2024.06.25更新

インビザライン矯正中に噛み合わせに違和感をおぼえたときの対処法!

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

インビザラインのマウスピースと歯列イメージ

インビザライン矯正で歯並びを整えていると「歯並びは整ってきたけど噛み合わせに違和感がある」と感じる方が一定数います。歯並びを整えるためにインビザライン矯正をしているのに、なぜ噛み合わせに違和感をおぼえるのでしょうか。

今回は、インビザラインで噛み合わせも治療できるのか、噛み合わせが悪くなる原因や噛み合わせに違和感をおぼえたときの対処法などについて解説します。

正しい噛み合わせとは?

噛み合わせに違和感を感じている人

正しい噛み合わせとはどのような状態のことを指すのでしょうか。具体的には、以下の状態を指します。

・上下の歯の正中線が一致している
・上の歯が下の歯を3分の1程度覆っている
・上の前歯が下の前歯より2~3mm前に出ている
・上下の奥歯がしっかりと噛み合っている
・軽い力で口を閉じることができる

上記の状態でない場合、噛み合わせに問題があると考えられるでしょう。悪い噛み合わせをそのままにしておくと、食べ物を上手く噛み切れなくなったり顎の関節に負担がかかったりする可能性があります。

また、噛み合わせが悪いことが原因で特定の歯に強い負荷がかかり、歯周病や虫歯を招くことも考えられるでしょう。

インビザラインでは噛み合わせも治療できる?

インビザラインでは噛み合わせも治療できるか考えている人

インビザライン矯正では、噛み合わせの治療も可能です。矯正治療は歯並びだけでなく嚙み合わせも整えるので、インビザライン矯正によって噛み合わせが悪くなることは基本的にはありません。

しかし、中にはインビザライン矯正を開始してから「噛み合わせが悪くなった」と感じる方もいます。歯を動かすことによって、矯正前とは噛み合わせが変化することが原因のひとつとして考えられるでしょう。

インビザライン矯正中に噛み合わせが悪くなる原因

インビザライン矯正中に噛み合わせが悪くなる原因イメージ

インビザライン矯正中、噛み合わせに変化が生じる原因はさまざまです。ここでは、噛み合わせが悪くなる原因について解説します。

矯正による歯の移動

インビザライン矯正を開始すると、マウスピースによって力が加わることで歯が少しずつ移動していきます。そのため、噛み合わせは日々変化するでしょう。

歯が移動する過程で、一時的に噛み合わせが悪くなったと感じる可能性は十分に考えられます。多くの場合は、矯正が完了するころには正常な噛み合わせになっているでしょう。

インビザラインの矯正期間が終了したにもかかわらず、噛み合わせが悪いと感じるようであれば、歯科医院へ相談しましょう。

マウスピースの装着時間が不足している

インビザライン矯正中に噛み合わせが悪くなったと感じる原因のひとつとして、マウスピースの装着時間が不足していることが考えられます。インビザラインでは、1日20~22時間以上マウスピースを装着する必要があります。

装着しない時間が長い場合は、治療計画通りに歯を動かすことができません。日常的にマウスピースの装着時間が不足していると、噛み合わせが悪くなる可能性が高いでしょう。

マウスピースを正しく装着できていない

マウスピースを正しく装着できていない場合も、噛み合わせに影響することがあります。インビザラインのマウスピースが正しく装着できていない場合、マウスピースが浮いて歯に適正な力をかけることができません。

インビザラインのマウスピースは、患者さまの歯並びにぴったり合うように作製されています。歯とマウスピースをしっかりと密着させなければ、十分な効果を発揮できず、噛み合わせに問題が生じることも考えられるでしょう。

マウスピースが変形・破損している

インビザライン矯正に用いられるマウスピースは、薄く柔らかい素材でできています。そのため、変形や破損が生じやすいという特徴があります。

例えば、マウスピースを装着したまま食事をしたり、正しくない方法で無理やり外したりすると、マウスピースが変形したりヒビが入ったりすることも考えられるでしょう。歯ぎしりや食いしばりの癖がある方も、マウスピースの破損や変形のリスクが高いです。

