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歯周病の外科治療ではどのようなことをする?行う内容やメリットを解説

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2025.02.18更新

歯周病の外科治療ではどのようなことをする?行う内容やメリットを解説

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

歯周病が気になっている女性

重度の歯周病で、スケーリングなどの一般的な治療をしたあとも、歯茎の状態が改善されない場合は、外科治療を勧められることがあります。

外科治療と聞くと「どんなことをするの?」「どんな効果が期待できるの?」「費用はどれくらいかかるの?」など、不安に思う方も少なくありません。

この記事では、歯周病の外科治療が必要になるケースや具体的な治療内容、メリット・デメリットについて解説します。費用目安も解説しますので、歯周病にお悩みの方は、ぜひ最後までお読みください。

歯周病の外科治療が必要になるケース

歯周病の外科治療が必要になるケースのイメージ

歯周病の外科治療が必要になるのは、重度の歯周病で一般的な治療をしても歯茎の回復が見られない場合です。また、外科治療をすることで歯を残せる可能性が高いと判断された場合にも、外科治療を勧められることがあります。

歯周病だと診断されたらまず一般的な歯周病の治療を行います。スケーリングやブラッシング指導などです。

その後、再び歯茎の検査をして、どれくらい改善しているかをチェックします。このとき、歯茎の炎症が治まっていない箇所や歯周ポケットが深い箇所を確認し、必要であれば外科治療へと進みます。

歯周病の外科治療で行う内容

歯周病の外科治療で使用する道具

歯周病の外科治療では、主に以下の処置をします。

フラップ手術

フラップ手術は、歯茎を切開して、肉眼で歯根が見えるようにしてから、歯周ポケットの深くに付着した歯石を除去する手術です。

通常のスケーリングで、ある程度の歯石は取り除けますが、重度の歯周病でポケットが深いと器具が届かない場合があります。また、歯根の形も複雑なので、歯石を完璧に取り除けないことも少なくありません。

歯茎を切開し、肉眼で歯根を確認できるようにすることで、効果的に歯石を取り除くことができます。これによって、歯茎の改善が見込めるでしょう。フラップ手術の流れは、下記の通りです。

  1. 局所麻酔をする
  2. 歯茎を切開する
  3. 歯根に付着している歯石を取り除く
  4. 歯茎を元に戻して縫合する

フラップ手術にかかる時間は、歯周病の程度によって異なりますが、1〜2時間程度が目安です。フラップ手術をすることで、歯茎の炎症が治まり、歯周病の進行を抑えることが期待できますが、すでに破壊された骨は元に戻りません。

歯周組織再生療法

歯周組織再生療法は、歯周病で破壊された骨などの歯周組織を再生させる治療です。再生させたい箇所に、歯周組織の再生を活性化するための薬剤を入れます。歯周組織再生療法で使用される主な薬剤は、以下のとおりです。

  • エムドゲイン:タンパク質の一種
  • リグロス:細胞を活性化する成長因子

現在、歯周組織再生療法の薬として日本で認められているものは上記の2つです。エムドゲインは保険が適用されませんが、リグロスは保険が適用されます。歯周組織再生療法の手術は一般的にフラップ手術と並行して行います。治療の流れは、次のとおりです。

  1. 局所麻酔をする
  2. 歯茎を切開する
  3. 歯根に付着している歯石を取り除く
  4. 薬を入れる
  5. 歯茎を元に戻して縫合する

フラップ手術だけで歯周組織を再生させることは難しいです。

しかし、歯周組織再生療法によりある程度の歯周組織を回復させることができます。ポケットの深さが6mm以上、幅が2mm以上の垂直性骨欠損の方の場合、歯周組織再生療法を勧められることがあるでしょう。

歯周病の外科治療を受けるメリット

歯周病の外科治療を受けるメリットのイメージ

歯周病の外科治療は麻酔やメスを使うため、躊躇する方も少なくありません。

しかし、歯周病の外科治療を受けることには下記のメリットがあります。

歯周病の回復を促進できる

フラップ手術を受けると、歯根に付着している歯石をしっかり落とせます。歯石の表面はざらざらしており、プラークが付着しやすいです。プラークは歯周病の原因のひとつです。歯石があると、周辺にプラークが付着して歯茎の炎症が治りません。

歯茎を切開して歯石を取り除くことで、歯茎の炎症がおさまりやすくなるでしょう。

審美性や機能性が回復する

歯周病が進行すると、歯茎が下がって歯根が露出したり、顎の骨が溶かされたりすることがあります。歯根が露出すると、見た目が悪くなるだけでなく、知覚過敏などの問題も起こります。

