2023.11.07更新
セラミック歯の値段はどれくらい?治療にかかる費用内訳も解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
セラミック歯は高額なイメージがあるため、値段が気になり治療を受けるかどうか迷っている方もいるのではないでしょうか。
セラミック歯には多くの種類がありますが、基本的には保険が適用されません。歯科医院によって値段が異なるため、治療を検討する際は相場を把握するとよいでしょう。
今回は、セラミック歯の値段を種類ごとに解説します。値段の内訳や保険適用についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
セラミック歯とは?
セラミック歯とは、審美性に優れたセラミックを使用した詰め物・被せ物のことです。虫歯治療で歯を削った際は、削った部分の機能を回復するために詰め物・被せ物をします。
詰め物・被せ物といえば銀歯をイメージする方が多いと思いますが、天然歯に近いセラミックを選択することもできます。セラミック歯の特徴は、以下のとおりです。
・透明感があり、天然歯に近い色調に調整できる
・強度がある
・経年劣化しにくく長持ちする
・表面がなめらかで汚れが付着しにくい
・着色・変色しにくい
・虫歯の再発リスクが低い
・生体親和性が高く馴染みやすい
・金属を使用しない場合は、金属アレルギーの心配がない
セラミックは天然歯のような自然な色に調節できるため、本物の歯と見分けがつかないこともあるでしょう。そのため、前歯などの目立ちやすい場所の治療にも適しています。
セラミック歯の値段はどれくらい?
セラミック歯には多くの種類があり、値段がそれぞれ異なります。セラミック歯の種類ごとの値段を詳しく確認しましょう。
オールセラミック
オールセラミックの値段は、詰め物の場合40,000~80,000円、被せ物の場合80,000~220,000円が相場です。オールセラミックは、すべてセラミックでできた詰め物・被せ物のことです。
天然歯と見分けがつかないほどの白さと透明感があり、変色もほとんどしません。歯垢や食べかすなどの汚れが付着しにくいため、虫歯の再発リスクが低いのも特徴です。
ただし、強度はジルコニアセラミックより低く、割れることがあります。
ジルコニアセラミック
ジルコニアセラミックの値段は、詰め物の場合30,000~60,000円、被せ物の場合100,000~200,000円が相場です。ジルコニアセラミックは、審美性と強度を兼ね合わせた詰め物です。
柔軟性があり割れにくいため、噛み合わせが強い奥歯などにも使用できます。また、天然歯に近い色に調整できるため、審美性に優れています。
しかし、非常に硬いため、噛み合う歯を傷めることがあるのがデメリットです。
メタルボンド
メタルボンドの被せ物の値段は、80,000~150,000円が相場です。メタルボンドとは、金属の土台にセラミックを焼き付けた被せ物のことを指します。
表面はセラミックなので天然歯に近く、審美性に優れています。
ただし、オールセラミックと比較すると白さや透明感は劣るでしょう。メタルボンドの土台は金属でできているため強度がありますが、角度によっては金属の土台が見える可能性があります。また、金属を使用しているため、金属アレルギーの方は使用できません。金属イオンが溶け出し、歯茎が黒ずむこともあります。
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックの値段は、詰め物の場合は約30,000円、被せ物の場合は40,000~80,000円が相場です。
ハイブリッドセラミックは、適用条件を満たせば保険が適用されますが、自費診療のハイブリッドセラミックのほうが審美性に優れています。また、保険適用のハイブリッドセラミックは、被せ物にしか使用できません。保険が適用された場合は10,000円程度で受けられるでしょう。
ハイブリッドセラミックとは、セラミックにレジンを混ぜた詰め物・被せ物です。レジンが混ざっているため、ほかのセラミック歯よりも値段を抑えられます。時間が経つと変色しますが、保険適用のレジンよりは変色しにくいです。
セラミック歯の治療にかかる費用の内訳
セラミック歯の治療には、セラミック自体の費用のほかに、初診・カウンセリングや虫歯治療、治療後のメンテナンスなどに費用がかかります。費用の内訳を確認しましょう。
初診・カウンセリング
虫歯治療で初めて受診した際は、お口の中の診察やレントゲン撮影などの検査を行って治療方針を決めます。初診料が発生するため、3割負担で3,000~4,000円程度かかるでしょう。
また、セラミック歯の治療に入る前は、治療内容や値段などについてカウンセリングを行います。カウンセリング値段の相場は、無料~5,000円です。
虫歯治療
虫歯治療にかかる値段は、虫歯の進行度によって異なります。虫歯治療には保険が適用されるため、窓口での支払い額は負担割合に応じた金額です。
進行度別の値段の目安は、以下のとおりです。
<進行度に応じた値段の目安>