変形・破損したマウスピースをそのまま装着していても歯に適正な力はかからず、噛み合わせに影響を及ぼすかもしれません。変形・破損したマウスピースを装着し続けると、歯ぐきや粘膜を傷つける恐れもあるため、早めに歯科医院を受診してください。

インビザライン矯正中に噛み合わせに違和感をおぼえたときは

噛み合わせについて説明している歯科医師

インビザライン矯正中に噛み合わせに違和感をおぼえたときは、どのように対処したらよいのでしょうか。

様子をみる

インビザライン矯正中に歯が移動した際、一時的に噛み合わせが悪くなったと感じることがあります。ほとんどの場合は、歯並びが整えば噛み合わせも自然と改善されるでしょう。

特に、マウスピースを外した直後は噛み合わせに違和感を覚えやすいです。ある程度時間が経過すれば気にならなくなることも多いです。

インビザライン治療が完了した後も噛み合わせが悪いと感じる場合は、早めに歯科医師に相談しましょう。

正しい装着時間や装着方法を守る

マウスピースの装着時間や装着方法が守られていないことが原因で噛み合わせに問題が生じている場合には、歯科医師の指示通りに装着すれば解決できる可能性があります。

マウスピースが浮く場合、チューイーを使用することも解決方法のひとつです。チューイーとは、インビザライン矯正のマウスピースをしっかりと歯にフィットさせるための補助道具です。

チューイーを全ての歯で均等に噛むことにより、歯にマウスピースをしっかりと密着させられるでしょう。

特に、インビザライン矯正を始めて間もない時期や、マウスピースを交換したばかりの時期にはマウスピースが浮きやすいです。装着時にはチューイーを使用して、マウスピースを歯としっかり密着させるようにしましょう。

マウスピースを調整・修理する

インビザライン矯正のマウスピースが変形・破損している場合には、必ず歯科医院を受診してください。変形や破損が生じたマウスピースを装着していても、治療計画通りに歯を動かすことができません。歯ぐきや粘膜を傷つけてしまうことも考えられます。

傷ついた粘膜の炎症が悪化した場合には、矯正治療を一時的に中断しなければならない可能性もあるでしょう。マウスピースが変形・破損したら、歯科医院で調整や修理を受けましょう。場合によってはマウスピースの作り直しが必要になります。

歯科医師に相談する

インビザライン矯正において必要とされるマウスピースの装着時間や、装着方法を守っているのに「噛み合わせが悪くなった」と感じることもあるかもしれません。様子をみれば落ちつくこともありますが、違和感が強い場合には我慢せず歯科医師へ相談してください。

治療計画通りに歯が動いているかどうかは、歯科医師が確認しなければわかりません。何らかの問題が原因で噛み合わせの違和感が生じている可能性もあるので、歯科医師のチェックを受けると安心でしょう。

まとめ

インビザラインのマウスピースを持っている人

インビザライン矯正は、歯並びと噛み合わせの両方を整えるための治療です。そのため、インビザライン矯正が原因で噛み合わせが悪くなることは基本的にはありません。

しかし、歯を動かしている途中の段階では噛み合わせに違和感を覚えることもあります。多くの場合、矯正治療が終了して歯並びが整えば、噛み合わせも自然と整うでしょう。

また、マウスピースの正しい装着時間や装着方法が守られていなかったり、マウスピースが変形・破損したりしている場合も、治療計画通りに歯が動かず噛み合わせに問題が生じる可能性があるでしょう。

すぐになくなる違和感であれば問題ありませんが、強い違和感が続く場合、我慢して過ごす必要はありません。気になることがあれば、早めに歯科医院へ相談するようにしてください。

インビザラインを検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

2024.06.18更新

セラミック治療後に歯茎が黒くなる原因と対策!予防方法も解説

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

セラミック治療イメージ

セラミック治療は、白くて美しい歯を手に入れるために人気の治療法の一つです。

しかし、セラミック治療を受けた後に歯茎が黒くなることがあります。歯や歯茎の状態、治療で使用する材料によっては、歯茎が黒くなるケースもあるのです。

この記事では、セラミック治療後に歯茎が黒くなる原因とその対策について詳しく解説します。記事の後半では、歯茎が黒くならないための予防方法もご紹介します。

セラミック治療を受けた後に歯茎の黒ずみが気になる方や、セラミック治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

