医院ブログ

2024.02.06更新

セラミックの詰め物・被せ物が取れる原因とは?対処法も詳しく解説!

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

セラミックの詰め物・被せ物が取れる原因を考える女性

セラミックの詰め物や被せ物は長持ちしやすいといわれていますが、永久的に使えるものではありません。何らかの原因で、取れることもあります。

この記事では、セラミックの詰め物・被せ物が取れる5つの原因について解説しています。あらかじめセラミックが取れる原因を知ることで、詰め物や被せ物が取れることを予防できるでしょう。セラミックが取れた際に注意したいポイントや対処法もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

セラミックの詰め物・被せ物が取れる原因

歯ぎしりする女性

セラミックの詰め物・被せ物が取れる主な原因は、以下のとおりです。

虫歯

セラミックが取れる多くの原因は、詰め物・被せ物の土台の歯が再度虫歯になることです。セラミックで治療した歯は虫歯になりにくいとはいわれているものの、歯とセラミックのわずかな隙間から細菌が侵入して虫歯になることがあります。

セラミックの詰め物・被せ物の下の歯が虫歯になると、セラミックと歯の形が合わなくなって取れてしまうのです。

歯ぎしり・食いしばり

虫歯になっていなくても、歯ぎしり・食いしばりによって負担がかかってセラミックが取れることがあります。就寝中やスポーツの際など、無意識で行うことが多い歯ぎしり・食いしばりは、普段の噛む力の約3倍(100㎏以上)の負担を歯にかけるといわれています。

セラミックに過大な負担がかかることで、セラミックが欠けたり割れたりすることもあるので注意が必要です。

噛み合わせが悪い

噛み合わせがあっていない場合、セラミックに負担がかかって取れることがあります。セラミックを装着した直後はよくても、噛み合わせは徐々に変化します。

セラミックは自分の歯よりも丈夫で硬いため、天然歯だけがすり減って噛み合わせが悪くなることがあるのです。噛み合わせが変わることでセラミックに負荷がかかり、取れることがあります。

セメントの経年劣化

セラミックの詰め物や被せ物を歯に装着する際は、専用の接着剤を使用します。接着剤が経年劣化すると、セラミックが取れることがあります。

外傷・スポーツによる衝撃

事故などの外傷やスポーツによる強い衝撃などで、セラミックが取れることがあります。

特に、サッカーや野球などの球技や、ボクシングやラグビーなどの力がかかるスポーツは、歯やセラミックに負担がかかりやすいです。スポーツ用のマウスピースを使用するなど、負担を軽減しましょう。

セラミックの詰め物・被せ物が取れたときの注意点

セラミックの詰め物・被せ物が取れたときの注意点イメージ

セラミックの詰め物・被せ物が取れた際に注意したい5つのポイントを解説します。

セラミックが取れたまま放置しない

セラミックが取れて痛みがなくても、放置するのは絶対にやめましょう。歯は外側からエナメル質、内象牙質、神経の三層構造になっています。

セラミックの詰め物や被せ物をする際には、歯を削ります。セラミックが取れたままの歯は象牙質や神経がむき出しになっていることがあり、虫歯になるリスクが高くなります。刺激も伝わりやすくなるため、放置すると歯がしみたり痛んだりすることもあるでしょう。

セラミックが取れたまま放置すると歯の寿命を縮めることにつながるため、必ず歯科医院を受診してください。

自分で付け直さない

取れたセラミックを自分で付け直すことはやめましょう。セラミックをご自身で正しい位置に付けなおすことは難しく、付け直したとしてもすぐに取れる可能性が高いといえます。

食事中に取れた場合、セラミックやご自身の歯が欠けたり割れたり、間違って飲み込んだりするおそれがあります。就寝中にセラミックが取れた場合、気道に入る危険性もあるでしょう。

中には、瞬間接着剤を使用してセラミックを付け直す方がおられますが、これも絶対にやめてください。市販されている接着剤は歯科用ではないので、人体に有害な可能性があります。

また、歯科医院で治療する際、瞬間接着剤を使用しているとうまく外れず、削って壊すしかない場合もあるのです。

取れたセラミックを確認する

セラミックが取れたら、まずはお口の中を確認し、破片がある場合は取り除きましょう。鋭利なセラミックの破片によって、口内を傷つける恐れがあります。飲み込んで喉や食道を傷つけることもあるでしょう。

セラミックや歯の状態によりますが、取れたものを再装着できる可能性もあります。処分せずに大切に保管してください。

硬いものを噛まない

セラミックが取れた歯はもろいので、硬いものは食べないようにしましょう。セラミックが取れた歯で無理に硬いものを噛むと、歯が欠けたり割れたりすることがあります。

特に、神経を抜いた後の歯はもろく、破損しやすいため注意が必要です。ナッツなどの豆類、せんべい、するめなどの硬いものは、治療が終わるまでは避けましょう。

冷たいもの・熱いものを避ける

セラミックが取れた歯で冷たいものや熱いものを食べると、歯がしみたり痛んだりすることがあります。セラミックが取れた直後は何も症状がなくても、辛いものや酸っぱいものなど、刺激物を食べることで知覚過敏のような症状が出る場合もあります。

歯科医院に行くまでは、セラミックが取れた歯で無理に噛まず、刺激が少ないものを食べましょう。

セラミックの詰め物・被せ物が取れたときの対処法

セラミックの相談

セラミックの詰め物・被せ物が取れたら、以下の方法で対処しましょう。

なるべく早く歯科医院を受診する

何も症状がないからと放置していると、セラミックが取れた歯が新たに虫歯になったり、大きく歯が欠けたりする可能性があります。セラミックが取れたまま放置せず、なるべく早く歯科医院を受診しましょう。

取れたセラミックを持参する

セラミックの詰め物・被せ物が取れた場合、欠けたり割れたりしていなければそのまま付け直しできる可能性があります。取れたセラミックは処分せず、歯科医院に持参しましょう。

取れたセラミックに強い力がかかると、変形したり破損したりすることがあります。ティッシュなどに包んで保管すると間違って捨てる可能性があるため、プラスチックなどの硬いケースに入れて保管してください。

お口の中を清潔にする

セラミックが取れた後の歯は、虫歯になりやすいといえます。歯科医院を受診するまでの間は、できるかぎりお口の中を清潔に保ちましょう。

セラミックの詰め物・被せ物が取れた歯に汚れがつかないよう、歯ブラシや歯間ブラシ・フロスなどを使用して丁寧に歯磨きしてください。

ただし、象牙質を強く磨くと神経に刺激が伝わって痛むかもしれません。痛みがある場合は無理に磨く必要はないでしょう。強く磨きすぎると歯が削れることもあるため、やさしく磨いてください。

セラミックの詰め物・被せ物を長持ちさせるためには

歯磨きする男性

ここでは、セラミックの詰め物・被せ物を長持ちさせるための方法を解説します。

毎日の歯磨きで虫歯を予防する

セラミックが取れる多くの原因は、セラミックの詰め物・被せ物の下が虫歯になることです。虫歯によって土台の歯が溶かされ、詰め物や被せ物が取れてしまうのです。

そのため、日頃からできるだけ磨き残しを失くし、虫歯を予防することが欠かせません。虫歯になりやすい歯と歯の間や歯と歯茎の境目などは、歯間ブラシやフロス、タフトブラシなどを使用して歯磨きしましょう。

マウスピースを使用する

セラミックは、スポーツによる衝撃、歯ぎしり・食いしばりなどによる負担によって取れることがあります。

そのため、サッカーやボクシング、ラグビーなど力がかかりやすいスポーツをされている方は、スポーツ用のマウスピースを使用しましょう。歯ぎしり・食いしばりをする場合も、就寝中に装着するマウスピース(ナイトガード)を使用しましょう。

歯ぎしり・食いしばりは無意識で行うので、意識して治すのは難しいといわれています。上下の歯の間にマウスピースがあることで、歯ぎしり・食いしばりによる負担を軽減できるでしょう。

定期検診を受ける

セラミックを長持ちさせるためには、定期的に歯科医院で検診を受けることが欠かせません。

定期検診では、お口全体に虫歯や歯周病がないか、噛み合わせに問題がないか、セラミックの歯に異常がないかなどを確認できます。お口全体のクリーニングや歯磨き指導も行いますので、セラミックだけでなくお口全体の虫歯予防にも効果的です。

セラミック治療に保証を設けている歯科医院が多いですが、保証を受けるには定期検診を受けていることが条件になっているところがほとんどです。セラミックが取れたり破損したりしても、保証期間内であればすぐに対処してもらえるでしょう。

セラミック治療が終わったからといって通院を止めずに定期検診を受けましょう。痛みなどの症状がなくても、3~6か月に一度は検診を受けてください。

まとめ

セラミックの歯

セラミックの詰め物・被せ物が取れる主な原因は、詰め物・被せ物の下が新たに虫歯になることです。歯ぎしりや食いしばり、噛み合わせの悪さからセラミックに負担がかかることで取れる場合もあるでしょう。

何も症状がないからと放置していると、セラミックが取れた歯が新たに虫歯になったり、大きく歯が欠けたりする可能性があります。そのため、セラミックが取れたら、なるべく早く歯科医院を受診することが大切です。

セラミックの詰め物・被せ物が取れたとしても再装着できる可能性があります。取れたセラミックは処分せず、歯科医院に持参しましょう。

セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

2024.01.30更新

インビザラインのマウスピースが浮く原因と対処法を詳しく解説!

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

インビザライン治療をする女性

インビザラインは、歯列矯正を行うための透明なマウスピースです。インビザラインを使用している方の中には、マウスピースが浮いてしまうという悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

マウスピースが浮くと、歯への圧力が均等にかかりません。矯正効果が低下したり、不快感や痛みを感じたりする可能性があります。

では、なぜインビザラインのマウスピースが浮くのでしょうか。また、浮いているときにはどのように対処すればよいのでしょうか。

今回は、インビザラインのマウスピースが浮く原因と対処法について詳しく解説します。マウスピースを浮いたままにしてはいけない理由もご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

インビザラインとは?

