2024.04.23更新
インビザラインのゴムかけのやり方と注意点を解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
インビザラインではゴムかけという処置を行うことがあります。「ゴムかけをする理由は?」「ゴムかけの期間はどれくらい?」など、ゴムかけに関する疑問をおもちの方もいるでしょう。
今回は、インビザラインで行うゴムかけとはどのようなものなのか解説します。ゴムかけのやり方や期間、注意点についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
インビザラインのゴムかけとは?
ゴムかけとは、矯正治療中に歯科医師の指示があった場合に行うものです。自分の歯にボタンをつけてゴムをかける方法と、マウスピースにフックを作ってゴムをかける方法があります。専門用語では顎間ゴムと呼ばれ、上の歯と下の歯をつなぐようにゴムをかけます。
ゴムかけはインビザライン矯正のみに限らず、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などすべての歯列矯正で行われることがあります。
ゴムかけをすると、ゴムの伸び縮みする作用によって歯にさらに強い力をかけられます。歯を動かしやすくなり、マウスピースだけを使用するよりも、歯の移動がスムーズに進む効果が期待できます。
また、歯の水平移動だけでなく垂直移動ができるようになるため、噛み合わせの調整の目的のために使用されることもあります。
インビザラインのゴムかけのやり方
症状によってゴムかけのやり方は異なります。
インビザラインのゴムかけには、おもに以下の4つの種類があります。
・垂直ゴム
・交叉ゴム
・II級ゴム
・Ⅲ級ゴム
それぞれ詳しく解説します。
垂直ゴム
垂直ゴムは、開咬(かいこう)を改善する際に使用されます。開咬とは、奥歯を噛み合わせたときに上下の歯の間に隙間ができて歯が接していない状態のことです。上下の歯に対して垂直にゴムをかけ、ゴムの力を利用して歯を縦方向に引っ張ります。
前歯が噛み合っていないときは前歯、奥歯が噛み合っていないときは奥歯に使用します。前歯同士にゴムをかけるときは目で確認できるため、比較的簡単にかけられますが、奥歯などの見えにくい部分にゴムをかけるときは慣れるまで少々難しく感じるかもしれません。
交叉ゴム
交叉ゴムは、交叉咬合(こうさこうごう)や鋏状咬合(はさみじょうこうごう)を改善する際に使用されます。
交叉咬合とは、下の歯が上の歯よりも外側に出ている状態のことです。鋏状咬合とは、下の歯と上の歯がすれ違って生えている状態のことです。
上の歯の表側と下の歯の裏側というように噛み合わせを跨ぐようにゴムをかけて噛み合わせの改善をはかります。
Ⅱ級ゴム
Ⅱ級ゴムは、上顎前突を改善する際に使用されます。上顎前突とは、いわゆる出っ歯のことで、下の前歯よりも上の前歯が前に出ている状態のことです。
上の歯の犬歯(前から数えて3番目の歯)と下の第一大臼歯(前から数えて6番目の歯)にゴムをかけます。すると上の前歯を後ろに引き下げ、下の歯を前方に出せるため、出っ歯の症状を改善する効果が期待できます。
Ⅲ級ゴム
Ⅲ級ゴムは、反対咬合を改善する際に使用されます。反対咬合とは、受け口とも呼ばれ、上の歯よりも下の歯が前に出ている状態のことです。
ゴムをかける部分は上の第一大臼歯(前から数えて6番目の歯)と下の歯の犬歯(前から数えて3番目の歯)であることが多いです。Ⅱ級ゴムとは逆の位置にゴムをかけることで、逆になっている噛み合わせの改善をはかります。
インビザラインのゴムかけを行う期間
ゴムかけを始める時期は症状によって異なります。
インビザライン矯正の治療開始から早い段階でゴムかけをスタートする場合もあれば、ある程度歯並びが改善される治療中盤から終半にかけてゴムかけをすることもあります。治療中盤から終半にかけて行うケースが比較的おおいとされています。
ゴムかけを行う期間も症状によって異なります。1ヶ月程度で終わるケースもあれば、半年以上必要になるケースもあるでしょう。ゴムかけを怠ったり、やり方を間違えたりすると、期間が延びることもあります。
ゴムかけを行う期間が気になる方は、担当の歯科医師に確認しましょう。
インビザラインのゴムかけを行うときの注意点