歯周組織再生療法により、歯周組織を再生することで、見た目を回復させることができるでしょう。

歯周病の外科治療を受けるデメリット

歯周病の外科治療を受けるデメリットのイメージ

歯周病の外科治療を受けることにはメリットだけでなくデメリットもあります。デメリットについても良く理解したうえで治療を受けることが大切です。

麻酔が必要

外科治療では、歯茎を切開したり縫合したりする際に麻酔をすることがあります。そのため、体調のすぐれない方や全身疾患を患っている方は治療が難しいと判断されることもあります。また、服用している薬によっては、気をつけた方がいいケースも少なくありません。

持病がある方や薬を服用している方、手術当日に体調がすぐれない方は、歯科医師に相談してください。

痛みが伴う

歯周病の外科治療は麻酔をして行うため、手術中に痛みを感じることは少ないでしょう。

しかし、麻酔が切れると痛んだり腫れたりすることがあります。また、酸っぱいものなどを食べると痛みを感じることもあります。さらに、傷口に細菌が入り込み、感染するリスクも否定できません。痛みは一般的に2〜3日をピークに徐々に治まるケースがほとんどです。

湯船に浸かったり、激しい運動をしたりすると血行が良くなって痛みが強くなる可能性があるため、避けましょう。また、強い痛みが続くときは、歯科医師の指示に従って処方された痛み止めを服用してください。

保険が適用されない治療もある

一般的に歯周病の外科治療は保険が適用されるケースが多いです。

しかし、エムドゲインは保険が適用されません。自由診療の場合は、高額な費用がかかります。治療内容や使用する薬剤によって費用は異なります。治療を受ける前に詳しい費用については確認しましょう。

歯周病の外科治療の費用

歯周病の外科治療の費用のイメージ

上記でも触れたように、歯周病の外科手術には、保険が適用されるものと自由診療のものがあります。歯周組織再生療法にリグロスを使用する場合は保険が適用されますが、使用する薬剤によっては保険が適用されません。

保険が適用される外科治療の費用は、以下のとおりです。なお、いずれも3割負担の場合の費用です。

  • フラップ手術:7,000円ほど
  • 歯周組織再生療法(リグロス使用):8,000円〜2万円ほど

歯周組織再生療法にほかの薬剤を使用する場合は、10万〜20万円ほどかかることもあります。自由診療の場合、歯科医院によって値段設定が異なりますので、手術前に確認しましょう。

歯周病の外科治療を受けられないケース

歯周病の外科治療を受けられないケースの一つにである喫煙のイメージ

歯周病の外科治療は、場合によっては受けられないこともあります。本項目では、歯周病の外科治療を受けられない可能性があるケースについて解説します。

持病がある方

持病がある方は外科治療が難しいと判断される可能性があります。例えば、血液をサラサラにしている薬を服用している場合、止血が難しくなる可能性があります。そのため、歯科医師の独断だけでは外科治療をしないケースが多いです。

また、糖尿病や透析治療をしている方も、内科医に歯周病の外科治療を受けられるかを確認するケースが多いでしょう。

喫煙者

喫煙者も、外科治療を受けられない場合があります。タバコと歯周病には大きな関係性があるからです。タバコに含まれるニコチンによって血流が悪くなると傷の治癒が遅くなることがあります。また、喫煙は免疫力を低下させ、歯周病が進行するリスクが高くなります。

このような理由から、喫煙者は禁煙したあとで、外科治療を受けましょう。

セルフケアができない方

セルフケアとは、歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロスなどを使用してお口の中を清掃することです。セルフケアができない方は、外科治療をしても汚れが蓄積して歯周病が再発する可能性があります。

まとめ

食事を笑顔で楽しむ老夫婦

今回は、歯周病の外科治療について解説しました。

スケーリングやブラッシング指導などの基本的な治療をして改善が見込めない場合に外科治療が必要だと判断されることがあります。歯周病の外科治療には、フラップ手術や歯周組織再生療法があります。

フラップ手術で歯根についている歯石をきれいに除去することで、歯周病の進行を抑えることができます。また、歯周組織再生療法で、歯周病によって破壊された歯周組織の回復を助けます。

ただし、歯周病の外科治療を受けられないケースもあります。詳しくは歯科医師に確認しましょう。

歯周病にお悩みの方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

当院は、予防治療に力を入れています。虫歯の原因を根本から改善し、口内を健康に保ちます。マウスピース矯正や審美歯科も実施しているので、ぜひ一度ホームページをご覧ください。Web予約もお受けしています。

投稿者: きたむら歯科経堂

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