2024.08.27更新

MTMとは?歯科で予約する流れ・検査や治療内容・費用・重要性を解説!

こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。

MTMの治療をしている人

皆さんはMTM(メディカルトリートメントモデル)という言葉をご存じでしょうか。MTMとは患者さんの口腔内の状態を詳しく確認したうえで将来的なリスクを評価し、予防をおこなうプログラムのことです。

従来の「歯が痛くなったから歯医者に行く」という考えではなく「歯の健康を維持するために歯医者に行く」ことを目的としています。

歯が痛い・歯茎から出血した・歯が欠けたなど何かきっかけがないと歯科医院を受診しないという方がいるかもしれませんが、MTMについて知り、今一度自分の歯の健康について考えてみてはいかがでしょうか。

今回は、MTMの流れや内容、費用、重要性などについて解説します。

MTM(メディカルトリートメントモデル)とは?

MTMの説明している歯科医師

MTM(メディカルトリートメントモデル)とは、患者さんの口腔内の状態を確認して初期のリスク評価から予防プログラムの立案、最小限の治療、メンテナンスまでの一連の流れのことをいいます。

従来の歯科医療では、虫歯や歯周病の早期発見や症状のある部分の修復・補綴などを目的としていましたが、近年では「できるだけ欠損しないように」「健康な歯をより長く保てるように」という予防的なアプローチへと変化しています。現在では多くの歯科医院がMTMによるプログラムを作成し、患者さんへの予防的なマネジメントをおこなっているのです。

歯科でMTMを予約する流れ

歯科でMTMを予約している人

歯科でMTMを予約するには、まず受診したい歯科医院がMTMに対応しているかを確認する必要があるでしょう。MTMを取り入れているどうかは歯科医院のホームページで確認することもできますし、電話で問い合わせることもできます。

突然来院されてもお時間が確保できない可能性があるため、必ず予約を入れてから受診するようにしてください。また、予約の際に「MTMを希望します」「MTMについて詳しい内容が知りたいです」と伝えていただけるとスムーズにご案内ができるでしょう。

MTMの検査や治療内容

MTMの治療計画を説明している歯科医師

では、MTMではどのような検査や治療がおこなわれるのでしょうか。ここでは、MTMの検査や治療の内容について解説します。

初診

初診では、まず問診票を記入していただきます。年齢や生活習慣、既往歴などを確認し、治療と予防の計画に役立てます。気になる症状などがあれば、初診時にお伝えください。初診の日に検査をおこなうことが一般的です。

初診時は検査時間も含めて60分ほどかかりますので、お時間に余裕のある日に予約を取るとよいでしょう。

検査

問診が終了したあとは、患者さんの口腔内の状態を詳しくチェックするために検査をおこないます。検査では、レントゲン撮影や口腔内写真撮影、唾液検査、歯周検査などがおこなわれることが一般的です。

しかし、具体的な検査の項目については歯科医院によっても異なります。

治療計画の説明

検査のあとには、検査結果をもとに現在の口腔内の状態や将来的なリスクなどについて説明があります。その後、患者さん一人ひとりに合った予防計画を説明し、実際に治療開始となるでしょう。

検査や治療計画の説明終了後には、歯科衛生士から歯磨き指導や歯石除去、PMTC(専用機械を使ったクリーニング)、フッ素塗布などを受けて初診日は終了です。

初期治療

初期治療では、初診日のブラッシング指導のとおりに丁寧にセルフケアができているかを確認し、再度ブラッシング指導がおこなわれます。丁寧に磨いているつもりでも、歯垢や歯石が蓄積している可能性はありますので、歯垢や歯石の除去もおこないます。

その後、専用の機械を用いたクリーニング(PMTC)をおこない、フッ素を塗布して終了です。

評価

初期治療が終了したら、再度虫歯や歯周病の検査をおこない、口腔内の環境が改善されているかどうか評価をおこないます。このとき、再度口腔内写真を撮影し、治療前後の状態をチェックします。これまでの経過を踏まえて、今後のための予防プランを説明します。