インビザラインのゴムかけを行う時の注意点をまとめました。
ゴムかけを行う際は、以下の点に注意しましょう。
・ゴムかけの時間を守る
・正しい部分にゴムをかける
・毎日新しいゴムに交換する
・ボタンが外れたら歯科医院に連絡する
・予備のゴムを持ち歩く
・ゴムかけが難しい時はエラスティックホルダーを使う
それぞれ詳しく解説します。
ゴムかけの時間を守る
マウスピースと同様に、ゴムかけも1日20時間以上行うように推奨されています。時間を守らなければ、歯がスムーズに動かないことがあり、ゴムかけの期間も当初より延びてしまうこともあるでしょう。
ゴムかけが始まったら、マウスピースの装着とセットで行うように習慣づけ、忘れないようにしましょう。
正しい部分にゴムをかける
どの位置にどの方向でゴムをかけるか決められています。ゴムかけをすることが決まったら、担当の歯科医師からくわしい説明がありますので、必ずその指示に従って正しくゴムをかけるようにしてください。
間違った方法で行うと、本来動かしたい方向とは逆の方向に歯が動いてしまい、治療計画が崩れる恐れがあります。
また、ゴムかけは必ず左右セットで行い、どちらか片方だけつけたり、1日ごとに交互につけたりすることは避けましょう。
毎日新しいゴムに交換する
ゴムは毎日新しいものに交換してください。1日使い終わったゴムは伸びているため、使い続けても歯に適切な力をかけることができません。また、左右の歯に均等に力をかけることも困難になります。
同じゴムを使い回すのは不衛生でもありますので、毎日新しいものに交換しましょう。
ボタンが外れたら歯科医院に連絡する
ゴムかけを行う際、歯の表面にボタンを接着することがあります。このボタンは外れることがあり、外れたときは速やかに歯科医院に連絡し、指示を仰いでください。
予備のゴムを持ち歩く
口を大きく開けたり、あくびをしたりした瞬間にゴムが切れることがあります。外出先で切れても、すぐに付け替えられるように予備のゴムを持ち歩くようにしましょう。
先ほども述べたように、治療の効果をしっかり得るためにはしっかりと装着時間を守ってゴムかけをすることが重要です。ゴムをつけないで過ごす時間が長くなると、それだけ歯も動きにくくなります。
また、どちらか一方のゴムが切れた時は切れたほうだけを交換するのではなく、両方のゴムを新しいものに交換するようにしてください。これは左右のゴムの力を均等にするためです。
ゴムかけが難しい時はエラスティックホルダーを使う
ゴムかけが始まってすぐは、ゴムが適切な部分にうまくかけられなかったり、装着に時間がかかったりすることがあるかもしれません。そのようなときは、エラスティックホルダーを使用するのがいいでしょう。
エラスティックホルダーとは、先端部分にフックが付いたプラスチック製のアイテムです。何度もゴムかけをしていれば徐々に慣れてくるでしょう。
まとめ
インビザライン矯正では、歯の移動をサポートするためにゴムかけという処置を行うことがあります。症状ごとにゴムのかけ方は異なり、開始時期や期間も患者様によってさまざまです。
ゴムかけを怠ると、計画どおりに歯を動かすことができません。マウスピースの装着時間を守ることはもちろん、ゴムかけの時間も守るようにしましょう。
インビザラインを検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.04.16更新
セラミック治療後にメンテナンスを受けるのはなぜ?頻度も解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
セラミック治療後は定期的にメンテナンスを受ける必要があります。
「治療が終了したのに、どうしてメンテナンスを受けなければならないの?」「セラミック治療後のメンテナンスでは何をするの?」「メンテナンスを受ける頻度は?」など、疑問をもつ方もいるでしょう。
今回は、セラミック治療後にメンテナンスを受ける理由やメンテナンスで行う内容、頻度について詳しく解説します。セラミックの寿命や寿命を短くする原因についてもご紹介しますので、セラミック治療中の方やセラミック治療を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
セラミック治療後にメンテナンスを受けるのはなぜ?
