2024.01.09更新
インビザラインで治療が難しい3つの症例と治療が向かない人の特徴!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
インビザラインは、透明なマウスピースを使用して歯を移動させる矯正治療です。日本では2006年に導入されましたが、矯正していることがわかりにくく矯正中の痛みが少ないことから、非常に注目を集めています。
しかし、インビザラインでは治療が難しい症例もあります。インビザラインは年齢に関係なく受けられる治療ですが、どのような歯並びにも対応できるわけではありません。歯の状態などによっては、インビザライン治療を断られるケースがあるのです。
今回は、インビザラインでの治療が難しい症例と、治療が向かない人の特徴について解説します。
インビザラインで歯を動かす仕組み
インビザラインは、透明なマウスピースを1日20〜22時間装着して歯並びを整える治療法です。1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換することで、徐々に理想の歯並びを目指します。
インビザラインに限らず、歯列矯正では歯根膜という組織の性質を利用して歯を移動させます。歯根膜とは、歯を支える歯槽骨と歯の根の間にある膜のことです。歯根膜には、膜の厚みを一定に保とうとする性質があるのです。
インビザラインのマウスピースによって歯に矯正力がかかると、移動させる方向にある歯根膜は縮められます。反対側の歯根膜は、引き伸ばされて厚みが増すでしょう。
縮められた歯根膜は、もとの厚みに戻るために歯槽骨を溶かす細胞を増やします。引き伸ばされた歯根膜は、歯槽骨を作る細胞を増やします。
歯根膜の厚みを一定に保つために、歯槽骨の吸収と再生が繰り返されることで、歯が移動するのです。
インビザラインで使用するマウスピースは、上述しましたが1〜2週間に一度と頻繁に交換します。マウスピースは1枚1枚少しずつ形状が異なり、現状の歯並びからずらして作成されています。
歯並びとマウスピースにずれがあることで、継続的に歯列に矯正力をかけ、歯を移動させるのです。
インビザラインで治療が難しい3つの症例
インビザラインはマウスピースを用いるので、年齢に関係なく治療を受けられます。
ただし、インビザラインでの治療が難しい症例も存在します。どのような症例がインビザラインでは治療が難しいのか確認しましょう。
重度の叢生(そうせい)である
叢生(そうせい)とは、歯が重なり合ってガタガタした歯並びのことです。一部の歯が歯列から突出している八重歯も、叢生に含まれます。
叢生の原因の多くは、顎が小さいことで歯が歯列に収まらないことです。顎に対して歯が大きい場合も、歯列に収まらないので叢生になることが多いです。
軽度〜中度の叢生はインビザラインで治療可能なことが多いですが、重度の叢生は難しいことがあります。歯の移動距離や本数が増加するため、徐々に歯並びを整えるインビザラインは適さないことがあるのです。
歯を動かすスペースを作るために、抜歯をすることもあります。マウスピースの枚数が増え治療が複雑になることが多いので、ワイヤー矯正などのほかの矯正方法のほうが適している可能性が高いです。
重度の歯周病がある
歯周病とは、歯垢に含まれる細菌が増殖したことで歯茎が炎症を起こす病気です。初期段階では、歯茎が赤くなる腫れる、出血するなどの症状しか現れず、歯周病に気づかない方も多いでしょう。
進行して歯槽骨にまで炎症が広がると、骨が溶けて歯がグラグラし始めます。非常に歯が不安定な状態なので、重度の歯周病がある人はインビザラインに限らず歯列矯正を受けられません。
歯列矯正による負荷に耐えられず、歯が抜け落ちる可能性があるためです。インビザラインを行う前に歯周病の治療を受けて、口腔環境を整えなければなりません。
骨格に問題がある
出っ歯や受け口には、歯の傾斜や生え方が原因の症例と、顎の骨格が原因の症例があります。顎の位置や発達に問題がなく、歯の生え方に問題があって出っ歯や受け口になっている場合は、インビザラインで治療できるでしょう。
しかし、顎の骨格が原因の場合はインビザラインだけでは治療が難しいです。歯並びだけを整えても、前歯の突出感やしゃくれている印象は改善されないのです。
骨格に問題がある症例では、外科手術が必要になる可能性があります。
インビザラインでの治療が向かない人の特徴
インビザラインで治療ができる症例でも、インビザラインが適しているとは限りません。インビザラインでの治療が向かない人の特徴を確認しましょう。
・マウスピースの管理ができない
・定期的に通院できない
・インプラントがある
それぞれ解説します。
マウスピースの管理ができない
インビザラインでは、マウスピースを使用して歯並びを整えます。そのため、マウスピースの管理ができなければインビザラインの治療は向きません。
