2024.07.09更新
歯ぎしりがセラミックの歯に及ぼす影響とセラミックの歯を守る方法
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
「歯ぎしりでセラミックの歯が傷つかないかな?」「セラミックの歯を傷つけないためにはどうすればいいの?」とお悩みではありませんか。歯ぎしりは自分では気づきにくいため、知らないうちにセラミックの歯にダメージを与えていることがあります。
本記事では、歯ぎしりがセラミックの歯に及ぼす影響や、セラミックの歯を守る方法について詳しく解説します。歯ぎしりに悩んでいる方や、セラミックの歯を長持ちさせたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
歯ぎしりとは?
歯ぎしりとは、睡眠中など無意識のうちに上下の歯を擦り合わせたり、噛み締めたりする動作のことです。歯ぎしりは歯の健康に悪影響を及ぼし、歯がすり減ったりグラグラしたりする原因になります。また、頭痛や肩こりなどの症状を引き起こす可能性も高いです。
歯ぎしりには、次のようなタイプがあります。
クレンチング
クレンチングとは、上下の歯を強く噛みしめる歯ぎしりのことです。食いしばりや噛みしめとも呼ばれます。
歯に大きな力が加わりますが、音がしないため自覚しにくく、他人に指摘されることも少ないので注意が必要です。クレンチングは日中や夜間を問わず行われ、長時間にわたり上下の歯に過度な負担を与え続けます。
グラインディング
グラインディングは、最も一般的な歯ぎしりのタイプです。上下の歯を強く噛みしめて左右に擦り合わせるため、歯やあごに大きな負担をかけます。
主に寝ているときに発生し、ギリギリと音が鳴るため他人に指摘されて初めて気づくことも多いでしょう。長期間続けると、歯が削れたり擦り減ったりすることによって噛み合わせの面が平らになる特徴があります。
タッピング
タッピングとは、上下の歯をカチカチと小刻みに噛み合わせる歯ぎしりのことです。寒さで震えている状態に似ています。
タッピング自体で強い力は加わりませんが、グラインディングやクレンチングのきっかけになることが多いです。
歯ぎしりの原因
歯ぎしりが起こるメカニズムは明らかになっていませんが、主な原因としては以下の4つが挙げられます。
・ストレスや疲労
・噛み合わせが悪い
・睡眠不足
・生活習慣
順番に見ていきましょう。
ストレスや疲労
歯ぎしりの主な原因の1つが、ストレスや疲労です。仕事や日常生活の中で感じたストレスや不安、憂鬱な気持ちなどを、歯ぎしりによって無意識に解消しているといわれています。
特に、仕事が忙しい時期や人間関係の悩みがあるときに、歯ぎしりが顕著に現れる傾向があります。
噛み合わせが悪い
噛み合わせや歯並びが悪いと、歯ぎしりを誘発しやすいです。噛み合わせが正しくないと、違和感を解消しようとして無意識に歯ぎしりをするのです。また、噛み合わせが悪いことで上下の歯が正しく合わず顎の筋肉が緊張し、歯ぎしりを引き起こす可能性もあるでしょう。
歯ぎしりを改善するには、噛み合わせを調整しなければなりません。高さの合っていない被せ物や詰め物をしている場合は、早めに歯科医師に相談して適切に対処してもらいましょう。
睡眠不足
睡眠不足も歯ぎしりの原因の1つです。深い眠りの際は筋肉の動きが抑制されるため、歯ぎしりが起こりにくいです。
しかし、浅い眠りの場合は筋肉の抑制が解け、咬筋(頬の筋肉)が動いて歯ぎしりが起こりやすいとされています。飲酒や喫煙、ストレスなどは眠りが浅くする原因になるため、注意が必要です。
また、枕やマットレスが体に合っていない、横向きやうつ伏せで寝ることなども、睡眠の質が低下して歯ぎしりを起こす原因になるでしょう。
生活習慣
生活習慣の乱れも歯ぎしりの原因の1つとされています。過度な飲酒や喫煙、カフェインの過剰摂取は睡眠の質を低下させ浅い眠りを引き起こすため、歯ぎしりの原因となるのです。
生活習慣を見直し、改善することが歯ぎしりの改善につながります。
歯ぎしりがセラミックの歯に及ぼす影響
歯ぎしりによる歯への負担は、体重の数倍から数十倍に達するといわれています。強い力が日常的に加わると、セラミックの歯にはどのような影響があるのでしょうか。
考えられる主な影響は、以下のとおりです。
セラミックの脱落
歯ぎしりによってセラミックに強い力がかかると、脱落するリスクがあります。歯ぎしりを断続的に行うことで、歯とセラミックを固定するための接着剤が劣化したり隙間が生じたりして、セラミックが脱落するのです。
とくに、左右に歯を擦り合わせるグラインディングをしていると隙間が生じやすくなるため、より一層セラミックの脱落につながるでしょう。
セラミックの破損
セラミックは審美性に優れた素材ですが、衝撃に弱く破損しやすいという特性があります。そのため、歯ぎしりによって強い力が加わると破損・摩耗につながる可能性があるのです。
破損したセラミックの歯は修復が難しい場合があり、新たなセラミックの歯の作製が必要になることもあるので注意が必要です。セラミックを長持ちさせるためには、歯ぎしりの改善が非常に重要であることがわかるでしょう。
歯ぎしりからセラミックの歯を守るためには
歯ぎしりからセラミックを守るためには、噛み合わせの調整や生活習慣の見直しが重要です。他にも、セラミックの歯を守る方法はいくつかあります。
セラミック治療後の歯を保護するための方法は以下のとおりです。
ナイトガードを装着する
ナイトガードを使用すると、睡眠中の歯ぎしりからセラミックの歯を守ることができます。
ナイトガードとは、睡眠中に使用するマウスピースのことです。 装着することで、寝ている間に歯と歯が擦れ合うのを防ぎ、歯ぎしりによって歯に加わる力を軽減してくれます。睡眠中の歯ぎしりに悩んでいる方は、ナイトガードの使用を検討してみてください。
顔周りの筋肉のマッサージ
顔周りの筋肉をマッサージすることで、歯ぎしりの改善が期待できます。特に、咬筋(こうきん)や側頭筋のマッサージが効果的です。
咬筋は奥歯を噛みしめたときに固くなるエラ部分の筋肉です。親指をあごの裏に添えて他の指で円を描くように30秒間マッサージしましょう。
側頭筋は、こめかみの部分に位置する筋肉です。咬筋と同様に、円を描くようにマッサージします。
入浴後など血行が良い時に行うと、より効果的でしょう。マッサージオイルを使用すると摩擦が減り、筋肉をほぐしやすくなります。
ボトックス注射
ボトックスとは、ボツリヌストキシンと呼ばれる複合毒素から毒素を取り除いて抽出されたタンパク質の一種です。美容の世界ではシワ取りなどで使用されているボトックス注射ですが、歯科でも歯ぎしりの緩和を目的として使用されることがあります。
咬筋にボトックスを注射することで、筋肉の働きを弱めて歯ぎしりを軽減します。また、ボトックス注射をすることで、筋肉の緊張による頭痛や顎の痛みが緩和されることもあるでしょう。
定期的にメンテナンスを受ける
歯ぎしりのクセがある方は、セラミックやご自身の歯を守るために歯科医院で定期的にメンテナンスを受けることが重要です。歯ぎしりの原因の1つに噛み合わせの悪さがあるため、定期的に歯科医に噛み合わせをチェックしてもらいましょう。
また、セラミックの状態だけでなく、むし歯や歯周病の有無もチェックしてもらえば口腔内の健康を維持することにも役立ちます。症状がなくても、3〜6か月に一度はメンテナンスを受けましょう。
まとめ
本記事では、歯ぎしりがセラミックの歯に及ぼす影響と、対策について詳しく解説しました。歯ぎしりは無意識のうちに上下の歯を接触させる行為であり、歯の摩耗や破損、顎の痛みなどの症状を引き起こします。
特に、セラミックの歯を装着している方々にとって、歯ぎしりによる影響は大きな問題でしょう。歯ぎしりの原因にはストレス・疲労・噛み合わせの悪さなどがあり、原因を取り除くことが歯ぎしりの改善につながります。
歯ぎしりに悩んでいる方やセラミックの歯を長持ちさせたい方は、この記事を参考にしてセラミックを長持ちさせる対策を取り入れてみてください。
セラミックを検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.06.25更新
インビザライン矯正中に噛み合わせに違和感をおぼえたときの対処法!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
インビザライン矯正で歯並びを整えていると「歯並びは整ってきたけど噛み合わせに違和感がある」と感じる方が一定数います。歯並びを整えるためにインビザライン矯正をしているのに、なぜ噛み合わせに違和感をおぼえるのでしょうか。
今回は、インビザラインで噛み合わせも治療できるのか、噛み合わせが悪くなる原因や噛み合わせに違和感をおぼえたときの対処法などについて解説します。
正しい噛み合わせとは?
正しい噛み合わせとはどのような状態のことを指すのでしょうか。具体的には、以下の状態を指します。
・上下の歯の正中線が一致している
・上の歯が下の歯を3分の1程度覆っている
・上の前歯が下の前歯より2~3mm前に出ている
・上下の奥歯がしっかりと噛み合っている
・軽い力で口を閉じることができる
上記の状態でない場合、噛み合わせに問題があると考えられるでしょう。悪い噛み合わせをそのままにしておくと、食べ物を上手く噛み切れなくなったり顎の関節に負担がかかったりする可能性があります。
また、噛み合わせが悪いことが原因で特定の歯に強い負荷がかかり、歯周病や虫歯を招くことも考えられるでしょう。
インビザラインでは噛み合わせも治療できる?