インビザラインのマウスピースを持つ人

インビザラインとは、1999年にアメリカで誕生したマウスピース矯正の一つです。透明なマウスピースを用いるため、目立ちにくい特徴があります。

インビザラインのマウスピースは、3D画像をもとに患者さまの歯に合わせて作られます。事前に3Dでシミュレーションできるのも、インビザラインの大きな特徴でしょう。

およそ2週間ごとに新しいマウスピースに交換することで、歯を徐々に動かしていきます。これにより、矯正が必要な歯を理想的な位置へと導きます。

インビザラインのメリットは、見た目が目立たないこと、取り外しができること、食事や歯磨きがしやすいことなどが挙げられます。また、金属アレルギーでワイヤー矯正ができない人でも可能です。

費用相場は全体矯正で70~100万円程度、矯正期間は1年半~3年程度とされています。

インビザラインのマウスピースが浮く原因

インビザラインのマウスピースが浮く原因を考える人

前述したように、インビザラインによる矯正では、定期的にマウスピースの交換が必要となります。矯正を進めていく段階で、マウスピースが浮いているように感じるケースがあるでしょう。

インビザラインのマウスピースが浮く原因は、主に以下の4つです。

・治療計画と実際の歯の動きがずれている
・マウスピースの装着時間が短い
・マウスピースを正しく着脱できていない
・マウスピースが汚れたり劣化したりしている

それぞれ詳しく見ていきましょう。

治療計画と実際の歯の動きがずれている

当初の治療計画と実際の歯の動きがずれることにより、マウスピースが歯にぴったりとフィットしなくなることがあります。特に歯の移動量が多い場合には、マウスピースが浮いていると感じるケースがあるでしょう。

マウスピースの装着時間が短い

マウスピースは、1日20~22時間以上の装着が必要です。装着時間が守られないと歯が計画通りに動かず、次のマウスピースに交換したときに浮く原因となり得ます。

マウスピースを正しく着脱できていない

マウスピースは、食事や歯磨きのときには外すことができます。マウスピースの装着時には、両側の奥歯からしっかりと押し込み、歯に密着させなければなりません。

外すときには、両側の奥歯から引っ張って外します。マウスピースを正しく着脱できていないと、浮く原因となります。

マウスピースが汚れたり劣化したりしている

マウスピースは毎日長時間にわたって使用するものなので、汚れや劣化が起こりやすいです。定期的に交換しますが、きちんとお手入れをしないと汚れや劣化が進むでしょう。

マウスピースの形や弾力が変わることで、浮きやすくなるのです。

インビザラインのマウスピースが浮いたままにしてはいけない?

インビザラインが浮く人

インビザラインのマウスピースは、歯を正しい位置へ導くために使われる装置です。歯科医師が作成した治療計画に従い、定期的に交換する必要があります。

マウスピースを浮いたままにしていると、歯の動きがずれたり遅れたりする可能性があるでしょう。歯や歯茎に細菌が繁殖しやすくなり、虫歯や歯周病のリスクも高まります。

さらに、マウスピースが浮いていると、マウスピース自体が変形したり、破損したりする恐れもあるでしょう。

そのため、マウスピースが浮いたまま放置してはいけません。治療を計画どおりに進めるためにも、マウスピースの装着時に違和感があれば必ず歯科医師に相談してください。

インビザラインのマウスピースは、食事や歯磨きをするとき以外は常に装着しましょう。マウスピースを外した時は清潔なケースに入れて保管し、再び装着する前には水で洗います。

インビザラインのマウスピースを正しく使用しなければ、治療効果が半減する可能性もあるでしょう。マウスピースの浮きを防ぐためには、歯科医師の指示に従って治療を進めることが重要です。

インビザラインのマウスピースが浮くときの対処法

歯医者に相談する人

インビザラインのマウスピースが浮くときには、正しく対処しないといけません。マウスピースが浮く時は、以下を試してください。

・治療中の歯科医院に相談する
・マウスピースの着脱や清掃を正しく行う
・マウスピースの交換時期を守る
・一つ前のマウスピースに戻す

一つずつ見ていきましょう。

治療中の歯科医院に相談する

マウスピースが浮いていると感じるときには、治療中の歯科医院に相談しましょう。受診する際には、いつから浮いているのか、どこが浮いているのかなどを伝えてください。

矯正治療中に起こる自然な誤差の範囲である場合もあります。不安な場合は、歯科医師に相談して確認してもらいましょう。

治療計画とのずれやマウスピースの変形・破損など、マウスピースを作り直さなければならないケースもあります。そのため、マウスピースが浮いていると感じるときには、自己判断せずに速やかに歯科医院を受診してください。

マウスピースの着脱や清掃を正しく行う

マウスピースが正しく装着できていなかったり、清掃が不十分だったりする場合には、これらを改善するとよいでしょう。

マウスピースは両手で優しく引っ張り、前後左右均等に力をかけて着脱してください。清掃の際は、水かぬるま湯で洗い、やわらかいブラシで汚れを落とします。

熱湯や歯磨き粉、アルコールなどを使用するとマウスピースの変形・破損につながるため避けてください。清掃後は乾いた布で拭き、速やかに装着しましょう。

マウスピースの交換時期を守る

インビザラインの矯正治療では、治療計画に従って定期的に新しいマウスピースに交換する必要があります。一般的には、およそ2週間ごとに交換することが推奨されていますが、個人差があるでしょう。

マウスピースの交換時期については、必ず歯科医師の指示に従ってください。

一つ前のマウスピースに戻す

自分でできる対処法として、一つ前に使っていたマウスピースに戻してみるのも一つの方法です。治療計画よりも歯の動きが遅れている場合には、交換の時期が早すぎた可能性があるでしょう。

数日経ってから改めて次のマウスピースを装着すると、フィットすることもあります。新しいマウスピースに交換した後も、前のマウスピースは保管しておきましょう。

ただし、マウスピースが浮いている原因はさまざまであるため、自己判断で対処しないでください。早い段階で歯科医院を受診することが重要です。

まとめ

インビザラインのマウスピース

インビザラインのマウスピースが浮く原因と対処法について解説しました。インビザラインのマウスピースが浮く原因はさまざまです。

マウスピースが浮くと矯正効果が低下したり、不快感や痛みを感じたりする可能性があります。マウスピースが浮くのを防ぐには、マウスピースを定期的に交換すること、マウスピースを正しく装着すること、マウスピースを清潔に保つことなどが重要です。

対処法を試してみても改善しない場合は、治療中の歯科医院に相談しましょう。マウスピースのサイズや形を調整したり、別の矯正方法を提案してくれるでしょう。

インビザライン矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

2024.01.23更新

セラミックの歯は虫歯になりにくいって本当?その理由を解説!

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

セラミック治療

「銀歯は虫歯になりやすいの?」「セラミックは虫歯になりにくいって本当?」など、疑問をおもちの方もいるでしょう。

銀歯は保険が適用されるため費用が抑えられるというメリットがあるものの、虫歯になりやすいといわれています。

一方、セラミックは高額ですが、見た目がよいのはもちろん、虫歯になりにくい素材なのです。

今回は、セラミックの歯が虫歯になりにくい理由について解説します。セラミックの歯を選択するメリット・デメリットについても解説しますので、セラミック治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

銀歯が虫歯になりやすいのはなぜ?

銀歯が虫歯になりやすい疑問

銀歯は金属で丈夫なうえ、保険が適用されるため費用が抑えられるというメリットがあります。

しかし、虫歯になりやすいというデメリットが存在するのです。では、なぜ銀歯は虫歯になりやすいのでしょうか。

銀歯が虫歯になりやすい理由は、以下のとおりです。

・金属が溶け出しやすい
・温度変化により膨張・収縮しやすい
・接着剤との適合が悪い

それぞれ解説します。

金属が溶け出しやすい

銀歯はパラジウム合金という金属で作られています。この素材には、使い続けていくうちに唾液によって溶け出すという特徴があるのです。金属が溶け出すと、歯と銀歯の間に隙間ができることがあります。その隙間に虫歯菌が侵入すると虫歯になる可能性があるのです

温度変化により膨張・収縮しやすい

銀歯は温度を伝えやすく、熱いものを食べると膨張し、冷たいものを食べると収縮します。膨張・収縮を繰り返して銀歯の適合が悪くなると、歯と銀歯の間に段差ができることがあるのです。できた段差に虫歯菌が侵入すると虫歯になる可能性があります。

接着剤との適合が悪い

銀歯には接着剤との適合が悪いという特徴もあります。接着剤が劣化して歯と銀歯の間に隙間ができると虫歯菌が侵入して虫歯になる可能性があるのです。

セラミックの歯は虫歯になりにくいって本当?

セラミックの歯

セラミックの歯は銀歯に比べると、虫歯になりにくいといわれています。

セラミックの歯が虫歯になりにくい理由は、以下のとおりです。

・汚れが付着しにくい
・温度変化によって膨張・収縮しない
・接着剤との適合がよい

セラミックは陶器素材を使用しているため表面に凹凸がなく、素材的に汚れが付着しにくいという特徴があります。汚れが付着しにくいため、虫歯になりにくいのです。

また、セラミックは金属を使用しないため、温度変化によって膨張・収縮しません。加えて、セラミックには接着剤との適合がよいという特徴もあります。そのため、歯とセラミックの間に隙間ができにくく、虫歯になりにくいのです。

セラミックの歯を選択するメリット

セラミックの歯を選択するメリットイメージ

セラミックの歯は虫歯になりにくいだけではありません。ほかにもさまざまなメリットがある素材です。

ここでは、セラミックの歯を選択する3つのメリットを解説します。

丈夫で美しい歯が手に入る

セラミックは自分の歯と同じような色味や透明感、ツヤなどを再現できる、審美性の高い素材です。白い詰め物や被せ物には保険が適用されるプラスチック素材もあります。プラスチックは耐久性に劣ることから欠けたり割れたりすることがあるでしょう。

一方、セラミックは自分の歯と同じくらいの強度があります。丈夫で美しい歯が手に入る点は大きなメリットといえるでしょう。

金属アレルギーの方でも使用できる

銀歯の場合、唾液によって金属が溶け出し、体内に入ると金属アレルギーを発症する可能性があります。

一方、セラミックは金属を一切使用していない陶器素材であるため、金属アレルギーを発症する恐れがありません。

歯茎が黒くならない

銀歯の場合、唾液によって金属が溶け出し、溶け出した成分によって歯茎が黒ずむことがあります。

一方、セラミックは陶器素材を使用しているため、歯茎が黒ずむ心配はないでしょう。

セラミックの歯を選択するデメリット

セラミックの歯を選択するデメリットイメージ

セラミックにはさまざまなメリットがあるものの、デメリットもあります。セラミック治療を検討する場合、メリットだけでなくデメリットも理解しておくことが大切です。

セラミックの歯を選択するデメリットは、以下のとおりです。

費用が高額

銀歯は保険が適用されるため費用が安いです。

一方、セラミック治療は保険が適用されません。自費診療のため費用が高額です。

しかし、見た目や歯とセラミックとのフィット感、丈夫さ、虫歯のなりにくさなどを考えると、必ずしも高額とはいいきれないでしょう。

歯の切削量が多い

セラミックに強度をもたせるためにはある程度の厚みが必要です。そのため、歯を削る量が多くなるのです。歯を削ることに抵抗がある方にとってはデメリットといえるでしょう。

割れることがある

セラミックは丈夫な素材ではあるものの、衝撃に弱く、欠けたり割れたりすることがあります。極端に硬いものを噛んだ際や強く歯をぶつけた際にセラミックが破損することがあるのです。