セラミック治療後に歯茎が黒くなる原因

喫煙イメージ

セラミック治療後に歯茎が黒くなる原因としては、次の4つが考えられます。

・歯が変色している

・金属が溶け出している
・金属部分が露出している
・喫煙によりメラニン色素が沈着している

それぞれの原因について詳しく解説します。

歯が変色している

虫歯が進行して神経に到達すると、歯の神経(歯髄)を抜く治療を行います。神経を失った歯は、茶褐色に変色することがあります。

変色した歯の上にセラミックを被せても、下の歯の色が透けるので歯茎が黒く見えることがあります。

金属が溶け出している

セラミックには、金属を含まない金属フリーのものと、金属を含むものがあります。金属を含むセラミックの代表としては、メタルボンドが挙げられます。

メタルボンドは、内側に金属、外側にセラミックが使用されている被せ物です。強度が高いですが、内側の金属が長期間唾液に触れることで金属イオンが溶け出し、歯茎が黒くなりやすいというデメリットもあります。

詰め物や被せ物に含まれている金属が溶け出して歯が黒くなる現象を、メタルタトゥーいいます。セラミックの土台に金属を使用しているメタルコアでも、同様の現象が起こります。

保険診療では、被せ物や土台に金属が含まれるものが使われることが多いため、歯茎が黒くなる原因となります。

金属部分が露出している

通常、メタルボンドの金属部分はセラミックに覆われています。そのため、金属部分が見えることはありません。

しかし、セラミック治療後に歯周病になったり、強すぎるブラッシングによって歯茎が下がったりすると、根元の金属部分が露出することがあります。

喫煙によりメラニン色素が沈着している

セラミック治療と直接関係はありませんが、喫煙習慣があると歯茎が黒く変色します。たばこに含まれるニコチンには血管を収縮させる作用があり、歯茎の毛細血管が収縮して血流が悪くなるため、歯茎が黒ずんで見えるのです。

また、喫煙するとメラニン色素が生成されます。通常であれば、メラニン色素は体内のビタミンCによって抑制されますが、喫煙すると体内のビタミンCが消費されます。メラニン色素の生成を抑制できず、歯茎に黒っぽい色素沈着が起こりやすくなります。

セラミック治療後の歯茎の黒ずみを治す方法

レーザー治療を受けている人

セラミック治療後に歯茎が黒くなると、元の色に自然に戻ることはありません。歯茎が黒くなった際の対処法は、以下の通りです。

レーザー治療で歯茎の黒ずみを取り除く

歯茎の黒ずみを取り除く方法の一つに、レーザー治療があります。黒くなった歯茎に歯科用のレーザーを照射し、黒ずんだ表面組織を焼いて除去して新しい歯茎の成長を促す治療法です。

個人差はありますが、レーザー治療での痛みはほとんどありません。少しピリピリする、違和感がある程度です。

メタルコアの土台を交換する

セラミックの土台がメタルコアの場合、金属を使用しない土台に交換するとよいでしょう。金属を使用しない土台には、ファイバーコアやレジンコアなどがあります。

金属を含まなければ、金属が溶けて歯茎が黒くなる心配がなくなります。

金属を含まないセラミックに交換する

メタルボンドを使用している場合は、オールセラミックやジルコニアなどの金属を含まない被せ物に交換するとよいでしょう。金属が溶け出さなくなるので、メタルタトゥーを防げます。

セラミックの色や透明感を相談する

セラミックの色合いや透明感によっては、下の歯の色が透けて黒く見える場合があります。「せっかくセラミックにするからできるだけ白くしたい」「できるだけ透明感のある歯にしたい」と希望する方は多いです。

しかし、ご自身のお口に合う色調と透明感を、歯科医師とよく相談することが大切です。

歯茎が黒くならないセラミックはある?