進行度 | 状態 | 値段の目安 (3割負担の場合) |
---|---|---|
軽度 | エナメル質に留まる虫歯 | 3,000円 |
中等度 | エナメル質だけでなく、象牙質にまで及んでいる虫歯 | 2,000~10,000円 |
神経まで達する | 抜髄(ばつずい)や根管治療が必要な虫歯 | 7,000~20,000円 |
重度 | 歯の上部が完全になくなって神経が壊死し、抜歯が必要な状態 | 3,000~20,000円 |
虫歯が重度まで進行して抜歯が必要な状態になると、ブリッジや入れ歯、インプラントを選択することになります。一般的に、虫歯は進行すればするほど値段が高くなるため、早期治療を心がけましょう。
治療後のメンテナンス
治療後のメンテナンスにかかる値段は、3割負担で1回あたり3,000~4,000円が目安です。メンテナンスの頻度は状態によって異なります。
適切に歯磨きできない方や、虫歯や歯周病になりやすい方は1~2か月に1回、お口の状態に問題がなくしっかりケアできている方は、3~6か月に1回のペースでよいでしょう。
メンテナンスの内容は、以下のとおりです。
・虫歯・歯周病のチェック
・歯垢・歯石の除去
・染め出し
・ブラッシング指導
・生活習慣指導
・フッ素塗布
セラミック歯は、保険治療で使用される素材に比べて長持ちしますが、メンテナンスをしっかり受けていることが前提です。虫歯が再発しにくいセラミックでも、メンテナンスを怠ると虫歯や歯周病にかかり、寿命が短くなる可能性があります。
セラミック歯を長持ちさせるためには、定期的に歯科医院でメンテナンスを受け、詰め物や被せ物の状態、虫歯や歯周病の有無などを確認することが大切です。また、歯の健康を守るためには、歯科医院でのメンテナンスだけでなく、自宅でのセルフケアも非常に重要です。
メンテナンスの際に歯科医師や歯科衛生士からケア方法の指導・アドバイスを受けると、正しいケアを継続できるでしょう。
セラミック歯の治療は保険が適用される?
セラミック歯の治療は、基本的に保険適用外です。健康保険が適用されるのは、虫歯などで失われた機能の回復を目的とした治療に限られているためです。
セラミック歯は機能の回復に加え、審美的な目的で行われることが多いです。そのため、自由診療で治療費は全額自己負担となります。
ただし、ハイブリッドセラミックは、適用条件を満たす症例であれば保険が適用されます。セラミックと歯科用プラスチックを材料として使用したCAD/CAM冠という被せ物で、日本では2016年4月から保険が適用されるようになりました。
2016年の段階では小臼歯のみの適用でしたが、2023年10月現在、多くの歯を保険適用で治療できるようになっています。CAD/CAM冠の保険適用条件は、以下のとおりです。
・前歯〜第二小臼歯の治療である
・第一大臼歯の場合、上下左右すべての第二大臼歯が残っている
・第二大臼歯の場合、金属アレルギーと診断されている
CAD/CAM冠の治療では、破損を避けるために銀歯やセラミック治療より歯を多く削る必要があります。また、保険治療を行った部分は原則2年間、保険での再治療ができません。破損などのトラブルが起きた場合は、修理するか自費で作り直す必要があります。
また、CAD/CAM冠はどの歯科医院でも治療を受けられるわけではありません。厚生労働省に承認された歯科医院のみ取り扱える治療法です。
CAD/CAM冠での治療を検討している方は、事前に歯科医院に確認しましょう。
まとめ
セラミック歯は、審美性に優れたセラミックを使用した詰め物・被せ物です。保険適用の詰め物・被せ物は見た目が悪く、劣化しやすい、虫歯の再発リスクが高いなどのデメリットがあり、比較的短期間で再治療が必要になるでしょう。
セラミック歯は基本的に保険が適用されないため値段は高額ですが、審美性や機能性、耐久性に優れており、メリットの多い治療です。セラミック歯には多くの種類があるため、それぞれの特徴やメリット・デメリットを比較して、ご自身に合った治療法を選択することが大切です。
セラミック歯を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2023.10.31更新
インビザライン矯正の費用相場は?追加費用が発生するケースも解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
「インビザラインは本当に目立たないの?」 「インビザライン矯正の費用はどれくらい?」 などの疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。透明なマウスピースを使用した歯列矯正、インビザラインが近年注目を集めています。
しかし、インビザラインの特徴や治療にかかる費用については、詳しく知らない方もいるでしょう。
今回は、インビザラインの概要や費用相場について解説します。追加費用がかかるケースなどもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
インビザラインとは?