治療

初期虫歯であれば適切な歯磨きやメンテナンスで進行を止めることが可能です。

しかし、虫歯治療の必要があると判断した場合には、治療をおこないます。

治療後の再評価

虫歯の治療が完了したら、これまでの治療により口腔内の状態がどの程度改善されたかを再評価します。治療開始前との口腔内の状態を比較するために、レントゲン撮影や口腔内写真撮影、唾液検査をおこなうことが一般的です。

一連の治療が終了したら、これまでの経過を患者さん自身がいつでも確認できるようにデータをお渡しします。

メンテナンス

その後は3か月~6か月に1回の頻度でメンテナンスを受けます。口腔内の状態を確認することはもちろんですが、普段のケアでは落としきれない汚れを歯科医院で定期的に除去してもらうことが重要です。

定期的なメンテナンスではしっかりと歯磨きができているかを確認したり、フッ素の塗布を受けたりすることもできます。普段のケアで気になることや気になる症状などがあれば、定期検診で確認しましょう。

歯科でMTMをするときの費用

歯科でMTMをするときの費用イメージ

MTM(メディカルトリートメントモデル)にかかる費用ですが、検査から評価、予防プログラムの立案、ケアなどを含めて1万5,000円ほどが一般的です。

なお、口腔内の常在菌の状態を検査し、虫歯や歯周病のリスクを確認するための唾液検査(サリバテスト)には別途3,000円程度かかります。それ以外にも、CT検査が必要と判断された場合には、5,000円〜1万5,000円ほどかかるでしょう。

MTMでの検査の項目については歯科医院によって異なるため、事前に確認してください。

MTMの重要性

MTMの初期治療をしている人

歯科を受診する目的として、虫歯の予防を挙げる方は少ないかもしれません。多くの場合は「虫歯の治療のため」「早期発見のため」「失った歯を補うため」などではないでしょうか。

しかし、そのように何らかの症状を改善することを目的とした歯科医療では、再発を繰り返すケースが非常に多いのです。そして結果的に健康な歯を失う方が多いのも現状です。

MTMは「悪くなったら治せばいい」という考えではなく「健康な歯を維持していく」という目的から生まれたプログラムです。患者さん自身が自分の口腔内の状態やリスクを理解したうえで自分自身に合った予防をおこなうため、歯の寿命を延ばすことに繋がります。

また、歯科医師や歯科衛生士のサポートのもと、患者さん自身が変化を実感できることにより、セルフケアのモチベーション維持にも役立つでしょう。

歯の定期検診とMTMの違い

歯の定期検診とMTMの違いについて考えている人

虫歯を予防するために定期検診を受けている方もいるかもしれません。もちろん、定期検診も虫歯・歯周病の予防や早期発見・早期治療に役立つものではありますが、個々の将来的なリスクを予防するという観点からいうと物足りない内容であることはいうまでもありません。

生活習慣や口腔内の状態、歯磨きのクセなどは一人ひとり異なるものです。MTMは口腔内の状態やリスクをしっかりと確認したうえで、土台からしっかりと口腔内の健康状態を改善していくことを目的としています。

また、患者さんそれぞれの生活習慣や口腔内の状態に合わせたオーダーメイドのプランを立案できることもMTMの強みといえるでしょう。

定期検診のように、ただ歯垢や歯石を除去し、歯磨き指導を受けるだけでなく、患者さん自身が「自分の歯の健康を維持していこう」と改めて実感できる機会にもなります。

まとめ

MTMにて自分にあったセルフケアをしている親子

MTM(メディカルトリートメントモデル)とは、患者さん一人ひとりに合わせた予防プログラムのことです。MTMでは事前に検査をおこない、現在の口腔内の状態や将来的なリスクを確認したうえで自分に合ったセルフケアを身につけることができます。

虫歯や歯周病を繰り返す方などは、MTMを活用してまずは自分の口腔内の状態をしっかりと確認するとよいでしょう。

歯科医院に対するイメージが「悪い箇所を治す場所」という考えから「お口の健康を維持するために通う場所」という考えに変わるよう、歯科医師や歯科衛生士がサポートいたしますので、ぜひMTMをご活用ください。

予防歯科を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。

当院は、予防治療に力を入れています。虫歯の原因を根本から改善し、口内を健康に保ちます。マウスピース矯正や審美歯科も実施しているので、ぜひ一度ホームページをご覧ください。Web予約もお受けしています。

投稿者: きたむら歯科経堂

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