マウスピースは、基本的には食事と歯磨きの時間以外は装着する必要があります。1日20〜22時間装着しなければならず、頻繁に外すと治療計画どおりに歯の移動が進まないでしょう。
装着時間を守ることと同様に、交換時期を守ることも重要です。歯科医師の指示に従って、定期的にマウスピースを交換してください。同じマウスピースを装着し続けても、歯の移動は進みません。
また、マウスピースを外した際はマウスピースの清掃と歯磨きをしてから再装着しなければなりません。マウスピースや口腔内の清潔を保てないと、口腔環境の悪化につながります。
マウスピースの適切な管理ができない人は、インビザライン治療は向かないでしょう。
定期的に通院できない
インビザライン治療中は、口腔内や治療の進み具合を確認してもらうために定期的に通院する必要があります。矯正治療は数年間に及ぶことも多いですが、通院を怠るとさまざまなトラブルにつながります。
虫歯や歯周病になった場合、治療期間が長引くでしょう。虫歯治療で歯の形が変わった場合、マウスピースの作り直しが必要になることもあります。余分な費用がかかる可能性もあるので、定期的に通院することは非常に重要なのです。
また、定期的に通院していないと、発生したトラブルにも気づけない可能性があります。歯の移動速度には個人差があるので、マウスピースの装着時間を守っていたからといって必ず計画どおりに歯が移動するとは限らないのです。
治療計画と実際の歯の動きにずれがある場合は、治療計画を修正しなければならないでしょう。適切に治療を進めるために、定期的に通院する必要があります。
インプラントがある
インプラントがあってもインビザライン治療を受けることは可能です。
しかし、インプラントは矯正力をかけても移動しません。そのため、特にインプラントの本数が多い場合は、インビザラインに限らず歯列矯正が難しいです。
インプラントは、人工歯根を顎の骨に埋め込んで失った歯を補う治療を指します。顎の骨と結合するので天然歯のように噛めることが特徴ですが、人工物なので歯根膜がなく、矯正力をかけても移動しないのです。
動かせない歯を設定して治療計画を立てることは可能ですが、理想とする歯並びにならない可能性があることは理解する必要があるでしょう。
インビザラインで治療が難しい場合にはどうしたらいい?
インビザラインで治療が難しい場合でも、歯列矯正を諦める必要はありません。インビザラインが難しい場合の治療方法を確認しましょう。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯に接着したブラケットにワイヤーを通して矯正力をかけて歯並びを整える治療です。非常に歴史が長い歯列矯正方法で、適応できる症例が幅広いことが特徴です。
インビザラインでは治療が難しい症例でも、ワイヤー矯正なら治療できることが多いでしょう。
ワイヤー矯正には、歯の表側にブラケットを装着する表側矯正、歯の裏側にブラケットを装着する裏側矯正、上の歯は裏側に下の歯は表側にブラケットを装着するハーフリンガル矯正があります。裏側矯正のほうが目立ちませんが、高度な技術が必要なため費用が高額になる傾向があります。
ワイヤー矯正とインビザラインの併用
抜歯の本数が多くインビザラインだけでは治療が難しい症例でも、ワイヤー矯正とインビザラインを併用することで治療できる場合があります。大きな歯の移動が必要な矯正初期はワイヤー矯正を行い、歯並びの微調整を行う矯正中期・後期をインビザラインで行う流れが一般的です。
まとめ
今回は、インビザラインで治療が難しい3つの症例と、インビザライン治療が向かない人の特徴について解説しました。
インビザラインは、重度の叢生や骨格に問題がある歯並びなどは対応することが難しいでしょう。重度の歯周病がある場合は、インビザラインに限らず歯列矯正が難しくなります。
インビザラインでの治療が難しくても、歯列矯正を諦める必要はありません。ほかの矯正方法も検討して、理想の歯並びを目指しましょう。
歯列矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2023.10.31更新
インビザライン矯正の費用相場は?追加費用が発生するケースも解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
「インビザラインは本当に目立たないの?」 「インビザライン矯正の費用はどれくらい?」 などの疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。透明なマウスピースを使用した歯列矯正、インビザラインが近年注目を集めています。
しかし、インビザラインの特徴や治療にかかる費用については、詳しく知らない方もいるでしょう。
今回は、インビザラインの概要や費用相場について解説します。追加費用がかかるケースなどもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
インビザラインとは?
