方でも安心して治療可能です。
また、金属は口腔内で少しずつ溶け出すので、歯茎が黒ずんでしまうことがあります。金属不使用のセラミックなら、そのようなリスクもありません。
着色汚れがつきにくく、歯垢も除去しやすい
コーヒーや紅茶、ワインなどを好んで頻繁に飲む場合、着色汚れが歯の表面に付着します。セラミックは着色汚れがつきにくいので、治療時の白さを保てるでしょう。
また、表面が滑らかなので、歯垢などの汚れが付着した場合も除去しやすいです。
前歯をセラミックにするデメリット
前歯をセラミックにするとさまざまなメリットを得られますが、以下のようなデメリットもあります。
費用が高い
セラミック治療は自由診療であるため、保険診療の詰め物や被せ物と比較して非常に高額です。
しかし、セラミックは耐久性が高く、長く使える可能性が高いです。適切にメンテナンスしていれば、銀歯やコンポジットレジンのように数年で交換する必要はないでしょう。
コストパフォーマンスは低くないと言えます。
強い衝撃を与えると割れることがある
硬く強度の高いセラミックですが、強い衝撃が加わると割れてしまうことがあります。強い歯ぎしりや食いしばりがある方の場合、気をつける必要があるでしょう。
セラミックを守るために、就寝中にナイトガードを装着するなど対策しましょう。
歯を多く削る必要がある
上述したように、セラミックは割れるリスクがあります。強度を保つためには厚みが必要なので、銀歯と比較すると少し多めに天然歯を削ることになります。
少しでも多く自分の歯を残したいと考えている方にとっては、デメリットになるかもしれません。
前歯のセラミックの種類と費用
セラミックの種類と費用を確認しましょう。
オールセラミック
100%セラミックでできているのがオールセラミックです。金属を一切使っていないので、金属アレルギーの心配はありません。
透明感と艶があり色味のバリエーションも多いため、自然な見た目に仕上がります。他のセラミックと比較しても審美性が高いため、前歯に使用されることが多いです。
詰め物の場合は4万~8万円、被せ物は8万~18万円が目安です。
ジルコニア
ジルコニアは、人工ダイヤモンドとも呼ばれている、セラミックの中で最も硬い素材です。オールセラミックは天然の歯と同じ程度の硬さですが、ジルコニアは天然歯よりも硬い素材のため、奥歯に使用されることも少なくありません。
オールセラミックが持つ透明感や艶、自然な美しさはありませんが、前歯に使用する方もいます。
費用の相場は、詰め物が4万〜6万円、被せ物が10万〜20万円です。
メタルボンド
メタルボンドは、金属の外側をセラミックで覆った素材です。セラミックは割れやすいので、内側を金属にすることで強度を保っています。金属アレルギーのリスクがありますが、どの部位にも使用できるセラミックといえるでしょう。
デメリットは角度によっては金属が見えてしまうことと、オールセラミックのような透明感や艶がないことです。
費用は、被せ物で8万〜15万円程度です。
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックは、セラミックとレジンを混ぜ合わせた素材です。レジンよりも透明感があり、変色しにくいのが大きな特徴です。
しかし、レジンが含まれているため、強度や耐久性はそれほど高くありません。表面に細かい傷もつきやすいため、歯垢が溜まりやすく虫歯になりやすいといえます。
費用は他のセラミックと比較すると抑えられる傾向があり、詰め物は3万円前後、被せ物は4万〜8万円が相場です。
e-max(イーマックス)
e-maxは、二ケイ酸リチウムガラスを主成分とするセラミックです。天然歯以上に美しいといわれており、前歯に使用されることも多いです。
強度も天然歯と変わらず、長年使っても変色しにくいです。表面に細菌がつきにくいので、虫歯や歯周病も予防しやすいでしょう。
詰め物は4万〜6万円、被せ物は7万〜10万円が相場です。
前歯をセラミックにする治療の流れ
前歯をセラミックにする際は、以下のように治療が進みます。
カウンセリング
治療を行う前に、患者さまからのご希望を伺います。治療の内容や費用、治療期間などを説明します。
検査・型取り
患部の検査や型取りをします。患部の状態によっては、神経を除去する治療が必要になることもあります。
セラミックに合わせて歯全体を白くしたい場合は、ホワイトニングをします。
セラミックを被せる土台を作る
セラミックを被せるための土台作りをします。セラミックが入った後の歯並びや噛み合わせを考慮しながら調整します。
その後、仮歯を入れて、歯並びや噛み合わせに問題がないか確認します。
セラミックを入れる
セラミックが出来上がったら、仮歯を外してセラミックを入れます。