インビザライン矯正では、噛み合わせの治療も可能です。矯正治療は歯並びだけでなく嚙み合わせも整えるので、インビザライン矯正によって噛み合わせが悪くなることは基本的にはありません。
しかし、中にはインビザライン矯正を開始してから「噛み合わせが悪くなった」と感じる方もいます。歯を動かすことによって、矯正前とは噛み合わせが変化することが原因のひとつとして考えられるでしょう。
インビザライン矯正中に噛み合わせが悪くなる原因
インビザライン矯正中、噛み合わせに変化が生じる原因はさまざまです。ここでは、噛み合わせが悪くなる原因について解説します。
矯正による歯の移動
インビザライン矯正を開始すると、マウスピースによって力が加わることで歯が少しずつ移動していきます。そのため、噛み合わせは日々変化するでしょう。
歯が移動する過程で、一時的に噛み合わせが悪くなったと感じる可能性は十分に考えられます。多くの場合は、矯正が完了するころには正常な噛み合わせになっているでしょう。
インビザラインの矯正期間が終了したにもかかわらず、噛み合わせが悪いと感じるようであれば、歯科医院へ相談しましょう。
マウスピースの装着時間が不足している
インビザライン矯正中に噛み合わせが悪くなったと感じる原因のひとつとして、マウスピースの装着時間が不足していることが考えられます。インビザラインでは、1日20~22時間以上マウスピースを装着する必要があります。
装着しない時間が長い場合は、治療計画通りに歯を動かすことができません。日常的にマウスピースの装着時間が不足していると、噛み合わせが悪くなる可能性が高いでしょう。
マウスピースを正しく装着できていない
マウスピースを正しく装着できていない場合も、噛み合わせに影響することがあります。インビザラインのマウスピースが正しく装着できていない場合、マウスピースが浮いて歯に適正な力をかけることができません。
インビザラインのマウスピースは、患者さまの歯並びにぴったり合うように作製されています。歯とマウスピースをしっかりと密着させなければ、十分な効果を発揮できず、噛み合わせに問題が生じることも考えられるでしょう。
マウスピースが変形・破損している
インビザライン矯正に用いられるマウスピースは、薄く柔らかい素材でできています。そのため、変形や破損が生じやすいという特徴があります。
例えば、マウスピースを装着したまま食事をしたり、正しくない方法で無理やり外したりすると、マウスピースが変形したりヒビが入ったりすることも考えられるでしょう。歯ぎしりや食いしばりの癖がある方も、マウスピースの破損や変形のリスクが高いです。
変形・破損したマウスピースをそのまま装着していても歯に適正な力はかからず、噛み合わせに影響を及ぼすかもしれません。変形・破損したマウスピースを装着し続けると、歯ぐきや粘膜を傷つける恐れもあるため、早めに歯科医院を受診してください。
インビザライン矯正中に噛み合わせに違和感をおぼえたときは
インビザライン矯正中に噛み合わせに違和感をおぼえたときは、どのように対処したらよいのでしょうか。
様子をみる
インビザライン矯正中に歯が移動した際、一時的に噛み合わせが悪くなったと感じることがあります。ほとんどの場合は、歯並びが整えば噛み合わせも自然と改善されるでしょう。
特に、マウスピースを外した直後は噛み合わせに違和感を覚えやすいです。ある程度時間が経過すれば気にならなくなることも多いです。
インビザライン治療が完了した後も噛み合わせが悪いと感じる場合は、早めに歯科医師に相談しましょう。
正しい装着時間や装着方法を守る
マウスピースの装着時間や装着方法が守られていないことが原因で噛み合わせに問題が生じている場合には、歯科医師の指示通りに装着すれば解決できる可能性があります。
マウスピースが浮く場合、チューイーを使用することも解決方法のひとつです。チューイーとは、インビザライン矯正のマウスピースをしっかりと歯にフィットさせるための補助道具です。
チューイーを全ての歯で均等に噛むことにより、歯にマウスピースをしっかりと密着させられるでしょう。
特に、インビザライン矯正を始めて間もない時期や、マウスピースを交換したばかりの時期にはマウスピースが浮きやすいです。装着時にはチューイーを使用して、マウスピースを歯としっかり密着させるようにしましょう。
マウスピースを調整・修理する
インビザライン矯正のマウスピースが変形・破損している場合には、必ず歯科医院を受診してください。変形や破損が生じたマウスピースを装着していても、治療計画通りに歯を動かすことができません。歯ぐきや粘膜を傷つけてしまうことも考えられます。
傷ついた粘膜の炎症が悪化した場合には、矯正治療を一時的に中断しなければならない可能性もあるでしょう。マウスピースが変形・破損したら、歯科医院で調整や修理を受けましょう。場合によってはマウスピースの作り直しが必要になります。
歯科医師に相談する
インビザライン矯正において必要とされるマウスピースの装着時間や、装着方法を守っているのに「噛み合わせが悪くなった」と感じることもあるかもしれません。様子をみれば落ちつくこともありますが、違和感が強い場合には我慢せず歯科医師へ相談してください。
治療計画通りに歯が動いているかどうかは、歯科医師が確認しなければわかりません。何らかの問題が原因で噛み合わせの違和感が生じている可能性もあるので、歯科医師のチェックを受けると安心でしょう。
まとめ
インビザライン矯正は、歯並びと噛み合わせの両方を整えるための治療です。そのため、インビザライン矯正が原因で噛み合わせが悪くなることは基本的にはありません。
しかし、歯を動かしている途中の段階では噛み合わせに違和感を覚えることもあります。多くの場合、矯正治療が終了して歯並びが整えば、噛み合わせも自然と整うでしょう。
また、マウスピースの正しい装着時間や装着方法が守られていなかったり、マウスピースが変形・破損したりしている場合も、治療計画通りに歯が動かず噛み合わせに問題が生じる可能性があるでしょう。
すぐになくなる違和感であれば問題ありませんが、強い違和感が続く場合、我慢して過ごす必要はありません。気になることがあれば、早めに歯科医院へ相談するようにしてください。
インビザラインを検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.06.18更新
セラミック治療後に歯茎が黒くなる原因と対策!予防方法も解説
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
セラミック治療は、白くて美しい歯を手に入れるために人気の治療法の一つです。
しかし、セラミック治療を受けた後に歯茎が黒くなることがあります。歯や歯茎の状態、治療で使用する材料によっては、歯茎が黒くなるケースもあるのです。
この記事では、セラミック治療後に歯茎が黒くなる原因とその対策について詳しく解説します。記事の後半では、歯茎が黒くならないための予防方法もご紹介します。
セラミック治療を受けた後に歯茎の黒ずみが気になる方や、セラミック治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
セラミック治療後に歯茎が黒くなる原因
セラミック治療後に歯茎が黒くなる原因としては、次の4つが考えられます。
・歯が変色している
・金属が溶け出している
・金属部分が露出している
・喫煙によりメラニン色素が沈着している
それぞれの原因について詳しく解説します。
歯が変色している
虫歯が進行して神経に到達すると、歯の神経(歯髄)を抜く治療を行います。神経を失った歯は、茶褐色に変色することがあります。
変色した歯の上にセラミックを被せても、下の歯の色が透けるので歯茎が黒く見えることがあります。
金属が溶け出している
セラミックには、金属を含まない金属フリーのものと、金属を含むものがあります。金属を含むセラミックの代表としては、メタルボンドが挙げられます。
メタルボンドは、内側に金属、外側にセラミックが使用されている被せ物です。強度が高いですが、内側の金属が長期間唾液に触れることで金属イオンが溶け出し、歯茎が黒くなりやすいというデメリットもあります。
詰め物や被せ物に含まれている金属が溶け出して歯が黒くなる現象を、メタルタトゥーいいます。セラミックの土台に金属を使用しているメタルコアでも、同様の現象が起こります。
保険診療では、被せ物や土台に金属が含まれるものが使われることが多いため、歯茎が黒くなる原因となります。
金属部分が露出している
通常、メタルボンドの金属部分はセラミックに覆われています。そのため、金属部分が見えることはありません。
しかし、セラミック治療後に歯周病になったり、強すぎるブラッシングによって歯茎が下がったりすると、根元の金属部分が露出することがあります。
喫煙によりメラニン色素が沈着している
セラミック治療と直接関係はありませんが、喫煙習慣があると歯茎が黒く変色します。たばこに含まれるニコチンには血管を収縮させる作用があり、歯茎の毛細血管が収縮して血流が悪くなるため、歯茎が黒ずんで見えるのです。
また、喫煙するとメラニン色素が生成されます。通常であれば、メラニン色素は体内のビタミンCによって抑制されますが、喫煙すると体内のビタミンCが消費されます。メラニン色素の生成を抑制できず、歯茎に黒っぽい色素沈着が起こりやすくなります。
セラミック治療後の歯茎の黒ずみを治す方法
セラミック治療後に歯茎が黒くなると、元の色に自然に戻ることはありません。歯茎が黒くなった際の対処法は、以下の通りです。
レーザー治療で歯茎の黒ずみを取り除く
歯茎の黒ずみを取り除く方法の一つに、レーザー治療があります。黒くなった歯茎に歯科用のレーザーを照射し、黒ずんだ表面組織を焼いて除去して新しい歯茎の成長を促す治療法です。
個人差はありますが、レーザー治療での痛みはほとんどありません。少しピリピリする、違和感がある程度です。
メタルコアの土台を交換する
セラミックの土台がメタルコアの場合、金属を使用しない土台に交換するとよいでしょう。金属を使用しない土台には、ファイバーコアやレジンコアなどがあります。
金属を含まなければ、金属が溶けて歯茎が黒くなる心配がなくなります。
金属を含まないセラミックに交換する
メタルボンドを使用している場合は、オールセラミックやジルコニアなどの金属を含まない被せ物に交換するとよいでしょう。金属が溶け出さなくなるので、メタルタトゥーを防げます。
セラミックの色や透明感を相談する
セラミックの色合いや透明感によっては、下の歯の色が透けて黒く見える場合があります。「せっかくセラミックにするからできるだけ白くしたい」「できるだけ透明感のある歯にしたい」と希望する方は多いです。
しかし、ご自身のお口に合う色調と透明感を、歯科医師とよく相談することが大切です。
歯茎が黒くならないセラミックはある?