3つのオールセラミック

金属を含むセラミックの場合、唾液に長期間触れることで金属イオンが溶け出し、歯茎が黒くなる原因となります。以下の金属を含まないセラミックを選択すれば、歯茎が黒くなる心配はありません。

・オールセラミック
・e-max
・ジルコニア

以下では、それぞれのセラミック素材の特徴ついて解説します。

オールセラミック

オールセラミックは、100%セラミックだけで作られた詰め物・被せ物です。天然の歯のような透明感と光沢感があり、金属は一切含まれていないため歯や歯茎が黒くなる心配はありません。

ただし、セラミックは強い力が加わると割れやすいため、奥歯の治療には向いていません。

e-max

e-maxは、セラミックの一種であるガラスセラミックスを強化した素材です。オールセラミックよりも透明感に優れており、前歯のように目立つ部位のセラミック治療で選択されることが多いです。

歯や歯茎が黒くなる心配はありませんが、透明度が高いため下の歯の色が透けやすいです。

ジルコニア

ジルコニアは、人工ダイヤモンドとも呼ばれる素材です。強度が高いため奥歯の治療にも使用できます。

奥歯は噛む力が強いため金属製の歯を入れるのが一般的ですが、自費診療では審美性の高いジルコニアを選択することができます。

歯茎が黒くならないためにできる予防方法

禁煙イメージ

歯茎は一度黒くなると、自然に元に戻ることはありません。レーザー治療や治療のやり直しが必要になります。

歯茎の黒ずみは目立つため、できれば黒くならないように予防したいと考える方も多いでしょう。ここでは、歯茎が黒くならないために自分でできる予防方法について、詳しく解説します。

金属を含まない素材を選ぶ

金属を含む土台や詰め物・被せ物は、金属イオンが溶け出して歯茎が黒くなる原因となります。そのため、金属を含まない土台や詰め物・被せ物を選ぶようにしましょう。

土台にはファイバーコア、レジンコアを、詰め物・被せ物にはオールセラミック、ジルコニア、e-maxを選ぶことで、セラミック治療後に歯茎が黒くなるリスクを軽減できます。

適切なセルフケアを行う

強すぎるブラッシングは、歯茎が下がり根元の金属部分が露出して歯と歯茎の境目が黒く見える原因となります。そのため、適切なブラッシング方法を身につけましょう。

また、歯周病が原因で歯茎が黒くなることもあります。歯周病はプラークが原因で引き起こされるので、食事の後には歯磨きをする習慣づけましょう。優しい力でブラッシングするようにします。

歯磨きだけでは歯と歯の間のプラークまで除去できないため、歯間ブラシやデンタルフロスも活用しましょう。

歯科医院で定期的にクリーニングを受けて、セルフケアでは取り切れないプラークや歯石を取り除いてもらうことも効果的です。さらに、歯科検診では、正しいブラッシングの方法も指導してもらえます。

禁煙する

喫煙は歯茎の色素沈着を促進させます。口内の健康を守るためにも、禁煙をするようにしましょう。禁煙が原因で歯茎が黒くなっていた場合は、歯茎の血行不良が改善されると健康的な色に近づくことがあります。

まとめ

セラミック治療で手に入れた綺麗な歯

セラミック治療後に歯茎が黒くなる原因は、歯の変色、詰め物・被せ物や土台に含まれる金属の溶け出し、金属部分の露出、喫煙によるメラニン色素の沈着が挙げられます。

これらの問題を防ぐためには、金属を含まない素材を使用し、適切なセルフケアを続けることが重要です。生活習慣を見直すことも効果的でしょう。

セラミック治療で白くて美しい歯を手に入れたのであれば、歯茎の健康も維持しましょう。歯茎が黒くなる原因と対策を理解し、予防法を実践してください。

セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

2024.06.11更新

インビザラインですきっ歯(空隙歯列)は治せる?治療期間や費用を紹介

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

インビザラインですきっ歯を治療して綺麗な口元になった人

「すきっ歯が気になるのだけど、インビザラインで治せるの?」「すきっ歯を放っておくとどうなるの?」「すきっ歯を治すための費用はどれくらいなの?」とお悩みではありませんか。