セラミックの前歯を長持ちさせるためには
セラミック自体は耐久性の高い素材ですが、長持ちさせるには患者さまの努力も大切です。
毎日のセルフケアをしっかり行う
セラミックを長持ちさせるために、虫歯や歯周病にならないように毎日のセルフケアをしっかり行いましょう。歯ブラシだけではなく、歯間ブラシやデンタルフロスを使って歯と歯の間も除去してください。
特に就寝前は丁寧にケアする必要があります。就寝中は唾液の分泌量が低下するので、細菌が繁殖しやすくなるためです。
ナイトガードを装着する
歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合は、セラミックが割れてしまうことがあります。就寝時はナイトガードを装着して、セラミックに大きな力がかからないようにしましょう。
噛み合わせを調整する
噛み合わせを考慮しながらセラミック治療を行いますが、口腔内の状態は変化するため、年月を経て噛み合わせが悪くなってしまうことがあります。噛み合わせが悪くなると、セラミックに大きな負担がかかるようになるでしょう。
必要に応じて噛み合わせを調整してもらってください。
定期メンテナンスを受ける
セラミック治療後は、少なくとも半年に1回の頻度で定期メンテナンスを受けましょう。セラミックの状態や噛み合わせをチェックしたり、お口のクリーニングを受けるためです。
また、定期メンテナンスを受けていれば異変を早期に発見し、すぐに対処することが可能です。
まとめ
前歯をセラミックにすると、さまざまなメリットを得られます。天然歯に近い白い歯にできるだけではなく、耐久性が高まり、虫歯や歯周病の予防にもなります。
保険診療の銀歯やコンポジットレジンと比較すると費用は高いですが、しっかりとメンテナンスしていれば長持ちするでしょう。
セラミックには、オールセラミック、ジルコニア、メタルボンドなど多くの種類があります。それぞれ特徴が異なるので、歯科医師と相談しながらお口に合ったものを選択しましょう。
前歯のセラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2023.11.14更新
前歯の美しさを手軽に!インビザラインで前歯のみを治療するメリット
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
「インビザラインで前歯のみを治療したい」「目立つような大袈裟な矯正装置はつけたくない」とお考えの方がいらっしゃるのではないでしょうか。
インビザラインは、取り外し可能なマウスピースを使った矯正方法です。独自のデジタル技術を使うことで、従来の型取りを何度も行う必要がありません。デジタルスキャナーを使った型取りを一度行うだけですべてのマウスピースが一度に作製できます。
インビザラインには前歯のみなどの気になる部分だけを治療できる、部分矯正があります。
今回は、前歯のみを治療する場合にインビザラインを選択するメリットや、治療できる前歯の症例、治療プロセスなどについて解説します。
インビザラインで前歯のみを治療することはできる?
結論からいうと、インビザラインで前歯のみを治療することは可能です。
インビザラインには、すべての歯を動かす全顎矯正と、一部の歯のみを動かす部分矯正があります。前歯のみを治療する場合は、部分矯正です。
インビザラインでは、前歯のみを部分矯正する場合でもすべての歯を覆う形状のマウスピースを装着します。すべての歯を覆っていても、治療範囲外の奥歯などに歯を動かす力がかかるわけではありません。
部分矯正は軽度な症例にのみ対応できます。「部分矯正のみで前歯を治したい」と思っていても、歯科医師が部分矯正ではきれいに歯列が整わないと判断することもあるのです。
部分矯正で対応が難しいと判断された場合は全顎矯正やワイヤー矯正などの幅広い症例に対応できる矯正方法をすすめられることもあります。部分矯正で治療できる前歯の症例については、のちほど解説します。
前歯のみの治療にインビザラインを選択するメリット
前歯のみの治療にインビザラインを選択するメリットは、以下の4つです。
・目立ちにくい
・費用を抑えられる
・取り外しができる
・治療期間が短い
それぞれ詳しく解説します。
目立ちにくい
インビザラインは透明なマウスピースを使った矯正方法です。マウスピースを装着していても、ほとんど目立ちません。
マウスピースは1日20〜22時間以上装着する必要がありますが、この装着時間を守ることができれば人前で話すときや、歯列矯正をしていることに気づかれたくないときなどには取り外すことができます。
「前歯が少し気になるだけだから、ワイヤー矯正のような目立つ矯正装置を装着するのは嫌だな」と考えている方に適した矯正方法といえるでしょう。