金属を含むセラミックの場合、唾液に長期間触れることで金属イオンが溶け出し、歯茎が黒くなる原因となります。以下の金属を含まないセラミックを選択すれば、歯茎が黒くなる心配はありません。
・オールセラミック
・e-max
・ジルコニア
以下では、それぞれのセラミック素材の特徴ついて解説します。
オールセラミック
オールセラミックは、100%セラミックだけで作られた詰め物・被せ物です。天然の歯のような透明感と光沢感があり、金属は一切含まれていないため歯や歯茎が黒くなる心配はありません。
ただし、セラミックは強い力が加わると割れやすいため、奥歯の治療には向いていません。
e-max
e-maxは、セラミックの一種であるガラスセラミックスを強化した素材です。オールセラミックよりも透明感に優れており、前歯のように目立つ部位のセラミック治療で選択されることが多いです。
歯や歯茎が黒くなる心配はありませんが、透明度が高いため下の歯の色が透けやすいです。
ジルコニア
ジルコニアは、人工ダイヤモンドとも呼ばれる素材です。強度が高いため奥歯の治療にも使用できます。
奥歯は噛む力が強いため金属製の歯を入れるのが一般的ですが、自費診療では審美性の高いジルコニアを選択することができます。
歯茎が黒くならないためにできる予防方法
歯茎は一度黒くなると、自然に元に戻ることはありません。レーザー治療や治療のやり直しが必要になります。
歯茎の黒ずみは目立つため、できれば黒くならないように予防したいと考える方も多いでしょう。ここでは、歯茎が黒くならないために自分でできる予防方法について、詳しく解説します。
金属を含まない素材を選ぶ
金属を含む土台や詰め物・被せ物は、金属イオンが溶け出して歯茎が黒くなる原因となります。そのため、金属を含まない土台や詰め物・被せ物を選ぶようにしましょう。
土台にはファイバーコア、レジンコアを、詰め物・被せ物にはオールセラミック、ジルコニア、e-maxを選ぶことで、セラミック治療後に歯茎が黒くなるリスクを軽減できます。
適切なセルフケアを行う
強すぎるブラッシングは、歯茎が下がり根元の金属部分が露出して歯と歯茎の境目が黒く見える原因となります。そのため、適切なブラッシング方法を身につけましょう。
また、歯周病が原因で歯茎が黒くなることもあります。歯周病はプラークが原因で引き起こされるので、食事の後には歯磨きをする習慣づけましょう。優しい力でブラッシングするようにします。
歯磨きだけでは歯と歯の間のプラークまで除去できないため、歯間ブラシやデンタルフロスも活用しましょう。
歯科医院で定期的にクリーニングを受けて、セルフケアでは取り切れないプラークや歯石を取り除いてもらうことも効果的です。さらに、歯科検診では、正しいブラッシングの方法も指導してもらえます。
禁煙する
喫煙は歯茎の色素沈着を促進させます。口内の健康を守るためにも、禁煙をするようにしましょう。禁煙が原因で歯茎が黒くなっていた場合は、歯茎の血行不良が改善されると健康的な色に近づくことがあります。
まとめ
セラミック治療後に歯茎が黒くなる原因は、歯の変色、詰め物・被せ物や土台に含まれる金属の溶け出し、金属部分の露出、喫煙によるメラニン色素の沈着が挙げられます。
これらの問題を防ぐためには、金属を含まない素材を使用し、適切なセルフケアを続けることが重要です。生活習慣を見直すことも効果的でしょう。
セラミック治療で白くて美しい歯を手に入れたのであれば、歯茎の健康も維持しましょう。歯茎が黒くなる原因と対策を理解し、予防法を実践してください。
セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.06.11更新
インビザラインですきっ歯(空隙歯列)は治せる?治療期間や費用を紹介
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
「すきっ歯が気になるのだけど、インビザラインで治せるの?」「すきっ歯を放っておくとどうなるの?」「すきっ歯を治すための費用はどれくらいなの?」とお悩みではありませんか。
インビザラインは、審美性の高さや痛みの少なさから人気を集めている治療法です。すきっ歯の治療にも効果がありますが、歯並びの状況によってはインビザラインでの矯正が難しい場合もあります。
本記事では、すきっ歯になる原因や放置するリスクに加えて、すきっ歯を治療するメリット・デメリットについても詳しく解説します。すきっ歯の治療を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
すきっ歯(空隙歯列)とは
すきっ歯とは、歯と歯の間にすき間がある状態を指していて、正式名称は空隙歯列といいます。歯列全体にすき間がある空隙歯列(くうげきしれつ)と、前歯の間にすき間がある正中離開(せいちゅうりかい)という2種類があります。
放置しておくとすきっ歯が悪化する可能性が高いため、早めに歯科医院を受診しましょう。
すきっ歯(空隙歯列)になる原因
すきっ歯になる原因は、以下の4つが考えられます。
・歯が通常よりも少ない・多い
・上唇小帯の異常
・頬杖をついている
・舌や下唇を噛むクセがある
それぞれ解説します。
歯が通常よりも少ない・多い
通常であれば、成人の歯は上下で28本、親知らずがある場合は最大で32本生えています。
しかし、人によっては生まれつき歯の本数が少ない方や多い方がいらっしゃいます。歯の本数が少なくても顎のサイズは変わらないので、歯と歯の間のすき間が大きくなり、すきっ歯になるのです。
通常よりも多く生える歯を過剰歯と言いますが、過剰歯もすきっ歯の原因になり得ます。過剰歯を避けるように他の歯が生えるため、過剰歯の周辺に隙間ができる可能性があります。
過剰歯は歯茎に埋まったまま生えてこないこともあるため、すきっ歯の原因になっているとご自身では気付けないことも少なくありません。
上唇小帯の異常
歯ぐきと上唇をつなぐ筋のことを上唇小帯(じょうしんしょうたい)といいます。上唇小帯が過度に発達して上の前歯と前歯の間に入り込むと、すきっ歯になる可能性があります。
上唇小帯が邪魔で歯みがきがしにくかったり、入れ歯や被せ物をうまく装着できなかったりする場合は、切除を検討する必要があるでしょう。
頬杖をついている
頻繁に頬杖をつくクセがあると、あごや奥歯に負荷がかかって全体の歯並びが悪化し、すきっ歯になることがあります。また、頬杖をつくと姿勢が悪くなり、口呼吸の原因にもなります。口呼吸が続くと、口周りの筋肉のバランスが悪化して歯並びが乱れることがあります。
頬杖をつくクセがある場合は、すきっ歯や姿勢が悪化する前に早めに改善しましょう。
舌や下唇を噛むクセがある
舌を前歯の裏に押し当てるクセや下唇を噛むクセがある場合も、すきっ歯の原因になります。前歯の内側から常に舌で押し続けていると、徐々に歯が動き出っ歯やすきっ歯になるのです。
また、下唇を噛むことで前歯が外側に押されると、すきっ歯の原因となります。
すきっ歯(空隙歯列)をそのままにするリスク
以下、すきっ歯を放置することで起こりうる3つのリスクについて解説します。
・むし歯や歯周病のリスクが高くなる
・噛み合わせが悪くなる
・発音に支障をきたす
それぞれ解説します。
むし歯や歯周病のリスクが高くなる
すきっ歯のままだと、歯と歯の間に食べかすが詰まりやすいため虫歯のリスクが高まります。また、除去できなかった汚れから細菌が繁殖し、歯周病になる可能性も高いです。
噛み合わせが悪くなる
すきっ歯を放置すると、噛み合わせが悪くなることがあります。噛み合わせが悪いと食べものをうまく噛めずに、あごの筋肉が発達しにくくなります。その結果、歯並びが悪化し、すきっ歯になる可能性が高くなるのです。
また、噛み合わせが悪くなると、肩こりや頭痛などの原因にもなります。
発音に支障をきたす
すきっ歯は、歯と歯の間から空気が漏れることで発音や滑舌に悪影響を及ぼすことがあります。とくに、サ行やタ行の発音が不明瞭になることが多く、発音の悪さが原因でコミュニケーションに支障をきたす可能性があります。
インビザラインですきっ歯(空隙歯列)は治療できる?