そのため、噛む力が強い方や負担のかかりやすい奥歯、噛み合わせによっては適応できないことがあります。

セラミックの歯を長持ちさせるためには

セラミックの歯を長持ちさせるポイント

セラミックは一生使い続けられるものではありません。セラミックの寿命は10~15年程度です。銀歯に比べて寿命が長いといわれていますが、メンテナンスを怠ると銀歯よりも寿命が短くなる場合もあるのです。

そこでここでは、セラミックの歯を長持ちさせる3つのポイントについて解説します。

セルフケアを怠らない

セラミックの歯を長持ちさせるためにはセルフケアが重要です。

セラミックは汚れが付着しにくく、歯とセラミックとの間に隙間ができにくい素材ですが、歯磨きが不十分で磨き残しが多ければ、虫歯になることもあります。せっかくセラミックの歯にしても、虫歯になってしまえばまた治療をしなければいけません。

歯磨きをするときは歯ブラシだけでなく歯間ブラシやフロスを使って、細かい部分に付着した汚れもしっかり落としましょう。

定期的に歯科医院でメンテナンスを受ける

セラミックを長持ちさせるためには、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることも大切です。メンテナンスでは普段の歯磨きによる磨き残しを徹底的に除去してもらえるため、セラミックの歯だけでなくお口全体の虫歯・歯周病予防に効果があります。

また、セラミック治療直後は問題がなくても、歯周病や加齢などにより、徐々に噛み合わせは変わっていくものです。噛み合わせが悪くなると、セラミックの歯に負担がかかりやすくなり、欠けたり割れたりすることがあります。

そのため、定期的に歯科医院でメンテナンスを受け、クリーニングと併せて噛み合わせもチェックしてもらうことが大切なのです。

歯ぎしり・食いしばりの癖がある方は対策をする

セラミックは歯ぎしり・食いしばりによって欠けたり割れたりすることがあります。そのため、歯ぎしり・食いしばりの癖がある方は対策が必要です。

歯ぎしり・食いしばりの原因の一つにストレスがあります。ストレスを感じたら発散し、できるだけストレスを溜めないようにしましょう。

また、歯ぎしり・食いしばりは寝ているときに行っていることも多いです。ナイトガードというマウスピースを装着することで歯にかかる力を軽減できます。気になる方は歯科医院で相談するとよいでしょう。

まとめ

セラミックの歯

今回は、セラミックの歯が虫歯になりにくい理由や、セラミックを選択するメリット・デメリットについて解説しました。

セラミックは汚れが付着しにくく、歯とセラミックとの間に隙間ができにくいため、虫歯になりにくいです。また、金属アレルギーの方でも使用できる・審美性が高いというメリットがあります。

一方で、費用が高い・割れることがあるというデメリットもあるのです。また、セラミックは一生使い続けられるものではありません。しっかりとセルフケアを行い、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることが重要なのです。

セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

2024.01.16更新

銀歯からセラミックにするメリット・デメリット、費用を解説!

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

銀歯のメリット・デメリットイメージ

銀歯からセラミックに変えることを検討している方がいるのではないでしょうか。

しかし、セラミック治療の費用は高額です。そのため、銀歯からセラミックに変えることに二の足を踏む方も少なくありません。

「銀歯からセラミックにするメリットは?」「セラミックの費用はどれくらい?」など疑問をおもちの方もいるのではないでしょうか。

今回は、銀歯からセラミックにするメリットやデメリット、費用について解説します。銀歯からセラミックにしたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

銀歯のメリット・デメリット

銀歯

銀歯とは、金銀パラジウム合金という金属で作られています。銀色をしているため銀歯と呼ばれますが、100%銀でできているわけではありません。日本の歯科治療で、頻繁に使用される素材です。

銀歯には、以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリット

銀歯のメリットは、以下のとおりです。

・治療費が安い
・強度がある

銀歯は保険が適用されるため、治療費が安いです。歯科治療にお金をかけたくない方に適しています。さらに、銀歯は強度が高く、硬いものを噛んでも破損しません。

デメリット

強くて丈夫な銀歯ですが、デメリットもあります。

銀歯のデメリットは、以下のとおりです。

・劣化しやすい
・虫歯になりやすい
・金属アレルギーの心配がある
・見た目が悪い

銀歯は強度があるものの、劣化しやすいことが大きな欠点です。劣化して変形することがあり、劣化した銀歯と歯の間にすき間ができると、虫歯になる可能性があります。

また、金属イオンが溶け出して体内に入り込むと、金属アレルギーの症状が現れる可能性もあるのです。銀歯は口を開けると目立つため、審美性を気にする方もいるでしょう。

銀歯からセラミックにするメリット

 銀歯からセラミックにするメリットイメージ

銀歯のデメリットを補うために、セラミックにしたいと検討する方も少なくありません。銀歯からセラミックにすると、多くのメリットがあります。本項目では、銀歯からセラミックにするメリットについて解説します。

銀歯からセラミックにするメリットは、以下のとおりです。

劣化しにくく、虫歯になりにくい

セラミックは、劣化しにくいため、形状や色がほとんど変化しません。そのため、治療後数年経っても、きれいな状態をキープできます。

また、歯とセラミックの間にすき間ができにくいため、食べかすやプラークが溜まりにくく、虫歯にもなりにくいのです。

金属アレルギーの心配がない

セラミックは金属を使用しないため、金属アレルギーの心配がありません。セラミックの詰め物や被せ物に使われる素材は、セラミックやジルコニア、プラスチック素材などです(メタルボンドを除く)。

そのため、金属アレルギーの方でも安心して治療が受けられるでしょう。

審美性が高い

セラミックは、審美性が高いことも大きなメリットです。天然歯に近い色合いや形を再現できます。光沢や透明感のある素材も多く、天然歯とほとんど見分けがつきません。

「銀歯だと、見た目が気になって笑えなかった」「会話に集中できなかった」と、審美性を気にしていた方でも、セラミックにすることで見た目を気にすることなく会話が楽しめるでしょう。

寿命が長い

銀歯の平均寿命は5年程度です。

一方、セラミックは劣化しにくいため平均寿命が長く、10〜15年程度使用できます。寿命が長いという点は、セラミックの大きなメリットといえるでしょう。

しかし、セラミックに使用する接着剤は少しずつ劣化します。そのため、定期的に検診を受け、状態を確認してもらう必要があるのです。

銀歯からセラミックにするデメリット

銀歯からセラミックにするデメリットイメージ

銀歯からセラミックにするのは、メリットだけではありません。メリットとデメリットの両方を理解することが重要です。本項目では、銀歯からセラミックにするデメリットについて解説します。

銀歯からセラミックにするデメリットは、以下のとおりです。

治療費が高い

セラミックは、銀歯に比べて治療費が高いです。銀歯は保険が適用されますが、セラミックは保険が適用されません。自由診療のため、銀歯に比べて治療費が高くなるのです。

銀歯に比べて歯の削る量が多い

セラミックを入れる場合、歯を多く削らなければなりません。

セラミックにはある程度の強度があるとはいえ、銀歯に比べると劣ります。セラミックの詰め物や被せ物が噛んだときの力に耐えるためには、ある程度の厚みがなければなりません。セラミックに厚みをもたせるために、歯を多く削る必要があるのです。

銀歯からセラミックにする費用

銀歯からセラミックにする費用イメージ

セラミックにはいろいろな種類があり、種類によって費用は異なります。

セラミックの種類と費用相場は、以下のとおりです。セラミック治療は自由診療のため、歯科医院によって費用は異なります。以下に記載の費用相場は目安として参考にしていただき、詳しくは治療を受ける歯科医院に確認しましょう。

詰め物(インレー)をセラミックにする場合

詰め物(インレー)をセラミックにする場合、主に以下の2種類があります。

それぞれの特徴や費用は、以下のとおりです。

セラミックインレー:40,000〜80,000円程度

セラミックインレーは、セラミック素材でできている詰め物です。天然歯とほとんど変わらない審美性で光沢があります。硬いものを噛むと割れる可能性があるため、食いしばりや歯ぎしりの癖がある方には向かないでしょう。

ジルコニアインレー:40,000〜80,000円程度

ジルコニアインレーは、ジルコニアという素材でできている詰め物です。ジルコニアは人工ダイヤモンドとも呼ばれる素材で、非常に硬いのが特徴です。セラミックに比べると審美性に劣るものの、白くてきれいな仕上がりになります。

被せ物(クラウン)をセラミックにする場合

被せ物(クラウン)をセラミックにする場合、主に以下の3種類があります。

それぞれの特徴や費用は、以下のとおりです。

オールセラミック:80,000〜220,000円程度

オールセラミックは、100%セラミック素材でできた被せ物です。形や色合いの再現性に優れているため、天然歯と見分けがつきにくく、前歯に適しているでしょう。ジルコニアに比べると強度が劣るため、割れる可能性がある点はデメリットといえます。

ジルコニア:55,000〜110,000円程度

ジルコニア素材でできた被せ物です。ジルコニアは硬いため、強い力が加わる奥歯に適しているでしょう。オールセラミックに比べて審美性は劣ります。

ハイブリットセラミック:40,000〜80,000円程度

ハイブリットセラミックは、セラミックとレジンを混ぜて作った被せ物です。レジンを混ぜることにより、ほかのセラミックに比べて費用が安くなります。部位によっては、保険が適用されることもあるでしょう。

一方で、レジンを使用するため、経過変色しやすい点はデメリットといえます。

銀歯からセラミックにしたあとの注意点

銀歯からセラミックにしたあとの注意点イメージ

上述のとおり、セラミックの費用は高額です。高額である分、できるだけ長く使用したいと考えるでしょう。銀歯からセラミックにしたあと、良好な状態で使用し続けるためには注意しなければならないことがあります。

銀歯からセラミックにしたあとの注意点は、以下のとおりです。

口腔ケアをしっかり行う

銀歯からセラミックにしたあとは、しっかりと口腔ケアを行いましょう。セラミックはツルツルしており汚れが溜まりにくいため、難しい口腔ケアは必要ありません。天然歯を磨くときと同様の磨き方で、口腔ケアを行いましょう。

しかし、歯がカーブしている部分や歯の裏側などには汚れが溜まりやすいです。また、歯磨きの癖によって、同じ部分に汚れが溜まることもあります。

磨き残しが多い部分やご自身の歯磨きの癖を知るために、歯科医院でブラッシング指導を受けるとよいでしょう。歯科衛生士に正しい歯磨きの仕方を教わり、実践することで、セラミックを長持ちさせることはもちろん、口内の健康を維持することができます。

定期検診を受ける

セラミック治療後は、定期検診を受けましょう。

セラミックの詰め物や被せ物は、寿命が長いですが、接着剤が劣化する可能性があります。また、噛み合わせの変化や食いしばり・歯ぎしりの癖があると、セラミックの歯に負担がかかるため、割れるなどのトラブルも起こりやすいでしょう。

定期的に歯科医師にセラミックの状態を確認してもらうことで、トラブルを早期に発見でき、必要に応じて適切な処置を受けられるのです。

食いしばりや歯ぎしりの癖がある場合は対策する

上述のとおり、食いしばりや歯ぎしりの癖があると歯に強い力が加わるため、セラミックが割れる可能性があります。

食いしばりや歯ぎしりの癖がある場合は、ナイトガードというマウスピース型の装置を使用するとよいでしょう。ナイトガードを使用することで、歯や顎に加わる力を軽減できるため、セラミックが割れることを防げます。

まとめ

セラミックの歯

今回は、銀歯からセラミックにするメリットやデメリット、費用について解説しました。

銀歯は保険が適用されるため安く、強度も高いですが、セラミックに比べて審美性に劣ります。さらに、銀歯は劣化しやすく、虫歯になりやすいです。

一方、セラミックの費用は高額ですが、審美性が高く、劣化しにくいという大きなメリットがあります。金属アレルギーの心配もありません。天然歯と変わらない白い歯で、食事も会話も楽しめるでしょう。

セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

2024.01.09更新

インビザラインで治療が難しい3つの症例と治療が向かない人の特徴!

