2024.11.26更新
噛み合わせが悪い原因とは?症状や治療法も併せて解説
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
噛み合わせや歯並びが悪いと、見た目が気になるという方が多いのではないでしょうか。悪い噛み合わせは見た目だけでなく、口腔内や全身に悪い影響を与える可能性があります。では、どうして噛み合わせが悪くなるのでしょうか。
今回は、噛み合わせが悪くなる原因や症状、治療法などについて解説します。噛み合わせや歯並びが気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
噛み合わせが悪い状態(不正咬合)とは
噛み合わせが悪い状態のことを不正咬合といいます。不正咬合にはいくつかの種類があり、それぞれ原因や起こり得る影響が異なります。ここでは、不正咬合の6つの種類とそれぞれの特徴について解説します。
叢生(そうせい)
叢生とは、歯が一定の向きに生えずに歯列の一部に凹凸がみられたり、重なり合ったりしている状態のことを指します。
叢生は、おもに顎の大きさと歯の大きさのバランスが悪いことや、骨格的な問題により歯が十分に生え揃うためのスペースが確保できないことが原因で引き起こされます。叢生は日本人の不正咬合のなかで最も高い割合を占めるといわれており、八重歯も叢生の一種です。
空隙歯列(くうげきしれつ)
空隙歯列とは、歯と歯の間にすき間が空いている状態のことで、すきっ歯とも呼ばれます。
空隙歯列は、顎の大きさに比べて歯のサイズが小さいことや先天的な歯の本数の不足などが原因で生じます。すきっ歯の状態になると、タ行やサ行の発音がしにくくなったり歯のすき間に汚れが蓄積しやすくなったりするでしょう。
上顎前突(じょうがくぜんとつ)
上顎前突とは、上の前歯や上顎全体が前方に突き出した状態のことをいいます。いわゆる出っ歯のことです。
上顎前突では口が閉じにくくなるため口呼吸やドライマウスが引き起こされ、虫歯や歯周病のリスクが高まります。また、口元が出っ張っていると人目に触れやすいため、見た目にコンプレックスを抱きやすいです。
上顎前突は遺伝的な要因によって引き起こされることもありますが、指しゃぶりや舌癖などの後天的な要因によって生じることも考えられるでしょう。
下顎前突(かがくぜんとつ)
下顎前突は、下の前歯や下顎全体が前方に突き出している状態のことで、受け口や反対咬合とも呼ばれます。
下顎前突では、咀嚼機能が低下したりサ行の発音に影響が出たりすることが考えられるでしょう。下顎前突の原因としては、遺伝的な要因のほかに、舌癖や口呼吸などの後天的な要因が挙げられます。
開咬(かいこう)
開咬とは、奥歯を噛み合わせたときに前歯が噛み合わずに、常に開いた状態になることを指し、オープンバイトとも呼ばれます。
オープンバイトでは前歯が噛み合わないため、前歯で食べ物を噛み切ることが難しくなります。そのため、奥歯に過度な負担がかかりやすいです。また、口が常に開いた状態になるため、口の中が乾燥しやすくなったり滑舌に影響が出たりすることも考えられるでしょう。
開咬の原因としては、哺乳瓶やおしゃぶりの長時間使用、指しゃぶりなどが挙げられます。
過蓋咬合(かがいこうごう)
過蓋咬合とは、上下の歯の噛み合わせが深い状態のことで、ディープバイトとも呼ばれます。
過蓋咬合では、歯を噛み合わせたときに上の歯列が下の歯列を覆い隠すような状態になります。このような状態では、前歯で食べ物を噛み切りにくくなります。また、虫歯や歯周病、顎関節症のリスクも高まるでしょう。
過蓋咬合の原因はさまざまですが、上顎と下顎の大きさのバランスが悪いことなどが挙げられます。
噛み合わせが悪くなる原因
では、なぜ噛み合わせが悪くなるのでしょうか。以下では、噛み合わせが悪くなるおもな原因についてみていきましょう。
骨格などの遺伝によるもの
不正咬合は顎の大きさや歯の大きさのバランスの悪さによって引き起こされることが多いといわれています。例えば、両親のどちらかまたは、両方が受け口の場合には、子どもも受け口になる可能性が高くなります。
骨格や歯並びは親から子へ必ず遺伝するというわけではありませんが、両親どちらかまたは両方に不正咬合がある場合には、早い段階から経過観察をすることが望ましいでしょう。
生活習慣によるもの
不正咬合は顎や口に継続的に力が加わるような生活習慣が原因で引き起こされることもあります。具体的には、頬杖・舌癖・口呼吸・片方だけで噛む癖・うつぶせ寝・歯ぎしり・食いしばりなどです。普段からこのような癖がある方は不正咬合を引き起こしやすくなります。