セラミック治療後にメンテナンスを受けるのには理由があります。セラミック治療後にメンテナンスを怠ると、セラミックの歯の寿命が短くなる可能性があります。また、何か問題があったときに、対応が遅れることもあるでしょう。
例えば、セラミックの土台になっている歯や歯肉に問題が生じることがあります。メンテナンスを怠ると歯周病や虫歯のリスクが高まり、これらの問題がセラミックの歯の寿命を縮める原因になるのです。
セラミックの歯を長持ちさせるためには、定期的に歯科医院でメンテナンスを受け、セラミックの歯や口腔内にトラブルが起こっていないか確認してもらう必要があります。
万が一、トラブルが発生していても、定期的にメンテナンスを受けていれば早期に発見でき、必要に応じた処置が受けられるでしょう。
セラミックの寿命はどれくらい?
セラミックの寿命は、保険が適用される銀歯やレジンなどの素材に比べると長いといわれています。種類によって寿命は異なりますが、10年〜15年程度です。
種類ごとの寿命と、セラミックの寿命が長い理由について確認しましょう。
セラミックの種類ごとの寿命
セラミックにはいくつか種類があります。
それぞれの特徴と寿命について、以下に解説します。
オールセラミック
オールセラミックとは、セラミックだけで作られた素材です。天然の歯に近い透明感と美しい白さが特徴です。強度が高い素材ですが、過度の力がかかると割れる可能性があります。
オールセラミックの寿命は10年〜15年程度です。
ジルコニア
ジルコニアとは、酸化ジルコニウムを主成分として作られた素材です。人工ダイヤモンドとも呼ばれるほど強度が高い素材のため、噛み合わせの力が加わりやすい奥歯に適しているかもしれません。
ジルコニアの寿命は10年〜15年程度です。
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックとは、レジンとセラミックを混ぜ合わせた素材です。比較的安価ですが、ほかの素材よりも耐久性や審美性は劣ります。
ハイブリッドセラミックの寿命は7年〜8年程度です。
メタルボンド
メタルボンドとは、金属の外側にセラミックを焼き付けた素材です。金属の強度とセラミックの審美性を兼ね備えています。
しかし、内側に金属が使用されているため金属アレルギーがある方は避けたほうがよいでしょう。
メタルボンドの寿命は8年〜10年程度です。
セラミックの寿命が長い理由
セラミックの寿命が長い理由は、以下のとおりです。
歯に適合しやすい
セラミックは生体親和性に優れており、歯に適合しやすい素材です。そのため、セラミックと歯との間に隙間ができにくく、虫歯になるリスクが低いといえます。
耐久性に優れている
金属は強度に優れているものの、口腔内の環境では劣化が避けられません。
一方、セラミックは耐久性が高いため、口腔内でも安定性が保たれ、長期間にわたり形や強度を維持できます。
汚れが付着しにくい
セラミックの表面は滑らかであるため、汚れが付着しにくいです。細菌の温床となるプラークや歯石などが付着しにくいため、虫歯や歯周病のリスクが低くなります。
セラミックの寿命が短くなる原因とは?