結論からお伝えすると、インビザラインですきっ歯は治療できます。
ただし、すき間が大きすぎる場合や歯の本数が不足している場合は、インビザラインでは改善できないこともあります。その場合、歯科医師からワイヤー矯正やセラミック治療など、ほかの矯正治療を提案されることもあるでしょう。
お口の状態によって選択できる治療法は異なりますので、歯科医師に相談することが重要です。
インビザラインですきっ歯(空隙歯列)を矯正するメリット
ここでは、インビザラインですきっ歯を矯正するメリットをご紹介します。
・治療中でも目立たない
・ワイヤー矯正に比べ痛みや違和感が少ない
・矯正装置の取り外しができる
それぞれ解説します。
治療中でも目立たない
従来のワイヤー矯正では金属製の矯正装置を使用するため、口を開けると目立ちます。そのため、矯正治療を諦めていた方も多いのではないでしょうか。
インビザラインは透明なマウスピースを使用する矯正治療のため、目立ちにくく周囲の目を気にせずに治療を受けられます。
ワイヤー矯正に比べ痛みや違和感が少ない
ワイヤー矯正は歯を締めつけて動かすため、痛みを感じることが多いです。インビザラインはマウスピースを交換しながら少しずつ歯を動かしていくため、痛みや違和感が少ないことが特徴です。
痛みが苦手な方でも、安心して矯正治療を進めることができるでしょう。
矯正装置の取り外しができる
インビザラインで使用するマウスピースは取り外しが可能です。そのため、ブラケットに食べかすが溜まりやすいワイヤー矯正に比べ、口内を清潔に保ちやすいでしょう。
ケアさえ怠らなければ、インビザラインでむし歯になる可能性は低いといえます。
インビザラインですきっ歯(空隙歯列)を矯正するデメリット
インビザラインですきっ歯を矯正するメリットは多くありますが、デメリットも少なからず存在します。主なデメリットは、以下の2つです。
・マウスピースを長時間装着する必要がある
・治療できない症例がある
マウスピースを長時間装着する必要がある
インビザラインで使用するマウスピースは、1日に20時間以上装着する必要があります。装着時間が短いと、治療計画通りに歯が動きません。
また、装着し忘れたりマウスピースをなくしたりすると、治療計画が長引く可能性が高いため自己管理能力が必要です。自己管理が苦手な方は、インビザライン以外の矯正方法が適している場合もあるでしょう。
治療できない症例がある
インビザラインは、すきっ歯をはじめとするさまざまな症状に対応できますが、すべての症例に対応できるわけではありません。すき間が広すぎる場合や、骨格に問題がある場合などは、ワイヤー矯正や外科手術が必要になることもあります。
インビザラインですきっ歯(空隙歯列)を矯正する際の期間
インビザライン矯正ですきっ歯を治療する際の治療期間は、全体矯正か部分矯正かによって異なります。目安は以下のとおりです。
・部分矯正:2か月〜1年程度
・全体矯正:1年〜3年程度
インビザラインですきっ歯(空隙歯列)を矯正する際にかかる費用
インビザライン矯正ですきっ歯を治療する場合の費用の目安は、以下のとおりです。
・部分矯正:10万円〜70万円
・全体矯正:60万円〜120万円
歯科医院によっては、治療費のほかにカウンセリング料や精密検査料がかかる場合があります。詳細な費用については、治療開始前に歯科医師に確認しておきましょう。
まとめ
本記事では、インビザラインですきっ歯は矯正可能なのか解説し、すきっ歯の矯正にかかる治療期間や費用をご紹介しました。
すきっ歯は、歯と歯の間にすき間がある状態です。放置すると噛み合わせが悪化したり、発音に支障をきたしたりするリスクがあります。舌で歯を押したり頬杖をついたりするクセがある場合、すきっ歯が悪化する可能性が高いのでクセは早めに改善しましょう。
インビザライン矯正は目立ちにくく痛みも少ないため、矯正治療に不安がある方でも安心して治療を受けられます。すきっ歯の悩みや不安を抱えているなら、まずは歯科医院でカウンセリングを受けましょう。
インビザライン矯正でのすきっ歯の治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.06.04更新
セラミック治療は医療費控除の対象?申請方法や注意点
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
以前は、虫歯治療などで欠損した歯に金属を詰めるのが一般的な治療法でした。
しかし、近年では虫歯治療や外傷後の詰め物や被せ物として、審美性や機能性に優れたセラミックを選ぶ方が増えています。セラミック治療は人気がありますが、保険適用外のため治療費は高額です。そのため、セラミック治療を躊躇する方も多いでしょう。
セラミック治療を検討中の方のなかには「医療費控除の制度は利用できるの?」という疑問をおもちの方もいるかもしれません。
今回の記事では、セラミック治療が医療費控除の対象になるのか解説します。医療費控除の申請方法や注意点もまとめていますので、既にセラミック治療を受けた方やこれから治療を検討している方は、この記事をぜひ参考にしてください。
セラミック治療とは
セラミック治療とは、虫歯治療で欠損した歯の詰め物や被せ物にセラミックを使用する治療のことです。虫歯治療以外にも、義歯やインプラントの被せ物としても活用されています。
セラミックは、以下のように審美性や機能性に優れています。
・天然歯と同じ美しさを再現できる
・着色や変色が起こりにくい
・経年劣化によって変形することがない
・表面にプラークが付着しにくい
このように、メリットが多いため、近年ではセラミック治療を選ぶ方が増えています。
しかし、セラミック治療は一般的に保険適用外の自由診療であるため、治療費が高額になりやすい傾向にあります。
医療費控除とは
医療費控除とは、1月1日〜12月31日までの1年間に支払った医療費が10万円を超える場合に受けられる所得控除制度の一つです。医療費控除を受けるためには、税務署に確定申告する必要があります。
医療費控除の制度を利用することで、治療における経済的負担を少しでも軽減することができます。
セラミック治療は医療費控除の対象になる?
セラミック治療は医療費控除の対象です。
しかし、セラミック治療で医療費控除を受けるためには、治療目的であることが必須の条件です。そのため、虫歯治療で詰め物や被せ物にセラミックを使用した場合や、義歯やインプラントにセラミックを使用した場合が医療費控除の対象になります。
セラミック治療は高額になりやすいため、治療を受ける際には医療費控除の制度を利用するとよいでしょう。
一方で、同じセラミック治療でも、美容目的で行った場合は医療費控除の対象外です。
このように、すべてのセラミック治療が医療費控除の対象となるわけではないため、注意が必要です。ご自身が受ける治療が医療費控除の対象になるかどうかわからない場合は、歯科医師に確認しましょう。
医療費控除に申請できる費用・できない費用
以下に、医療費控除に申請できる費用と申請できない費用について解説します。
医療費控除に申請できる費用
以下の費用は、医療費控除に申請できる費用です。
・治療にかかった費用
・治療に必要な場合に処方された医薬品や市販薬の購入費用
・通院のために使用した公共交通機関の交通費
虫歯や外傷などで失った歯を補う治療目的でセラミック治療を行った場合は、医療費控除の対象になります。
医療費控除に申請できない費用
以下の費用は、医療費控除に申請できない費用です。
・美容目的にかかった治療費
・自家用車で通院した場合のガソリン代や駐車場代
・健康増進のために購入した医薬品やサプリメント
美容目的でセラミック治療行った場合は、医療費控除の対象外となります。
医療費控除の手続き・申請方法
医療費控除は年末調整では適用されないため、通常は確定申告が不要な給与所得者であっても、個別に確定申告をする必要があります。
以下では、医療費控除の申請方法について詳しく解説します。
医療費控除額の計算方法
医療費控除額の計算方法は所得金額によって異なります。以下にそれぞれ解説します。
所得金額が200万円未満の場合
所得金額が200万円未満の場合、次の計算式に当てはめて医療費を申告します。
支払った医療費の合計金額−保険などで補填される金額−所得金額の5%=医療費控除額
1年間の医療費が所得金額の5%を下回ると、医療費控除の対象外になるため、注意が必要です。
所得金額が200万円以上の場合
所得金額が200万円以上の場合、次の計算式に当てはめて医療費を申告します。
支払った医療費の合計金額−保険などで補填される金額−10万円=医療費控除額
なお、医療費控除の上限額は200万円と定められています。
医療費控除の申請方法
以下では医療費控除の申請方法について、具体的に解説します。
明細書を作成する
まず、世帯全員の1年間の医療費と治療に関するその他の費用について、明細書を作成します。明細書作成には、以下の書類が必要になるため、事前に準備しておきましょう。
・世帯全員の1年分の医療費を証明する領収書やレシート
・通院の際にかかった交通費の領収書または記録
確定申告書を作成する
次に、確定申告書を作成します。
確定申告書の作成の際には、以下の書類が必要になるため、事前に準備しておきましょう。
・給与所得の源泉徴収票
・確定申告書
・マイナンバーカード(本人確認書類)
確定申告書は税務署で直接もらうこともできますが、国税庁のホームページからダウンロードすることも可能です。これらの必要書類をもとに、確定申告書に必要事項を記入します。
確定申告書を提出する
確定申告書を作成したら、提出します。
確定申告書を提出する方法は、以下の3つがあります。
・税務署で直接提出する
・税務署に郵送する
・e-Taxを使用してオンライン上で提出する
確定申告書の提出期間は、毎年2月16日〜3月15日です。
控除されたお金の受け取り方
医療費控除で実際に還付される金額は、次の計算式で決定します。
医療費控除額×所得税率
還付金は、所得税の一部が返還されるかたちで、申請後に口座に振り込まれます。
セラミック治療の医療費控除を行う場合の注意点
医療費控除を申請する際には、以下の点に注意が必要です。
美容目的のセラミック治療は対象外になる
セラミック治療の医療費控除を行う場合、美容目的の治療費は対象外です。歯科医院でご自身の受ける治療が医療費控除の対象になるかを確認しておくと安心です。
生計を同一にする家族の医療費も対象になる
医療費控除の申請は、申請者本人だけでなく、生計を同一にする家族の医療費も控除対象に含まれます。したがって、家族の医療費も忘れずに申請しましょう。
領収書やレシートを保管しておく
治療費の支払いに関する領収書やレシートは、確定申告のときに必要です。家族の医療費も申請対象になるため、少額であっても家族全員分の領収書やレシートを保管しておきましょう。
平成29年から領収書の提出は不要になりましたが、5年間は保管する必要があります。破棄しないように大切に保管してください。
5年前までの医療費も対象になる
医療費控除は通常、前年の1月1日〜12月31日までの医療費が対象になりますが、最大で5年前まで遡って申請可能です。まだ申請をしていない場合は、期間内に申請しましょう。
まとめ
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超える場合に利用できる所得控除制度の一つです。治療目的のセラミック治療は医療費控除の対象ですが、美容目的のセラミック治療だと医療費控除の対象外になるため注意が必要です。
また、これからセラミック治療を受ける人だけではなく、過去5年間でセラミック治療を受けた方も、医療費控除の申請を行えるため、忘れずに申請しましょう。
セラミック治療には多くのメリットがありますが、治療費が高額になりやすいです。この記事を参考にして医療費控除の知識を深め、制度を上手に利用して治療にかかる経済的負担を減らしましょう。
セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.05.28更新
インビザライン矯正後の後戻りを防ぐ!原因と効果的な対策
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
「インビザラインをしても、元の歯並びに戻ることがあるって本当?」と疑問に思っていませんか。矯正してきれいになった歯並びが、元の歯並びに戻ることを後戻りといいます。
インビザラインは保険適用外の治療で費用が高額なので、治療の効果は保たれるのか不安に思う方もいるでしょう。
本記事では、インビザライン後に後戻りする原因や、後戻りしないための対策などを解説します。ぜひ参考にしてください。
後戻りとは?