また、たとえ矯正治療で歯並びが改善しても生活習慣自体が改善されなければ、再び不正咬合が引き起こされるリスクがあります。
永久歯が抜けたことによるもの
ケガや虫歯など何らかの原因によって歯が抜け、そのまま放置すると次第に歯並びが乱れることがあります。その結果、不正咬合が引き起こされることも考えられますので、永久歯を失った場合には早めに歯を補う治療を受けることが大切です。
歯周病による影響
歯周病も噛み合わせが悪くなる原因のひとつです。歯周病を放置していると歯を支える歯ぐきの力が弱くなり、舌の圧力などで噛み合わせに影響が及ぶことが考えられます。
噛み合わせが悪いと出る症状
悪い噛み合わせは、口腔内だけでなく、全身にも影響を与えることがあります。ここからは、噛み合わせが悪いことで現れる症状について解説します。
虫歯や歯周病
噛み合わせが悪いと歯磨きがしにくくなるため、汚れや歯垢が溜まりやすくなります。その結果、虫歯や歯周病になるリスクが高まるでしょう。
顎関節症
不正咬合の状態では、噛んだときに顎にかかる力が偏りやすくなります。その結果、顎関節に過度な負担がかかり、顎関節症を発症するリスクも高くなります。
頭痛・肩こり・腰痛
噛み合わせが悪く、口周りの筋肉に負担がかかると、頭痛や肩こり、腰痛を引き起こすことも考えられるでしょう。
顔のゆがみ
噛み合わせが悪いと左右の顎のバランスや顎周りの筋肉のバランスが悪くなることがあります。その結果、顔がゆがんだり左右非対称になったりすることがあるでしょう。
胃腸への負担
不正咬合の状態では食べ物をうまく噛み切ることができず、咀嚼不十分な状態で胃に運ばれることが考えられます。それにより、胃腸への負担がかかることもあるでしょう。
歯ぎしりや食いしばり
歯ぎしりや食いしばりが不正咬合を引き起こすこともありますが、不正咬合によって歯ぎしりや食いしばりが引き起こされることもあります。また、歯ぎしりや食いしばりをすることで、歯の擦り減りやひび割れ、歯や顎の痛みなどが生じることもあるでしょう。
噛み合わせを良くする治療法
噛み合わせを改善するための治療法としては、矯正治療と生活習慣の改善が挙げられます。ここでは、それぞれの治療法について解説します。
矯正治療
矯正治療の方法には、おもに以下の3つがあります。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正とは歯に直接装置を装着し、ワイヤーを通して歯並びを整える方法のことです。
ワイヤー矯正には歯の表側に装置を装着する表側矯正と歯の裏側に装置を装着する裏側矯正があります。裏側矯正であれば、装置が目立ちにくいため見た目が気になる方でも受け入れやすいでしょう。
ワイヤー矯正は、歯に強い力をかけられるため重度の症例にも対応できます。
マウスピース矯正
マウスピース矯正とは、透明なマウスピースを装着し、1週間~2週間に1回の頻度で交換しながら、少しずつ歯列を整えていく方法のことです。食事や口腔ケアの際には取り外しができるという特徴があります。
ただし、マウスピース矯正はすべての症例に対応できるわけではありません。歯を大きく移動させる必要がある場合には適応とならない可能性があります。
外科的矯正
骨格的な問題により一般的な矯正治療のみでは対応できない場合には、顎の骨を整えるための手術と矯正治療を組み合わせて行います。外科的矯正は、おもに顎変形症と診断された場合に適応されます。
生活習慣の改善
不正咬合を改善するためには、噛み合わせに悪い影響を及ぼすような生活習慣を改善することも重要です。舌癖や頬杖をつく癖など顎に負担がかかる習慣がある方は、できるだけ早い段階で改善しましょう。
まとめ
噛み合わせが悪いと、見た目にコンプレックスを抱きやすいだけでなく、虫歯や歯周病などのリスクも高まります。場合によっては、頭痛や肩こりなど口腔内以外にも症状が及ぶこともあるでしょう。
噛み合わせに違和感がある方や顎に不調を感じている方は、放置せずに歯科医院へご相談ください。
噛み合わせが悪いことにお悩みの方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
当院は、予防治療に力を入れています。虫歯の原因を根本から改善し、口内を健康に保ちます。マウスピース矯正や審美歯科も実施しているので、ぜひ一度ホームページをご覧ください。Web予約もお受けしています。
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