インビザラインとは、透明な取り外し可能なマウスピースを使用して歯を移動させる歯列矯正です。1日20〜22時間マウスピースを装着し、1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換して、徐々に歯並びを整えます。
インビザラインでは透明なマウスピースを使用するので、治療中であることが目立ちません。食事や歯磨きの際に容易に取り外せるので、日常生活の負担が少ないことが大きなメリットでしょう。金属のブラケットやワイヤーを使わないため、違和感や痛みが少ないことも魅力です。
3D技術を活用して治療計画を立てるので、治療前に治療後の歯並びを確認できます。整った歯並びを実際に確認できることは、治療のモチベーション維持に大きな役割を果たすでしょう。
マウスピースは非常に薄いので、口内に痛みや違和感を生じることも少ないです。発音や滑舌にも影響がない場合が多いでしょう。
定期的にご自身でマウスピースを交換して治療を進めるので、通院頻度は2〜3か月に一度程度と、ワイヤー矯正と比較すると少ないです。
インビザラインの種類
インビザラインでは、歯列不正の度合いに応じてパッケージが用意されています。それぞれの特徴を確認しましょう。
インビザライン・エクスプレス
非常に軽微な歯並びの乱れに対応したパッケージです。使用できるマウスピースの枚数は7枚までなので、3〜6か月という短い期間で気になる部分の乱れを整えます。
治療期間が短く使用するマウスピースの枚数も少ないので、最も費用を抑えて受けられるインビザラインです。
しかし、大きく歯を移動させなければならない症例には対応できません。
インビザライン・ライト
軽度の歯並びの乱れに最適なインビザラインです。7〜12か月という短期間での矯正が可能で、比較的費用を抑えて受けられるパッケージといえます。
使用できるマウスピースの枚数は14枚までで、1〜2本の歯の位置を整えたい場合などに適しています。
インビザライン・モデラート
中度の歯並びの乱れに対応したパッケージです。使用できるマウスピースの枚数は26枚までなので、大きく噛み合わせを変える必要のない症例に対応しています。
インビザライン・コンプリヘンシブ
あらゆる歯並びの乱れに対応できるパッケージです。使用できるマウスピースの枚数に制限がなく、抜歯を伴う大きな歯の移動が必要な症例にも対応できることがあります。
治療期間が長くなり、費用も高額になることが多いです。費用は後述しますが、治療期間は1年以上かかることもあるでしょう。
インビザライン矯正の費用相場
インビザラインの費用は、歯列不正の度合いや期間に左右されます。歯科医院や地域によっても費用が異なるので、各医院に問い合わせましょう。
治療の流れと併せて、費用相場をご紹介します。
治療開始前のカウンセリング費用
治療を開始する前に、カウンセリングを行います。理想の歯並びや現状の歯並びについてのお悩みなどを相談しましょう。
初回のカウンセリングの料金は、無料〜5,000円程度です。
検査費用
インビザラインを受けると決めたら、レントゲンやCTなどの詳しい検査を行います。60,000円程度の費用が発生するでしょう。
治療中にかかる費用
カウンセリングと治療前の検査が完了したら、患者様のニーズに合わせてマウスピースが作成されます。矯正する歯の位置や範囲によって、費用は異なります。
特定の箇所や前歯だけを整える部分矯正の場合、100,000〜500,000円程度の費用がかかるでしょう。奥歯も含めた全体を矯正する場合は600,000〜1,000,000円程度の費用が必要になることが多いです。
歯科医院によって異なりますが、2〜3月に一度の調整の際に6,000円程度の費用がかかる場合もあります。
メンテナンス期間にかかる費用
矯正後は、歯の位置がもとに戻る後戻りが起きます。後戻りを防ぐために、リテーナーを装着して過ごさなければなりません。リテーナーの費用相場は、10,000〜60,000円程度でしょう。
後戻りを防ぎ、歯の位置を固定させる期間を保定期間といいますが、保定期間中も定期的に通院する必要があります。保定期間の通院にかかる費用は、2,000〜5,000円程度でしょう。
インビザライン矯正で追加費用が発生することはある?
