2025.03.04更新
奥歯をインプラントにするメリットと費用!治療が難しいといわれる理由も
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
奥歯が抜けてしまうと、噛み合わせが乱れてほかの歯に負担がかかるなど、想像以上に大きな影響を受けることがあります。その抜けた奥歯の代わりに再び噛む力を取り戻せるのがインプラント治療です。
しかし「奥歯をインプラントにするのは難しいの?」「インプラントは奥歯の役割を果たせるの?」など、不安に思っている方もいるのではないでしょうか。
今回は、奥歯の役割やインプラントにするメリット、難しいといわれる理由について詳しく解説します。失った奥歯を補う治療法としてインプラントを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
奥歯の役割
奥歯とは、糸切り歯(犬歯)よりも奥にある臼歯(きゅうし)のことです。親知らずを除くと上下8本ずつ、合計16本の奥歯があります。犬歯の隣にある歯が小臼歯で、その奥側にある大きな歯を大臼歯と呼びます。
形状が臼に似ていることから臼歯と呼ばれ、日々の食生活や健康の維持に欠かせない存在です。食べ物を噛んで細かくしたり、すりつぶしたりする役割があり、しっかり噛み、食べ物を細かくすることで胃腸での消化を助けます。
咀嚼以外に口腔内のバランスの維持も奥歯の大きな役割といえるでしょう。奥歯が抜けると、噛み合わせが悪くなり、バランスが崩れて顔の輪郭に変化が生じる可能性があるのです。
ただし、奥歯は前歯と比較すると歯磨きがしにくく、むし歯になりやすい傾向があります。また、硬い食べ物を噛んで強い力がかかると、欠けたり折れたりすることがあるので注意しなければなりません。
奥歯をインプラントにするのは難しい?
奥歯のインプラント治療が難しいといわれるのには、以下のような理由があります。
噛み合わせの調整がしにくい
奥歯には噛んだときに強い力が加わります。患者さんの体重以上の力がかかるため、インプラントにすることで破損するリスクがあるのです。また、噛み合わせをしっかり調整できていないと、顎に負担がかかって顎関節の痛みや頭痛につながることもあるでしょう。
下歯槽神経を傷つけるリスクがある
下顎にインプラントを入れる際、下歯槽神経を傷つけないように注意しなければなりません。下歯槽神経は下の歯の歯根近くにあり、レントゲン写真やCTを使用して場所を正しく把握する必要があります。
そのため、下顎の奥歯をインプラントにする場合、ほかの箇所よりも治療の難易度が高くなるケースがあるのです。
手術の際に器具を入れにくい
口の中は奥になればなるほど狭くなります。インプラント体を埋入するときには、口腔内に器具を入れなければなりませんが、スペースが狭いと治療に使用する器具が入らないことがあるのです。これも奥歯の治療が難しい理由の一つです。
患者様に口を大きく開けてもらわないと治療ができないため、開口を補助する器具を使用しますが、顎や筋肉に負担がかかってしまいます。顎関節症の方など、口を大きく開け続けるのが難しいと、インプラント治療を受けるのが難しい場合があるでしょう。
奥歯をインプラントにするメリット
難しいといわれる奥歯のインプラント治療ですが、得られるメリットもたくさんあります。主なメリットは、以下のとおりです。
周囲の歯に負担がかからない
ブリッジの場合は、支えとする健康な歯を削る必要があります。
一方、インプラント治療では、歯槽骨に人工歯根を埋め込むので、周囲の歯に負担がかかりません。健康な歯に負担がかからない点は、インプラント治療のメリットといえるでしょう。
噛む力を取り戻せる
インプラント治療では、人工歯根と顎の骨を結合させるため、入れ歯やブリッジよりもしっかりと食べ物を咀嚼できます。ご自身の歯のように硬い食べ物でもしっかり咀嚼できるようになるため、食事を楽しめるでしょう。
これによって、胃腸への負担を軽減できます。食べ物を十分に咀嚼できれば、消化吸収しやすくなり、全身の健康維持にも大きく貢献します。
噛み合わせを改善できる