費用を抑えられる
動かす歯の本数が少ない部分矯正は、すべての歯を動かす全顎矯正に比べると費用が安いです。
歯列矯正は高いというイメージをおもちの方も多いでしょう。費用が理由で「なかなか治療に踏み込めない」「前歯の歯並びが気になっていたけど、後回しにしていた」という方でも、部分矯正を選択することで費用を抑えて治療ができます。
取り外しができる
インビザラインで使用するマウスピースは、食事や歯磨きのときに取り外すことが可能です。マウスピースを取り外せることで、矯正前と変わらず食事や歯磨きができます。
ワイヤー矯正の場合は、矯正装置を取り外すことができません。「装置に食べ物が詰まりやすいため、人との食事が楽しめない」「歯磨きがしにくいため、虫歯になるのではないか」という悩みを抱える方もいるでしょう。
しかし、インビザラインであればマウスピースを取り外せるため、装置を気にせず食事や歯磨きができるのです。
治療期間が短い
部分矯正は動かす歯の本数が少ないため、全顎矯正に比べて治療期間も短いです。歯列矯正は年単位での治療になることがほとんどですが、軽度な症例であれば早ければ数か月程度で治療が完了することもあります。
前歯のみの治療にインビザラインを選択するデメリット
次に前歯のみの治療にインビザラインを選択するデメリットを見ていきましょう。
前歯のみの治療にインビザラインを選択するデメリットは、以下の2つです。
・対応症例に限りがある
・自己管理が必要
それぞれ詳しく解説します。
対応症例に限りがある
インビザラインの部分矯正は軽度な症例のみに対応しています。「部分矯正で気になる前歯を治したい」と思っていても、症例によってはインビザラインの部分矯正では治せない場合もあるのです。
ご自身の前歯の症例がインビザラインの部分矯正で治療できるかについては、歯科医師に相談しましょう。症例によっては、ほかの矯正方法が適しているという場合もあります。
自己管理が必要
インビザラインは、マウスピースの装着時間や交換のタイミングをすべてご自身で管理する必要があります。決められたルールを守らなければ、計画どおりに治療が進みません。
ご自身で管理することに自信がない方は、インビザラインは向いていないでしょう。
インビザラインで治療可能な前歯の症例
インビザラインで治療可能な前歯の症例は、基本的に軽度なものに限られます。
具体的には、以下の症例です。
・軽度にガタガタの前歯
・軽度のすきっ歯
・軽度に傾いている前歯
インビザラインで治療できない前歯の症例
インビザラインで治療できない前歯の症例は、以下のとおりです。
・噛み合わせに問題がある症例
・重度の出っ歯・受け口・すきっ歯
・重度にガタガタの前歯
上記のような前歯の症例は大きく歯を動かす必要があるため、インビザラインだけでは治療が難しいでしょう。歯を並べるためのスペースを確保するために抜歯をする場合もあります。
前歯のみを治療する場合でも、奥歯も動かす必要があるケースや、ほかの部分も一緒に治療したほうがよいケースもあるのです。
インビザラインで前歯のみを治療するプロセス
インビザラインで前歯のみを治療するプロセスについて解説します。
基本的には、前歯のみを治療するプロセスは全顎矯正の場合と変わりません。
1.カウンセリング
2.精密検査
3.型取り
4.シミュレーション
5.矯正開始
6.通院
7.治療完了
8.保定期間
それぞれ詳しく解説します。
1.カウンセリング
まずは、カウンセリングです。
歯並びの悩みや治療後の歯並びのイメージなどを歯科医師と共有し、詳しい治療方法などの説明を受けます。治療に関する疑問点や不安点がある場合はカウンセリングで相談しましょう。
2.精密検査
レントゲン撮影・CT撮影などをしてお口の状態を詳しく検査します。
治療を開始する前に虫歯や歯周病などが見つかる場合もあるでしょう。虫歯や歯周病などのお口トラブルがあるとインビザライン矯正の妨げとなるため、先に治療を行います。
3.型取り
精密検査を終えたら、型取りです。
インビザラインの型取りはiTeroと呼ばれる3Dデジタルスキャナーを使って行います。一度の型取りで治療完了までのすべてのマウスピースを作製するため、新しいマウスピースに交換するごとに型取りをする必要がありません。
4.シミュレーション
インビザラインによって、どのように歯が動いていくのかをコンピュータ上のシミュレーションで確認します。あくまで問題なく治療が進んだ場合のシミュレーションですが、矯正開始前にゴールの歯並びがイメージできるでしょう。
5.矯正開始
マウスピースが届いたらインビザライン矯正開始です。1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換して歯を動かしていきます。