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

インビザラインで治療について考える女性

インビザラインは、透明なマウスピースを使用して歯を移動させる矯正治療です。日本では2006年に導入されましたが、矯正していることがわかりにくく矯正中の痛みが少ないことから、非常に注目を集めています。

しかし、インビザラインでは治療が難しい症例もあります。インビザラインは年齢に関係なく受けられる治療ですが、どのような歯並びにも対応できるわけではありません。歯の状態などによっては、インビザライン治療を断られるケースがあるのです。

今回は、インビザラインでの治療が難しい症例と、治療が向かない人の特徴について解説します。

インビザラインで歯を動かす仕組み

インビザラインの治療

インビザラインは、透明なマウスピースを1日20〜22時間装着して歯並びを整える治療法です。1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換することで、徐々に理想の歯並びを目指します。

インビザラインに限らず、歯列矯正では歯根膜という組織の性質を利用して歯を移動させます。歯根膜とは、歯を支える歯槽骨と歯の根の間にある膜のことです。歯根膜には、膜の厚みを一定に保とうとする性質があるのです。

インビザラインのマウスピースによって歯に矯正力がかかると、移動させる方向にある歯根膜は縮められます。反対側の歯根膜は、引き伸ばされて厚みが増すでしょう。

縮められた歯根膜は、もとの厚みに戻るために歯槽骨を溶かす細胞を増やします。引き伸ばされた歯根膜は、歯槽骨を作る細胞を増やします。

歯根膜の厚みを一定に保つために、歯槽骨の吸収と再生が繰り返されることで、歯が移動するのです。

インビザラインで使用するマウスピースは、上述しましたが1〜2週間に一度と頻繁に交換します。マウスピースは1枚1枚少しずつ形状が異なり、現状の歯並びからずらして作成されています。

歯並びとマウスピースにずれがあることで、継続的に歯列に矯正力をかけ、歯を移動させるのです。

インビザラインで治療が難しい3つの症例

叢生の人

インビザラインはマウスピースを用いるので、年齢に関係なく治療を受けられます。

ただし、インビザラインでの治療が難しい症例も存在します。どのような症例がインビザラインでは治療が難しいのか確認しましょう。

重度の叢生(そうせい)である

叢生(そうせい)とは、歯が重なり合ってガタガタした歯並びのことです。一部の歯が歯列から突出している八重歯も、叢生に含まれます。

叢生の原因の多くは、顎が小さいことで歯が歯列に収まらないことです。顎に対して歯が大きい場合も、歯列に収まらないので叢生になることが多いです。

軽度〜中度の叢生はインビザラインで治療可能なことが多いですが、重度の叢生は難しいことがあります。歯の移動距離や本数が増加するため、徐々に歯並びを整えるインビザラインは適さないことがあるのです。

歯を動かすスペースを作るために、抜歯をすることもあります。マウスピースの枚数が増え治療が複雑になることが多いので、ワイヤー矯正などのほかの矯正方法のほうが適している可能性が高いです。

重度の歯周病がある

歯周病とは、歯垢に含まれる細菌が増殖したことで歯茎が炎症を起こす病気です。初期段階では、歯茎が赤くなる腫れる、出血するなどの症状しか現れず、歯周病に気づかない方も多いでしょう。

進行して歯槽骨にまで炎症が広がると、骨が溶けて歯がグラグラし始めます。非常に歯が不安定な状態なので、重度の歯周病がある人はインビザラインに限らず歯列矯正を受けられません。

歯列矯正による負荷に耐えられず、歯が抜け落ちる可能性があるためです。インビザラインを行う前に歯周病の治療を受けて、口腔環境を整えなければなりません。

骨格に問題がある

出っ歯や受け口には、歯の傾斜や生え方が原因の症例と、顎の骨格が原因の症例があります。顎の位置や発達に問題がなく、歯の生え方に問題があって出っ歯や受け口になっている場合は、インビザラインで治療できるでしょう。

しかし、顎の骨格が原因の場合はインビザラインだけでは治療が難しいです。歯並びだけを整えても、前歯の突出感やしゃくれている印象は改善されないのです。

骨格に問題がある症例では、外科手術が必要になる可能性があります。

インビザラインでの治療が向かない人の特徴

インビザラインが向かない人について考える女性

インビザラインで治療ができる症例でも、インビザラインが適しているとは限りません。インビザラインでの治療が向かない人の特徴を確認しましょう。

・マウスピースの管理ができない
・定期的に通院できない
・インプラントがある

それぞれ解説します。

マウスピースの管理ができない

インビザラインでは、マウスピースを使用して歯並びを整えます。そのため、マウスピースの管理ができなければインビザラインの治療は向きません。

マウスピースは、基本的には食事と歯磨きの時間以外は装着する必要があります。1日20〜22時間装着しなければならず、頻繁に外すと治療計画どおりに歯の移動が進まないでしょう。

装着時間を守ることと同様に、交換時期を守ることも重要です。歯科医師の指示に従って、定期的にマウスピースを交換してください。同じマウスピースを装着し続けても、歯の移動は進みません。

また、マウスピースを外した際はマウスピースの清掃と歯磨きをしてから再装着しなければなりません。マウスピースや口腔内の清潔を保てないと、口腔環境の悪化につながります。

マウスピースの適切な管理ができない人は、インビザライン治療は向かないでしょう。

定期的に通院できない

インビザライン治療中は、口腔内や治療の進み具合を確認してもらうために定期的に通院する必要があります。矯正治療は数年間に及ぶことも多いですが、通院を怠るとさまざまなトラブルにつながります。

虫歯や歯周病になった場合、治療期間が長引くでしょう。虫歯治療で歯の形が変わった場合、マウスピースの作り直しが必要になることもあります。余分な費用がかかる可能性もあるので、定期的に通院することは非常に重要なのです。

また、定期的に通院していないと、発生したトラブルにも気づけない可能性があります。歯の移動速度には個人差があるので、マウスピースの装着時間を守っていたからといって必ず計画どおりに歯が移動するとは限らないのです。

治療計画と実際の歯の動きにずれがある場合は、治療計画を修正しなければならないでしょう。適切に治療を進めるために、定期的に通院する必要があります。

インプラントがある

インプラントがあってもインビザライン治療を受けることは可能です。

しかし、インプラントは矯正力をかけても移動しません。そのため、特にインプラントの本数が多い場合は、インビザラインに限らず歯列矯正が難しいです。

インプラントは、人工歯根を顎の骨に埋め込んで失った歯を補う治療を指します。顎の骨と結合するので天然歯のように噛めることが特徴ですが、人工物なので歯根膜がなく、矯正力をかけても移動しないのです。

動かせない歯を設定して治療計画を立てることは可能ですが、理想とする歯並びにならない可能性があることは理解する必要があるでしょう。

インビザラインで治療が難しい場合にはどうしたらいい?

ワイヤー矯正の模型

インビザラインで治療が難しい場合でも、歯列矯正を諦める必要はありません。インビザラインが難しい場合の治療方法を確認しましょう。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、歯に接着したブラケットにワイヤーを通して矯正力をかけて歯並びを整える治療です。非常に歴史が長い歯列矯正方法で、適応できる症例が幅広いことが特徴です。

インビザラインでは治療が難しい症例でも、ワイヤー矯正なら治療できることが多いでしょう。

ワイヤー矯正には、歯の表側にブラケットを装着する表側矯正、歯の裏側にブラケットを装着する裏側矯正、上の歯は裏側に下の歯は表側にブラケットを装着するハーフリンガル矯正があります。裏側矯正のほうが目立ちませんが、高度な技術が必要なため費用が高額になる傾向があります。

ワイヤー矯正とインビザラインの併用

抜歯の本数が多くインビザラインだけでは治療が難しい症例でも、ワイヤー矯正とインビザラインを併用することで治療できる場合があります。大きな歯の移動が必要な矯正初期はワイヤー矯正を行い、歯並びの微調整を行う矯正中期・後期をインビザラインで行う流れが一般的です。

まとめ

歯列矯正をする女性

今回は、インビザラインで治療が難しい3つの症例と、インビザライン治療が向かない人の特徴について解説しました。

インビザラインは、重度の叢生や骨格に問題がある歯並びなどは対応することが難しいでしょう。重度の歯周病がある場合は、インビザラインに限らず歯列矯正が難しくなります。

インビザラインでの治療が難しくても、歯列矯正を諦める必要はありません。ほかの矯正方法も検討して、理想の歯並びを目指しましょう。

歯列矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

2023.12.26更新

インビザラインの7つの失敗例と失敗しないための対策!

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

インビザラインを失敗して悩む人

「インビザラインにも失敗はあるの?」「インビザラインで失敗しない方法は?」など、インビザラインに興味があっても、失敗したときのことを考えて一歩を踏み出せない方もいるでしょう。

今回は、インビザラインの概要や失敗例を詳しく解説します。失敗しないための対策もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

インビザラインとは?