インビザラインは、審美性の高さや痛みの少なさから人気を集めている治療法です。すきっ歯の治療にも効果がありますが、歯並びの状況によってはインビザラインでの矯正が難しい場合もあります。

本記事では、すきっ歯になる原因や放置するリスクに加えて、すきっ歯を治療するメリット・デメリットについても詳しく解説します。すきっ歯の治療を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

すきっ歯(空隙歯列)とは

すきっ歯のイラスト

すきっ歯とは、歯と歯の間にすき間がある状態を指していて、正式名称は空隙歯列といいます。歯列全体にすき間がある空隙歯列(くうげきしれつ)と、前歯の間にすき間がある正中離開(せいちゅうりかい)という2種類があります。

放置しておくとすきっ歯が悪化する可能性が高いため、早めに歯科医院を受診しましょう。

すきっ歯(空隙歯列)になる原因

すきっ歯になる原因イメージ

すきっ歯になる原因は、以下の4つが考えられます。

 ・歯が通常よりも少ない・多い
・上唇小帯の異常
・頬杖をついている
・舌や下唇を噛むクセがある

それぞれ解説します。

歯が通常よりも少ない・多い

通常であれば、成人の歯は上下で28本、親知らずがある場合は最大で32本生えています。

しかし、人によっては生まれつき歯の本数が少ない方や多い方がいらっしゃいます。歯の本数が少なくても顎のサイズは変わらないので、歯と歯の間のすき間が大きくなり、すきっ歯になるのです。

通常よりも多く生える歯を過剰歯と言いますが、過剰歯もすきっ歯の原因になり得ます。過剰歯を避けるように他の歯が生えるため、過剰歯の周辺に隙間ができる可能性があります。

過剰歯は歯茎に埋まったまま生えてこないこともあるため、すきっ歯の原因になっているとご自身では気付けないことも少なくありません。

上唇小帯の異常

歯ぐきと上唇をつなぐ筋のことを上唇小帯(じょうしんしょうたい)といいます。上唇小帯が過度に発達して上の前歯と前歯の間に入り込むと、すきっ歯になる可能性があります。

上唇小帯が邪魔で歯みがきがしにくかったり、入れ歯や被せ物をうまく装着できなかったりする場合は、切除を検討する必要があるでしょう。

頬杖をついている

頻繁に頬杖をつくクセがあると、あごや奥歯に負荷がかかって全体の歯並びが悪化し、すきっ歯になることがあります。また、頬杖をつくと姿勢が悪くなり、口呼吸の原因にもなります。口呼吸が続くと、口周りの筋肉のバランスが悪化して歯並びが乱れることがあります。

頬杖をつくクセがある場合は、すきっ歯や姿勢が悪化する前に早めに改善しましょう。

舌や下唇を噛むクセがある

舌を前歯の裏に押し当てるクセや下唇を噛むクセがある場合も、すきっ歯の原因になります。前歯の内側から常に舌で押し続けていると、徐々に歯が動き出っ歯やすきっ歯になるのです。

また、下唇を噛むことで前歯が外側に押されると、すきっ歯の原因となります。

すきっ歯(空隙歯列)をそのままにするリスク

すきっ歯をそのままにするリスクイメージ

以下、すきっ歯を放置することで起こりうる3つのリスクについて解説します。

・むし歯や歯周病のリスクが高くなる
・噛み合わせが悪くなる
・発音に支障をきたす

それぞれ解説します。

むし歯や歯周病のリスクが高くなる

すきっ歯のままだと、歯と歯の間に食べかすが詰まりやすいため虫歯のリスクが高まります。また、除去できなかった汚れから細菌が繁殖し、歯周病になる可能性も高いです。

噛み合わせが悪くなる

すきっ歯を放置すると、噛み合わせが悪くなることがあります。噛み合わせが悪いと食べものをうまく噛めずに、あごの筋肉が発達しにくくなります。その結果、歯並びが悪化し、すきっ歯になる可能性が高くなるのです。

また、噛み合わせが悪くなると、肩こりや頭痛などの原因にもなります。

発音に支障をきたす

すきっ歯は、歯と歯の間から空気が漏れることで発音や滑舌に悪影響を及ぼすことがあります。とくに、サ行やタ行の発音が不明瞭になることが多く、発音の悪さが原因でコミュニケーションに支障をきたす可能性があります。

インビザラインですきっ歯(空隙歯列)は治療できる?