インビザラインとは、透明な取り外し可能なマウスピースを使用して歯を移動させる歯列矯正です。1日20〜22時間マウスピースを装着し、1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換して、徐々に歯並びを整えます。
インビザラインでは透明なマウスピースを使用するので、治療中であることが目立ちません。食事や歯磨きの際に容易に取り外せるので、日常生活の負担が少ないことが大きなメリットでしょう。金属のブラケットやワイヤーを使わないため、違和感や痛みが少ないことも魅力です。
3D技術を活用して治療計画を立てるので、治療前に治療後の歯並びを確認できます。整った歯並びを実際に確認できることは、治療のモチベーション維持に大きな役割を果たすでしょう。
マウスピースは非常に薄いので、口内に痛みや違和感を生じることも少ないです。発音や滑舌にも影響がない場合が多いでしょう。
定期的にご自身でマウスピースを交換して治療を進めるので、通院頻度は2〜3か月に一度程度と、ワイヤー矯正と比較すると少ないです。
インビザラインの種類
インビザラインでは、歯列不正の度合いに応じてパッケージが用意されています。それぞれの特徴を確認しましょう。
インビザライン・エクスプレス
非常に軽微な歯並びの乱れに対応したパッケージです。使用できるマウスピースの枚数は7枚までなので、3〜6か月という短い期間で気になる部分の乱れを整えます。
治療期間が短く使用するマウスピースの枚数も少ないので、最も費用を抑えて受けられるインビザラインです。
しかし、大きく歯を移動させなければならない症例には対応できません。
インビザライン・ライト
軽度の歯並びの乱れに最適なインビザラインです。7〜12か月という短期間での矯正が可能で、比較的費用を抑えて受けられるパッケージといえます。
使用できるマウスピースの枚数は14枚までで、1〜2本の歯の位置を整えたい場合などに適しています。
インビザライン・モデラート
中度の歯並びの乱れに対応したパッケージです。使用できるマウスピースの枚数は26枚までなので、大きく噛み合わせを変える必要のない症例に対応しています。
インビザライン・コンプリヘンシブ
あらゆる歯並びの乱れに対応できるパッケージです。使用できるマウスピースの枚数に制限がなく、抜歯を伴う大きな歯の移動が必要な症例にも対応できることがあります。
治療期間が長くなり、費用も高額になることが多いです。費用は後述しますが、治療期間は1年以上かかることもあるでしょう。
インビザライン矯正の費用相場
インビザラインの費用は、歯列不正の度合いや期間に左右されます。歯科医院や地域によっても費用が異なるので、各医院に問い合わせましょう。
治療の流れと併せて、費用相場をご紹介します。
治療開始前のカウンセリング費用
治療を開始する前に、カウンセリングを行います。理想の歯並びや現状の歯並びについてのお悩みなどを相談しましょう。
初回のカウンセリングの料金は、無料〜5,000円程度です。
検査費用
インビザラインを受けると決めたら、レントゲンやCTなどの詳しい検査を行います。60,000円程度の費用が発生するでしょう。
治療中にかかる費用
カウンセリングと治療前の検査が完了したら、患者様のニーズに合わせてマウスピースが作成されます。矯正する歯の位置や範囲によって、費用は異なります。
特定の箇所や前歯だけを整える部分矯正の場合、100,000〜500,000円程度の費用がかかるでしょう。奥歯も含めた全体を矯正する場合は600,000〜1,000,000円程度の費用が必要になることが多いです。
歯科医院によって異なりますが、2〜3月に一度の調整の際に6,000円程度の費用がかかる場合もあります。
メンテナンス期間にかかる費用
矯正後は、歯の位置がもとに戻る後戻りが起きます。後戻りを防ぐために、リテーナーを装着して過ごさなければなりません。リテーナーの費用相場は、10,000〜60,000円程度でしょう。
後戻りを防ぎ、歯の位置を固定させる期間を保定期間といいますが、保定期間中も定期的に通院する必要があります。保定期間の通院にかかる費用は、2,000〜5,000円程度でしょう。
インビザライン矯正で追加費用が発生することはある?