後戻りとは、矯正してきれいに整えた歯並びが元の歯並びに戻る現象のことです。インビザライン治療後も、後戻りが起こる可能性があります。
歯は歯周靭帯(ししゅうじんたい)と呼ばれる組織などによって、顎の骨とつながっています。矯正して歯の位置が変わると、歯周靭帯が歯を元の場所に戻そうとする力が働き、後戻りが起こるのです。
インビザラインで矯正をしても、歯並びが定着するまで固定しなければ後戻りが起こるでしょう。
インビザラインで後戻りは起こりやすい?
インビザラインだから後戻りが起こりやすいということはありません。どの矯正方法でも、歯は自然と元の位置に戻ろうとするため後戻りが起こります。後戻りを防ぐには、矯正治療後に歯を固定することが非常に重要でしょう。
矯正治療後の歯を十分に固定できていれば、後戻りするリスクは低いです。しっかり固定しているのに後戻りする場合は、治療計画やリテーナー(保定装置)に問題があるかもしれません。
インビザライン後に後戻りする原因
インビザライン後に後戻りする原因は、以下の通りです。
・リテーナーの装着時間が短い
・歯並びに影響する悪い癖がある
・虫歯や歯周病がある
・加齢による口内の変化
・無理な治療をした
・インビザライン矯正後に顎が成長した
それぞれ解説します。
リテーナーの装着時間が短い
インビザライン矯正後、リテーナーの装着時間が短いと後戻りが起こりやすいです。リテーナーとは保定装置とも呼ばれ、矯正治療できれいになった歯並びを保つために装着します。
リテーナーの装着時間が足りないと、歯周靭帯に牽引されて歯が元の位置に戻ろうとするのです。新しい歯並びが定着するまでは、歯科医院で指示された時間を守って装着することが大切です。
歯並びに影響する悪い癖がある
歯並びに影響を与えるような悪い癖があると、インビザライン矯正後に後戻りが起こる可能性があります。口呼吸や歯ぎしり、歯を舌で押すなどの口周りの癖のほか、頬杖をついたり、うつ伏せで寝たりする癖も、歯並びに影響することがあります。
インビザライン矯正を受けた方に限らず、上記のような癖は歯並びが悪くなる原因になります。矯正治療で歯並びが整っても、悪い癖が抜けていなければ徐々に元の歯並びに戻るでしょう。
虫歯や歯周病がある
虫歯や歯周病などの口腔トラブルは、インビザライン矯正後の後戻りにつながります。
虫歯や歯周病が進行すると、歯槽骨という顎の骨が溶け出します。顎の骨は歯の土台の役割を果たしているため、溶けると歯が不安定になります。少しの力が加わっただけで簡単に歯が動くため、後戻りしやすいのです。
加齢による口内の変化
加齢による口内の変化も、インビザライン矯正後の後戻りの原因になることがあります。
例えば、歳をとると歯茎が痩せて根本が見えてくることがあります。歯茎が痩せると歯を支える力が弱くなるので、若い方と比べると歯が動きやすいのです。
また、加齢とともに歯がすり減って噛み合わせが変化すると、一部にだけ力がかかって歯並びが崩れることがあります。
無理な治療をした
無理のある治療をすると、治療後に後戻りするケースがあります。歯を並べるスペースが不十分なのに抜歯をせずインビザライン矯正を行った場合などが挙げられます。
スペースが足りないまま無理に歯を移動させても、移動後の位置に安定しません。歯と歯が押し合い、元の位置に移動するのです。
インビザライン矯正後に顎が成長した
インビザライン矯正後に顎が成長すると、顎の成長に合わせて歯の位置が移動して後戻りする可能性があります。顎の骨は、通常20歳を超えると成長が止まります。
しかし、成長には個人差があるため20歳を超えても成長する場合もあるのです。また、インビザライン矯正後に親知らずが生えると、親知らずが奥から歯列を圧迫して後戻りすることもあります。
インビザライン後に後戻りしないためには
インビザライン矯正後の後戻りを防ぐには、以下の5つを心がけましょう。
・リテーナーの装着時間を守る
・歯磨きを丁寧に行う
・歯並びに影響する悪い癖を治す
・無理のない治療計画を立てる
・定期検診を受ける
それぞれ詳しく解説します。
リテーナーの装着時間を守る
インビザライン矯正で整えた歯並びを維持するために、リテーナーの装着時間を守りましょう。リテーナーには、綺麗に並べた歯をその位置に固定させる役割があります。
インビザライン矯正が完了した直後は、ただ歯が移動してきれい並んだだけの状態です。何も装着せずに過ごすと、元の場所に戻ろうとする力が働きます。そのため、リテーナーの装着時間が不十分だと簡単に後戻りするのです。
歯磨きを丁寧に行う
インビザライン矯正後に後戻りする可能性を低くするには、毎日の歯磨きを丁寧に行うことも大切です。インビザライン矯正後の虫歯や歯周病は、後戻りの原因となります。
歯磨きを丁寧に行えば、口の中をより清潔に保てます。虫歯や歯周病になりにくいため、後戻りを予防することにつながるでしょう。
毎食後の歯磨きを徹底したり、歯ブラシ以外にフロスなどのケアグッズを使用したりするのが効果的です。
歯並びに影響する悪い癖を治す
歯並びに悪い影響を与える癖がある場合は改善しましょう。癖が治らないと、インビザライン矯正後の歯並びに影響を及ぼして後戻りする恐れがあります。
口呼吸や舌で歯の裏を押す、頬杖をついたりうつ伏せで寝たりする癖などが、歯並びに影響するとされています。後戻りを防ぐためにも、歯並びに影響する癖がある方は改善を心がけましょう。
無理のない治療計画を立てる
無理のある治療をすると、後戻りの原因となります。歯科医師とよく相談した上で、適切な治療計画を立てましょう。
不適切な計画で治療して後戻りした場合、インビザライン矯正にかけた時間とお金が無駄になるかもしれません。再度歯並びを整えるには、新たに治療計画を立て直して再治療する必要があります。
定期検診を受ける
インビザライン矯正終了後は、歯科医院で定期検診を受けると後戻りを予防できます。異常を早い段階で発見し、後戻りしないように適切な対策をとれるからです。
また、定期検診では、歯のクリーニングや歯磨きのアドバイスなども受けることができます。虫歯・歯周病予防の観点からも、定期検診は非常に重要です。
インビザライン後に後戻りした場合の対処法
注意していても、矯正治療後に後戻りすることはあります。ここでは、インビザライン矯正後に後戻りした場合の対処法について解説します。
歯科で相談する
後戻りしたからといってご自身で対応しようとするのはやめましょう。まずは歯科医院に相談してください。
間違った方法で対処すると、歯並びが悪化する恐れがあります。歯科医院で正しい対処法を教えてもらったり、適切な処置をしてもらったりする必要があります。
再度矯正治療を行う
後戻りが軽度の場合は、リテーナーや最後に使用したマウスピースを使用して改善できる可能性があります。
しかし、大きく後戻りしている場合は、再び矯正治療が必要になるでしょう。基本的には、インビザラインのマウスピースを再度装着して歯の位置を調整します。後戻りの程度によっては、ワイヤー矯正に切り替える可能性もあるでしょう。
また、歯を並べるスペースの不足により後戻りした場合は、抜歯やIPRを行ってスペースを確保してから、もう一度矯正治療を行うこともあります。医師とよく相談して治療方針を決めていきましょう。
まとめ
本記事では、インビザライン矯正後に後戻りする原因や、後戻りを防ぐ方法などを解説しました。リテーナーの装着時間や日々のお手入れを適切に行っていれば、矯正後に後戻りすることは基本的にありません。
定期検診に通っていれば、より確実に後戻りを防げます。後戻りしていることに気づいたら、まず歯科医院に相談しましょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.05.21更新
奥歯をセラミックに!メリットやデメリット、費用を詳しく解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
セラミックは、歯を失った際に選択される、歯を補うための素材のひとつです。被せ物や詰め物だけでなく、入れ歯の人工歯の素材としても使用されます。
人工歯の素材には、セラミック以外に、銀歯や金歯、プラスチック素材などがあります。保険診療の素材であれば、費用の負担を抑えられるでしょう。
しかし、あえて奥歯にセラミックを使う方も少なくありません。なぜ高額な費用がかかるセラミックを選択するのか、疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
今回は、セラミックのメリットやデメリットをお伝えし、複数あるセラミック素材の中でどれが奥歯にふさわしいのかを解説します。セラミックの費用の相場もお伝えするので、セラミックを検討している方は参考にしてください。
奥歯をセラミックにするメリットとは?