インビザラインのマウスピース

インビザラインとは、アメリカに本社があるアライン・テクノロジー社が開発、研究を重ねているマウスピース矯正治療です。1997年に開発され、1999年に治療が始まりました。

アライン・テクノロジー社独自の技術で、現在も日々改良されています。世界中で1,500万人以上の方が、インビザラインで歯並びや噛み合わせを整えているのです。

インビザラインの特徴は、大きくわけて2つあります。

1つ目は、マウスピースが透明なので目立ちにくいことです。矯正治療中の見た目が気になる患者さまでも安心して使用できます。

2つ目は、マウスピースの着脱を患者さまが行えることです。食事やブラッシングのときには取り外しできるため、矯正治療開始前と同じように食事を楽しめるでしょう。ワイヤー矯正と比べるとブラッシングがしやすく、食べかすが残りにくいため虫歯や歯周病のリスクも低減できます。

インビザラインの7つの失敗例

インビザラインの失敗をした人

近年人気のインビザラインですが、絶対に失敗しないとはいえません。歯科医師の腕や患者さまの歯並び・噛み合わせの状態によって、仕上がりは左右されます。

インビザラインの7つの失敗例を確認しましょう。

治療前より歯並びが悪くなった

インビザラインの失敗で多いのが、上下の真ん中(正中)がずれるケースです。出っ歯や八重歯などの目立った乱れが整うと、正中がずれていてもすぐに気づかないケースもあります。

正中がずれていると歯並びが悪くみえるので、治療途中でもしっかり確認しましょう。

治療前より噛み合わせが悪くなった

歯科矯正では、見た目の美しさだけではなく噛み合わせも考慮しなければなりません。

しかし、経験と知識の浅い歯科医師が治療計画を決定すると、噛み合わせが悪化することがあるのです。インビザラインでは、専用のシミュレーションソフトを用いて治療計画を立てます。

シミュレーションソフトが立案した計画を調整し、最終決定するのは歯科医師です。

整った歯並び・噛み合わせを得るためには、歯科医師の経験と知識も必要です。

歯根が露出した

インビザラインに限らず、矯正治療では歯に力をかけて移動させます。無理に力を加えると、歯が埋まっている歯槽骨に負担がかかりすぎて歯茎が痩せることがあるのです。

歯茎が痩せると歯根が露出し、少しの刺激で痛みを感じるようになるかもしれません。目立った症状がなくても、歯根が露出すると歯と歯茎のすき間に三角形の空間(ブラックトライアングル)ができることが多いです。

ブラックトライアングルができると食べ物が非常に挟まりやすいため、虫歯や歯周病の原因になり得ます。見た目にも影響を及ぼすため、インビザライン治療を失敗したと感じる可能性が高いです。

虫歯や歯周病になった

通常、口腔内の汚れは、唾液の自浄作用によってある程度流されます。歯並びによって効果には差がありますが、唾液の自浄作用や抗菌作用が働くことで、虫歯や歯周病を防いでいるのです。

インビザラインでは、マウスピースを1日20〜22時間装着します。歯とマウスピースが密着しているため、唾液の自浄作用を十分に受けられません。

そのため、マウスピースを装着していない状態と比較すると、虫歯や歯周病のリスクが高いです。虫歯や歯周病になると治療を優先するため、矯正治療が一時的に中断されます。

治療期間が延びる、追加の費用がかかるなど、インビザラインを失敗したと感じるかもしれません。

IPRで歯を削りすぎた

矯正治療では、歯を移動させるすき間が足りないときに、歯の側面をわずかに削ってスペースを確保する方法(IPR)があります。治療計画を立てる段階で必要なスペースやそれぞれの歯の削る量などは計算されるので、削りすぎることは基本的にはありません。

しかし、必要以上に歯を削った場合、すき間が埋まらないことがあります。もともとの歯並びのお悩みが改善されても、すきっ歯に悩む可能性があるのです。

歯を削りすぎたことで生じたすき間を埋めるためには、マウスピースの追加が必要になるでしょう。治療期間が延びる、追加の費用がかかるなど、患者さまの負担が増加します。

理想の歯並びにならなかった

インビザラインでは、1日20〜22時間マウスピースを装着しなければなりません。また、マウスピースは1〜2週間に一度の頻度で交換します。

装着時間や交換時期を守らなかった場合や、マウスピースを順番どおりに使わなかった場合、矯正治療の効果が十分に現れません。装着時間や交換時期を患者さまが守れることを前提で治療計画が立てられるので、歯科医師の指示どおりにマウスピースを管理しましょう。

抜歯したすき間に隣接する歯が倒れ込んだ

矯正治療において、歯を並べるスペースが大きく足りない場合は、抜歯を選択することがあります。矯正治療が進めば、抜歯したすき間を利用して歯並びが整うので、基本的には問題ありません。

しかし、歯の移動がうまく進まないことがあります。すき間に隣接する歯が倒れ込むと、倒れた歯を戻す作業が必要になります。

倒れ込んだ歯を戻すのは、マウスピース矯正だけでは難しいケースもあるでしょう。一時的にワイヤー矯正を行うこともあります。

抜歯を伴う矯正治療は、特に歯科医師としっかりと相談しながら進めましょう。

インビザラインで失敗しないためには

インビザラインで失敗しないポイント

インビザラインで失敗しないための対策は、以下のとおりです。

インビザライン中に違和感がある場合はすぐ相談する

インビザラインは、通院回数が少ないことも特徴です。通院は2〜3か月に一度ですが、少しでも違和感がある場合は早めに歯科医師へ相談しましょう。

トラブルが起こっていても、早期に発見して適切に対処できれば、治療計画が大きく乱れることはありません。

豊富な経験と知識のある歯科医師に治療してもらう

インビザラインのマウスピースは、アライン・テクノロジー社に依頼して製作されます。治療計画もシミュレーションソフトが立案するので、歯科医師の知識や経験は関係ないと思うかもしれません。

しかし、治療の方針を考えるのは担当する歯科医師です。患者さまの希望を聞きながら、治療計画を微調整して最終決定するのも歯科医師です。

そのため、豊富な経験と知識があり、信頼できる歯科医師のもとで治療を受けてください。無料の矯正相談を利用してさまざまな歯科医師の話を聞き、納得できる説明を受けられた歯科医院を選択するとよいでしょう。

マウスピースの装着時間を厳守する

インビザラインの治療効果は、患者さまがどれだけ自己管理できるかに依存します。マウスピースの装着時間や交換時期を守ることは、非常に重要です。

治療を始めたばかりのときや、マウスピースを交換したときは、違和感が大きいかもしれません。装着するのが不快なこともあるでしょう。

しかし、装着時間を守らなければ計画どおりに歯が動きません。違和感は徐々に解消されるので、ブラッシングと食事のとき以外は、マウスピースをつけて過ごしてください。

マウスピースのお手入れと口腔ケアをしっかり行う

マウスピースは、流水と柔らかい歯ブラシで優しく汚れを落とし、清潔を保ちましょう。マウスピース用の洗浄剤を使用してもよいでしょう。

熱には弱いため、熱いお湯は使わないでください。乾燥させる場合でも、ドライヤーなどは使わず自然乾燥させます。

マウスピースが口内にあると汚れが溜まりやすいため、ふだんよりも口腔ケアを丁寧に行いましょう。

まとめ

インビザラインのマウスピース

インビザラインを含む矯正治療は、自費診療のため高額な治療費がかかります。そのため、失敗したくないと思う方が多いでしょう。

インビザラインが失敗しないためには、歯科医師の知識や経験だけでなく、患者さまの自己管理が重要です。口腔ケアを徹底し、マウスピースの装着時間・交換時期を守り、マウスピースのお手入れを丁寧に行いましょう。

インビザラインは通院回数が少ないことが特徴ですが、少しでも気になることがあれば早めに歯科医院へ連絡して指示を仰いでください。目立ちにくく、痛みを感じにくいインビザラインで、整った歯並びと噛み合わせを目指しましょう。

インビザライン矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

2023.12.19更新

セラミック治療で後悔しないために!デメリットと対策を知ろう!

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

セラミック治療をした女性

セラミック治療は、審美性と耐久性を兼ね備えたセラミック素材を使用した歯科治療です。虫歯治療での利用だけでなく、歯並びなどの外見を改善する治療にも用いられます。歯科治療で使用する素材として、セラミックを選ぶ方は多いでしょう。

ただし、セラミック治療はデメリットがまったくない万能な治療方法ではありません。セラミック治療を受けて、後悔したケースも少なからず存在します。

今回は、セラミック治療のメリット・デメリットや、後悔しないための対策について解説します。セラミック治療で後悔した例もご紹介するので、セラミック治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

セラミック治療とは?

 セラミックの歯

セラミック治療とは、セラミック素材を使用した歯科治療のことです。虫歯などで失った歯の治療だけでなく、歯並び・歯の色・歯の形を改善する治療にも利用されています。

主にセラミックが使われるのは、インレーやクラウン、ブリッジとよばれる、詰め物や被せ物で歯の機能を補う治療です。また、前歯の形や色調を整えるラミネートべニアという治療にも用いられます。

一般的には推奨されていませんが、ワイヤーやマウスピースで行う通常の矯正治療の代わりに、セラミックを用いた矯正が行われることもあるでしょう。

セラミック素材は審美性と耐久性を兼ね備えており、天然歯に近い自然な見た目に仕上がることが特徴です。経年劣化しにくく、変色・着色しにくいため、美しい見た目を長く維持できます。

強度が高く耐久性に優れているため、保険適用で使用されるプラスチックの素材よりも、長い期間使用できることが多いです。

セラミック治療を後悔した例

セラミック治療で後悔した女性

セラミックを用いた治療にはさまざまなメリットがあり、審美性や耐久性に優れた治療方法として知られています。

一方で、セラミック治療を受けたことで後悔するケースも存在します。セラミック治療を後悔した例を確認しましょう。

噛み合わせが悪くなった

セラミック治療を受けたことで、噛み合わせが悪くなるケースがあります。噛み合わせが不適切な状態が続くと、顎関節症や慢性的な頭痛・肩こりを引き起こす可能性があります。

治療時の噛み合わせは問題なくても、時間の経過とともに噛み合わせが悪くなることもあるでしょう。特に、人工ダイヤモンドともよばれるジルコニアを用いてセラミック治療をした場合、天然歯よりも硬いことから、噛み合う歯がすり減ることがあります。

徐々に噛み合わせが悪化し、顎関節症などの問題につながることがあるのです。セラミック治療後に噛み合わせに違和感を覚えた場合は、すぐに歯科医師に相談しましょう。

歯髄炎が生じた

歯髄炎とは、歯の中心部にある神経と血管が通っている歯髄に炎症が生じることです。強い痛みを伴うことが多いため、大きなストレスを感じるでしょう。

セラミック治療においては、天然歯を削る範囲が広すぎた場合や、削った際に歯髄に強い衝撃が加わった場合、歯髄炎を生じることがあります。歯髄炎が悪化すると、歯の神経を抜く必要が生じることもあるでしょう。

セラミックが割れた

セラミックはプラスチックの素材よりも強度が高く、耐久性に優れています。

しかし、強い衝撃が加わると割れる可能性があります。特に、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、セラミックが割れるリスクが高いので注意が必要です。

一度割れたセラミックは修理できず、再治療が必要になるでしょう。費用も追加でかかる場合が多いです。

虫歯になった

セラミックが虫歯になることはありませんが、土台になっている天然歯や周辺の組織は虫歯・歯周病になる可能性があります。セラミックの下が虫歯になると、天然歯との適合性が低下します。