インビザライン矯正では、初期費用以外にマウスピースの追加や治療の修正で、追加費用が発生することがあります。アフターケアや定期的なチェックの際の費用も考慮する必要があるでしょう。
発生する可能性がある追加費用は、以下のとおりです。
矯正期間の延長に伴う費用
インビザライン矯正で追加費用が発生するのは、主に矯正期間の延長による型取りの再実施や通院回数の増加に起因します。矯正期間が予定よりも伸びると、追加の治療や手続きが求められることがあり、追加の費用が発生するかもしれません。
ただし、追加費用の取り扱いは、歯科医院の方針によって異なります。実際に追加費用が発生するのかどうか、どの程度の費用が発生するのかは、歯科医院に確認しましょう。
治療期間が延長になると、リテーナーの使用期間も延びる場合があります。定期的な歯のチェックの頻度が増えることも予想されますが、追加費用が発生する可能性があるでしょう。
矯正装置の紛失・破損による費用
矯正装置の修理費用は、無料〜10,000円程度かかります。
大きく破損して使用できない場合や、紛失した場合は、装置を作り直す必要があります。作り直しには、10,000〜30,000円程度の費用がかかるでしょう。
初回は無料で、2回目以降は追加の費用が発生する歯科医院もあります。契約内容によって変動するので、事前に確認しましょう。
作り直しには追加の費用が発生するだけでなく、新しい装置が届くまで治療が中断されるリスクも伴います。治療が中断されると治療期間が延びるので、さらに追加費用が発生するでしょう。
インビザライン矯正は保険が適用される?
インビザライン矯正は、美容目的の治療とみなされることが多いです。そのため、健康保険は適用されません。全額自己負担となり、高額な費用がかかるのです。
ただし、以下の条件に該当する場合は、保険が適用されます。
・厚生労働省が定める特定の疾患が原因で噛み合わせに問題がある場合
・永久歯が正常に生えてこない場合
・顎の骨格に問題があって噛み合わせに異常がある場合
先天的な要因で噛み合わせに問題がある場合などは、保険治療でインビザラインを受けられます。顎変形症など、顎の骨の位置が正常でない場合も、保険が適用されることがあるでしょう。
インビザライン矯正の費用を安くする方法はある?
インビザライン矯正の費用を安くする方法として、複数の医院で見積もりを取得して比較することや、分割払いやデンタルローンを利用することなどが考えられます。
複数の医院で見積もりを取得する
インビザライン矯正は自費診療なので、歯科医院が自由に費用を設定できます。歯科医院によって費用が異なるので、複数の医院で見積もりを取得するとよいでしょう。
ただし、安さだけで治療を受ける歯科医院を決めるのは避けてください。アフターケアをしっかり行っていない場合や、追加費用が発生する処置が多いなど、トラブルにつながる可能性があります。
装着時間や交換時期を守る
費用を安くする方法ではありませんが、追加の費用を発生させないためには、インビザラインの装着時間や交換時期を守ることが重要です。
インビザラインを適切に取り扱っていないと、治療期間が延びる原因になるでしょう。治療期間が延びれば、マウスピースの追加や通院回数の増加に伴って追加の費用が発生します。
予定している費用内で治療を終わらせるために、歯科医師に指示を守ってインビザライン矯正を進めましょう。
分割払いやデンタルローンを活用する
クレジットカードの分割払いやデンタルローンを活用すると、一度に支払う費用を抑えられます。
デンタルローンとは、歯科治療専用のローンのことです。さまざまな金融機関から提供されており、一般的なローンと比べて金利が安く設定されていることが多いです。
ただし、クレジットカードやデンタルローンに対応していない歯科医院もあります。カウンセリングの際に、どのような支払い方法を選択できるのか確認してください。
まとめ
インビザライン矯正は、透明で取り外し可能なマウスピースを使用することが大きな特徴です。
健康保険が適用されないため、治療にかかる費用は全額負担する必要があります。複数の医院で見積もりを取得して比較すれば、インビザライン矯正にかかる費用を抑えられるでしょう。マウスピースの装着時間・交換時期を守り、追加費用が発生しないようにすることも重要です。
クレジットカードの分割払いやデンタルローンを活用すると、一度に支払う費用の負担を軽減できます。インビザライン矯正は長期的な治療なので、情報をしっかり収集して、最良の選択をしましょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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2023.10.26更新
インビザラインの治療期間は?治療期間を左右する要因も解説!