セラミックと銀歯やコンポジットレジンを比べると、どのようなメリットがあるのでしょうか。詳しく確認しましょう。
二次カリエスのリスクを軽減できる
銀歯は経年劣化により変形しやすく、天然歯と接着部分に隙間ができて虫歯になることがあります。セラミックは長年使用していても変形しにくいので、隙間ができにくく、虫歯の再発を防ぎやすいとされています。
また、セラミックの表面には汚れがつきにくいので、プラークもつきにくいです。奥歯を虫歯から守るために、セラミックを選択する方もいます。
見た目が良い
銀歯は金属であるため、白い天然歯とは馴染まず目立ちます。セラミックはただ白いだけではなく、患者さま自身の天然歯に近い色や透明感を再現できるので、非常に自然に仕上がるでしょう。
また、銀歯を使用していると、金属イオンが溶け出すことにより歯茎が黒く変色することがあります。一部のセラミック素材を除いて、セラミックには金属が使用されていないので、歯茎が変色する心配もありません。
セラミックは長期間きれいなままで維持できることも大きなメリットです。
金属アレルギーの心配がない
銀歯の場合、金属イオンが溶け出すことによってアレルギー症状がでる患者さまもいます。セラミック素材であれば、そのような心配はありません。
しかし、セラミックの中にも、メタルボンドのように金属を使用した素材があります。金属アレルギーや歯茎の変色が心配な方は、メタルボンドは避けてください。
硬すぎないので噛みあう歯を傷つけない
耐久性を高めるために硬さは大切です。
しかし、天然歯よりもあまりにも硬すぎる場合は、噛みあう歯を傷つける危険性があります。セラミックの多くは、天然歯と同じくらいの硬さか、天然歯よりも少し硬いです。
そのため、噛みあう歯を傷つけることはありません。
奥歯をセラミックにするデメリットとは?
セラミックを奥歯に使用するメリットは多いです。
しかし、以下のようなデメリットもあげられます。
保険診療ではないので費用が高額
セラミックは審美性を追求した素材であるため、保険診療ではありません。そのため、銀歯やコンポジットレジンに比べて費用が高額です。
ただし、銀歯やコンポジットレジンより耐久性が高く、二次カリエスになりにくいです。寿命も長く頻繁に交換する必要がないので、後から必要になる治療費は軽減できるともいえます。
歯を削る必要がある
セラミックの耐久性は低くありませんが、金属の銀歯と比較すると劣ります。強度を保つためには、ある程度の厚みが必要です。そのため、銀歯で治療する場合と比較すると、歯を少し多めに削る必要があります。
また、歯を削った際に歯髄が露出した場合は、歯の神経を取る処置を行うこともあるでしょう。
大きな力がかかると割れる可能性がある
セラミックは天然の歯と同等か、天然歯よりも少し硬い素材です。大きな力がかかった時に、欠けたり割れたりすることがあるでしょう。
特に、奥歯は強い力がかかりやすい部位です。強い歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、破損のリスクが高いためセラミックを選択できないこともあるでしょう。
就寝中にセラミックを保護するために、ナイトガードの装着をすすめられる場合もあります。
奥歯に適したセラミックの素材は?
重い物を持つ時や力を入れる時に、人間は歯を食いしばります。その時に大きな力がかかるのが奥歯で、約60㎏、最大で100㎏もの力がかかることもあります。
どれだけの力がかかるかは人によって異なりますが、奥歯は大きな力をかけた時に耐えられる耐久性が必要といえます。また、奥歯は口を開けた際に目立ちにくい歯なので、審美性よりも耐久性が重視されるでしょう。
セラミックの中で奥歯に使われることが多いのは、ジルコニアとメタルボンド、e-maxの3種類です。それぞれの素材の特徴を説明します。
ジルコニア
ジルコニアは、人工ダイヤモンドとも呼ばれている素材です。歯だけではなく、包丁やゴルフクラブなどにも使用されているほど強度が高いです。
セラミックの代表的な素材としてオールセラミックがありますが、オールセラミックはジルコニアほどの強度はありません。そのため、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、ジルコニアを選択することが多いです。
ジルコニアは患者さまの天然の歯に合わせた色を再現しやすいので、前歯に使われることもあります。
メタルボンド
メタルボンドは、金属をセラミックでコーティングした素材です。内側が金属であるため、他のセラミックと比較すると割れにくく、強い衝撃を与えても壊れる可能性が低いです。
しかし、見た目はオールセラミックより劣り、金属アレルギーのリスクがあります。金属の溶け出しによって歯茎が黒ずむ、メタルタトゥーのリスクも避けられません。
e-max
e-maxは、天然の歯とほぼ同じ硬さのセラミックです。そのため、噛み合う天然歯を傷つけにくいことがメリットです。
また、透明感のある美しい仕上がりを期待する方にも選択されることが多いです。
奥歯をセラミックにする場合にかかる費用
奥歯に使用されることが多いセラミックは、ジルコニアとメタルボンドとe-maxの3種類であることを解説しました。どの素材もそれぞれのメリットがあり、患者さまの好みや噛み合わせの状態、歯ぎしりや食いしばりの癖を考慮した上で選びましょう。
1本あたりの費用は、以下の通りです。
<セラミックの費用相場>
素材 |
詰め物 |
被せ物 |
---|---|---|
ジルコニア |
4~6万円 |
10~20万円 |
メタルボンド |
– |
8~15万円 |
e-max |
4~6万円 |
7~10万円 |
セラミックは自由診療のため、歯科医院によって金額が異なります。治療を受ける前に費用を確認しておきましょう。ご自身の希望や予算、素材の特徴・費用を考慮して選択することが重要です。
まとめ
食べものを食べたり会話をしたり、スポーツをしたり、力を出したりする際に奥歯の働きは欠かません。他の歯よりも大きな負荷がかかるため、他の歯以上に耐久性を重視して治療する素材を選ぶことが大切といえるでしょう。
保険診療では銀歯やコンポジットレジンという選択肢がありますが、どちらも虫歯の再発リスクが高く、審美性は低いです。自由診療なので費用がかかりますが、セラミックを選択するメリットは大きいと言えるでしょう。
セラミックにはさまざまな素材がありますが、ジルコニアとメタルボンドとe-maxが奥歯の治療で使用されることが多いです。ジルコニアは耐久性と審美性を備えた素材で、メタルボンドは内側が金属であるため、割れにくいのが大きなメリットといえます。
e-maxは天然の歯と同程度の硬さなので噛み合う天然歯を傷つけるリスクが低いです。審美性が非常に高いことも特徴でしょう。
患者さまのお口の状態に合わせて、治療に使用する素材を選択してください。
奥歯のセラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.05.14更新
インビザライン矯正中に口内炎ができたらどうしたらいい?対処法を解説
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
インビザラインは、装置が透明で目立たないという点が人気の矯正方法です。歯に目立つ装置をつけないので、従来の矯正方法と比較して違和感や痛みが少ないという特徴もあります。
とはいえ、歯に異物を装着するので、お口のトラブルが起きる可能性はあります。
今回は、インビザライン矯正中に口内炎ができた場合の対処法や、口内炎を予防する方法について詳しく解説します。
口内炎とは?
口内炎とは、口の中の粘膜に起こる炎症全てを指します。いくつか種類がありますので、ご紹介します。
アフタ性口内炎
最も多く見られる口内炎です。境界がはっきりとした表面が白色、もしくは黄白色の小さい潰瘍で、周りが赤色になった状態です。
頬の内側・舌・唇の裏・歯ぐきにできやすく、痛みがあり食べ物がしみます。放っておいても1〜2週間程度で自然に治ります。
ストレス・寝不足・栄養不足などによる免疫力の低下が主な原因で、口の中にできた傷に細菌やウイルスなどが感染すると悪化します。女性の場合、生理前や妊娠中など、ホルモンバランスが乱れる時期にもアフタ性口内炎ができやすいです。
カタル性口内炎
物理的な刺激によって起こる口内炎です。口の中の粘膜が赤くなったり、水疱やひび割れなどの症状が見られます。アフタ性口内炎のようにはっきりと目立つわけではなく、全体的に赤く腫れるので口内炎だと気がつかない場合もあります。
刺激の強い食べ物がしみたり、ヒリヒリとした痛みを感じることがあります。
入れ歯や矯正装置、食べ物などの物理的な刺激によって傷ができ、そこで細菌が繁殖することが原因です。疲れている時や風邪をひいている時など、免疫力が低下した際に発症しやすくなります。
ウイルス性口内炎
ウイルスが原因で起こる口内炎です。子供に多いのが特徴で、免疫力が低下している際に発症しやすいです。
激しい痛みや発熱・倦怠感などが現れるため、小児科を受診しましょう。
カンジダ性口内炎
カンジダというカビの一種が口腔内で増殖して起こる炎症です。頬の内側や唇の裏側に、白い薄皮ができるのが特徴です。剥がれた部分は赤くなり、周囲も赤く腫れることがあります。
免疫力の低下や薬の服用により、常在菌のバランスが崩れることで発症しやすくなります。
インビザライン矯正中に口内炎ができる原因とは?