そのため、セラミックを再度作り直す必要があり、費用も追加でかかるでしょう。

希望していた仕上がりにならなかった

セラミック治療後、希望していた仕上がりにならないケースもあります。例えば、セラミック歯の色が周囲の天然歯と異なると、見た目に違和感や不自然さが生じるでしょう。

セラミック治療は、審美性の高さから選択する方が非常に多いです。希望していた仕上がりにならなかった場合、後悔する可能性があるでしょう。

費用が高額だった

セラミック治療は、基本的に保険適用外です。自由診療のため歯科医院によって費用は異なりますが、保険適用で使用される素材と比較すると高額になる傾向があります。

セラミック治療のデメリット

セラミック治療のデメリットイメージ

セラミック治療のデメリットは、以下のとおりです。

・セラミックが割れることがある
・保険適用外なので治療費が高い
・寿命がある

セラミックは、強い力が加わると割れる可能性があります。セラミックはプラスチックの素材と比べて耐久性が高いですが、陶材なので割れるリスクがあるのです。セラミックが割れると作り直す必要があり、費用もかかるでしょう。

また、保険適用外であるため費用が高額になること、耐久性は高いですが寿命があることもデメリットといえます。セラミックの寿命は一般的に10年程度といわれていますが、虫歯や歯周病などのトラブルが生じた場合は数年で交換が必要になることがあります。

ただし、毎日の丁寧なセルフケアや定期メンテナンスを徹底することで、本来の寿命以上に長く使用し続けることも可能です。

セラミック治療のメリット

セラミック治療のメリットイメージ

セラミック治療のメリットは、以下のとおりです。

・天然歯に近い美しい見た目に仕上がる
・虫歯が再発しにくい
・治療時の見た目が長く続く

セラミック治療は、天然歯に近い美しい見た目に仕上がることが大きなメリットでしょう。セラミックは、天然歯が持つ透明感や艶なども再現できます。限りなく天然歯に近い、自然な仕上がりが期待できるでしょう。

虫歯が再発しにくいことも、セラミック治療のメリットです。セラミックは長期間使用しても変形しにくく、すき間や段差が生じにくいため二次虫歯になりにくいのです。

また、セラミックはレジンなどの素材と比べて、経年変化しにくいとされています。変色・着色しにくい素材なので、治療時の白さや透明感を長期間に渡って維持できます。

セラミック治療を後悔しないための対策

セラミック治療を後悔しないためのカウンセリング

セラミック治療は費用が高額なので、長期間美しさを保って使用し続けたいと思う方が多いでしょう。

本項目では、セラミック治療を後悔しないための対策をご紹介します。しっかりと対策して、満足できる治療結果を目指しましょう。

治療前にカウンセリングを受ける

セラミック治療を受ける前に、必ずカウンセリングを受けてください。カウンセリングでは、セラミック治療のリスクや注意点などの説明を受けます。

しかし、ただ説明を受けるだけでは、セラミック治療を後悔することになるかもしれません。理想とする仕上がりをしっかり歯科医師に伝えましょう。

疑問や不安がある場合は解消し、納得のいく治療計画を立てることが重要です。

定期的に歯科検診を受ける

歯科検診では、噛み合わせの確認や、日々の歯磨きでは落とせない汚れの除去などを行います。セラミックを問題なく使い続けるために、歯科検診は非常に重要です。

虫歯や歯周病など、口腔内のトラブルの早期発見や早期治療にもつながるでしょう。セラミックを長く維持するために、定期検診は欠かさないでください。

虫歯を予防する

セラミックは、レジンや金属などの素材に比べて汚れが付着しにくいです。虫歯や歯周病の予防としても有効な治療方法ですが、日々のセルフケアを怠ると、土台の天然歯や周囲の組織が虫歯や歯周病になるリスクが高まります。

歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロスなども使用して虫歯予防に努めましょう。

歯ぎしりを改善する

歯ぎしりや食いしばりの癖があると、セラミックが割れる可能性が高くなります。歯ぎしりや食いしばりの主な原因はストレスなので、ストレスを溜めないことが大切です。

しかし、ストレスを完全になくすことは難しいでしょう。歯ぎしりや食いしばりは無意識に行う方も多く、改善するのは難しいです。

就寝中の歯ぎしり・食いしばりには、ナイトガードが効果的です。強い負荷から歯を守り、セラミックが割れるリスクを軽減できます。

まとめ

笑顔の女性

セラミックは自然で美しい仕上がりを実現でき、健康面でのメリットも大きいです。そのため、セラミック治療を希望する患者さまは増えています。

しかし、セラミック治療にはデメリットも存在し、治療後に後悔する方がいるのも事実です。セラミック治療を後悔しないためには、事前のカウンセリングで歯科医師と十分なコミュニケーションを取り、治療後も毎日のセルフケアや定期健診などを継続することが大切です。

セラミック治療のメリットだけでなく、デメリットも理解することで治療を後悔しないように対策できるでしょう。

セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

2023.12.12更新

インビザラインの7つのメリット!治療が適している人とは?

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

インビザラインは、多くの歯科医院で採用されているマウスピース矯正です。

「インビザラインにはどのようなメリットがあるの?「インビザラインにはデメリットはあるの?」など疑問をおもちの方もいるでしょう。インビザラインを検討するにあたり、メリットとデメリットの双方を理解しておくことが大切です。

今回は、インビザラインのメリットとデメリットについて詳しく解説します。インビザラインを検討中の方は、ぜひ最後までお読みください。

インビザラインとは?

インビザラインをする女性

インビザラインとは、多くの歯科医院で採用されているマウスピース矯正です。

インビザラインは、3Dスキャナーで歯の動きをシミュレーションして治療計画を立て、治療計画に合わせてマウスピースが作製されます。

インビザラインでは治療に使用するすべてのマウスピースを一度に作製し、1〜2週間の頻度で交換しながら歯を動かす矯正方法です。

インビザラインの7つのメリット

インビザラインのメリットイメージ

インビザラインには、ワイヤー矯正などのほかの矯正方法にはないメリットがあります。インビザラインのメリットを知ることで、ご自身に適した矯正方法か判断するのに役立つでしょう。

インビザラインのメリットは、以下の7つです。

①矯正中でも目立たない

インビザラインのマウスピースは、透明で薄いため、パッと見ただけではマウスピースをつけているとわかりません。矯正中でも目立たないため「仕事に支障が出るのは困る」「笑ったときに矯正装置が目立つのが気になる」など、審美性が気になる方に適した矯正方法といえるでしょう。

②通院頻度が少ない

インビザラインは、ワイヤー矯正などのほかの矯正方法に比べて通院頻度が少ない点もメリットといえます。ほかの矯正方法の通院頻度が約1か月に1回なのに対して、インビザラインの通院頻度は約2〜3か月に1回です。

インビザラインでは、歯の動きをコンピューター上でシミュレーションをして、すべてのマウスピースを一度に作製します。一度にまとめてマウスピースを受け取れるため、自宅で1〜2週間のペースで交換しながら治療ができるのです。

仕事や学業、子育てなどで忙しく、頻繁に歯科医院に通えない方や、遠方から歯科医院に通っている方にも負担になりにくいでしょう。

③ほかのマウスピース矯正に比べて幅広い症例に対応できる

インビザラインは、ほかのマウスピース矯正に比べて幅広い症例に対応できます。ほかのマウスピース矯正では対応が難しい症例でも、インビザラインであれば対応できることがあるのです。

例えば、抜歯が必要な症例でも、インビザラインで対応できる場合があります。「マウスピース矯正は、軽度の症例しか治療できない」というイメージを覆す矯正方法なのです。

④型取りの負担が少ない

インビザラインには、歯の型取りによる負担が少ないというメリットもあります。本来の型取り(印象)は、粘土のような材料を口の中に入れ、固まるまで待つ方法でした。

しかし、インビザラインでは3Dスキャナーを使用して歯の型取りをします。そのため、口の中に異物が入ることで嘔吐反射が起こるリスクが減るのです。

さらに、本来の型取りに比べて、より精密な歯並びと噛み合わせの情報を得られます。負担なく、正確な情報をもとに、矯正治療ができる点は大きなメリットといえるでしょう。

⑤歯並びのシミュレーションができる

インビザライン矯正を始めるにあたって、3Dスキャナーで得た情報をもとにコンピューター上でシミュレーションをします。今の歯並びがどのように動き、理想の歯並びへと変化するのかイメージしやすいです。

治療後の歯並びがイメージできるため、矯正治療のモチベーションも保ちやすく、治療への不安も軽減されるでしょう。

⑥取り外しができる

ワイヤー矯正の場合は、強い痛みが出ることや、矯正装置にものが挟まることがあり、ふだんどおりに食事ができないことがあります。

一方、インビザラインのマウスピースは取り外しが可能です。そのため、矯正治療前と同じように食事ができるのです。また、マウスピースを取り外せるため、ふだんどおりに歯磨きもできます。マウスピースを取り外して歯磨きができるため、お口の中を清潔に保てるでしょう。

⑦金属アレルギーの心配がない

インビザラインで使用するマウスピースは、ポリウレタン製です。金属を使用していないため、金属アレルギーの心配がありません。金属アレルギーがある方や、金属アレルギーが心配な方でも安心して矯正治療を受けられます。

インビザラインの4つのデメリット

インビザラインのデメリットイメージ

ワイヤー治療や、ほかのマウスピース矯正にもいえることですが、インビザラインはメリットだけでなくデメリットもあります。インビザラインのデメリットを理解し、ご自身に適した矯正方法かを考えることも大切です。

インビザラインのデメリットは、以下の4つです。

①対応できない症例もある

インビザラインは、ほかのマウスピース矯正に比べて幅広い症例に対応できるとはいえ、すべての症例に対応できるわけではありません。例えば、重度の症例や骨格が関係している症例には対応できないことがあります。

インビザラインでは対応が難しいと診断された場合は、ワイヤー矯正で矯正治療を行う必要があるのです。インビザラインで対応できる症例かは、歯科医師の診断が必要となるため、一度カウンセリングを受けるとよいでしょう。

②自己管理の必要がある

インビザラインは、ご自身でマウスピースを交換しながら治療を進めるため、自己管理が必要です。例えば、矯正治療中は以下のことを守る必要があります。

・装着時間を守る
・交換時期を守る
・正しく装着する
・マウスピースを清潔に保つ

マウスピースの装着時間や交換時期を守らないと、計画どおりに歯が動きません。マウスピースを正しく装着しないことも、計画どおりに歯が動かない原因になるでしょう。

また、マウスピースを清潔に保つことも重要です。マウスピースのお手入れを怠ると、装置に細菌が繁殖し虫歯や歯周病の原因になります。

インビザライン矯正中に虫歯・歯周病になると、虫歯・歯周病の治療をするためにインビザライン矯正を一時中断することがあるでしょう。虫歯・歯周病の治療後にインビザライン矯正が再開となるため、治療期間が延長になります。