セラミックの寿命は、さまざまな原因によって短くなることがあります。
ここでは、セラミックの寿命が短くなる原因について解説します。
経年劣化
セラミックは優れた素材ですが、長年使用すると劣化する可能性があります。セラミックの歯を長年使用することで変色や摩耗、微細な亀裂などが生じることがあるのです。
例えば、ハイブリッドセラミックにはプラスチックが含まれているため、変色・磨耗しやすい傾向にあります。
セラミックと歯の適合不良
セラミックと天然の歯との適合状態が悪いことが原因で寿命が短くなることもあります。
セラミックと天然の歯との間に隙間ができると、その部分に食べ残しや細菌が溜まりやすくなり、虫歯や歯周病の原因になります。その結果、セラミックが外れることもあるでしょう。
噛み合わせの変化
噛み合わせは加齢や歯周病の進行、歯の摩耗などによって変化することがあります。噛み合わせが変化すると、一部の歯に過度の力が集中するようになり、セラミックの歯が割れたり欠けたりしやすくなります。
歯ぎしりや食いしばり
歯ぎしりや食いしばりの癖も、セラミックの寿命が短くなる原因です。歯ぎしりや食いしばりをすると、歯に強い力が加わるため、セラミックの歯が割れたり欠けたりする可能性があります。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合は、専用のマウスピース(ナイトガード)の使用を検討するとよいでしょう。専用のマウスピースを装着することで過剰な力を分散し、セラミックの歯にかかる負荷を軽減できます。
また、歯ぎしりや食いしばりの原因となるストレスを軽減することや生活習慣を改善することも重要です。
セラミック治療後のメンテナンスでは何をする?
セラミック治療後のメンテナンスでは、どのようなことを行うのでしょうか。
メンテナンスで行う主な内容は、以下のとおりです。
お口の中の確認
メンテナンスでは、虫歯や歯周病になっていないかなど、お口全体の状態を確認します。
また、歯科医師の目でセラミックの状態や噛み合わせのチェックを入念に行い、適合状態が保たれているかどうかを確認します。セラミックと歯との間にズレやすき間が生じている場合は、対処します。
ブラッシング指導
正しい歯磨きの仕方を身につけるためにブラッシング指導を行う場合もあるでしょう。
染め出しを行って磨き残しが多い部分や磨き癖を知り、その人に合わせた歯磨きの仕方を歯科衛生士が指導します。ブラッシング指導を受け、適切な歯磨きの仕方を身につけることで、セラミックの歯や口腔内全体を清潔な状態に保てるでしょう。
クリーニング
メンテナンスでは、セルフケアでは落としきれない汚れを除去するために口腔内のクリーニングも行います。
専用の器具を用いて歯ブラシでは落としきれない歯垢や歯石を徹底的に除去します。歯と歯の間などの見逃しがちな部分に残った汚れも取り除けるため、虫歯や歯周病の予防につながります。
セラミック治療後のメンテナンスを受ける頻度
セラミック治療後は、2〜3か月に1回の頻度でメンテナンスを受けるのが一般的でしょう。
しかし、口腔内の状態が悪い方は、1〜2か月に1回の頻度でメンテナンスを受けたほうがよいかもしれません。また、日頃からしっかりと口腔ケアができている方であれば、半年に1回でよいケースもあります。
メンテナンスを受ける頻度については、歯科医師に確認しましょう。
まとめ
セラミックは、汚れが付きにくく、歯との間に隙間ができにくいため、金属の被せ物や詰め物よりも寿命が長いといわれています。
しかし、メンテナンスを怠ると虫歯や歯周病になり、セラミックの寿命が短くなる可能性があるのです。セラミックを長持ちさせるためには、自宅でしっかりと口腔ケアを行うことに加えて、歯科医院で定期的にメンテナンスを受けることが重要です。
歯科医院でのメンテナンスでは、口腔トラブルが起こっていないか、またセラミックの詰め物・被せ物に異常はないか確認を行います。また、適切な歯磨きの仕方を指導したり、クリーニングを行ったりします。