インビザライン矯正中にできる口内炎は、カタル性口内炎が多いでしょう。一般的に発症頻度の高い、アフタ性口内炎ができることもあります。
インビザラインは従来からあるワイヤー矯正と比較して、粘膜部分に装置が触れにくいため、矯正中に口内炎になる頻度は低いでしょう。インビザラインの他にもマウスピース矯正のブランドはありますが、インビザラインのマウスピースは特に粘膜に触れる部分が少ないです。
とはいえ、口内炎に全くならないわけではありません。インビザライン矯正中に口内炎ができてしまう原因は、以下の通りです。
・マウスピースの縁が粘膜に当たる
・アタッチメントが粘膜に当たる
・口腔内やマウスピースが汚れている
・免疫力が低下している
それぞれ解説します。
マウスピースの縁が粘膜に当たる
インビザラインのマウスピースは、一人一人のお口の状態に合わせて作られています。
しかし、マウスピースの形態などにより、縁の部分が粘膜に当たってしまうことがあります。唇の裏側や頬など、マウスピースがよく当たる部位に口内炎ができる傾向があります。
アタッチメントが粘膜に当たる
インビザライン矯正をする際に、歯にアタッチメントというプラスチックの突起を取り付ける場合があります。矯正力を調整したり強めたりする目的で取り付けられます。
インビザライン矯正中は1日のほとんどの時間マウスピースを装着して過ごすため、マウスピースがアタッチメント覆って刺激になることはありません。
しかし、マウスピースを外しているときにアタッチメントが粘膜に当たると、口内炎ができることがあります。
口腔内やマウスピースが汚れている
歯みがきの際はマウスピースを外すことができるため、従来の矯正方法と比較するとお口の中を清潔に保ちやすいです。口腔ケアやマウスピースの洗浄を丁寧に行っていれば、口内炎になることは少ないでしょう。
しかし、ケアを怠ったりマウスピースが汚れている場合には、口内炎ができやすくなるので注意が必要です。
免疫力が低下している
栄養・睡眠不足、ストレスなどにより免疫力が低下していると、口内炎ができやすくなります。免疫力が低下している状態で粘膜に刺激が加わると、口内炎ができるリスクが高くなります。
インビザライン矯正中に口内炎ができるのを予防する方法
物理的な刺激に加えて、口腔内で細菌が増殖したり免疫力が低下したりすると、口内炎ができやすい状態になります。口内炎ができるのを予防するためには、以下の内容に注意しましょう。
装置が粘膜に触れる時は歯科医師に伝える
インビザライン矯正を始めて、マウスピースやアタッチメントが粘膜に当たる場合は歯科医師に相談してみましょう。矯正治療に影響のない場所であれば、研磨して調整するなど、粘膜に当たらないようにできる場合があります。
口腔内やマウスピースを清潔に保つ
毎日の歯みがきを丁寧に行い、マウスピースの洗浄も必ず行うようにしましょう。アタッチメントがついている場合は、汚れが溜まりやすいので注意して磨いてください。
睡眠や休息、栄養をしっかりとる
免疫力が低下していると、口内炎ができやすくなります。睡眠や休息、栄養をしっかりとって免疫力を高めましょう。
ストレスも免疫力を低下させるので、趣味の時間を設けたり適度に運動したり、ストレスを溜めない生活を心がけてください。
インビザライン矯正中に口内炎ができたら
インビザライン矯正中に口内炎ができた場合の対処法は、以下のとおりです。
歯科医院を受診する
通常、口内炎の多くは時間の経過と共に自然に治ります。
しかし、矯正装置が粘膜に当たっていることが原因の場合、時間の経過では治りません。歯科医師に状況を診てもらい、必要に応じてマウスピースを研磨するなど調整してもらいましょう。
口内炎ができるとマウスピースの装着をやめたくなるかもしれませんが、外している時間が長くなると矯正治療に悪影響を及ぼします。マウスピースの装着は続けて、早めに受診しましょう。
刺激を避ける
口内炎ができているときに、熱いもの・辛いものなど刺激になるものを食べると痛みがでやすいです。口内炎が悪化してしまうこともあるので、刺激になる飲食物は避けてください。
指や舌で頻繁に触るのも、口内炎が悪化する原因になるのでやめましょう。
口内炎の薬を塗る
1〜2週間で治ることが多いですが、口内炎が辛い場合には口内炎用の薬を塗ることで炎症を抑えましょう。痛みを和らげたり、治癒を早めたりできる場合があります。
歯科医院で処方してもらえる薬の他、市販の薬でも問題ありません。
ただし、物理的刺激が原因の場合は、刺激を取り除かなければいくら薬を塗っても治らないでしょう。歯科医院を受診して、物理的に刺激となっている部分を調整してもらってください。
まとめ
インビザライン矯正中は、装置が粘膜に当たることなどが原因となり、口内炎ができる場合があります。従来のワイヤー矯正よりは口内炎ができにくい矯正方法ですが、口内炎ができないわけではありません。
口内炎ができた場合は、早く治すためにもまずは受診しましょう。粘膜に触れる部分を研磨するなど、調整を行うことで改善できる場合があります。
矯正治療中は口の中に異物が入っているため、ストレスを感じることが多くなります。免疫力が低下していると口内炎ができやすくなるので、睡眠や休息、栄養をしっかり取って、ストレスを解消することを心がけましょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.05.07更新
セラミックの歯の値段が高い理由とは?費用を抑える方法も解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
セラミックの歯は、保険が適用される銀歯などに比べて高いです。虫歯治療で詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)の素材を検討する際「セラミックはなぜ高いの?」と疑問を持たれる方も多くいらっしゃいます。
そこで今回は、セラミックの歯が高い理由について詳しく解説します。値段が高くてもセラミックの歯が選ばれる理由や費用を抑える方法についても言及していますので、セラミック治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
セラミックの歯の値段は?
セラミックの歯にはさまざまな種類があり、使用する歯の部位やセラミックの範囲によって値段は異なります。
平均的なセラミックの相場は、以下の通りです。
・詰め物(インレー):約4万〜8万円
・被せ物(クラウン):約8万〜18万円
セラミックの歯の値段は、歯の一部をセラミックで補う詰め物よりも歯全体をセラミックで覆う被せ物のほうが高いのが一般的です。
また、セラミックにはオールセラミックやジルコニア、e-maxなどさまざまな種類があり、種類によって値段が異なります。これは、素材によって透明感やツヤ、色の再現性、強度、耐久性などが異なるためです。
つまり、審美性も機能性も兼ね備えたセラミックの素材は、値段が高い傾向にあるということです。
ただし、使用する部位によって適したセラミックは異なり、一概に値段が高いほうが優れているというわけではありません。素材ごとにメリット・デメリットがあるため、歯科医師とよく相談して選択しましょう。
セラミックの歯の値段が高い理由
では、どうしてセラミックの歯の値段は高いのでしょうか。
セラミックが保険素材よりも値段が高いのは、以下の3つの理由があります。
保険が適用されないから
虫歯治療には保険と自費の2種類がありますが、セラミック治療は保険が適用されません。
保険が適用されるのは、必要最低限の範囲で見た目を修復し、噛めるように回復するという、最低限の治療のみです。保険のルールの範囲内で治療し、使用する素材も限られるため、噛めるようにはなるものの金属が目立ったり、経年劣化しやすかったりするデメリットがあります。
一方、自費診療の場合は素材を選択でき、機能的な回復だけでなく天然歯に近い見た目も再現できます。セラミックの歯を選択することでベストな治療が受けられるものの、その分費用がかかるのです。
作成に手間がかかるから
セラミックの歯は、歯科医師が歯型を取り、歯科技工士が一人ひとりの歯の形や色味に合わせて手作業で作成します。
歯の形が患者さんによって違うのはもちろん、歯の色味は一色ではなくグラデーションになっているのが一般的です。特に、前歯の美しさは口元の美しさだけでなく、お顔の印象を左右します。一人ひとりオーダーメイドで作成されるため、値段が高いのです。
加えてセラミックの歯を作成する歯科医師の技術料や、質のよいセラミックを作成する歯科技工士への依頼料もかかります。
このように、セラミックの歯の作成には手間がかかり、精密なセラミックを作成するためには歯科医師や歯科技工士の技術も必要になるため、値段が高いのです。
材料費が高いから
セラミックの歯を作成する際は、質のよい型取り剤や接着剤などの歯科材料が必要になります。また、セラミックは審美的にも機能的にも優れた素材のため、値段が高いのです。
高くてもセラミックの歯が選ばれるのはどうして?
セラミックの値段は高いですが、選ばれるのには理由があります。
高くてもセラミックの歯が選ばれる理由は、以下のとおりです。
天然歯のように美しい
セラミックは透明感や色味、ツヤ感があるため、天然歯のように美しいのがメリットです。また、経年劣化により変色しにくいため、美しい見た目を維持しやすいという点も選ばれる理由のひとつです。
丈夫で長持ちしやすい
セラミックの強度は天然歯と同じくらいといわれているため、前歯だけでなく奥歯にも使用できます。見た目が美しい上、丈夫で長持ちしやすい点もセラミックの歯が選ばれる理由といえるでしょう。
虫歯や歯周病になりにくい
セラミックは表面がツルツルしており、汚れが付着しにくい特性があります。そのため、虫歯や歯周病になりにくいのがメリットです。
また、経年劣化により変形しにくいため、詰め物や被せ物との間に隙間ができにくく、虫歯になりにくいのです。
金属アレルギーの心配がない
セラミックのなかには金属を使用しないものもあります。金属を使用しない素材を選択すれば、金属アレルギーの方や金属アレルギーのリスクを避けたい方でも安心して使用できるでしょう。
また、金属を使用していない素材を選択することで、歯茎が黒ずむ心配もありません。
セラミック治療の費用を抑える方法はある?