こんにちは。東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂です。
「インビザライン矯正を検討しているけど、治療が終わるまでにどのくらいの期間がかかるのだろう……」などの疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。矯正治療は歯を少しずつ動かすため、年単位の時間がかかります。
今回は、インビザラインの治療期間について解説します。治療期間を左右する5つの要因や、計画どおりに治療を終わらせるためのポイントもご紹介するので、インビザライン矯正を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
インビザラインとは?
インビザラインとは、アメリカのアライン・テクノロジー社が開発したマウスピース型の矯正装置です。歯並びを整える治療方法として、1997年から研究と改良を続けています。
インビザラインは、基本的にこどもから大人まで年齢を問わず使用でき、世界で1,400万人以上の実績があります(2022年9月時点)。少しガタガタしている歯並びから、噛み合わせの調整が必要な歯並びまで、さまざまな症例に対応可能です。
インビザラインには、以下の4つの特徴があります。
・目立ちにくい
・痛みが少ない
・取り外せる
・通院回数が少ない
インビザラインは口の中のトラブルを起こしにくく、矯正する前と変わらない日常生活を送ることが可能です。4つの特徴について、それぞれ詳しく確認しましょう。
目立ちにくい
インビザラインでは透明なマウスピースを使用するので、ワイヤーを使った矯正と比べると目立ちにくいです。人前で話す機会が多いなど、周囲に気づかれたくない方に向いています。
見た目の問題でこれまで矯正をためらっていた方も、インビザラインなら安心して治療に臨めるでしょう。
痛みが少ない
インビザラインは、歯を段階的に動かして矯正します。マウスピースを交換しながら少しずつ歯を移動させるので、痛みが少ないことが特徴です。
また、マウスピースは患者さまの歯にフィットするように作られているので、装着中も快適に過ごせるでしょう。
取り外せる
ワイヤー矯正は、食べ物が詰まる、歯磨きが難しいなどのデメリットがあります。インビザライン矯正では、マウスピースを取り外せるので食事や歯磨きをふだんどおり行えます。
マウスピースを外して歯磨きができるため、虫歯になりにくいことも特徴です。
通院回数が少ない
インビザラインによる矯正は、通常1~2か月に1回程度通院して経過を観察します。ワイヤー矯正の場合は基本的に月に1回は通院します。
インビザライン矯正は、頻繁に通院することが難しい方にも向いているでしょう。
インビザラインの治療期間
インビザラインの一般的な治療期間は、短くて1年半程度、多くの場合2~3年程度かかります。
部分矯正か全体矯正か、そして実際の歯並びの状態などによって異なります。歯科医師の治療方針や治療計画によっても変動するでしょう。
また、保定期間は2年程度必要なので、矯正期間と保定期間を合わせると3~5年程度かかります。
ただし、矯正にかかる期間は患者さまによって異なります。実際の治療期間は、担当の歯科医師に確認しましょう。
インビザライン矯正の流れは、以下のとおりです。
・カウンセリング
・精密検査
・治療開始
・定期診察
・保定期間
それぞれ確認しましょう。
カウンセリング
初診では、問診票をもとに矯正治療についてのカウンセリングを行います。
歯並びや嚙み合わせなどに関する患者さまの悩みを聞き出すだけでなく、シミュレーションツールを用いて歯並びの変化を確認します。矯正後歯並びをイメージできるので、前向きに矯正治療に取り組めるでしょう。
精密検査
治療を希望する場合は、精密検査に進みます。検査の内容は、以下のとおりです。
・口腔内検査
・レントゲン撮影
・口の中や顔の写真撮影
・歯型の採取
検査結果をもとに、治療計画を立案します。
治療開始
治療を開始する際は、まず完成したマウスピースを受け取ります。実際にマウスピースを装着して、フィットしているかしっかりと確認しましょう。
また、着脱やお手入れ方法、注意事項などの説明を受けます。
定期診察
治療開始後は、経過観察のために定期的な通院が必要です。診察では、矯正治療の進行具合や口の中の状態を観察します。
保定期間
歯並びが整ったら矯正治療は終了ですが、もとの歯並びに戻らないように一定期間保定装置を装着します。矯正終了直後は歯並びがもとに戻りやすいので、位置を固定する必要があるのです。