インビザライン矯正では、初期費用以外にマウスピースの追加や治療の修正で、追加費用が発生することがあります。アフターケアや定期的なチェックの際の費用も考慮する必要があるでしょう。
発生する可能性がある追加費用は、以下のとおりです。
矯正期間の延長に伴う費用
インビザライン矯正で追加費用が発生するのは、主に矯正期間の延長による型取りの再実施や通院回数の増加に起因します。矯正期間が予定よりも伸びると、追加の治療や手続きが求められることがあり、追加の費用が発生するかもしれません。
ただし、追加費用の取り扱いは、歯科医院の方針によって異なります。実際に追加費用が発生するのかどうか、どの程度の費用が発生するのかは、歯科医院に確認しましょう。
治療期間が延長になると、リテーナーの使用期間も延びる場合があります。定期的な歯のチェックの頻度が増えることも予想されますが、追加費用が発生する可能性があるでしょう。
矯正装置の紛失・破損による費用
矯正装置の修理費用は、無料〜10,000円程度かかります。
大きく破損して使用できない場合や、紛失した場合は、装置を作り直す必要があります。作り直しには、10,000〜30,000円程度の費用がかかるでしょう。
初回は無料で、2回目以降は追加の費用が発生する歯科医院もあります。契約内容によって変動するので、事前に確認しましょう。
作り直しには追加の費用が発生するだけでなく、新しい装置が届くまで治療が中断されるリスクも伴います。治療が中断されると治療期間が延びるので、さらに追加費用が発生するでしょう。
インビザライン矯正は保険が適用される?
インビザライン矯正は、美容目的の治療とみなされることが多いです。そのため、健康保険は適用されません。全額自己負担となり、高額な費用がかかるのです。
ただし、以下の条件に該当する場合は、保険が適用されます。
・厚生労働省が定める特定の疾患が原因で噛み合わせに問題がある場合
・永久歯が正常に生えてこない場合
・顎の骨格に問題があって噛み合わせに異常がある場合
先天的な要因で噛み合わせに問題がある場合などは、保険治療でインビザラインを受けられます。顎変形症など、顎の骨の位置が正常でない場合も、保険が適用されることがあるでしょう。
インビザライン矯正の費用を安くする方法はある?
インビザライン矯正の費用を安くする方法として、複数の医院で見積もりを取得して比較することや、分割払いやデンタルローンを利用することなどが考えられます。
複数の医院で見積もりを取得する
インビザライン矯正は自費診療なので、歯科医院が自由に費用を設定できます。歯科医院によって費用が異なるので、複数の医院で見積もりを取得するとよいでしょう。
ただし、安さだけで治療を受ける歯科医院を決めるのは避けてください。アフターケアをしっかり行っていない場合や、追加費用が発生する処置が多いなど、トラブルにつながる可能性があります。
装着時間や交換時期を守る
費用を安くする方法ではありませんが、追加の費用を発生させないためには、インビザラインの装着時間や交換時期を守ることが重要です。
インビザラインを適切に取り扱っていないと、治療期間が延びる原因になるでしょう。治療期間が延びれば、マウスピースの追加や通院回数の増加に伴って追加の費用が発生します。
予定している費用内で治療を終わらせるために、歯科医師に指示を守ってインビザライン矯正を進めましょう。
分割払いやデンタルローンを活用する
クレジットカードの分割払いやデンタルローンを活用すると、一度に支払う費用を抑えられます。
デンタルローンとは、歯科治療専用のローンのことです。さまざまな金融機関から提供されており、一般的なローンと比べて金利が安く設定されていることが多いです。
ただし、クレジットカードやデンタルローンに対応していない歯科医院もあります。カウンセリングの際に、どのような支払い方法を選択できるのか確認してください。
まとめ
インビザライン矯正は、透明で取り外し可能なマウスピースを使用することが大きな特徴です。
健康保険が適用されないため、治療にかかる費用は全額負担する必要があります。複数の医院で見積もりを取得して比較すれば、インビザライン矯正にかかる費用を抑えられるでしょう。マウスピースの装着時間・交換時期を守り、追加費用が発生しないようにすることも重要です。
クレジットカードの分割払いやデンタルローンを活用すると、一度に支払う費用の負担を軽減できます。インビザライン矯正は長期的な治療なので、情報をしっかり収集して、最良の選択をしましょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2023.10.26更新
インビザラインの治療期間は?治療期間を左右する要因も解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
「インビザライン矯正を検討しているけど、治療が終わるまでにどのくらいの期間がかかるのだろう……」などの疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。矯正治療は歯を少しずつ動かすため、年単位の時間がかかります。
今回は、インビザラインの治療期間について解説します。治療期間を左右する5つの要因や、計画どおりに治療を終わらせるためのポイントもご紹介するので、インビザライン矯正を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
インビザラインとは?