6.通院
計画どおりに治療が進んでいるかどうか、歯科医院を受診して確認します。通院頻度は1〜2か月に1回程度です。
7.治療完了
すべてのマウスピースを使い終えたら、歯科医院で確認してもらい、問題がなければ治療完了です。
8.保定期間
治療後は、歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」が発生します。
後戻りはインビザライン矯正に限らず、すべての矯正治療で起こるものです。せっかく改善された歯並びが元に戻らないようにリテーナーと呼ばれる保定装置を使って歯を固定します。
インビザラインで前歯のみを治療する場合にかかる期間
インビザラインで前歯のみを治療する場合にかかる期間は、3〜7か月程度です。通院回数は3〜8回程度でしょう。
インビザラインで前歯のみを治療する場合にかかる費用
インビザラインで前歯のみを治療する場合にかかる費用は、300,000〜700,000円程度です。
全顎矯正の場合は700,000〜1,000,000円程度かかるため、前歯のみを治療するほうが費用を抑えられます。
まとめ
今回は、前歯のみを治療する場合にインビザラインを選択するメリットや、治療できる前歯の症例、治療プロセスなどについて解説しました。
インビザラインで前歯のみを治療することは可能です。取り外しができるマウスピースを使用するため、ふだんどおりに食事や歯磨きもできます。
ただし、インビザラインで治療できる前歯の症例は、軽度なもののみです。ご自身の前歯がインビザラインで治療できる症例か気になる方は、歯科医師に相談しましょう。
インビザラインを検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2023.10.29更新
ジルコニアの歯とは?メリットや治療の流れを解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
歯に詰め物や被せ物をするセラミック治療では、陶器で作られた素材を使用するのが一般的でした。
しかし、近年では、審美性の高さや丈夫さからジルコニアを選ぶ方が増加しています。従来のセラミックとジルコニアは、どのように違うのでしょうか。
今回は、ジルコニアの歯の選ぶメリット・デメリットや、セラミックとの違い、治療の流れを解説します。
ジルコニアの歯とは?
歯のセラミック治療とは、白く透明感のあるセラミックという素材を詰め物・被せ物に使用する治療法です。歯科治療におけるジルコニアはセラミックの一種で「ジルコニアセラミック」とも呼ばれています。
ジルコニアという素材は、二酸化ジルコニウムを指します。人工ダイヤモンドとも呼ばれ、宝飾品などにも使用されている素材です。透明度が高く美しい素材であり、強度と耐久性にも優れています。
ジルコニアは加工が難しい素材ですが、技術と研究の進歩によって歯の治療に使用される機会が増加しました。
ジルコニアとセラミックの違い
従来のセラミック治療では、白い陶器で作られた素材を使用することが一般的でした。陶器素材はオールセラミックとも呼ばれています。
ジルコニアと従来のセラミックの違いは、以下のとおりです。
強度
従来のセラミックは陶器素材なので、脆く割れやすいという特徴があります。そのため、噛み合わせが強い奥歯や、歯ぎしり・食いしばりの癖がある人には向きませんでした。
ジルコニアは強度が高く、金属に匹敵するほどの耐久性があります。奥歯の治療にも向いており、適応できる歯が多いといえるでしょう。
見た目
ジルコニアは白く審美性の高い素材ですが、透明感に欠けています。セラミックは白く透明感があり、色調も比較的自由に再現できます。
そのため、前歯の治療では従来のセラミックが使用されることが多いです。
寿命
従来のセラミックは、衝撃を受けることや、歯に力が加わることで、破損するリスクがあります。ジルコニアは強度が高いので、セラミックが破損するような衝撃が加わっても耐えられるでしょう。
従来のセラミックよりも寿命が長いといえます。
ジルコニアのメリット・デメリット
歯の治療にジルコニアを使用するメリット・デメリットをご紹介します。
メリット
ジルコニアの歯にするメリットは、以下のとおりです。
強度・耐久性が高い
ジルコニアは従来のセラミックの何倍もの強度があり、前歯だけではなく奥歯にも適応できます。
セラミックの場合は転倒する、ボールが顔にぶつかるなど、顔に衝撃を受けると割れることがありました。再治療が必要になり、手間とコストがかかります。
一方で、ジルコニアは顔に衝撃を受けても割れる可能性は低いです。金属と比較されるほど強く、金属よりも劣化しにくいので耐久性も高いといえます。