インビザラインですきっ歯は治療できるか考える人

結論からお伝えすると、インビザラインですきっ歯は治療できます。

ただし、すき間が大きすぎる場合や歯の本数が不足している場合は、インビザラインでは改善できないこともあります。その場合、歯科医師からワイヤー矯正やセラミック治療など、ほかの矯正治療を提案されることもあるでしょう。

お口の状態によって選択できる治療法は異なりますので、歯科医師に相談することが重要です。

インビザラインですきっ歯(空隙歯列)を矯正するメリット

インビザラインですきっ歯を矯正するメリットイメージ

ここでは、インビザラインですきっ歯を矯正するメリットをご紹介します。

・治療中でも目立たない
・ワイヤー矯正に比べ痛みや違和感が少ない
・矯正装置の取り外しができる

それぞれ解説します。

治療中でも目立たない

従来のワイヤー矯正では金属製の矯正装置を使用するため、口を開けると目立ちます。そのため、矯正治療を諦めていた方も多いのではないでしょうか。

インビザラインは透明なマウスピースを使用する矯正治療のため、目立ちにくく周囲の目を気にせずに治療を受けられます。

ワイヤー矯正に比べ痛みや違和感が少ない

ワイヤー矯正は歯を締めつけて動かすため、痛みを感じることが多いです。インビザラインはマウスピースを交換しながら少しずつ歯を動かしていくため、痛みや違和感が少ないことが特徴です。

痛みが苦手な方でも、安心して矯正治療を進めることができるでしょう。

矯正装置の取り外しができる

インビザラインで使用するマウスピースは取り外しが可能です。そのため、ブラケットに食べかすが溜まりやすいワイヤー矯正に比べ、口内を清潔に保ちやすいでしょう。

ケアさえ怠らなければ、インビザラインでむし歯になる可能性は低いといえます。

インビザラインですきっ歯(空隙歯列)を矯正するデメリット

インビザラインですきっ歯を矯正するデメリットイメージ

インビザラインですきっ歯を矯正するメリットは多くありますが、デメリットも少なからず存在します。主なデメリットは、以下の2つです。

・マウスピースを長時間装着する必要がある
・治療できない症例がある

マウスピースを長時間装着する必要がある

インビザラインで使用するマウスピースは、1日に20時間以上装着する必要があります。装着時間が短いと、治療計画通りに歯が動きません。

また、装着し忘れたりマウスピースをなくしたりすると、治療計画が長引く可能性が高いため自己管理能力が必要です。自己管理が苦手な方は、インビザライン以外の矯正方法が適している場合もあるでしょう。

治療できない症例がある

インビザラインは、すきっ歯をはじめとするさまざまな症状に対応できますが、すべての症例に対応できるわけではありません。すき間が広すぎる場合や、骨格に問題がある場合などは、ワイヤー矯正や外科手術が必要になることもあります。

インビザラインですきっ歯(空隙歯列)を矯正する際の期間

インビザラインですきっ歯を矯正する際の期間イメージ

インビザライン矯正ですきっ歯を治療する際の治療期間は、全体矯正か部分矯正かによって異なります。目安は以下のとおりです。

・部分矯正:2か月〜1年程度
・全体矯正:1年〜3年程度

インビザラインですきっ歯(空隙歯列)を矯正する際にかかる費用

インビザラインですきっ歯を矯正する際の費用イメージ

インビザライン矯正ですきっ歯を治療する場合の費用の目安は、以下のとおりです。

・部分矯正:10万円〜70万円
・全体矯正:60万円〜120万円

歯科医院によっては、治療費のほかにカウンセリング料や精密検査料がかかる場合があります。詳細な費用については、治療開始前に歯科医師に確認しておきましょう。

まとめ

インビザラインのマウスピースを持っている人

本記事では、インビザラインですきっ歯は矯正可能なのか解説し、すきっ歯の矯正にかかる治療期間や費用をご紹介しました。

すきっ歯は、歯と歯の間にすき間がある状態です。放置すると噛み合わせが悪化したり、発音に支障をきたしたりするリスクがあります。舌で歯を押したり頬杖をついたりするクセがある場合、すきっ歯が悪化する可能性が高いのでクセは早めに改善しましょう。