セラミックの歯を長持ちさせるためにも、自宅でしっかりとセルフケアを行い、また定期的にメンテナンスを受けましょう。
セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.04.09更新
インビザラインのマウスピースの正しい洗い方と注意点を解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
インビザライン矯正では、透明のマウスピースを装着して少しずつ歯に力を加えて、歯並びを整えます。マウスピースは取り外せますが、毎日20~22時間装着することを前提としているため、マウスピースの管理は大切です。
今回は、インビザライン矯正のマウスピースの正しい洗い方や、洗う際の注意点、洗う頻度について解説します。
インビザラインのマウスピースを洗わないと
そもそもインビザライン矯正のマウスピースを洗う必要があるのか、疑問に思う方もいるでしょう。「食事や歯磨きのとき以外はほぼ1日中装着するのだから、洗う必要はない」と思う方もかもしれません。
マウスピースを洗わないでおくと、徐々に汚れがたまっていき細菌の温床となります。汚れたマウスピースを装着することで、虫歯や歯周病になってしまうこともあるでしょう。
虫歯や歯周病の治療を優先するため、矯正治療を中断せざるを得ないこともあります。そうなると、動いた歯が後戻りして、初めから矯正治療をやり直す必要があるでしょう。
マウスピースに汚れがついたまま装着していると、口臭の原因になったり着色することもあります。マウスピースは透明であるため、目立ちにくいことがメリットです。
しかし、汚れがついて着色すると白く濁ったようになり、口を開けた際に目立つようになるかもしれません。
マウスピースを洗浄すれば元のように使えるようになればよいのですが、最悪の場合使用できなくなることもあります。不衛生なままマウスピースを放置するとカビが生えることがあります。カビが生えたマウスピースは使い続けられません。
また、歯垢がマウスピースに付着したまま放置し、ある程度の時間が経過すると歯石に変化します。マウスピースに歯石が付着すると、歯石が邪魔してマウスピースが歯にフィットしなくなります。
適切な矯正力がかからなくなるので、治療が計画どおりに進まなくなるでしょう。
インビザラインのマウスピースの正しい洗い方
インビザライン矯正を滞りなく進めるためにも、マウスピースを清潔に保つことは非常に大切です。取り外した時がお手入れのタイミングなので、正しい方法でしっかり洗浄しましょう。
マウスピースをゆっくりと取り外す
マウスピースを傷つけると傷に細菌が付着しやすくなります。破損して歯にぴったりと密着しなくなることもあるでしょう。
そのため、力を入れずにマウスピースの先端を持ち上げて、片方ずつ奥歯からゆっくりと外してください。
また、外したマウスピースを保管する際は、専用のケースなどに入れておきましょう。ティッシュに包んだりして放置すると、紛失したり破損したりすることがあります。
指や柔らかい歯ブラシで擦り洗いする
マウスピースを取り外したら、流水を使って指で擦り洗いしましょう。指だけでは取り除けない汚れがある時は、毛先が柔らかい歯ブラシを使ってやさしく洗ってください。
洗浄剤を使用する
マウスピースの黄ばみや汚れが気になる場合は、マウスピース専用の洗浄剤を使用しましょう。洗浄剤は、成分や洗浄タイプによって使い分けましょう。
漂白活性化剤が配合された洗浄剤は黄ばみ汚れに効果があり、酵素が配合された洗浄剤は食べかす由来のタンパク質汚れを分解します。
つけ置きタイプは、製品や汚れ具合に応じて5〜30分程度つけておく必要があります。泡タイプやスプレータイプは、1~5分ほどで洗浄可能です。外出する際に使いたい場合は、泡タイプやスプレータイプがよいでしょう。
マウスピースを乾燥させる
洗浄後、マウスピースをすぐに装着しない場合はマウスピースを自然乾燥させてください。乾燥機などに入れるとマウスピースが変形する可能性があるので避けてください。