虫歯になりにくい
詰め物・被せ物治療では、虫歯の再発に注意が必要です。金属の詰め物は天然歯との間にすき間ができやすく、細菌が入り込んで虫歯の再発を引き起こす可能性が高いといえます。
しかし、セラミックの詰め物はすき間ができにくく細菌が入り込みにくいため、虫歯の再発を防止します。ジルコニアはセラミックの一種なので、虫歯の再発予防に最適な素材といえるでしょう。
また、ジルコニアは経年劣化しにくいことも特徴です。時間が経過してももとの歯に密着し続けるので、長期に渡って虫歯を防いでくれます。
審美性が高い
ジルコニアを含め、セラミック素材で作る歯は天然歯のような色調を再現することが可能です。金属のように目立つことはなく、歯茎が変色することもありません。
患者様一人ひとりの歯に合った色調を再現できるため、自然な仕上がりになります。変色しにくい素材なので、長期的に白く美しい見た目を維持できるでしょう。
身体に優しい
ジルコニアを含めたセラミック治療では金属を使用しないため、金属アレルギーの方でも装着できます。銀歯は数年で口の中で溶け出すといわれており、虫歯の再発や歯周病、歯茎の黒ずみなどを引き起こします。
ジルコニアは口の中で溶け出す心配がないため、安心して使用できるでしょう。
デメリット
ジルコニアはメリットが多いですが、デメリットも存在します。
研磨や調整が難しい
ジルコニアは非常に硬いため、歯科医師や歯科技工士による研磨・調整が難しいことがデメリットです。
詰め物・被せ物では、歯の形にしっかりと合わせることが大切ですが、ジルコニアは歯にぴったり合わせるための研磨や調整に高いレベルを要します。そのため、歯科医師の技術が治療結果を左右するといえるでしょう。
歯を削る量が多くなる可能性がある
ジルコニアは、歯を削る量が多くなることがあるといわれています。
ただし、歯を削る量は歯の状態や歯科医師によって異なるため、一概にはいえません。
自由診療になる
ジルコニアを含むセラミック素材には、保険が適用されません。自由診療になるため、治療費は保険診療に比べると高額になります。
しかし、銀歯に比べると治療後のメンテナンスを行いやすいことや、審美性が高いことなど、メリットは多いです。
ジルコニアの治療の流れ
ジルコニアは、セラミック治療や虫歯治療、インプラント治療などさまざまな治療で用いられます。ジルコニアの歯にする治療の流れは、以下のとおりです。
仮歯に置き換える
虫歯部分の歯を削り、すでに被せ物をしている場合は古い被せ物を除去します。そして、口元に合わせた仮歯を作ります。
噛み合わせや最終的な歯の形を決める大切な段階なので、型取りをして仮歯を作ることもあるでしょう。
歯の根の治療をする
歯の根に炎症が起きている場合は、根幹治療を行います。歯の神経は残せるように治療を進めるのが一般的ですが、歯の神経を取ることもあるでしょう。
歯の土台を作る
ジルコニアを装着するには、歯の土台が必要です。土台を立てることで、被せ物の審美性を高めながら歯の根への負担を軽減します。
型取りをする
シリコンの材料で歯の型取りをします。最終的な被せ物を作るための型取りなので、歯の色などを相談しながら決定してください。型取りをしたあとは、技工所で被せ物が作成されます。
被せ物を装着する
完成した被せ物を装着し、噛み合わせを調整します。問題がなければ、専用の材料で被せ物を接着して治療は完了です。
ジルコニアはどのような人におすすめ?
ジルコニアは、強度が高い、審美性に優れているなどメリットの多い素材です。ジルコニアの治療は、次のような人が向いています。
・嚙む力が強い奥歯を治療する人
・歯ぎしりや食いしばりの癖がある人
・丈夫さを求める人
・金属アレルギーのある人
・身体に安全な素材で治療したい人
歯の治療では、治療する場所や嚙み合わせなどによって素材を慎重に選ぶことが大切です。選んだ素材によって仕上がりが異なるため、治療前は歯科医師としっかり相談しましょう。
まとめ
ジルコニアは、人工ダイヤモンドといわれるほど強度と耐久性に優れており、セラミック治療で注目されている素材です。従来のセラミックよりも割れにくいため、奥歯の治療にも適しています。
費用を抑えたい場合は樹脂や銀歯という選択肢もありますが、審美性や身体への負担という面ではジルコニアに劣ります。歯の治療法は数多くあるので、患者様自身が後悔しない治療を受けることが大切です。
どのような素材がご自身に適しているのか、歯科医師としっかり相談して決めてください。
ジルコニアの歯を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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