インビザラインとは、アメリカのアライン・テクノロジー社が開発したマウスピース型の矯正装置です。歯並びを整える治療方法として、1997年から研究と改良を続けています。
インビザラインは、基本的にこどもから大人まで年齢を問わず使用でき、世界で1,400万人以上の実績があります(2022年9月時点)。少しガタガタしている歯並びから、噛み合わせの調整が必要な歯並びまで、さまざまな症例に対応可能です。
インビザラインには、以下の4つの特徴があります。
・目立ちにくい
・痛みが少ない
・取り外せる
・通院回数が少ない
インビザラインは口の中のトラブルを起こしにくく、矯正する前と変わらない日常生活を送ることが可能です。4つの特徴について、それぞれ詳しく確認しましょう。
目立ちにくい
インビザラインでは透明なマウスピースを使用するので、ワイヤーを使った矯正と比べると目立ちにくいです。人前で話す機会が多いなど、周囲に気づかれたくない方に向いています。
見た目の問題でこれまで矯正をためらっていた方も、インビザラインなら安心して治療に臨めるでしょう。
痛みが少ない
インビザラインは、歯を段階的に動かして矯正します。マウスピースを交換しながら少しずつ歯を移動させるので、痛みが少ないことが特徴です。
また、マウスピースは患者さまの歯にフィットするように作られているので、装着中も快適に過ごせるでしょう。
取り外せる
ワイヤー矯正は、食べ物が詰まる、歯磨きが難しいなどのデメリットがあります。インビザライン矯正では、マウスピースを取り外せるので食事や歯磨きをふだんどおり行えます。
マウスピースを外して歯磨きができるため、虫歯になりにくいことも特徴です。
通院回数が少ない
インビザラインによる矯正は、通常1~2か月に1回程度通院して経過を観察します。ワイヤー矯正の場合は基本的に月に1回は通院します。
インビザライン矯正は、頻繁に通院することが難しい方にも向いているでしょう。
インビザラインの治療期間
インビザラインの一般的な治療期間は、短くて1年半程度、多くの場合2~3年程度かかります。
部分矯正か全体矯正か、そして実際の歯並びの状態などによって異なります。歯科医師の治療方針や治療計画によっても変動するでしょう。
また、保定期間は2年程度必要なので、矯正期間と保定期間を合わせると3~5年程度かかります。
ただし、矯正にかかる期間は患者さまによって異なります。実際の治療期間は、担当の歯科医師に確認しましょう。
インビザライン矯正の流れは、以下のとおりです。
・カウンセリング
・精密検査
・治療開始
・定期診察
・保定期間
それぞれ確認しましょう。
カウンセリング
初診では、問診票をもとに矯正治療についてのカウンセリングを行います。
歯並びや嚙み合わせなどに関する患者さまの悩みを聞き出すだけでなく、シミュレーションツールを用いて歯並びの変化を確認します。矯正後歯並びをイメージできるので、前向きに矯正治療に取り組めるでしょう。
精密検査
治療を希望する場合は、精密検査に進みます。検査の内容は、以下のとおりです。
・口腔内検査
・レントゲン撮影
・口の中や顔の写真撮影
・歯型の採取
検査結果をもとに、治療計画を立案します。
治療開始
治療を開始する際は、まず完成したマウスピースを受け取ります。実際にマウスピースを装着して、フィットしているかしっかりと確認しましょう。
また、着脱やお手入れ方法、注意事項などの説明を受けます。
定期診察
治療開始後は、経過観察のために定期的な通院が必要です。診察では、矯正治療の進行具合や口の中の状態を観察します。
保定期間
歯並びが整ったら矯正治療は終了ですが、もとの歯並びに戻らないように一定期間保定装置を装着します。矯正終了直後は歯並びがもとに戻りやすいので、位置を固定する必要があるのです。
保定期間は矯正期間と同程度とする歯科医院が多いです。
インビザラインの治療期間を左右する要因
インビザラインの治療にかかる期間は、さまざまな要因に左右されます。
特に、以下のようなケースでは、予定より治療が長引く可能性があるので注意してください。
・抜歯した場合
・装着時間が短い場合
・虫歯や歯周病の治療が必要な場合
・治療計画の修正が必要な場合
・マウスピースを紛失した場合