また、マウスピースは透明なので紛失しやすいです。マウスピースを保管する場所は決めておきましょう。
インビザラインのマウスピースを洗うときに注意すること
マウスピースは薄く柔らかいので、破損しやすいです。洗浄する際は以下の点に注意してください。
60度以上のお湯は使用しない
マウスピースを洗浄する際は、必ず水かぬるま湯を使ってください。マウスピースはプラスチックでできているため、60度以上のお湯で洗うと変形する可能性があります。煮沸消毒も厳禁です。
マウスピースは、治療計画に沿って患者さまの歯並びにぴったり合うように一つひとつ作製されています。少しでも変形すると歯が動かなくなることもあるので、洗浄する前に温度を確認してください。
高温にさらされるとマウスピースの変形につながるため、ドライヤーの温風で乾かしたり乾燥機に入れたりすることも避けましょう。
アルコール消毒はしない
マウスピースを除菌したい場合は、マウスピース専用の洗浄剤を使用してください。アルコールを使用すると、マウスピースの変形・変色につながることがあります。
マウスピースを傷つけない
マウスピースは柔らかく薄いため、表面が傷ついてしまうこともあります。歯ブラシを使って磨く時は、毛先が柔らかいもので優しく擦りましょう。
指でこすり洗いする際も力をいれすぎないように注意してください。傷がつくだけではなく、割れてしまうこともあります。
洗浄剤はマウスピース用のものを使用する
洗浄剤には入れ歯用もありますが、マウスピース用とは成分が異なります。必ずマウスピース用を選択してください。
入れ歯用の洗浄剤を使用すると、透明のマウスピースが白濁する可能性があります。
研磨剤入りの歯磨き粉は使用しない
研磨剤入りの歯磨き粉を使用すると、マウスピースの表面に傷がつく可能性があります。インビザラインのマウスピースは1〜2週間で交換するため、歯磨き粉を使用しなければならないほど汚れることは基本的にありません。
汚れが気になるときは洗浄剤を使用するなど、歯磨き粉の使用は避けたほうがよいでしょう。
インビザラインのマウスピースを洗う頻度
インビザライン矯正のマウスピースは、毎食後に洗浄することが推奨されています。食事の際には必ず外すので、その際に洗浄すると清潔な状態を維持できるでしょう。
外出の際に綺麗に洗浄できないことがあったとしても、少なくとも1日1回はしっかりとお手入れしてください。十分に洗浄できていない状態でマウスピースを装着した時は、洗浄できる環境になった時点で歯磨きとマウスピースの洗浄を行いましょう。
しかし、毎食後しっかりと洗浄するのは難しい方が多いのではないでしょうか。その場合は、就寝前のお手入れを徹底するよう意識してください。
就寝中は唾液の分泌量が減って虫歯や歯周病のリスクが高まります。丁寧に洗浄して、これらのリスクを避けましょう。
また、通常の水洗いや歯ブラシによる洗浄に加えて、定期的に洗浄剤を使用するとより清潔に保てます。洗浄剤の使用頻度は製品によって異なりますが、1週間に1〜2回程度のものが多いでしょう。使用方法も製品によって異なるので、説明書に従って使ってください。
まとめ
インビザライン矯正を滞りなく進めて理想の歯並びを得るためには、マウスピースを正しく管理することが非常に重要です。面倒に感じることもあるかもしれませんが、虫歯や歯周病のリスク、治療期間の延長などを避けるために正しい洗い方を理解して実践しましょう。
インビザライン矯正中に、マウスピースが傷ついたり破損したり、紛失したりなど、不測の事態が起きた場合はできる限り早めに歯科医院に相談してください。
インビザライン矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2024.04.02更新
セラミックの歯が痛む・しみる5つの原因!対処法とケア方法も解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