奥歯を失ったまま放置すると、噛み合わせが崩れて、ほかの歯に負担がかかることがあります。
しかし、失った奥歯部分にインプラントを埋入することで、噛み合わせが大きく改善します。また、定期的にメンテナンスを受けることで噛み合わせの問題はほぼ避けられるでしょう。
天然歯のような見た目を再現できる
天然歯のような美しい見た目を再現できる点も奥歯をインプラントにするメリットです。保険が適用される部分入れ歯の場合、口をあけたときに歯に引っ掛ける金属のバネが見えることがあります。
一方でインプラントは、人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工歯を取り付けることから、金属部分が目立ちにくいです。また、人工歯の部分にはオールセラミックやジルコニアなどの審美性の高い素材を使用するため、天然の歯のような見た目を再現できるのです。
発音に影響が出にくい
入れ歯の場合、ズレたり床部分に厚みがあったりすると、発音しにくいと感じることがあります。
一方でインプラントは、顎の骨にしっかり固定されるためズレることがありません。発音に影響が出ることがないため、人前で話す機会の多い営業や接客業の方に選ばれる傾向があります。
奥歯をインプラントにするデメリット
数多くのメリットがあるインプラント治療ですが、デメリットも存在します。インプラント治療を検討している場合は、メリットだけでなくデメリットもしっかり把握しておきましょう。
保険適用外のため治療費が高額になる
インプラント治療は保険適用外です。そのため、高額な費用がかかります。奥歯をインプラントにする場合にかかる費用は、1本あたり30万〜50万円ほどです。1本だけでなく複数の歯をインプラントにすると、さらに高額な治療費がかかります。
骨造成が必要となるケースがある
インプラント治療では、人工歯根と顎の骨をしっかり結合させなければなりません。そのため、顎の骨に高さや厚みが足りない場合、骨造成が必要になるケースがあります。骨造成を行う場合、通常よりも治療期間が長くなり、費用もかかります。
治療期間が長い
治療期間が長いのもインプラント治療のデメリットといえます。インプラントの治療期間は3か月〜1年ほどです。インプラントの治療期間が長い理由は、精密な事前診断が必要であるため、また顎の骨と人工歯根が結合するのを待つ必要があるためです。
なるべく早く治療を終わらせたい方や忙しくて通院する時間がない方にとって、治療期間が長い点はデメリットといえるでしょう。
奥歯をインプラントにする場合にかかる費用
インプラント治療は、自由診療のため費用が高額になりやすいです。インプラント治療を行う部位や骨の状態によって費用は異なりますが、1本あたり30万〜50万円が相場となり、本数が増えると治療費もアップします。
また、自由診療の場合、歯科医院によって費用が異なるため、予算オーバーで後悔しないためにも、事前に歯科医院で確認しましょう。
まとめ
奥歯のインプラント治療は、精密な事前診断と高度な技術を求められることから難易度が高いといわれています。
しかし、周囲の歯に負担をかけずに奥歯の機能を回復させられる、天然歯に近い見た目を再現できるなど、様々なメリットがあります。
奥歯はしっかり噛んで食事をするために欠かせない重要な存在です。奥歯を失ったまま放置すると、噛み合わせが悪くなったり、顔の輪郭に変化が生じたりする可能性があります。そのため、歯を補う治療を受けることが大切なのです。
奥歯をインプラントにすることにはメリットとデメリットがあります。どちらもよく理解し、歯科医師に相談のうえ、ご自身に合った治療法を選択しましょう。
インプラント治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
当院は、予防治療に力を入れています。虫歯の原因を根本から改善し、口内を健康に保ちます。マウスピース矯正や審美歯科も実施しているので、ぜひ一度ホームページをご覧ください。Web予約もお受けしています。
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