セラミックの歯は基本的には自費診療になるため、どうしても費用が高くなりがちです。セラミック治療の費用を抑える方法はあるのでしょうか。
ここでは、セラミック治療の費用を抑える方法を解説します。
ハイブリッドセラミックを検討する
セラミックのなかには、ハイブリッドセラミックという保険が適用される素材もあります。ハイブリッドセラミックはCAD/CAM冠とも呼ばれ、レジンとセラミックを混ぜたもののことです。
ハイブリッドセラミックは一定の条件を満たせば保険が適用されます。保険が適用されれば費用を抑えられるでしょう。
しかし、セラミックにレジンを混ぜていることにより、経年劣化で変色することがあります。また、強度も劣るため、欠けたり割れたりしやすいのがデメリットです。
医療費控除を受ける
医療費控除とは、1年間の医療費が10万円を超えた場合に申告することで所得税や住民税の控除を受けられる制度のことです。
セラミックの歯の値段は約4〜18万円が相場ですので、医療費控除を申請することで一部が還付金として返還される場合があります。また、生計をともにしている同一世帯の医療費も合計できます。
ただし、医療費控除の対象は、虫歯治療で詰め物や被せ物をする必要があるなど、治療目的であると認められた場合に限られています。セラミック矯正などの審美目的の場合は、医療費控除の対象にはなりません。
ご自身が受ける治療が医療費控除の対象か知りたい場合は、担当の歯科医師に確認するとよいでしょう。
複数の歯科医院から比較・検討する
セラミック治療は自費診療になるため、たとえ同じセラミックの歯であっても治療を受ける歯科医院の設備や歯科医師・歯科技工士の技術料によって値段に差が出ます。そのため、セラミック治療を検討する場合は、複数の歯科医院を比較・検討しましょう。
歯科医院のホームページでセラミックの種類や値段を確認したり、カウンセリングで実際にセラミック治療について話を聞いたりしてみるとよいでしょう。歯科医師との相性がよいかも判断材料のひとつです。
また、セラミックの歯を長く使い続けるには、セラミック治療後にメンテナンスを受けることも大切です。そのため、セラミックの費用面だけでなく、定期メンテナンスや保証内容についても確認するとよいでしょう。
クレジットカード払いやデンタルローンを活用する
セラミック治療の費用をクレジットカードで支払えるところや、デンタルローンが活用できるところもあります。
セラミックの歯の値段が高いことで一括払いが難しい場合、クレジットカード払いや分割払い、デンタルローンなどを活用するのもよいでしょう。トータルの費用を安くできるわけではありませんが、一回の支払いの負担を抑えられるでしょう。
しかし、支払い方法や分割の回数によって手数料などがかかる場合があるため、事前に確認しておくことが大切です。
まとめ
セラミックの歯の値段が高いのは、セラミックは審美的にも機能的にも優れた素材であるためです。また、作成するまでに手間と技術も必要になることも理由のひとつです。
セラミックの歯の値段をできるだけ抑えたい場合には、医療費控除を受けたり、複数の歯科医院で比較・検討したりするのがよいでしょう。
当院では、患者さんに最適なセラミックをご提案させていただきます。
セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.04.23更新
インビザラインのゴムかけのやり方と注意点を解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
インビザラインではゴムかけという処置を行うことがあります。「ゴムかけをする理由は?」「ゴムかけの期間はどれくらい?」など、ゴムかけに関する疑問をおもちの方もいるでしょう。
今回は、インビザラインで行うゴムかけとはどのようなものなのか解説します。ゴムかけのやり方や期間、注意点についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
インビザラインのゴムかけとは?
ゴムかけとは、矯正治療中に歯科医師の指示があった場合に行うものです。自分の歯にボタンをつけてゴムをかける方法と、マウスピースにフックを作ってゴムをかける方法があります。専門用語では顎間ゴムと呼ばれ、上の歯と下の歯をつなぐようにゴムをかけます。
ゴムかけはインビザライン矯正のみに限らず、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などすべての歯列矯正で行われることがあります。
ゴムかけをすると、ゴムの伸び縮みする作用によって歯にさらに強い力をかけられます。歯を動かしやすくなり、マウスピースだけを使用するよりも、歯の移動がスムーズに進む効果が期待できます。
また、歯の水平移動だけでなく垂直移動ができるようになるため、噛み合わせの調整の目的のために使用されることもあります。
インビザラインのゴムかけのやり方
症状によってゴムかけのやり方は異なります。
インビザラインのゴムかけには、おもに以下の4つの種類があります。
・垂直ゴム
・交叉ゴム
・II級ゴム
・Ⅲ級ゴム
それぞれ詳しく解説します。
垂直ゴム
垂直ゴムは、開咬(かいこう)を改善する際に使用されます。開咬とは、奥歯を噛み合わせたときに上下の歯の間に隙間ができて歯が接していない状態のことです。上下の歯に対して垂直にゴムをかけ、ゴムの力を利用して歯を縦方向に引っ張ります。
前歯が噛み合っていないときは前歯、奥歯が噛み合っていないときは奥歯に使用します。前歯同士にゴムをかけるときは目で確認できるため、比較的簡単にかけられますが、奥歯などの見えにくい部分にゴムをかけるときは慣れるまで少々難しく感じるかもしれません。
交叉ゴム
交叉ゴムは、交叉咬合(こうさこうごう)や鋏状咬合(はさみじょうこうごう)を改善する際に使用されます。
交叉咬合とは、下の歯が上の歯よりも外側に出ている状態のことです。鋏状咬合とは、下の歯と上の歯がすれ違って生えている状態のことです。
上の歯の表側と下の歯の裏側というように噛み合わせを跨ぐようにゴムをかけて噛み合わせの改善をはかります。
Ⅱ級ゴム
Ⅱ級ゴムは、上顎前突を改善する際に使用されます。上顎前突とは、いわゆる出っ歯のことで、下の前歯よりも上の前歯が前に出ている状態のことです。
上の歯の犬歯(前から数えて3番目の歯)と下の第一大臼歯(前から数えて6番目の歯)にゴムをかけます。すると上の前歯を後ろに引き下げ、下の歯を前方に出せるため、出っ歯の症状を改善する効果が期待できます。
Ⅲ級ゴム
Ⅲ級ゴムは、反対咬合を改善する際に使用されます。反対咬合とは、受け口とも呼ばれ、上の歯よりも下の歯が前に出ている状態のことです。
ゴムをかける部分は上の第一大臼歯(前から数えて6番目の歯)と下の歯の犬歯(前から数えて3番目の歯)であることが多いです。Ⅱ級ゴムとは逆の位置にゴムをかけることで、逆になっている噛み合わせの改善をはかります。
インビザラインのゴムかけを行う期間
ゴムかけを始める時期は症状によって異なります。
インビザライン矯正の治療開始から早い段階でゴムかけをスタートする場合もあれば、ある程度歯並びが改善される治療中盤から終半にかけてゴムかけをすることもあります。治療中盤から終半にかけて行うケースが比較的おおいとされています。
ゴムかけを行う期間も症状によって異なります。1ヶ月程度で終わるケースもあれば、半年以上必要になるケースもあるでしょう。ゴムかけを怠ったり、やり方を間違えたりすると、期間が延びることもあります。
ゴムかけを行う期間が気になる方は、担当の歯科医師に確認しましょう。
インビザラインのゴムかけを行うときの注意点
インビザラインのゴムかけを行う時の注意点をまとめました。
ゴムかけを行う際は、以下の点に注意しましょう。
・ゴムかけの時間を守る
・正しい部分にゴムをかける
・毎日新しいゴムに交換する
・ボタンが外れたら歯科医院に連絡する
・予備のゴムを持ち歩く
・ゴムかけが難しい時はエラスティックホルダーを使う
それぞれ詳しく解説します。
ゴムかけの時間を守る
マウスピースと同様に、ゴムかけも1日20時間以上行うように推奨されています。時間を守らなければ、歯がスムーズに動かないことがあり、ゴムかけの期間も当初より延びてしまうこともあるでしょう。
ゴムかけが始まったら、マウスピースの装着とセットで行うように習慣づけ、忘れないようにしましょう。
正しい部分にゴムをかける
どの位置にどの方向でゴムをかけるか決められています。ゴムかけをすることが決まったら、担当の歯科医師からくわしい説明がありますので、必ずその指示に従って正しくゴムをかけるようにしてください。
間違った方法で行うと、本来動かしたい方向とは逆の方向に歯が動いてしまい、治療計画が崩れる恐れがあります。
また、ゴムかけは必ず左右セットで行い、どちらか片方だけつけたり、1日ごとに交互につけたりすることは避けましょう。
毎日新しいゴムに交換する
ゴムは毎日新しいものに交換してください。1日使い終わったゴムは伸びているため、使い続けても歯に適切な力をかけることができません。また、左右の歯に均等に力をかけることも困難になります。
同じゴムを使い回すのは不衛生でもありますので、毎日新しいものに交換しましょう。
ボタンが外れたら歯科医院に連絡する
ゴムかけを行う際、歯の表面にボタンを接着することがあります。このボタンは外れることがあり、外れたときは速やかに歯科医院に連絡し、指示を仰いでください。
予備のゴムを持ち歩く
口を大きく開けたり、あくびをしたりした瞬間にゴムが切れることがあります。外出先で切れても、すぐに付け替えられるように予備のゴムを持ち歩くようにしましょう。
先ほども述べたように、治療の効果をしっかり得るためにはしっかりと装着時間を守ってゴムかけをすることが重要です。ゴムをつけないで過ごす時間が長くなると、それだけ歯も動きにくくなります。
また、どちらか一方のゴムが切れた時は切れたほうだけを交換するのではなく、両方のゴムを新しいものに交換するようにしてください。これは左右のゴムの力を均等にするためです。
ゴムかけが難しい時はエラスティックホルダーを使う
ゴムかけが始まってすぐは、ゴムが適切な部分にうまくかけられなかったり、装着に時間がかかったりすることがあるかもしれません。そのようなときは、エラスティックホルダーを使用するのがいいでしょう。
エラスティックホルダーとは、先端部分にフックが付いたプラスチック製のアイテムです。何度もゴムかけをしていれば徐々に慣れてくるでしょう。
まとめ
インビザライン矯正では、歯の移動をサポートするためにゴムかけという処置を行うことがあります。症状ごとにゴムのかけ方は異なり、開始時期や期間も患者様によってさまざまです。
ゴムかけを怠ると、計画どおりに歯を動かすことができません。マウスピースの装着時間を守ることはもちろん、ゴムかけの時間も守るようにしましょう。
インビザラインを検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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