セラミックの歯を入れた後に、歯が痛んだりしみたりすることはありませんか。治療後の歯に違和感があると、不安になることでしょう。
セラミック治療の後に痛んだりしみたりする原因を知っていれば、落ちついて対処できるかもしれません。
本記事では、セラミックの歯が痛んだりしみたりするときに考えられる原因や、対処法について解説します。
セラミックの歯が痛む・しみる5つの原因
セラミック治療をした後の歯が痛む場合は、次の原因が考えられます。
・神経が過敏になっている
・噛み合わせがあっていない
・歯ぎしりや食いしばりの癖がある
・破損している
・二次カリエス(二次う蝕)が発生している
それぞれの痛みが起こる理由について確認しましょう。
神経が過敏になっている
セラミック治療を行う場合、神経を取るケースと神経を残すケースがあります。神経を残してセラミックの歯を入れた場合、しばらくの間神経が過敏になり痛むことも少なくありません。
セラミックの歯は強度が高いですが、銀歯に比べると弱いです。セラミックの詰め物や被せ物の強度を十分に保つためには、銀歯を入れるときよりも天然歯を多く削って詰め物・被せ物を厚く作らなければなりません。
歯を多く削ると神経に刺激が伝わりやすくなり、冷たいものや熱いものを食べたり噛んだりしたときに痛みが出ます。治療による一時的な痛みの場合が多く、1週間程度で落ちつくことが多いでしょう。
噛み合わせがあっていない
噛み合わせが合っていないと、噛んだときに痛みを感じることがあります。噛み合わせは本当に繊細で、強く当たっている箇所が一部あるだけで痛みが起こります。
新しい歯を入れるときに一度で完璧に噛み合わせを合わせるのは難しく、少しずつ様子を見ながら調整することが多いです。
また、セラミックの歯を入れた直後は調子がよくても、時の経過とともに噛み合わせが変わっていくこともあるでしょう。セラミックはほとんどすり減りませんが、天然歯は日常の使用で少しずつすり減るためです。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある
歯ぎしりや食いしばりの癖があると、歯に負担がかかり痛みが出ることがあります。特に、就寝時やストレスを感じたときに、気づかないうちに歯ぎしりや食いしばりをしている方は少なくありません。
集中している時などに、歯を食いしばっていないかを確認してみてください。パートナーやご家族などに、歯ぎしりや食いしばりをしていないか聞いてみるのもよいでしょう。
破損している
セラミックの歯が破損している可能性も考えられます。特に、オールセラミックは、セラミック素材を100%使用して作られた詰め物・被せ物で、他の素材に比べると衝撃に弱いです。
硬いものを噛んだ瞬間に割れるリスクが高いです。セラミック歯が破損したことで、神経に刺激が伝わると痛みが出るでしょう。
二次カリエス(二次う蝕)が発生している
二次カリエスとは、過去に虫歯の治療を行った歯が再び虫歯になることです。二次カリエスが進行すると、痛みを感じるでしょう。
セラミックの歯は虫歯になりにくいとはいえ、絶対に虫歯にならないわけではありません。口腔ケアが不適切だった場合などは、気づかないうちに二次カリエスになっていることがあります。
例えば、歯磨きの際に歯ブラシの毛先がきちんと当たっていない場所があると、細菌が同じ箇所に溜まって虫歯になります。セラミックの歯が破損していると、段差ができて汚れや細菌が溜まりやすくなるでしょう。
セラミックの歯が痛む・しみる場合の対処法
セラミックの歯が痛んだりしみたりする場合は、できるだけ早く歯科医院を受診してください。セラミックの歯が破損していたり二次カリエスになっていたりするケースの場合、放置していて改善されることはありません。
とはいえ「歯科医院へ行くまでの間どうすればいいの?」「歯科医院ではどんな処置をするの?」と疑問に思う方もいるでしょう。本項目では、セラミックの歯が痛んだりしみたりする場合の対処法を解説します。
刺激を避ける
痛みを感じた際は、できるだけ刺激を与えないようにしましょう。