このように、自己管理ができないと、計画どおりに歯が動かず、治療期間が延長になることがあるのです。

③細かい調整をしなければならない

インビザラインは、矯正治療の過程で細かい調整をしながら治療を進めていくことを理解しておかなければなりません。コンピューター上でシミュレーションをして治療計画を立てますが、計画どおりに進むとは限らないためです。

例えば、マウスピースの装着時間が短い場合や正しく装着されていない場合、計画どおりに歯が動きません。また、頬杖や舌の使い方などの癖が影響して、計画どおりに歯が動かないことも考えられます。

計画どおりに歯が動いていない場合には、微調整をしながら治療を進めていくのです。2〜3か月ごとに通院した際に、経過を確認し調整をします。状態によっては、作り直しが必要になることもあるでしょう。

④マウスピースが破損のリスクがある

歯ぎしりや食いしばりによって、マウスピースが破損するリスクもあります。インビザラインは弾力性のある装置ですが、非常に薄く、強い力が加わると破損することがあるのです。

歯ぎしりや食いしばりをすると、ご自身の体重やその倍以上の力がかかります。継続的にマウスピースに強い力が加わることで、破損するリスクが高くなるのです。

マウスピースが破損した場合、作り直しになる可能性があります。マウスピースの作り直しには1〜2か月程度かかるため、治療期間も延長になるのです。

歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合は、ワイヤー矯正のほうが適していると判断されることもあるでしょう。

インビザラインが適している方

鏡の前でマウスピース矯正を付ける女性

インビザラインのメリットとデメリットを考慮し、インビザラインの治療が適しているか見極める必要があります。

インビザラインが適している方は、以下のとおりです。

・周りに気づかれることなく矯正をしたい方
・食事を楽しみたい方
・金属アレルギーのある方
・自己管理ができる方

周りに気づかれることなく矯正をしたい方

「職業柄、人と話すことが多いため、装置が目立つのは困る」という方もいるでしょう。インビザラインは薄く透明なマウスピースを使用するため、周りに気づかれずに矯正をしたい方に適しています。

食事を楽しみたい方

インビザラインのマウスピースは取り外しができるため、ふだんどおりに食事ができます。そのため「矯正前と変わらずになんでも食べたい」という方にも適した矯正方法といえるでしょう。

金属アレルギーのある方

インビザラインのマウスピースは、ポリウレタン製です。金属を使用しないため、金属アレルギーの方でも安心して治療を受けられます。

自己管理ができる方

前述のとおり、インビザラインではマウスピースの装着時間や交換時期を守らないと、計画どおりに歯は動きません。そのため、マウスピースの装着時間や交換時期などの自己管理ができる方に適した矯正方法といえるでしょう。

まとめ

インビザラインで使用するマウスピース

今回は、インビザラインのメリット・デメリットについて解説しました。

インビザラインでは透明のマウスピースを使用するため、目立たないというメリットがあります。また、取り外しができるため矯正前と変わらず、なんでも食べることが可能です。

一方、すべての症例に対応できるわけではない点や、自己管理が必要である点はデメリットといえます。

この記事で解説したインビザラインのメリットとデメリットを理解したうえで、歯科医師の意見を聞きながらご自身に適した矯正方法を選択しましょう。

インビザラインを検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

2023.12.05更新

セラミックとジルコニアの違いとは?費用や寿命など比較して解説!

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

セラミックとジルコニアの違いを比較

セラミックとジルコニアはどちらも見た目が美しく、金属アレルギーの心配がない身体に優しい素材ですが「セラミックとジルコニアの違いは何?」「どちらを選ぶべき?」など疑問をもつ方もいるでしょう。

今回は、セラミックとジルコニアの違いについて詳しく解説します。費用や寿命などの違いを比較して解説しますので、ご自身に合った治療法を選択するために、ぜひ参考にしてください。

セラミックとは?

セラミックの歯

セラミックとは、陶器と同じ素材を使用した詰め物・被せ物です。

天然歯のような透明感があり、自然な色調を再現できます。虫歯治療だけでなく、過去に金属で治療した詰め物・被せ物の交換や、歯並びや歯の形の改善、歯の変色の治療などに用いられる治療法です。

メリット

セラミックには見た目の美しさだけでなく、多くのメリットがあります。

セラミックのメリットは、以下の4つです。

審美性が高い

セラミックの最も大きなメリットは審美性の高さです。天然歯に近い色調を再現でき、透明感のある美しい見た目で隣の歯とよく馴染みます。天然歯と比べても、ほとんど見分けがつかないほどです。

歯茎が変色しない

金属の詰め物・被せ物を長期間使用すると、溶け出した金属イオンの影響で歯茎が黒っぽく変色することがあります。オールセラミックであれば金属を一切使用しないため、歯茎が変色する心配がないのです。

金属アレルギーの心配がない

オールセラミックは金属を使用していません。生体親和性が高く、身体に優しい素材のため、金属アレルギーの方でも安心して使用できるのです。

虫歯が再発しにくい

銀歯は歯との接合性が低く、長期間使用すると歯と銀歯の間にすき間や段差が生じます。歯と銀歯の間にすき間ができると歯垢や歯石が蓄積して、虫歯が再発するリスクがあるのです。

一方、セラミックは歯との接合性に優れており、歯とセラミックの間にすき間や段差が生じにくいため虫歯の再発リスクが低いです。また、セラミックは表面が滑らかで汚れが付着しにくいことからも虫歯になりにくいといえます。

デメリット

セラミックには多くのメリットがありますが、デメリットもあります。

セラミックのデメリットは、以下の3つです。

費用が高い

セラミックは保険が適用されません。そのため、保険が適用される治療と比較すると費用が高いです。

割れやすい

セラミックは陶器と同じ素材でできているため、陶器製の食器などと同じように割れやすいという特徴があります。

日常生活でセラミックの歯が割れるほどの強い衝撃が加わることはあまりありませんが、歯ぎしり・食いしばりによって割れる可能性があるのです。特に就寝中、無意識で行っていることが多い歯ぎしり・食いしばりは、歯に大きな負担をかけます。

歯ぎしり・食いしばりの癖がある場合、ナイトガードを使用することで歯への負担を軽減できるでしょう。

健康な歯を削る

セラミックは薄いと割れる可能性が高いため、一定の厚みが必要になります。一定の厚みをもたせるために、健康な歯を削る量が多くなるのです。

健康な歯を削ると歯の寿命を縮めることになるため、歯を削るデメリットを十分に理解したうえで治療法を選択しましょう。

ジルコニアとは?

ジルコニア

ジルコニアとは、二酸化ジルコニウムという素材を使用した詰め物・被せ物です。

人工ダイヤモンドとも呼ばれており、強度が非常に高いという特徴があります。セラミックと同様に天然歯に近い白さと透明感を再現することが可能です。

メリット

ジルコニアにはセラミックにはないメリットがあります。

ジルコニアのメリットは、以下の6つです。

審美性が高い

以前のジルコニアは透明感がなく白っぽく見えるのがデメリットでした。

しかし、最近では透過率の高いジルコニアが登場し、天然歯に近い自然な透明感・色調を再現できるようになりました。

強度が高い

ジルコニアは、非常に強度の高い素材です。そのため、噛み合わせが強い奥歯の治療や、歯ぎしり・食いしばりの癖がある方の治療に使用しても、割れることや欠けることがほとんどありません。

しかし、強度が高いとはいえ破損しないとは言い切れません。歯ぎしり・食いしばりの癖がある方は歯科医師に相談し、ナイトガードの使用などの対応策を検討しましょう。

幅広い治療に対応できる

ジルコニアは強度と審美性を兼ね備えているため、前歯はもちろん、強度を必要とする奥歯も白く修復することが可能です。また、詰め物・被せ物だけでなく、入れ歯やブリッジ、インプラントの人工歯としても使用できます。

歯茎が変色しない

ジルコニアもセラミックと同様に金属を使用しないため、歯茎が変色する心配がありません。

金属アレルギーの心配がない

ジルコニアは金属を一切使用していないため、金属アレルギーの心配がありません。生体親和性が高く、身体に優しい素材のため、金属アレルギーの方でも安心して使用できます。

虫歯が再発しにくい

ジルコニアはセラミックと同じように接合性に優れているため虫歯が再発しにくいです。強度が高く表面が傷付きにくいことからも、虫歯になるリスクは低いといえるでしょう。

デメリット

ジルコニアにはセラミックにはないメリットがある一方で、いくつかのデメリットもあります。ジルコニアのデメリットは、以下の4つです。

破損する可能性がある

ジルコニアは非常に強度が高い素材ですが、あくまで人工物なので破損するリスクはゼロではありません。特に、歯ぎしり・食いしばりの癖がある方は破損する可能性があるため注意しましょう。

修理が難しい

ジルコニアは、不具合が起こっても修理が難しいです。不具合が起こったときは作り直しが必要になるでしょう。

費用が高い

ジルコニアは保険が適用されません。そのため、保険が適用される治療に比べて費用が高いです。治療を開始する前に、カウンセリングで費用を確認しましょう。

歯根や噛み合う歯への負担が大きい

ジルコニアは非常に硬いため、歯根や噛み合う歯への負担が大きいです。歯科医院で定期的に噛み合わせの調整を行う必要があります。

セラミックとジルコニアの違い

セラミックとジルコニアの比較

セラミックとジルコニアにはそれぞれにメリット・デメリットがあるため「どちらを選べばいいのかわからない」という方もいるでしょう。

治療を検討する際の参考になるよう、セラミックとジルコニアの違いを表にまとめました。

<セラミックとジルコニアの違い>

  セラミック ジルコニア
審美性 非常に高い 高い
強度 高い 非常に高い
寿命 7~10年 10~15年
変色のリスク 心配ない 心配ない
虫歯の再発リスク 低い 低い
金属アレルギー 心配ない 心配ない
費用 詰め物 55,000〜80,000円 44,000~70,000円
被せ物 80,000〜220,000円 55,000〜110,000円

審美性の違い

セラミックとジルコニアはどちらも審美性に優れていますが、セラミックはより透明感のある自然な見た目となります。ジルコニアも天然歯に近い色調を再現でき透明感も十分ありますが、セラミックには少し劣るでしょう。

強度の違い

強度ではセラミックよりジルコニアのほうが圧倒的に優れています。セラミックは割れやすく、万が一破損したら再治療が必要になり、その分時間と費用がかかります。

一方で、ジルコニアは非常に硬い素材なので割れにくいです。そのため、奥歯の治療や歯ぎしり・食いしばりの癖がある方の治療に適しています。

費用の違い

セラミックとジルコニアはどちらも保険が適用されないため、費用は高額です。費用の違いは大きくはありませんが、ジルコニアのほうが少し安いでしょう。

セラミックが適している方

歯の見た目を気にする女性

セラミックは、以下のような方に適しています。

・前歯を治療する方
・見た目の美しさを重視したい方

セラミックは透明感があり天然歯のような自然な色調を再現できるため、目立ちやすい前歯を治療する方に適しています。割れやすいというデメリットはありますが、見た目の美しさを重視したい方に適した治療法といえるでしょう。

