2024.08.13更新
顎関節症とは?症状や原因、治療や予防について解説
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
顎関節症とはどのような疾患なのか気になっている方がいるのではないでしょうか。多くの人が経験する可能性がある疾患で、放置すると日常生活に影響を及ぼすこともあります。
この記事では、顎関節症とはどのような疾患なのか解説します。症状や原因、治療法、そして日常生活で心がけるべき予防策についても詳しく解説しますので、顎関節症にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
顎関節症とは
顎関節症とは、顎の関節や周辺の筋肉に問題が生じることで発症する症状の総称です。主に顎を動かす際に痛みや違和感が生じたり、口を開閉する際に音が鳴ったりするのが特徴です。
この症状は、若年層から中高年層まで幅広い年代に見られ、日常生活に影響を与えることがあります。
顎関節症の症状
以下に、顎関節症の症状をご紹介します。
顎の痛み
顎関節症の代表的な症状は、顎の痛みです。この痛みは、口を開けたり食べ物を噛んだりする際に顕著に現れます。朝起きたときや長時間会話をしたあとに痛みを感じることもあるでしょう。また、顎だけでなく耳の周りに痛みを感じることや頭痛を伴うことも少なくありません。
顎を動かすと音が鳴る
顎を動かすときに、クリック音やゴリゴリとした音がすることがあります。これらの音は、顎関節内の軟骨がずれることによって生じるものです。口を開けるときに特に目立ちますが、閉じるときに発生することもあります。
口を大きく開けることができない
顎関節症のもう一つの症状は、口を大きく開けることが困難になることです。顎関節やその周囲の筋肉が緊張していることによって引き起こされます。極端な場合には、口を指2本分以上開けられなくなることもあります。
顔や首のコリ・痛み
顎関節症は、顎だけでなく顔や首、肩の筋肉にまで影響を及ぼすことがあります。慢性的なコリや痛みが発生し、長時間の同じ姿勢がつらくなることもあるでしょう。
そのほかの症状
顎関節症の患者さんのなかには、耳鳴りや耳の閉塞感、口の乾燥などの症状を訴える方もいます。顎関節やその周辺の筋肉の問題から派生するものであり、日常生活における不快感の原因になります。
顎関節症の原因
顎関節症は、さまざまな要因が重なり合って発症することが多いです。以下に、顎関節症の主な原因を説明します。
歯並びや噛み合わせの問題
歯並びや噛み合わせが悪い場合、顎にかかる力のバランスが崩れ、顎関節に負担がかかることがあります。特に、奥歯がしっかり噛み合っていなかったり、一部の歯に過剰な負荷がかかっていたりすると、顎関節症になるリスクが高まるでしょう。
ストレス
精神的なストレスは、顎の筋肉の緊張を引き起こすことがあり、これが顎関節症の一因となります。ストレスを感じると、無意識に歯を食いしばったり、夜間に歯ぎしりをしたりして、顎関節に過度な負担がかかると顎関節症を発症する可能性があるでしょう。
歯ぎしりや食いしばり
歯ぎしりや食いしばりも顎関節症の原因のひとつです。日中や睡眠中に歯ぎしりや食いしばりをする習慣があると、顎の筋肉や関節に大きな負荷がかかり顎関節症になるリスクが高まります。
姿勢の悪さ
長時間にわたって姿勢が悪い状態が続くと顎や筋肉に負担がかかって顎関節症を引き起こすこともあります。特に前かがみの姿勢は、首や肩、顎に不自然な力がかかることがあります。これにより、顎の位置がずれたり、関節に負担がかかりやすくなったりするのです。
デスクワークやスマートフォンの使用が増えるなかで、姿勢の悪さは顎関節症のリスク要因の一つとなっているのです。
外傷や習慣
顎に直接的な外傷を受けた場合や片側ばかりで噛む習慣がある場合、顎関節や周囲の筋肉に負担がかかります。その結果、顎関節症を引き起こすことがあるのです。
顎関節症は何科を受診すればいいのか
顎関節症の疑いがある場合、適切な医療機関を受診することが重要です。顎関節症は、顎の関節や筋肉に関わる症状が多いため、診察を受ける科を正しく選ぶことが、迅速な診断と治療につながります。