インビザライン矯正は目立ちにくく痛みも少ないため、矯正治療に不安がある方でも安心して治療を受けられます。すきっ歯の悩みや不安を抱えているなら、まずは歯科医院でカウンセリングを受けましょう。

インビザライン矯正でのすきっ歯の治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

2024.06.04更新

セラミック治療は医療費控除の対象?申請方法や注意点

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

医療費控除の書面

以前は、虫歯治療などで欠損した歯に金属を詰めるのが一般的な治療法でした。

しかし、近年では虫歯治療や外傷後の詰め物や被せ物として、審美性や機能性に優れたセラミックを選ぶ方が増えています。セラミック治療は人気がありますが、保険適用外のため治療費は高額です。そのため、セラミック治療を躊躇する方も多いでしょう。

セラミック治療を検討中の方のなかには「医療費控除の制度は利用できるの?」という疑問をおもちの方もいるかもしれません。

今回の記事では、セラミック治療が医療費控除の対象になるのか解説します。医療費控除の申請方法や注意点もまとめていますので、既にセラミック治療を受けた方やこれから治療を検討している方は、この記事をぜひ参考にしてください。

セラミック治療とは

セラミック歯を持っていた人

セラミック治療とは、虫歯治療で欠損した歯の詰め物や被せ物にセラミックを使用する治療のことです。虫歯治療以外にも、義歯やインプラントの被せ物としても活用されています。

セラミックは、以下のように審美性や機能性に優れています。

・天然歯と同じ美しさを再現できる
・着色や変色が起こりにくい
・経年劣化によって変形することがない
・表面にプラークが付着しにくい

このように、メリットが多いため、近年ではセラミック治療を選ぶ方が増えています。

しかし、セラミック治療は一般的に保険適用外の自由診療であるため、治療費が高額になりやすい傾向にあります。

医療費控除とは

医療費控除の書面

医療費控除とは、1月1日〜12月31日までの1年間に支払った医療費が10万円を超える場合に受けられる所得控除制度の一つです。医療費控除を受けるためには、税務署に確定申告する必要があります。

医療費控除の制度を利用することで、治療における経済的負担を少しでも軽減することができます。

セラミック治療は医療費控除の対象になる?

医療費控除の書面

セラミック治療は医療費控除の対象です。

しかし、セラミック治療で医療費控除を受けるためには、治療目的であることが必須の条件です。そのため、虫歯治療で詰め物や被せ物にセラミックを使用した場合や、義歯やインプラントにセラミックを使用した場合が医療費控除の対象になります。

セラミック治療は高額になりやすいため、治療を受ける際には医療費控除の制度を利用するとよいでしょう。

一方で、同じセラミック治療でも、美容目的で行った場合は医療費控除の対象外です。

このように、すべてのセラミック治療が医療費控除の対象となるわけではないため、注意が必要です。ご自身が受ける治療が医療費控除の対象になるかどうかわからない場合は、歯科医師に確認しましょう。