ジルコニアが適している方

ラグビー

ジルコニアは、以下のような方に適しています。

・奥歯を治療する方
・歯ぎしり・食いしばりの癖がある方
・スポーツなど歯に衝撃が加わる機会が多い方

ジルコニアは強度に優れているため、顔に強い衝撃を受けても割れる心配がほとんどありません。野球やサッカー、ラグビーなどのスポーツで、ボールやプレイヤーとの接触によって強い衝撃を受ける可能性がある方にはジルコニアが適しています。

また、ジルコニアは割れることや欠けることがほとんどないため、奥歯の治療や歯ぎしり癖・食いしばりの癖がある方の治療にも適しているでしょう。

破損によって再治療が必要になると、その分費用もかかります。そのため、強度を重視したい方に適しているといえるのです。

まとめ

セラミックとジルコニアについて説明する女性

今回は、セラミックとジルコニアの違いについて詳しく解説しました。

セラミックとジルコニアはどちらも多くのメリットがある治療法ですが、審美性や強度、費用、寿命などに違いがあります。納得して治療を受けるためには、それぞれの治療法を比較検討することが重要です。

今回ご紹介したセラミックとジルコニアの特徴やメリット・デメリットを参考に、ご自身に合った治療法を選択しましょう。

セラミックやジルコニアでの治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

2023.11.28更新

インビザラインとワイヤー矯正の違い!あなたに適した治療法とは?

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

インビザラインとワイヤー矯正を比較する女性

矯正治療を検討している方は、インビザラインとワイヤー矯正のどちらにしようか迷うでしょう。「せっかくお金と時間をかけて矯正するのだから後悔したくない」と考える方は非常に多いです。ワイヤー矯正とインビザラインの違いを理解して、ご自身に適した治療法を選ぶことが大切です。

今回は、インビザラインとワイヤー矯正の違いについて詳しく解説します。それぞれのメリット・デメリットや、どのような方に向いているのかを解説するので、ぜひ参考にしてください。

インビザラインとは?

インビザライン矯正

インビザラインは、透明なポリウレタン製のマウスピースを用いて歯並びを整える治療法です。

3D画像を用いたシミュレーションを行い、治療計画を立てます。治療計画をもとに作られたマウスピースを1日20〜22時間装着し、1~2週間ごとにご自身で交換しながら治療を進めます。

インビザラインは、軽度から中度の歯列不正に対して行われることが多いです。

インビザラインのメリット

インビザラインでは透明なマウスピースを用いるので、目立ちにくく、矯正治療中であることが気づかれにくいです。

マウスピースは自由に取り外すことができることもメリットでしょう。食事の際は取り外して、歯磨きをしたあと再び装着します。マウスピースのことを気にせずにふだんどおりに食事ができるのです。

歯磨きやデンタルフロスによるセルフケアは、マウスピースを外した状態で行う必要があります。矯正装置が歯磨きを邪魔することがないので、口腔内を清潔に保ちやすいでしょう。

また、マウスピースは約0.5mmと薄く、表面もなめらかです。口腔粘膜や舌を傷つけないので、不快感を抑えながら治療を続けることができます。

インビザラインのデメリット

マウスピースによって歯を動かすインビザラインは、ワイヤー矯正と比べると歯を大きく移動させるのには向いていません。重度の歯並びの乱れには対応できないことがあります。

マウスピースは患者さまがご自身で管理して、正しく装着する必要があります。スムーズに治療を進めるためには、1日20〜22時間装着しなければなりません。装着時間が短いと、治療が予定どおりに進まなくなります。

自由に取り外せるのはインビザラインの大きなメリットですが、自己管理が苦手な方にとってはデメリットになるでしょう。

ワイヤー矯正とは?

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、ブラケットという金属製の装置を歯に取りつけ、ワイヤーを通して歯を移動させる方法です。ワイヤーがもとに戻ろうとする力を利用して歯を移動させます。

歯の1本1本にしっかりと力が加わるので、比較的短期間で歯を大きく移動させることができます。ワイヤー矯正は歯科医院だけでなく大学病院でも行われており、抜歯や外科処置を伴う複雑な歯列不正の治療にも用いられることが多いです。

ワイヤー矯正のメリット

ワイヤー矯正の歴史は長く、世界中で多くの治療が行われてきました。症例に合わせて、どのように治療を進めるのがよいのか、どのようなトラブルが発生する可能性があるのかなど、豊富な研究データをもとに判断できるため、安心して治療を受けられるでしょう。

ワイヤー矯正は適応症例が幅広く、すきっ歯、八重歯、出っ歯、受け口、噛み合わせの不良など、歯並びに関するさまざまな悩みをカバーできることもメリットです。

また、歯を大きく移動させられるので、治療期間は比較的短いといわれています。抜歯と組み合わせることで、歯並びを大きく変化させることも可能です。

ワイヤー矯正のデメリット

歯の表側にブラケットを取り付けるワイヤー矯正は、目立ちやすいというデメリットがあります。

機能面においては、食事や歯磨きがしづらいことがデメリットです。歯の表面にブラケットとワイヤーが固定されるので、食べ物が引っかかりやすく、矯正装置の破損につながることもあります。

食べかすが歯と歯のすき間や、歯と矯正装置のすき間に残りやすいこともデメリットでしょう。矯正装置が邪魔をして歯磨きがしづらく、デンタルフロスを通しにくいなど、口腔内を清潔に保つことが難しくなります。セルフケアをしっかり行わないと、虫歯や歯周病のリスクが高まるでしょう。

矯正装置が口腔粘膜を傷つける可能性もあります。食事や会話をするときに矯正装置が粘膜と接触し、痛みが生じる場合や、口内炎ができる場合があるでしょう。

インビザラインとワイヤー矯正の違い

比較する女性

インビザラインとワイヤー矯正はいずれも自由診療のため、治療の進め方や費用などは歯科医院によって異なります。単純に比較することは難しいですが、インビザラインとワイヤー矯正の違いを確認しましょう。

通院頻度

通院回数には、大きな違いがあります。ワイヤー矯正は1か月に一度の頻度で通院してブラケットやワイヤーの調整を行います。インビザラインは歯科医院によって異なりますが、2〜3か月に一度の頻度で経過観察を行うのが一般的です。

通院に伴う負担は、インビザラインのほうが小さいといえます。

日常生活への影響

ワイヤー矯正は、強い締めつけ感を覚える方が多いです。

しかし、インビザラインで強い痛みや不快感を覚える方は少ないです。痛みがあっても、2〜3日程度で慣れて気にならなくなる方が多いでしょう。

また、ワイヤー矯正では矯正装置が少なからず食事や歯磨きの妨げになります。インビザラインではマウスピースを取り外して食事や歯磨きを行うので、ふだんどおりに行えます。

自己管理

インビザラインは、患者さまご自身でマウスピースを管理し、日々適切に装着する必要があります。装着時間を守る必要もあるので、自己管理が苦手な方には向かないでしょう。

ワイヤー矯正はご自身で装置を取り外すことはできないので、自己管理する必要はありません。

治療費

矯正治療には、すべての歯を対象とする全体矯正と、前歯などを部分的に治療する部分矯正があります。全体矯正か部分矯正かによって費用は大きく異なります。

基本的に、インビザラインとワイヤー矯正で費用が大きく変化することはないでしょう。

全体矯正の場合は、いずれも600,000~1,000,000円程度です。部分矯正の費用はワイヤー矯正で300,000~700,000円程度、インビザラインで200,000円~600,000円程度でしょう。

ただし、インビザラインのほうが費用を抑えられるケースがあります。例えば、ワイヤー矯正には目立たないように矯正装置を歯の裏側に取りつける裏側矯正という治療法があります。裏側矯正の費用相場は700,000~1,700,000円程度と、高額な傾向があるのです。

また、ワイヤー矯正では、使用する装置の素材を選択できることがあります。セラミックやジルコニアのブラケット、目立ちにくいホワイトワイヤーなどは、別途費用がかかるのが一般的です。

治療期間

治療期間に大きな違いはなく、インビザラインとワイヤー矯正のいずれも全体矯正なら1~3年程度とされています。部分矯正の場合、早ければ2か月程度で治療が完了するでしょう。

ただし、歯列不正の程度などの条件が同じ場合は、ワイヤー矯正のほうが治療期間が短くなることが多いです。

また、インビザラインは軽度から中度の歯列不正を扱うことが多いため、比較的短期間で治療が終わるといえます。治療期間が長期に及ぶ可能性が高い重度の歯列不正は、インビザラインではなくワイヤー矯正で治療するのが一般的です。

インビザラインが向いている方

インビザラインのマウスピースとケース

インビザラインが向いているのは、周囲の視線が気になる方、矯正装置が食事や歯磨きの妨げになることを避けたい方、日常生活への負担が少ないほうがよい方が挙げられるでしょう。

ただし、ワイヤー矯正と比べると、インビザラインの適応症例は広くありません。複雑な歯列不正や複数本の抜歯が必要な症例は、対応できないことが多いです。

インビザラインの適応になるかどうか、希望する歯並びを実現できるかどうかは、歯科医師が適切に判断します。気になる方は、歯科医院に相談するとよいでしょう。

ワイヤー矯正が向いている方

ワイヤー矯正中の女性

ワイヤー矯正が向いているのは、自己管理が苦手な方、矯正装置が目立つことが気にならない方、できるだけ早く治療を終えたい方といえます。治療実績が豊富で多くの歯科医院が採用しているので、安心して治療を受けたい方も挙げられるでしょう。

また、ワイヤー矯正はインビザラインに比べて適応症例が幅広いです。複雑な歯の移動が必要な方や、歯を大きく移動させる必要がある方に適しているでしょう。インビザラインでの治療は難しい症例でも、ワイヤー矯正なら可能というケースも少なくありません。

まとめ

歯科矯正の説明

今回は、インビザラインとワイヤー矯正の違いについて解説しました。

目立ちにくく自由に取り外せるインビザラインは、周囲の視線が気になる方に向いています。食事や歯磨きをふだんどおり行うことができるので、治療中の不快感を軽減できるでしょう。

ワイヤー矯正は、非常に歴史が長く適応症例が幅広い治療法です。インビザラインでは対応できない複雑な歯列不正を治療できることもあります。

矯正治療を受けるときは、納得できるまで歯科医師に質問して、ご自身に適した方法を選びましょう。

インビザラインやワイヤー矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

投稿者: きたむら歯科経堂

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