顎関節症の主な診療科は、歯科口腔外科です。歯科口腔外科は、顎の骨や関節、口腔内の疾患を専門的に診察する科です。口を開けるときに痛みがある場合や音が鳴る場合、口の開閉に違和感がある場合は、まず歯科口腔外科を受診するとよいでしょう。
歯科口腔外科では、顎関節の状態を詳しく検査し、原因に応じた治療を提案してもらえます。
顎関節症は一般歯科でも相談できます。一般歯科では、噛み合わせのチェックや口腔内の検査を行い、必要に応じて歯科口腔外科やほかの専門医への紹介を行います。軽度の症状であれば、一般歯科で治療できる場合もあるでしょう。
顎関節症の治療方法
顎関節症の治療は、症状の程度に応じて多様なアプローチを行います。以下に、一般的な治療方法をご紹介します。
理学療法
顎周辺の筋肉をほぐし、関節の動きを改善するために、専門の理学療法士によるストレッチやマッサージが行われます。
スプリント療法
スプリント療法とは、マウスピースを使用した治療法です。夜間に専用のマウスピースを装着することで、歯ぎしりや食いしばりによって顎関節にかかる負担を軽減します。
薬物療法
薬物療法は、痛みや炎症を和らげる治療法です。鎮痛薬などを用いることで、顎の痛みを抑えることができます。
外科的治療
症状が重い場合は、外科的治療が検討されることがあります。
ただし、外科的治療は最終手段とされ、慎重に判断されます。外科的治療には、関節洗浄(関節リセット)や関節鏡視下手術などがあります。
顎関節症は予防できる?
顎関節症は、日常生活のなかで注意を払うことで予防することが可能です。顎関節に負担をかける要因を減らすことで、症状の発生を抑えることができます。以下に、顎関節症を予防するためのポイントをご紹介します。
正しい姿勢を心がける
長時間にわたる不適切な姿勢は、顎に過度な負担をかける可能性があります。特に、スマートフォンやパソコンを使用する際は、背筋を伸ばし、顔を正面に向けるよう意識しましょう。首や肩の緊張を防ぐため、定期的にストレッチを行うことも効果的です。
歯ぎしりや食いしばりを改善する
無意識のうちに行っている歯ぎしりや食いしばりは、顎関節に負担をかけます。ストレスが溜まると歯ぎしりや食いしばりをしやすいといわれています。これを防ぐためには、リラックスする時間を確保し、ストレスを溜めないことが重要です。
また、就寝時にマウスピースを使用することも有効な対策です。
硬い食べ物を避ける
顎に負担をかけないためには、柔らかい食べ物を取り入れたバランスの良い食事が推奨されます。硬い食べ物やガムを過度に噛むことは避け、顎を休めることが大切です。
適度に運動とストレッチをする
顎周りの筋肉を適度に動かすことは、関節の柔軟性を維持し、症状の予防につながります。簡単なストレッチや運動を日常に取り入れることで、筋肉の緊張を和らげ、顎関節症を予防できるでしょう。
定期的に歯科検診を受ける
定期的に歯科検診を受けることで、噛み合わせの問題や顎関節の異常を早期に発見できます。専門家からアドバイスを受け、適切なケアを行うことで、顎関節症のリスクを減らすことが可能です。
まとめ
顎関節症とは、顎の関節や周囲の筋肉に問題が生じ、口を開けるときに痛みが生じたり音が鳴ったりするなどの症状を引き起こす疾患です。
原因としては、噛み合わせの不良や歯ぎしり、ストレス、姿勢の悪さが挙げられます。顎関節症はこれらの要因が顎関節に過度の負担をかけることで発症します。
顎関節症は、スプリント療法や薬物療法、理学療法を通じて治療を行うのが一般的で、症状が重い場合は外科的処置が検討されます。
顎関節症は予防できます。正しい姿勢を維持することやストレス管理を行うこと、硬い食べ物を避けることが重要です。また、定期的に歯科検診を受けることで顎の異常を早期に発見できるでしょう。
顎関節症にお悩みの方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
当院は、予防治療に力を入れています。虫歯の原因を根本から改善し、口内を健康に保ちます。マウスピース矯正や審美歯科も実施しているので、ぜひ一度ホームページをご覧ください。Web予約もお受けしています。
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