それぞれ解説します。
抜歯した場合
矯正治療を進めるにあたって、スペースを確保するために抜歯が必要となることがあります。例えば、ガタガタしている歯並びや、顎と歯の大きさのバランスが悪い場合は、抜歯することが多いです。
抜歯すると歯を動かす距離が長くなるので、必然的に治療期間も長くなります。
装着時間が短い場合
マウスピースの装着時間が短いと、想定しているよりも治療期間が長引きます。インビザラインの矯正で使用するマウスピースは、最大0.25mmしか歯を動かせません。
食事や歯磨きのときに取り外しができるのはメリットですが、装着時間が短くならないように注意しましょう。
虫歯や歯周病の治療が必要な場合
虫歯や歯周病などのトラブルが起きると、矯正治療よりも虫歯や歯周病の治療を優先する場合が多いです。矯正治療が中断されるので、治療期間が長引くでしょう。
また、虫歯や歯周病の治療によって歯の形が変化すると、マウスピースが合わなくなる可能性もあります。もう一度マウスピースを作ることになり、矯正期間も延びるでしょう。
治療計画の修正が必要な場合
治療計画どおりに歯が移動しなかった場合は、途中で修正します。シミュレーションと実際の経過が異なった場合は、誤差を修正するために追加のマウスピースを作成するリファインメントを行うのです。
マウスピースを紛失した場合
マウスピースは取り外せるので、外食した際に外して置き忘れるケースも少なくありません。紛失した場合は、一段階前のものを使うか、再度作成することになるでしょう。
作り直す場合は時間がかかるので、治療期間の長期化につながります。
インビザラインの治療を計画どおりに終わらせるためのポイント
インビザラインの治療を計画どおりに進めるためには、以下のポイントを意識することが大切です。
・装着時間を守る
・通院間隔を守る
・口の中を清潔に保つ
・紛失しないように管理する
・きちんと保定する
それぞれ詳しく解説します。
装着時間を守る
マウスピースは、1日20〜22時間装着しなければなりません。装着している時間が短ければ短いほど、歯を動かすのに時間がかかります。
治療を計画どおりに終わらせるためには、食事や歯磨き以外の時間は装着しましょう。
通院間隔を守る
インビザラインによる矯正は、通常1~2か月に1回のペースで通院します。定期的な通院は、矯正治療の進行度を確認するために必要です。
治療計画に遅れがあっても、早い段階で発見できれば大きな修正は必要ないでしょう。忘れずに受診してください。
口の中を清潔に守る
治療中に虫歯になると、矯正を中断して虫歯の治療が必要になることが多いです。そのため、口の中を清潔に保つことは非常に重要です。
また、マウスピースを清潔にすることも忘れないでください。
紛失しないように管理する
マウスピースを紛失すると、新しいものを作成するのに1~2週間ほどかかります。移動した歯がもとの位置に戻ると、治療期間が長引く原因となります。
特に、外出先では紛失しないように注意しましょう。
きちんと保定をする
矯正によって動かした歯は、その場所に安定させるために保定する期間が必要です。歯は矯正することで移動しますが、もと戻ろうとする働きがあります。
歯がもとの位置に戻ろうとすることを後戻りといいますが、適切に保定が行われないと後戻りする可能性があるのです。
まとめ
今回は、インビザラインの概要と治療期間について解説しました。
インビザラインの治療は通常2~3年程度かかり、さらに矯正後の後戻りを防ぐために2年程度の保定期間が必要です。インビザラインは取り外せるので、清潔に保ちやすいことがメリットでしょう。
一方で、取り外せるメリットは紛失につながりやすいため注意してください。通院は1~2か月に1回と少ないので、ご自身で治療を進める必要があります。自己管理が非常に重要な治療といえるでしょう。
決められた装着時間を守るなど、基本的なことに気をつけてインビザライン治療を進めてください。
インビザライン矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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