・極端に熱いものや冷たいものを避ける
・硬い食べ物を避ける
・セラミックの歯では噛まない
神経が過敏になっているケースでは、刺激を避けて様子を見ると症状が落ちつく場合があります。また、刺激を避けることで、神経がより過敏に反応するのを防げるでしょう。
噛み合わせを調整する
噛み合わせが合っていない場合は、噛み合わせを調節すると痛みが治まります。強く当たりすぎているところや、高すぎるところを少しだけ削り、当たりすぎないようにします。
噛み合わせが合っているかいないかをご自身で判断するのは難しいため、歯科医院で確認してもらうことが大切です。
治療をする
二次カリエスになっている場合や、セラミックの歯が破損しているケースでは、できるだけ早く処置をすることが大切です。
二次カリエスになったケースでは、一度セラミックの歯を取り外して虫歯の治療を行います。セラミックを取り外す際はセラミックを削ることがあり、虫歯部分も削るため同じセラミックの歯を再装着することはできません。
破損している場合も同様に、セラミック歯を新しく作り直す必要があるでしょう。
マウスピースを作成する
食いしばりや歯ぎしりの癖があることが判明した場合、まずは噛み合わせの調整をします。強く当たりすぎている箇所があると、食いしばりや歯ぎしりの症状が出やすいからです。
また、マウスピース(ナイトガード)の作成も行うのが一般的です。マウスピースを入れることで、セラミックの歯だけでなく顎の骨や他の歯にかかる負担も減らせます。
筋肉が緊張するのを防げるので、肩こりや頭痛が軽減することも少なくありません。
セラミックの歯の適切なケア方法
セラミックの歯の平均寿命は10年から15年で、基本的には長く使用できます。よい状態を持続するためには、適切なケアが欠かせません。
本項目では、セラミック歯の適切なケア方法についてご紹介します。
セルフケアをする
セラミックの歯を長く使うためには、セルフケアが欠かせません。セラミックの歯は、銀歯やレジンなどの素材に比べるとツルツルとしていて汚れが溜まりにくいメリットがあります。
とはいえ、天然歯がツルツルしていても歯磨きをしないと虫歯や歯周病になるのと同じく、セラミックの土台の歯も手入れしなければ虫歯や歯周病になります。
次のように、正しい歯ブラシの方法を身につけましょう。
・自分の口のサイズや歯の形に合った歯ブラシを選ぶ
・歯ブラシの毛先が歯面に当たっているのを確認し、小さく小刻みに動かす
・フロスや歯間ブラシ、タフトブラシを併用する
どんなにブラッシングが上手でも、歯と歯の間や歯と歯茎の境目などに溜まった細かい汚れを落とすのは不可能です。フロスやタフトブラシを併用しましょう。
自分の口にあった歯ブラシの選び方や、他のツールの使い方については、歯科医院のブラッシング指導で教えてもらえます。
定期検診を受ける
定期検診で、セラミックの歯を始め、歯周病や虫歯がないかなど口腔状態をチェックすることも大切です。虫歯や歯周病は、初期段階では自覚症状が少なく気づかないケースも珍しくありません。
定期検診を受けていれば、万が一歯の病気が見つかったり、噛み合わせやセラミック歯に問題があったりした場合も適切に対処できます。セラミックの歯だけでなく、口の中の健康を保持するためには欠かせません。
まとめ
セラミックの歯が痛んだりしみたりする際は、神経が敏感になっていたり、噛み合わせが合っていなかったり、さまざまな原因が考えられます。どの原因で痛みやしみる症状が出ているかによって対応方法が異なります。
セラミックの歯に違和感があったときは、できるだけ早く歯科医院を受診し処置してもらいましょう。また、セラミックの歯や口の中をよい状態に保つためにも、普段からの口腔ケアや定期検診を意識してください。
セラミック治療を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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