医療費控除に申請できる費用・できない費用

医療費控除にできる費用とできない費用のイメージ

以下に、医療費控除に申請できる費用と申請できない費用について解説します。

医療費控除に申請できる費用

以下の費用は、医療費控除に申請できる費用です。

・治療にかかった費用
・治療に必要な場合に処方された医薬品や市販薬の購入費用
・通院のために使用した公共交通機関の交通費

虫歯や外傷などで失った歯を補う治療目的でセラミック治療を行った場合は、医療費控除の対象になります。

医療費控除に申請できない費用

以下の費用は、医療費控除に申請できない費用です。

・美容目的にかかった治療費
・自家用車で通院した場合のガソリン代や駐車場代
・健康増進のために購入した医薬品やサプリメント

美容目的でセラミック治療行った場合は、医療費控除の対象外となります。

医療費控除の手続き・申請方法

医療費控除の書面

医療費控除は年末調整では適用されないため、通常は確定申告が不要な給与所得者であっても、個別に確定申告をする必要があります。

以下では、医療費控除の申請方法について詳しく解説します。

医療費控除額の計算方法

医療費控除額の計算方法は所得金額によって異なります。以下にそれぞれ解説します。

所得金額が200万円未満の場合

所得金額が200万円未満の場合、次の計算式に当てはめて医療費を申告します。

支払った医療費の合計金額−保険などで補填される金額−所得金額の5%=医療費控除額

1年間の医療費が所得金額の5%を下回ると、医療費控除の対象外になるため、注意が必要です。

所得金額が200万円以上の場合

所得金額が200万円以上の場合、次の計算式に当てはめて医療費を申告します。

支払った医療費の合計金額−保険などで補填される金額−10万円=医療費控除額

なお、医療費控除の上限額は200万円と定められています。

医療費控除の申請方法

以下では医療費控除の申請方法について、具体的に解説します。

明細書を作成する

まず、世帯全員の1年間の医療費と治療に関するその他の費用について、明細書を作成します。明細書作成には、以下の書類が必要になるため、事前に準備しておきましょう。

・世帯全員の1年分の医療費を証明する領収書やレシート
・通院の際にかかった交通費の領収書または記録

確定申告書を作成する

次に、確定申告書を作成します。

確定申告書の作成の際には、以下の書類が必要になるため、事前に準備しておきましょう。

・給与所得の源泉徴収票
・確定申告書
・マイナンバーカード(本人確認書類)

確定申告書は税務署で直接もらうこともできますが、国税庁のホームページからダウンロードすることも可能です。これらの必要書類をもとに、確定申告書に必要事項を記入します。

確定申告書を提出する

確定申告書を作成したら、提出します。

確定申告書を提出する方法は、以下の3つがあります。

・税務署で直接提出する
・税務署に郵送する
・e-Taxを使用してオンライン上で提出する

確定申告書の提出期間は、毎年2月16日〜3月15日です。

控除されたお金の受け取り方

医療費控除で実際に還付される金額は、次の計算式で決定します。

医療費控除額×所得税率

還付金は、所得税の一部が返還されるかたちで、申請後に口座に振り込まれます。

セラミック治療の医療費控除を行う場合の注意点

セラミック治療の医療費控除を行う場合の注意点イメージ

医療費控除を申請する際には、以下の点に注意が必要です。

美容目的のセラミック治療は対象外になる

セラミック治療の医療費控除を行う場合、美容目的の治療費は対象外です。歯科医院でご自身の受ける治療が医療費控除の対象になるかを確認しておくと安心です。

生計を同一にする家族の医療費も対象になる

医療費控除の申請は、申請者本人だけでなく、生計を同一にする家族の医療費も控除対象に含まれます。したがって、家族の医療費も忘れずに申請しましょう。

領収書やレシートを保管しておく

治療費の支払いに関する領収書やレシートは、確定申告のときに必要です。家族の医療費も申請対象になるため、少額であっても家族全員分の領収書やレシートを保管しておきましょう。

平成29年から領収書の提出は不要になりましたが、5年間は保管する必要があります。破棄しないように大切に保管してください。

5年前までの医療費も対象になる

医療費控除は通常、前年の1月1日〜12月31日までの医療費が対象になりますが、最大で5年前まで遡って申請可能です。まだ申請をしていない場合は、期間内に申請しましょう。

まとめ

セラミックの歯の被せ物イメージ

医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超える場合に利用できる所得控除制度の一つです。治療目的のセラミック治療は医療費控除の対象ですが、美容目的のセラミック治療だと医療費控除の対象外になるため注意が必要です。

また、これからセラミック治療を受ける人だけではなく、過去5年間でセラミック治療を受けた方も、医療費控除の申請を行えるため、忘れずに申請しましょう。

セラミック治療には多くのメリットがありますが、治療費が高額になりやすいです。この記事を参考にして医療費控除の知識を深め、制度を上手に利用して治療にかかる経済的負担を減らしましょう。

セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

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