保定期間は矯正期間と同程度とする歯科医院が多いです。
インビザラインの治療期間を左右する要因
インビザラインの治療にかかる期間は、さまざまな要因に左右されます。
特に、以下のようなケースでは、予定より治療が長引く可能性があるので注意してください。
・抜歯した場合
・装着時間が短い場合
・虫歯や歯周病の治療が必要な場合
・治療計画の修正が必要な場合
・マウスピースを紛失した場合
それぞれ解説します。
抜歯した場合
矯正治療を進めるにあたって、スペースを確保するために抜歯が必要となることがあります。例えば、ガタガタしている歯並びや、顎と歯の大きさのバランスが悪い場合は、抜歯することが多いです。
抜歯すると歯を動かす距離が長くなるので、必然的に治療期間も長くなります。
装着時間が短い場合
マウスピースの装着時間が短いと、想定しているよりも治療期間が長引きます。インビザラインの矯正で使用するマウスピースは、最大0.25mmしか歯を動かせません。
食事や歯磨きのときに取り外しができるのはメリットですが、装着時間が短くならないように注意しましょう。
虫歯や歯周病の治療が必要な場合
虫歯や歯周病などのトラブルが起きると、矯正治療よりも虫歯や歯周病の治療を優先する場合が多いです。矯正治療が中断されるので、治療期間が長引くでしょう。
また、虫歯や歯周病の治療によって歯の形が変化すると、マウスピースが合わなくなる可能性もあります。もう一度マウスピースを作ることになり、矯正期間も延びるでしょう。
治療計画の修正が必要な場合
治療計画どおりに歯が移動しなかった場合は、途中で修正します。シミュレーションと実際の経過が異なった場合は、誤差を修正するために追加のマウスピースを作成するリファインメントを行うのです。
マウスピースを紛失した場合
マウスピースは取り外せるので、外食した際に外して置き忘れるケースも少なくありません。紛失した場合は、一段階前のものを使うか、再度作成することになるでしょう。
作り直す場合は時間がかかるので、治療期間の長期化につながります。
インビザラインの治療を計画どおりに終わらせるためのポイント
インビザラインの治療を計画どおりに進めるためには、以下のポイントを意識することが大切です。
・装着時間を守る
・通院間隔を守る
・口の中を清潔に保つ
・紛失しないように管理する
・きちんと保定する
それぞれ詳しく解説します。
装着時間を守る
マウスピースは、1日20〜22時間装着しなければなりません。装着している時間が短ければ短いほど、歯を動かすのに時間がかかります。
治療を計画どおりに終わらせるためには、食事や歯磨き以外の時間は装着しましょう。
通院間隔を守る
インビザラインによる矯正は、通常1~2か月に1回のペースで通院します。定期的な通院は、矯正治療の進行度を確認するために必要です。
治療計画に遅れがあっても、早い段階で発見できれば大きな修正は必要ないでしょう。忘れずに受診してください。
口の中を清潔に守る
治療中に虫歯になると、矯正を中断して虫歯の治療が必要になることが多いです。そのため、口の中を清潔に保つことは非常に重要です。
また、マウスピースを清潔にすることも忘れないでください。
紛失しないように管理する
マウスピースを紛失すると、新しいものを作成するのに1~2週間ほどかかります。移動した歯がもとの位置に戻ると、治療期間が長引く原因となります。
特に、外出先では紛失しないように注意しましょう。
きちんと保定をする
矯正によって動かした歯は、その場所に安定させるために保定する期間が必要です。歯は矯正することで移動しますが、もと戻ろうとする働きがあります。
歯がもとの位置に戻ろうとすることを後戻りといいますが、適切に保定が行われないと後戻りする可能性があるのです。
まとめ
今回は、インビザラインの概要と治療期間について解説しました。
インビザラインの治療は通常2~3年程度かかり、さらに矯正後の後戻りを防ぐために2年程度の保定期間が必要です。インビザラインは取り外せるので、清潔に保ちやすいことがメリットでしょう。
一方で、取り外せるメリットは紛失につながりやすいため注意してください。通院は1~2か月に1回と少ないので、ご自身で治療を進める必要があります。自己管理が非常に重要な治療といえるでしょう。
決められた装着時間を守るなど、基本的なことに気をつけてインビザライン治療を進めてください。
インビザライン矯正を検討されている方は、東京都世田谷区経堂にある、きたむら歯科経堂にお気軽にご相談ください。
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